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2010年12月30日(木)
 朝からどんよりとして寒い寒い一日。東京中の人が出払ってしまったかのように道路はどこも空いていて、9時半過ぎには到着した。
 今日は大掃除。外周りから掃除を始める。山草鉢の枯れた葉や茎を取り除き、棚に積もった落ち葉をきれいにし、棚下に引っかかっている銀杏の葉も片付ける。次は店内。昨日片付いた2階から始め、1階の棚や床、暖房マットなども掃除。2時過ぎには拓也さんが来たので、換気扇をきれいにしてもらう。
 古くからの杭州寒蘭の愛好家、造園のYoさんが、久し振りに顔を見せる。12月は仕事が忙しくて、展示会はどこも見ていないらしい。今シーズンの「水晶寒蘭」騒ぎも知らなくて、「えっ!なんで変えるの??」。
 あちこちの掃除が一段落し、精算の振込みも終えたところに最後の杭州のお客様。気に入ったのを購入して「どうぞ良いお年を!」。
 今年一年大変お世話になりましてありがとうございました。新年は7日(金)から営業いたします。来年もどうぞよろしくお願いいたします。


2010年12月29日(水)
 いよいよ押し詰まり、世間はもう仕事納め。道路はガラガラで10時より大分前に店に着く。今日は引き取り、精算の人がたくさん来るそうだが、開店時間前に早くも富士吉田のUさんが現れる。昨日は東京の実家に泊まって、今晩帰るまで一日ゆっくり遊んでいられる。続いて狛江のTaさんがお目当ての杭州を買いに来る。埼玉のKuさん、千葉のYさんも並べてあった杭州を下げに来る。
 下町のHiさん、埼玉のSaさん、ルーペのSさん、造園のTaさんなど、それぞれ売約の品を引き取りに。皆ゆっくりとおしゃべりして遅くまでにぎやかさが続いた。
 皆が帰ってから2階の展示品を下ろして、引取りでがらんとした1階の棚を埋める。明日はいよいよ年末最終営業日。まだまだ花は元気なので、4時までですがどうぞ。


2010年12月26日(日)
 底冷えのする一日でフレーム内はついに1℃。すぐさま最低温度を更新した。茨城からKoさん、中野のEさん、下町のHiさん、阿佐ヶ谷のUさん、若い夫婦や港北のHaさんなどが来て、展示品を下げたり最後の買い物をする。
 持ち帰るものが多くて2階はかなり空いてきた。正月休みに入る前に、蘭はすべて1階に下ろして管理しやすくしなくては。定休日明けには最後の引き取りや精算ということだが、まだみずみずしい杭州はたくさんある。12月忙しくて時間の無かった方は、30日までやっています。


2010年12月25日(土)
 フレームの最低温度は2℃。やはりこの冬一番の冷え込みになった。寒い中浜田山のSaさん、ピアナンのHaさん、品川のIさん、目黒のOさん、埼玉のIさん、町田のIさん、川崎のKiさん、練馬のIさんなど、用土を買いに来たり、コンクールの展示品を持ち帰ったり、鉢や杭州を買っていったりと一日中にぎやか。年末の土曜日のためか事故でもあったのか、目の前の246下りは一日中車がつながっていた。


2010年12月24日(金)
 昨日の騒ぎが嘘のように今日は静かな一日。「明日行きます」の電話がかかって、この週末は又やり取りが多いことだろう。今のうちにと昨日の搬入品をパソコンに打ち込んだり、引取りで空いた棚を並べ替えたり、植え替えをしたり。近くのSuさんが寄り、横浜のHiさんが頼んであった杭州を持ってきてくれる。
 これまで比較的暖かかったが、日本列島は寒さに包まれている。クリスマス寒波は東京にも及んで夕方からぐんぐん冷えてきた。明日の朝は相当に冷え込むようで、この間開けた窓を又閉める。


2010年12月23日(木)
 花が遅れて期間を後へずらした「杭州寒蘭人気コンクール」だったが、上までしっかりと咲いている株が23鉢、その他に途中からの参考出品がいくつもあり、楽しく最終日を迎えることができた。ご出品と投票にご協力ありがとうございました。
 今日は祭日でもあり、駆け込み投票の人や、展示品を引き揚げる人、売約の品の株分けなど、年末らしいにぎわいを見せた。朝店に着いたときにはもう車が先に停まっていて、埼玉のKuさんが杭州、紫秀蘭を搬入。今年はこの時期でも皆花がしっかりしている上、ようやく開き始めたのもあり、店内の棚は一杯だったが、新しい花を見てもらおうと店の鉢は一時床に下ろして、搬入されたものに並べ替えた。やがて埼玉のAさん、長野のSaさん、近くのTaさん、出版社のSさん、中野のEさん、下町のHiさん、いつものKoさん、千葉のTaさん、駒場のWaさんなど、大勢でにぎやかに杭州フィナーレを楽しんだ。
 やがて注目の開票。結果は中野のEさんの「青嵐」が人気1賞に輝いた。2位は惜しくも1票差で埼玉のIさんの「孤峰」。鉢とのバランスが良く、こちらも大健闘だった。
 神代植物園、上野グリーンクラブ、日中友好会館、華僑会館と、東京だけでも展示会が相次いで開かれ、出品する人も見に行く人も大忙しだったかもしれないが、こんなこじんまりとした展示会にもご協力いただいたことは感謝に耐えない。合間に株分けしたり、荷造り発送したりで、盛りだくさんの一日だった。


2010年12月22日(水)
 夕べの雨と風で、銀杏の葉が濡れた道路一面に散り敷いている。ウィンドウのガラスにも貼り付いていて、かなりの降りだったことがわかる。朝には雨が上がり、やがて青空に。たっぷりと水を含んで空気がしっとりしている上、陽射しと共に気温が上がり、風も無くもわーっと生暖かい。こんな暖かさで今日は冬至だそうだ。この間冬囲いをしてフレームの窓を閉めたが、今日は又それを開けて風を通す。冬の対策で閉めきりにしてしまうと、この急激な変化に対応する必要があるから注意が必要だ。銀杏の葉は滑るので、まず歩道の落ち葉を掃除する。
 日曜日の夜、パソコンに詳しい村長さんとルーペのSさんに、モニタの解像度を上げるとどうして小さく見えるかの理屈を教えてもらい、やっと理解できた。毎日更新していても実は知らないことだらけ。初心者を脱出するのは至難の業だ。
 午前中埼玉のSiさんが来て杭州を選んでいく。こじんまりとまとまった木姿や花を好む人だ。杭州寒蘭に求めるのは清楚で凛とした清潔感や上品さで、大きな展示会で映える立派さとは違うと、お客様と話していていつも教えられる。このところ大々的な展示会が開かれて、そういう場面では別の価値観が求められるが、個人の好みは実に様々だということを忘れないようにしたい。
 いつものKoさん、若いGoさんも寄る。後は「人気コンクール」の蘭の撮影。明日投票を締め切るので、まだの方は是非お願いします。


2010年12月19日(日)
 朝からパソコンに向かってHPに写真を追加する。横浜のNaさんが来た後、茨城からKoさんが展示品を持って来る。埼玉のSaさんが日中友好会館の帰りに寄る。咲くのを待っている花は、実にゆっくりと何日もかかって開くので又見に来ないといけない。港北のHaさんも売約の蘭を確認しにきて、期待を上回る咲き方に大満足。早速名前を考えていた。
 暗くなって日中友好会館の展示を撤収してきた村長、M先生、ルーペのSさんが到着。いくつかをここに置いて展示することになった。近所の若いGoさんも一緒になって、遅くまでワイワイと蘭談義が続く。いつまで見ていても見飽きないし、話も尽きないが、又遠くまで運転していかなくてはならないと出発。お疲れ様でした。


2010年12月18日(土)
 穏やかな晴天。午前中日中友好会館の展示会を見に行く。いつも奥地の蘭と書の展示会で行くところだ。今日と明日は杭州、紫秀蘭だが、掛け軸、蘭をあしらった着物や帯、食器、鉢、写真なども飾られ、美術館の中らしい演出がされている。鉢もバラエティ豊かで、葉姿と鉢の取り合わせが楽しい。広いところにゆったりと置かれているから、一つひとつの鉢が引き立つ。明日は3時までだそうなので、早目にこれを見て午後からすずき園芸に来られる人は、飯田橋から有楽町線で永田町乗換え、半蔵門線で三軒茶屋へどうぞ。
 昼をやや回って店に戻る。昨日あわてて「紫秀蘭2010」の写真をアップしたら、リンクが別のところにいったままだった。「きょうのショット!」のリンクがおかしくなっていたのと合わせて修正する。HPを変更して形にするのは本当に時間がかかって、たくさんのクリックが必要だ。新しいものが入ったときなど、少しでも早く紹介したい気持ちで急ぐのだが、時間が無いときにあわててアップすると、家に帰って確認したときに青くなることがよくある。日付と曜日が合ってないのはしょっちゅうで、後から気づいてそっと修正している。以前はよく「違っている」とメールで教えてくれたものだが、最近はあきれてしまったらしい。
 午後から拓也さんに作場の冬囲いをしてもらう。フレームの窓も一部開けてあったが、天窓を除いて全部閉める。
 夕方暗くなってから造園のIさんが駆けつけてきた。「もう今日来ないと今年は休みが無いから」。年内は休み返上で仕事をしているそうで、投票をし、今年手に入れる杭州を決めて早々と「良いお年を!」。
 昨日入荷分の撮影は又明日。


2010年12月17日(金)
 日本列島を寒気がすっぽりと覆って、寒かった昨日よりも冷え込んだ朝になった。明け方寝ていて足がつり、どういう姿勢をとってもうまくいかないのには困った。いよいよ本格的な冬に突入。
 道路は暮の混雑に加えてあちこちで事故があり、家を出てすぐから渋滞。店に着くまでに2時間半かかった。いつも早すぎるくらい余裕を持って出るのだが、それでも11時を少し回ってしまった。この前の渋滞のとき、「運転開始から2時間経過しました」というメッセージが計器パネルのところにでることを初めて知ったが、今日で2回目。
 杭州寒蘭と紫秀蘭の入荷分の写真を中々整理できなかったが、ようやく今日撮影してHPの「杭州寒蘭2010」と「紫秀蘭2010」を入れ替える。杭州寒蘭を見に来る人が何人か。夕方近くのSuさんが寄る。
 閉店時間を過ぎてから、日中友好会館の杭州寒蘭展に搬入してきた長野のYoさんと村長、M先生達が寄る。早朝に浜松を出たが、やはり今日の大渋滞にはまって大変だったらしい。夕飯を食べながら遅くまで杭州談義が続き、すっかり帰りが遅くなった。杭州寒蘭の即売品が追加され、明日は又撮影だ。
 明日は日中友好会館に直行して展示会を見てから店に出ます。


2010年12月16日(木)
 夕べから冷え始めてどんよりとした寒い朝になった。日中の最高気温は7℃という今年初めての冷え込み。こういうのがボロ市らしい陽気というものだ。朝やってきた富士市のUさんは、「出るとき雪が降ってました」。この間グリーンクラブで撮ってきた写真を見せたり、紀州寒蘭展の写真を見せてもらったり。
 昼頃中野のEさんJr.が来て久し振りにゆっくりおしゃべり。夕方暮で大忙しの造園のTaさんが仕事帰りに寄る。本を買いに来た人にもすべて投票してもらう。
 これまで暖かかったから手を付けなかったが、今週末には冬囲いをするつもり。


2010年12月15日(水)
 15、16日は世田谷ボロ市。毎年この日はぐっと冷え込んで熱い甘酒など飲みたくなるものだが、今日は暖かくて穏やか。休みに雨が降ったので、余計しっとりとして過ごしやすい。銀杏の葉が濡れて舗道に貼りついているのだけは大いに困るが。
 延び延びにしていた人気コンクールだが、今日番号札を貼って投票を開始した。昼頃葉山のOさんや埼玉のAさんが来て、早速投票をしてもらう。
 一段落して落ち葉掃除をしていたら、横浜のHiさん、続いて中野のEさん、国分寺のUさんらが来てくれた。Eさんはコンクールの展示品を持ってきてくれたので、もうすでに投票した人はいるが追加展示する。ここは毎年五月雨式に持ってきたり持ち帰ったりするのがあって、厳格に審査するものではないが、お遊びのつもりで賞品を出して飾ってもらっている。皆で楽しむために、出来る限り投票をお願いします。23日まで。


2010年12月11日(土)
 朝上野グリーンクラブに水晶(杭州)寒蘭展を見に行く。道路が混んでいて到着が遅くなった上、昼までに帰る約束だったので、3階の展示だけ急いで見て帰ろうと思ったが、知った顔ばかりであちこちで挨拶や話をするものだからどうしても見切れない。すると店の方をやっていた拓也さんから、予定が変更になったからゆっくりしてきていいと連絡が入り、1階から3階まで見ることができた。
 今年はどこでも花が遅れているというのは共通で、展示品は上まで咲きあがっていない一番いい状態のが多く並んでいる。「奔月」は天の花まで開いて展示されていた。ここ何年か、「あれっ?」という咲き方をしたのがあったが、今日見たのはすばらしいバランスで、やっぱり名花だったと安心もしたし、惚れ直した。
 杭州寒蘭に限らず、年によってずい分花が変わってしまうことがある。”花が一回り小さくてボリュームがない”、”軸が伸びなかった”、”色がイマイチ出なかった”などと、木の勢いや気候で、最高の力を出せないことは往々にしてある。それを安定して咲かせるのが腕かもしれないが、花は何度も見ないと分からないということだろう。
 すっかり遅くなって店に戻ると、会場でも会った埼玉のSaさんが一足先に来ていた。港北のHaさんも現れて、入荷したばかりの掘り出し物をゲット。昨日はつぼみだったが、暖かい今日は一番下の花が開きかけている。墨サラサの艶のある花で、これは楽しみだ。夕方神代植物園の帰りに長野のSaさんが寄る。
 上野で撮ってきた写真を確認し、昨日入荷分の写真を撮ろうと思ったが、時間切れになってしまった。明日は撮影してアップできたらと思う。


2010年12月10日(金)
 朝10時15分頃店に着いたら、もう蘭花村の車が入っていた。急いで店を開けると、間もなく出版社のSさんも到着。上野グリーンクラブへの搬入の準備で、荷物を下ろしたり積んだりの作業が始まる。その傍ら、デジカメ画像をパソコンで見るための一番いい方法を専門家二人に教わった。17インチモニタの解像度を最高レベルに設定変更。すると今まで画面に合わせて大きく表示されていたものが、15インチのモニタで見るのと同じ大きさになったが、ぐっときれいになった。モニタの解像度を上げると表示が小さくなる理屈はイマイチはっきりとは分からないが、「どうもこのモニタは写真がきれいに出ない」とデフォルトのままで不満足なのを見ていたのだから、きれいになって大いにうれしい。
 杭州寒蘭即売品は国内で作したものが入荷。紫秀蘭も入った。
 久し振りに横浜のHiさんが姿を見せてしばらくおしゃべり。予告のあった仙台のToさんも、「杭州寒蘭の咲いている時期に来たのは初めて」と寄ってくれて、入荷したての杭州を選んでいく。
 明日白石は朝上野に直行。昼頃店に出ます。


2010年12月9日(木)
 夕べから大分気温が下がって、フレームの最低気温がついに5℃を割った。銀杏の葉は相変わらず掃いても掃いても散ってくる。朝一番、「一度来てみたかった」という三鷹のYuさんが来て、気に入った花を選んでいく。
 昨日1000万画素のカメラで写真を撮ってパソコンで見たら、画像は大きいが荒くて滑らかに見えなかった。リコーのサポートに電話して、カメラの解像度がパソコンのモニタの解像度をはるかに上回っているせいだとわかった。100%で見ると、拡大したかのように画面には表示されてしまうのだ。しかし細部にピントが合っているかどうか確認するためには、大きくして見たい。そこで出版社のSさんにSOSの電話。幸いすぐに出てくれて、ファイルそのものの解像度を落とさずに、パソコン画面でも滑らかに見える方法を教えてもらった。しかし、HPにアップしたり、保存したパソコンで花の写真を見るのが主で、滅多に印刷などしないのだから、結局1000万画素は必要ないということかも。ただ、今までのPower Shotではそれほど接写がきかないから、新しいカメラは魅力的だ。子供がおもちゃを貰ったように、しばらくはカメラと遊びそうだ。


2010年12月8日(水)
 12月に入ってから暖かな日が続いている。昨日もそんな穏やかな日で、神代植物公園の杭州寒蘭展初日を見に出かけた。今年は皆花が遅いということで出品に苦労したようだが、開きかけの一番魅力的な姿を見せているものあり、きちんと咲いている早咲きの品種ありで、たくさんの鉢数が揃った。長年杭州寒蘭を作っている人達だから、数ある中から選ぶのに事欠かない。最終日まで生きのいい姿を見ることができるだろう。知った顔ばかりで話が弾み、ついゆっくりしてしまった。
 夕べから雨になり、夜の間降って朝には上がった。この雨と風で銀杏の葉が道路や入り口に積もっていて、まずこれを片付ける。郵便局に行った後、昨日撮ってきた写真を整理するため、すぐにパソコンに向かった。月曜日に新しいカメラ(リコーCX4)を買って早速の試し撮りだったので、その結果が気になったのだが、手持ちの撮影の割りには良さそうだ。これを保存した後、店にある花を三脚を立てて撮ってみた。次にいつも使っているキャノンで撮ったが、画素数がずっと低い古いカメラの方が滑らかで、うーん、まだ研究が必要だ。帰ったらマニュアルと格闘か。
 三軒茶屋のAさん、出版社のKaさん、横浜のTuさん、埼玉のAさんなどが寄る。


2010年12月5日(日)
 12月とは思えないほど穏やかで暖かい一日。昨日は朝早くから夜遅くまで目一杯だったが、今日はかなり落ち着くことが予想され、特に早く来る必要は無かったのだが、道路がガラガラで昨日並みに着いてしまった。
 長野からSaさんが到着。蘭友から「いいのが残っている」と通報があって、朝一番飛んできた。下町のHiさん、千葉のMoさん、品川のNaさん、近くのSuさん、造園のTaさん、新橋のUさんなども顔をみせる。電話が何本もかかって、この時期は話題に事欠かない。
 今日はゆっくりとおしゃべりができたし、楽しい2日間だった。蘭の発送があって荷造りをし、夕方杭州まつりの後片付けをしたら、棚ががらんとしてしまった。休み明けに作場から出してきて、少し並べ替えよう。
 明日が神代植物園の杭州寒蘭展搬入日なので、会員は出品物の手入れに忙しいようだ。白石は火曜日の初日に見に行きたいと思っているが、色々な用事が重なっていて、うまく調整できるといいが。7日から12日まで開催。


2010年12月4日(土)
 今年も”杭州まつり”が盛り上がった。朝10時には何人かが来て蘭の到着を待つ。植え込んで水を遣って蘭掛けに置いてある段階で吟味が始まり、棚に並ぶ前に決まってしまうものも。いつもそうだが、狭いところに人が一杯で品物に近づけないため、じっくりと花を見ることができないまま、買っていく人の包装に追われてしまう。日頃の杭州ファンがずい分来てくれた。愛知のTuさんなど、たまたま出張で来た人の参加もあり、朝早く来て昼で帰る人、一旦出て用事を済ませ、夕方又戻って来る人、遅くなったと駆けつける人など、一日中お祭りらしいにぎやかさ。閉店後ようやく一人ゆっくりと花に向き合う。まだ素心や超大輪サラサなどいい杭州や、紫秀が残っているので、明日も3時頃までは大丈夫。時間が作れる方は是非お出でください。杭州寒蘭人気コンクールは、開花時期に合わせて1週間遅らせることにしました。12月11日から投票をスタートしますので、こちらのご出品もどうぞよろしく。


2010年12月3日(金)
 雨を当てにして水を遣らないで帰った。「まさか空振りってことは・・・」と気にしていたら、真夜中になって叩きつけるような音をたてて降りだした。朝起きても真っ暗で、電気をつけなければならないほど。時折雷鳴も聞こえる台風並みの雨だったが、家を出る頃にやっと小止みになった。電車も運休のところがあると報じていたし、道路も冠水のため通行止めの所があるらしい。家を出て角を曲がった途端、車がつながっているのを見て、「こんな天気に来る人もないだろうし」と遅れる覚悟を決めた。途中事故もあり、冠水を処理するためか消防車がやたらと通る。いくつも渋滞箇所があったが、最終的には遅れることなく店に着いた。
 まもなく青空になって気温は20℃を超した。もわーっとしてガラスが汗をかいている。開けっ放しで帰った高い小窓から吹き込んだらしく、棚が濡れている。開店直後、昨日酔って倒れていた男性が、かわいい奥さんと一緒にお礼に来た。「全く記憶が無い」そうだが今日見るとごくきちんとした人。こんな小さな店でも毎日色々なことがあるものだ。忘年会シーズンでもあるし、おのおの方も深酒にはご用心。
 強風は終日続き、きりがないほど落ち葉が飛んでくる。掃除を諦めて植え替えを出来るだけ。前にも何回か来た人が杭州を買っていく。
 明日から人気コンクールが始まるが、まだ出品はわずか。皆花が遅れているようなので、場合によっては少し後にずらすかも。明日の”杭州まつり”には朝早くから集まってくるようなので、そちらも合わせて準備をする。


2010年12月2日(木)
 今夜は雨になるという予報が信じられないくらい明るい空。店の前の街路樹の銀杏がようやく黄ばんできた。道路の向こうの日当たりがいい側はまっ黄色になっているが、ビルの陰になるこちら側は遅れている。それでも黄色いのが少しづつ落ち始めて、これから全部落ちてしまうまでは大変だ。今日も道路を掃いていたら若い男性が店の前に倒れている。「大丈夫ですか?」と声をかけると「大丈夫」という返事。病気なのか酔っているのかわからないが、何しろ朝なのだ。しばらくするとよろよろと店に入ってきて、黙って椅子に座わった。お客さんから「これから行きます」という電話が入っているし、女一人では対処できないので、世田谷警察に電話をして来てもらった。住まいは近くらしく、「誕生日で友人と盛り上がりすぎた」ということでおまわりさんが送っていったが、海老蔵さんのこともあるしちょっとびっくり。電話があった狛江のTaさんが到着する前に片付いてよかった。Taさんは杭州を持ち帰る。
 初めてのお客さんが「しばらく出来なかったが、落ち着いたので又やってみようか」と見ていったり、土佐の寒蘭展を見て来た目黒のYoさんが寄っていく。
 夕方になると雲が多くなってきて、天気が変わっていくなという感じ。家に着くまでもてばいいが。


2010年12月1日(水)
 雑誌の撮影の約束で、朝早く店に出た。定休日明けにはもう少し咲いているかと期待したが、今年は花が遅れていて咲いている中から少し撮影していく。埼玉のOさんが開店直後に到着。狭い店内なので撮影が終わるのを待ちながらゆっくりしてもらう。
 風が無くて穏やかな天気。午後から店の外で売り物の砂を袋詰めをしていたら、いつものKoさんが来ていた。
 夕方富士のUさんが日本寒蘭の展示品を持ってきてくれる。そこへ佐倉のNaさん。前に来た時に「杭州寒蘭を見たことがない」というので、「花の時期に実物を是非見てください」と言っておいたが、約束通り見に来てくれた。初めてという杭州を選び、中国春蘭も持っていく。世田谷のTaさんも本を買いに寄る。高速を飛ばしてきてくれた富士のUさんと閉店までおしゃべりを楽しんだ。


2010年11月28日(日)
 昨日の杭州寒蘭展初日は、展示品も含めて開花しているのが40数鉢。つぼみが横を向いてもうじき咲きそうなのもあるが、本格的にはまだ1週間はかかるだろう。それでも朝から千葉のMoさん、長野からSaさん、茨城からKoさん、下町のHiさん、横浜のNaさん、品川のIさん、埼玉のSaさん、Iさんなどが顔を見せてくれてにぎやかにスタートした。
 穏やかな天気の今日も千葉のMuさん、長野のSaさん、中野のEさんなどが来てくれる。電話のやり取りも活発。やはり花が遅れているという人が多い。昨日拓也さんにたっぷりと砂を洗ってもらったのがいい天気に良く乾いた。休み明けに売り物用の小分け袋詰めをしよう。


2010年11月26日(金)
 夕べは家に帰り着く前に降り始め、夜中は音を立てるほどになった。雨を見込んで苔などに水を遣らないで帰ったからほっとする。朝には止んで暖かい一日。
 明日拓也さんに洗ってもらおうと、混合砂を篩う。中粒と化粧砂の2種類を作り終わったところに、目黒のOさんが杭州の展示品を持って来てくれた。近くのSuさんも来て、そのまま暗くなるまでおしゃべり。「明日行きます」の電話も何本か。
 杭州寒蘭展が始まるので、日本の寒蘭はまだ花が終わらないが、いくつかは花をつけたまま作場に移す。まだ残しているのもあって、杭州が開き始めたらどんどん交替させるつもり。
 明日の土曜日は白石は4時頃帰らせていただきます。出来ましたら早目にお出でいただけると助かります。


2010年11月25日(木)
 このところ忙しくて出来なかった植え替えの続きをする。今日は花がこなかった杭州寒蘭の植え替え。途中何人か店を覗いていく人がいるが、ゆっくり遊んでいく人はいなくて、夕方までじっくりと仕事にかかる。日が落ちてから先日入荷の紫秀蘭の撮影。花はどんどん傷んでくるので、多少元気な花を選んで撮る。入荷した売り物は今まで2階に置いてあったが、下を片付けて場所を作り1階に移した。
 遅くなると雨もありそうな予報だったが、帰るまではもちそうだ。


2010年11月24日(水)
 朝二子玉川辺りで見た空は青と白の棒縞。等間隔の直線で青空と白雲が並んでいる珍しい光景だった。運転中でなければ写真を撮りたいところだ。まさにそんな天気の一日。あまり冷え込んでないように感じるが、休み中の最低気温は5.5℃まで下がった。
 紫秀蘭の問い合わせに写真を添えて返信。電話が何本もかかる。埼玉のAさん、目黒のOさん、いつものKoさん、世田谷のTaさんなどが来る。夕方新橋のUさんが展示品として「古都」を持ってきてくれた。それまで飾ってあった「御神錦」と「虹竜」は、まだピンとした花を惜しげもなく切って下げる。ここでは最後まで花を切らないが、マニアはいつまでも咲かせておかないものだ。
 遅くなって、土曜日に入荷した杭州の写真を撮る。


2010年11月21日(日)
 午前中の店番を拓也さんに任せて、朝上野東照宮に直行。東京香蘭会の寒蘭展を見学する。知った顔ばかりの中で花の説明、作りの苦労話などを聞きながら作品を見ていると、時間が経つのを忘れて根が生えそうになる。昨日品物が入荷したことでもあるし、急がなくてはと東照宮を後にして、お昼頃店に着いた。
 午前中にもお客さんが来られたようだが、午後からは駒場のWaさん、千葉のOさん、上野の帰りの近くのSuさんなどが来る。昨日はじっくり見ることもできなかったが、搬入品を確認。写真を撮っておく。


2010年11月20日(土)
 晴れて暖かい一日。夕方から忙しくなる予定なので、すぐに植え替えを始める。日中いつものKoさん、練馬のIさん、世田谷のHaさんなどが来る。
 夕方村長さんが杭州、紫秀を持って来ることになっていて、それを迎えるべく、出版社のSさん、ルーペのSさん、一度時間をつぶしに出て行ったIさんが戻ってきて待ち受ける。閉店時間ぎりぎりになって村長さんら二人が到着。土筆窯の窯出しに行って持って来た鉢、蘭花村鉢の新作焼締バージョン、鉢を置く台にする笹目石の平板、苔、そして新着の杭州寒蘭、紫秀蘭などを車から降ろすと、足の踏み場もない。皆で少しづつ片付けながら何とかいる場所を作る。遅くなって造園のTaさんもやって来て参加。帰りが遅くなるのは覚悟していたが、9時半までにぎやかにお祭り騒ぎが続いた。「東京は楽しい」と言って帰った村長さんは真夜中の12時に帰り着いたそうだ。閉めるとき十三夜の月が明るく輝いていた。


2010年11月19日(金)
 小春日和の一日。先ず底をついてきた砂を篩って混合し、洗って干す。午前中埼玉のSiさんが寄り「大分咲きましたね」。
 午後から近くのSuさんが寄る。明日搬入予定の展示会用の寒蘭が咲かないと気を揉んでいる。こちらはいい天気を逃すまいと、混合した全部の砂を洗って干してしまう。
 明日の閉店後、新着の杭州寒蘭、紫秀蘭が入荷予定。花が咲いているそうだ。日曜日には選んでいただけるはず。


2010年11月18日(木)
 夜中まで降った雨は朝には上がった。寒かった昨日より少しましという程度だが、日中は陽が出ている分いくらか暖かく感じる。フレームの最低気温はこのところ6℃を記録。作場はまだ全開状態だが、段階的に冬の準備にかかる頃だろう。ただ、冬の寒さも今日までで又秋に戻るようだから、あまり先走ってもいけない。
 発送の荷作りを先ず済ませ、花芽が上がった杭州を出してきたり、撮影をしたりで、一日店内で過ごす。横浜のAさん、近くのSuさんなどが寄る。
 昨日夢中で植え替えをしたら、又砂がなくなってきた。日が落ちたら冷え込んできて今日はもう外の作業は止め、明日篩うことにする。


2010年11月17日(水)
 昨日は神代植物園の寒蘭展に行き、会員の方達とおしゃべりを楽しんだが、夜から冷たい雨になった。しばらく降らなかったからたまにはありがたいが、今日は冬のような寒さに震えてしまう。扇風機も換気扇も止め、窓を閉め、ヒーターも初めてつける。
 日曜日にAPECをAPEKと書いてしまい、何か変だと思いながらアップして帰ってしまった。家で見て間違いに気づいたが2日間の定休日の間は訂正のしようもなくそのまま。お恥ずかしい。朝早速直しておく。
 昔の杭州花未確認株が残ってないかという問い合わせがあり、棚下からあるだけ出して来た。取り合えず店の床に並べておいて、杭州でなさそうなのを除外していく。昔のは秋蘭が結構混じっているから、葉が艶々して平べったい感じのを別の場所に移す。皆3株くらい寄せ植えにしてあった中から、花が着いたのを順に取り出していった残りだから、自然小さい株が多い。ところが花が咲いて当然のような株で一度も咲いたことがないものがある。棚下に置いてあったせいだろうか。
 港北のMoさんが来て床に並んだ未確認株に目を留め、「咲くまで楽しめるから」と持っていく。久し振りの千葉のMoさんも、杭州を選んでいく。町田のIさん、いつものKoさん、造園のTaさんも寄ったが、皆まだ1鉢も咲いてないという。杭州の本番はこれから。


2010年11月14日(日)
 昨日に較べると朝は大分冷え込んだ。APECの警備がニュースになっているが、246は全くその気配もない。通常の取り締まりもないから道路はスイスイで、かなり早く着いてしまった。
 すぐに店内に残っていた植え替え候補株を植え替え、水を遣って作場に戻す。作場の中には探せばまだ植え替えの必要なものがあるだろうが、一応店内は片付いた。いよいよ寒蘭シーズンだからそちら優先になって、後は時間切れまでボチボチと。
 いつものKoさんが茨城から杭州寒蘭の展示品を持って来る。毎度のことだが作がいい。早いのはもう上まで咲いていて、ここより少し早いようだ。日本の寒蘭でまだ咲いてないのもあるから、ほとんど時期は一緒になってしまった。当店も今は寒蘭のはずだが、杭州寒蘭が咲いてきたら、そちらに切り替わるかもしれない。
 昼から中野のEさん、下町のHiさん、川崎のHaさん他何人かが来て、杭州や鉢を選んでいく。閉店までにぎやかで、やっとシーズンらしくなってきた。明後日火曜日から21日(日)までは神代植物園の寒蘭展。20(土)、21日(日)は上野東照宮で東京香蘭会の寒蘭展だ。


2010年11月13日(土)
 暖かく穏やかな天気になったが、鈴木さんの命日に欠かせない花が今年はない。普通今の時期は日本の寒蘭が咲いていて、杭州寒蘭の早咲きタイプがちらほら開き始める頃。この日に合わせるかのようなタイミングで咲いてくるのが「黄玉山」だ。鈴木さんお気に入りのこの花には指定席があって、真っ白な捧心と舌を横から眺められる、店主に一番近い席に置かれるのが常だった。ところが今年は花が着かない。「挿雲」という早咲きの品種も今年は花なし。大体花が遅くて、昨日帰る時点では杭州は1鉢も咲いてなかった。
 物足りない思いで今朝来たら、無名青花がこの日に間に合わせるかのように笑い始めていた。濃い赤軸の細い花茎に花間をとって2輪、澄んだ翡翠色、真っ白な捧心、白舌に鮮やかな小点がポロリ、小振りで程よく垂れた葉姿。「うーん、清楚!」。
 寒蘭のお客さんが何人か。毎年見える年配の女性が「今年3鉢咲いたのよ!!」とうれしそう。いつも「ちっとも咲かない」と嘆いていたので、こちらもうれしくなる。ご主人は全く興味がなくて蘭好きは奥様だけというが、話を聞いてみると実家でかなり夢中でやっていたのを、小さいときから見て育ったらしい。子供の頃は全く興味がなくても、こういう世界があることを見て知っていたということは大きい。
 夕方近くに拓也さんが法事から帰ってきて水遣り。暗くなるのが早くてたちまち陽が落ちる。いつも西に向かって帰るとき、丁度フロントガラスに月が見えて、少し前は本当に細い月だったのが日に日に太ってくるのがよくわかる。いい天気が続いているということだ。


2010年11月12日(金)
 昨日届いた「自然と野生ラン」12月号に、「水晶寒蘭宣言」という特集記事が載っている。杭州寒蘭を園芸上”水晶寒蘭”と呼ぼうということで、12月に上野グリーンクラブで第1回水晶寒蘭展をする運びになった。今年の初めからそういう話が持ち上がっていて、説明やらお誘いやらをいただいたのだが、何しろここは常設店をほとんど一人でやっている小さなところで、とても出張してまで店の展示会と両方をすることは物理的に不可能。力不足のため不参加ということで勘弁していただいた。
 杭州寒蘭が日本に入ったのは1977年で、黄業乾氏が杭州植物園から数株をプレゼントされたのを持ち込んだのが最初と聞いている。当時は土佐、薩摩、日向、紀州などの寒蘭が盛んだったが、関東は産地ではないため抵抗が無く、舌が雪のように白く、翡翠のような緑の花弁をもつこの寒蘭を受け入れ、その魅力のとりこになった。天津甘栗と同じで杭州で採れたものではないが、黄さんが日本の寒蘭や中国の竜泉寒蘭と区別して「杭州寒蘭」と呼んだのがずっと続いてきた。(花の説明は「杭州寒蘭とは」に詳しい。)
 中国では昔から蘭といえば春蘭のことで、竹葉弁の寒蘭を鑑賞のため栽培する習慣はなかったし、当時は今のように山採り品が輸出禁止ではなかったから、太い根を5cmくらいで切ってしまった山採り株が直接毎年入ってきた。その中から黄業乾氏が選別して命名した第1号が「西湖」で、世田谷区民会館の寒蘭展に中国鉢に水苔で巻いたのを入れて飾ったら、名だたる名花を尻目に話題を独占したというのが伝説になっている。その後も黄さんが選別、命名した杭州がすずき園芸に残っているが、黄さんの命名上のルールは、青花には水に因んだ名前、サラサ花には山に因んだ名前というもの。亡くなった鈴木さんも出来るだけそれを踏襲していた。
 山採り株の中から何とか素質のいいものを探しだそうと、マニアは目を皿のようにして選ぶというのが毎年繰り返された光景だったが、培養株以外は輸出禁止ということになってからは、そういう姿も見られなくなった。ただ、昔入れた古い杭州でまだ花未確認株がいくらかあるので、中には「ロマンがある」と選んでいく人もいる。
 こうして30年以上杭州寒蘭マニアが集まり、支えられてきた店としては、この名前に愛着のあるお客様が多く、長いことそう呼び慣わしてきたので、ここではこれまで通り”杭州寒蘭”と呼ばせていただこうと思う。名前はどうでも花のすばらしさに変わりはないので、これを機にファンが少しでも増えて一層人気が出れば言うことはないし、第1回の綜合展示会も成功することを願っている。
 明日11月13日は鈴木さんの命日。気がつくと満6年が経って七回忌の法事が予定されている。杭州寒蘭の時期になるといつも店のどこかで見ていると思うので、明日も店は通常営業。”水晶寒蘭”のことを何と言うか、ぜひ聞いてみたい気がする。
 日中埼玉のAさんが来て、閉店間際に富士市からUさんが寒蘭の展示品を持ってきてくれる。咲いている鉢が増えてにぎやかになってきた。


2010年11月11日(木)
 晴れた天気で気温が上がってきた時間に寒蘭はいい香りを放つ。店を開けた瞬間高貴な香りが迎えてくれる。中国寒蘭の「大河」が笑い始め、咲いたのは8鉢になった。「里紅苑」も間もなく開きそうだ。香りはすぐにわからなくなってしまうから、至福の時は一瞬。
 埼玉のKuさんが来て、「今年は紫秀蘭の花着きが良くない」という。計算通りにいかないのが悩みどころ。あるものを並べるしかない。長野のYoさんもひょっこり姿を見せ、杭州寒蘭の話題になると「同感、同感!」。この魅力は格別だ。
 店内に並べてあった植え替え予定の春蘭は何とかめどがついてきて、後数日で完了しそう。お客さんがいておしゃべりしているのも好きだが、一人で黙々と植え替えている時間も気に入っている。


2010年11月10日(水)
 カラッとした晴天が続いている。昨日はその上に強い風が吹いて、今朝見ると山草棚がカラカラ。まずそれらの水遣りから始まる。通勤途中の街路樹のハナミズキが大分色づいてきたが、店の前の銀杏はまだ青々。昨日の強風に青葉のままたくさん落ちているのを掃除する。郵便局に走って砂を洗って午前中は終了。
 店内に並べてある春蘭を夕方まで出来るだけ植え替え。案内状が届いたらしく、茂原のMuさんから電話がある。「白妙」、「神曲」が開きだした。


2010年11月7日(日)
 立冬だが暖かい一日。やはり先ず砂を洗って干しておきながら次の仕事にかかる。案内状の宛名印刷をしようと準備したところに狛江のTaさんが久し振りに現れた。杭州に魅せられて、以前にいくつか買っていったのだが、忙しさにほとんど駄目にしてしまったらしい。仕事をリタイアして、「これから本格的に杭州寒蘭をやりたい」。新たに入れて楽しみたいと選んでいく。元々寒蘭をやっていたが、捧心が白く抜けた翡翠色のとりこになってしまったということだった。12月4日の”杭州まつり”には「必ず来ます」と気合が入っていた。
 午後から最優先で案内状の宛名印刷を終わらせ、出しに行こうかとしたら駒場のWaさん。続いて品川のNaさん、川崎のKiさん、後から練馬のIさんがやってきた。KiさんNaさんのコンビも蘭鉢展以来だ。今年は花が遅れているからお客さんの出足もそれなりに遅れていたというわけ。花が開きだすとやっぱりいつもの顔が揃ってくる。葉書の投函は拓也さんにお願いして杭州選びを手伝う。
 展示会に出す人達は「花が咲きそうもなくて間に合わない」と心配している。残暑がいつまでも続いたせいか、一度寒さに会わないとどうしても遅れてしまう。長野からSaさんがつぼみで持って来た「豊雪」は、こちらに来たら間もなく満開になった。ここは花がある間中が展示会だから、開花時期について気を揉まなくて済むので気が楽だ。


2010年11月6日(土)
 絶好の行楽日和だが、仕事の手順を考えながら出てくる。今日は拓也さんがいて動いてもらえるので助かる。
 昨日搬入された杭州に識別ラベルを入れながらパソコンに入力。一つ一つ条数を数えて記入するが、こんなことも一人ですると時間がかかる。注文の杭州を荷造りして発送した後、混合砂を作ったり洗ったり。天気のいい日に是非たくさん作っておきたい。郵便局まで一走りしてもらって、夕方には水遣り、消毒と目一杯。
 品川のIさん、目黒のOさん、埼玉のSiさんなど、常連さんが次々と顔を見せてくれるようになった。まだ寒蘭が数鉢しか開いていないが、つぼみの杭州を選んだりして、「咲いた頃に又」。
 白石は展示会の案内状作り。レイアウトをして印刷だけ終わらせる。明日宛名印刷をして発送する予定。ぎりぎりになってしまった。
 いくつかメールでの問い合わせに返事をする。納得して選んでいただけるように出来るだけ写真を添付するので、その撮影などで時間がかかる。作業途中で様々な用事で中断し、閉店後にやっと送れるようになるのがいつもの事。
 今日はずい分手際よく進んで一安心。但し植え替えは1鉢も出来なかった。展示会準備を一段落させてから徐々に片付けよう。


2010年11月5日(金)
 爽やかな秋晴れ。することが山ほどあるが、やはり混合砂を洗って干すのが最初の仕事。他の事をやっている間にきれいになる。宅急便を出せるように準備して呼び、折角の好天だからと少しでも植え替えを進める。
 昼頃千葉のTさんが久し振りに寄る。仕事の合間で昼食の時間を利用しての短時間の顔見世。いつものKoさんもしばらく振りだ。今年の出来がどうだとか、花が着いたとか着かなかったとか話題には事欠かない。杭州マニアの顔が揃ってくると、いよいよだなと感じる。
 4時頃千葉のYさんが頼んであった杭州選別品を持って来る。今年の1月に現地で花を見て選んできたもので、10ヶ月日本で作した中から花芽がきたものを持って来た。この方が枯れる心配がなくていい。これで本来の花が咲いてくれれば言うことはない。
 急に仕事が一杯できて、あれもこれもと気ばかりあせるが、明日も目一杯がんばるしかない。忙しいのは大好きだから。


2010年11月4日(木)
 しばらく安定した天気が続く予報だが、今日ははっきりしない空模様。黒い雲が空を覆って、第一寒い。
 最初に注文の鉢や蘭を荷造りする。蘭鉢展のときに送ったうちの1件で、色々な鉢を一つの箱に詰め合わせた中に割れた鉢があった。今度はそんなことのないよう、念には念を入れて梱包する。若いご夫婦が山草棚を熱心に見て、鉢や水盤、苔などを買っていく。久し振りのお客さんが赤ぼらを買いに来て、「杭州寒蘭が咲いた頃又来ます」。
 この間から植え替えをしている春蘭の棚は、しばらく手を付けてなかったところ。順に植え替えてきれいになってくると、落ちた葉やこぼれた砂が目立ってきて気になる。今日は棚そのものをきれいにしようと、すべての鉢を一旦撤去した。棚を掃除した上で植え替えの済んだものから並べていき、まだのものはいやでも目に入るよう、店内の床に並べておく。それから追い立てられるように次々と植え替えをして腰痛っ!!。暗くなって止めようと片付け始めたら、近くのSuさんが来て、「すごいことになってるねえ」。展示会の案内状も急がなくてはならないし、明日は杭州寒蘭の一作した選別品が入荷予定。いよいよ忙しくなってきた。
 寒蘭は「豊雪」、「憲陽」、「針間チャボ」が咲き、「蛍雪」が開き始めた。


2010年11月3日(水)
 晴れの特異日らしくすっきりと晴れ渡った。暑いほどだった昨日よりは気温が下がって、緊張感のある気持ちよさ。七五三、紅葉狩り、スポーツと何をするにも最高の気候だ。その割には朝道路が空いていて、最短時間で早目に着いてしまった。
 この晴天を逃すまいと、まず混合砂を洗って干す。鉢や杭州寒蘭の問い合わせがあったので、品物を用意したり、杭州を出してきて鉢を開けてみる。株分けして写真を撮り、メールを打ち始めたところに駒場のWaさんが金陵辺を持ってきてくれた。昔から作っている無名の金陵辺だが、鉢がぎっしりで抜くのが大変なほどだったらしい。分けた3株の鉢を探し、根を洗って植え込む準備をしたが、そこに中野のEさんと下町のHiさんが来たので、閉店まで一緒に楽しんでしまった。
 皆が帰ってからメールの返事をし、金陵辺を植え込み、水をやったら、久し振りに帰りがすっかり遅くなった。


2010年10月31日(日)
 やっぱり東京に限っては、台風14号はどうってことなかった。帰る頃には大分雨が激しくなったが、風は大したことなく、いつの間にか通り過ぎていた感じ。予報では「大したことない」と言っておいて万一被害が出ては大変だから、少し大げさに伝えるのかもしれない。ただ、今朝は台風一過とはならず、雨が止んで穏やかになったというだけ。昨日洗っておいた砂が乾くような状況ではない。青いままの銀杏の葉が濡れた道路に張り付いていて、すべるといけないので先ずは落ち葉掃除。続いて昨日店内に広げていた砂の袋や道具を片付ける。
 大株のイトランを植え替えていたら出版社のSさんが現れた。杭州寒蘭の話題で盛り上がっているところに、埼玉のKuさんもやってくる。Kuさんは黄色の食用菊をたくさん持ってきてくれた。しばらくして千葉のYさん、駒場のWaさん、港北のHaさんも参加。杭州の花茎が伸びてくると、今年の展示会に気持ちが向いてくる。Kuさんが作った菊と、焼酎につけて食べごろになったSaさんの柿を帰りにおすそ分けし、白石も今晩早速菊をご馳走になろう。

2010年10月30日(土)
 朝1時間以上早く店に着いた。雨はまだそれほど激しくないので、すぐに店内で植え替えを始める。水を遣ったり、棚との往復で濡れてしまうが、できる間は作業を進める。拓也さんに混合砂を篩ってもらうのもすべて店内で。こんな台風の日に来る人もいないから、今日は作業場にする。
 ずっとテレビをつけて台風情報に注意していたが、午後になってもあまりすごいことになってこない。ただ予報では「夕方にかけて関東に接近」と伝えている。「雨と風が強まるから警戒を」というので、ひどくなる前に家に着きたいと、2時で引き揚げることにした。台風は嵐の前の静けさの時は「本当に来るのかな」という感じで、荒れてからあわてる場合が多い。多分大丈夫だとは思うが、念のため後は拓也さんにまかせて帰る。

2010年10月29日(金)
 昨日よりは多少寒さがやわらいだが、どんよりとして一向に明るくならない。雨が降らないだけでもましと、まず砂を洗って干す。頼んであった乾燥水苔が届いたので、秤で計りながら売り物用の小分け袋詰めを作る。店内でやっていたので、細かいみじんがあたりに散らばってしまった。植え替え用の用土も店内に運び込んで雑然としているところに、横浜のTuさんがひょっこり。まだ寒蘭も咲いていないが蘭界や鉢の話で盛り上がる。寒蘭の大家だが、「これは筋がいい」といい感じに色づいてきたのを持っていく。命名品を見分ける目はさすが。
 水苔の後、新しい用土も篩おうと思ったが時間がなくなった。せっかくの長い水苔を切ってしまわないようていねいに扱わなくてはならないので、ほぐしたり詰めたりに思ったより時間がかかってしまった。閉店間際に風蘭のSaさんが寄る。
 明日は台風14号が関東に接近し、午後には風と雨が強まるというので進路が気になる。あまり荒れる場合は拓也さんにまかせて白石は休むこともあるかもしれない。大体台風の中を出かけてくる人もいないだろうから。ただ、いつも警戒していると、「なあんだ、どうってことなかった」ということが多いから案外大丈夫かもしれないが、一応台風情報に注意してみる。


2010年10月28日(木)
 寒かった昨日よりも一段と冷え込んで、冷たい雨の一日。昨日のフレームの最低温度は8℃で、東京は日中でも12℃くらいらしい。10月としては記録的な寒さということだ。この間まで猛暑が話題になっていたというのに。
 こんな天気に来る人はいないだろうと、用土の容器を店内に持ち込んで並べ、植え替えを始める。「雨ですることがない」と近くのSuさんが遊びに来た傍で、とっぷりと暮れるまでひたすら植え替え。雨は次第に強くなってじっとしていると寒くてしかたない。そのうちテレビでドラフト会議が始まり、Suさんと一緒に見ることにした。台風は奄美地方に近づきつつあるようで、この間の豪雨の復興作業中なのに又被害が心配される。東京の雨もその影響か。


2010年10月27日(水)
 日曜日の帰りは猛烈な雨の中。月・火の休みは日中止んだものの夜は雨。このところ水はたっぷりだ。気温はどんどん下がって今日は一気に冬の寒さになった。1ヶ月も季節が進んで木枯らし1号だとか。天気予報でも「冬の服装で」というので、しっかりと着込んできたが、店内の扇風機を両方止め、入り口の戸も閉めておく。
 今日は雨の心配がないということで、すぐに植え替えを始める。ある程度やったところで、川崎からの新しいお客さんが来て寒蘭を選んでいく。その後近くのSuさん、目黒のYoさん、蘭鉢展の時にも見えたお客さん、府中のTaさんなどが姿を見せる。Taさんは熱心に棚下を覗き込んで、昔の杭州で花を見ていない残りの中から、当分花が期待できそうも無い小さな株をいくつも取り出してきて、「緑の色がいい」などと持って行く。ずっと昔に入った杭州寒蘭は、最近入ってくる株とは別の魅力があって、昔からやっている生え抜きのような人にはたまらない。こうして選択肢の幅が広がったのはいいことだ。
 台風が接近していて、当分天気は安定しないみたい。明日はもっと寒くなるかも。全く極端だ。


2010年10月24日(日)
 いい天気は昨日だけで、今日はどんよりと寒い一日。フレームの最低温度は12℃になった。昨日車を置いていった長野のSaさんが、午前中に車を取りにくる。たくさんいただいた柿の渋抜きをしようと焼酎を買ってきたので、Saさんの指導を受けながら1個づつヘタの方を浸して大きなポリ袋に入れ、口を閉める。1週間後にはおいしく食べられるはず。
 この間から春蘭を植え替えていて感じるのだが、かなり明るい棚の朶々香の葉が黄ばんでどうもきれいに出来てない。同じ棚の中国春蘭一花は、葉が傷むことがなく問題なさそうだ。朶々香は一花に較べて葉が薄いせいだろうか。一方明るいフレームの杭州寒蘭は、この夏の猛暑でもびくともしていない。春蘭同士ということで、中国春蘭一花と朶々香を同じところに置いていたのだが、明るさの好みからいくと、中国春蘭と杭州寒蘭を同じところに置いた方がよさそう。そこで暗めの棚下の杭州寒蘭と、明るすぎる朶々香の場所をチェンジすることにした。二つの場所の蘭を外に出し、棚をきれいに掃除し、植え替えたものから収めていく。後は順次植え替えながら今週中には片付けよう。
 午後千葉のYさんが来てしばらくおしゃべり。四季蘭や鉢の残りを下げる。この間9月25日の「きょうのショット!」に出した赤芽素心系は、Yさんが見るところでは「鳳」だということだ。古い葉でも柄がしっかり残る。
 寒蘭の「針間チャボ」が開き始めた。開花第一号。


2010年10月23日(土)
 上野グリーンクラブの寒蘭展に行きたかったが、片付けごとが色々あって行けなかった。拓也さんと一緒に物置を片付け、植え込み用土を次々と洗って干す。このチャンスを逃したくないほど爽やかな秋晴れだ。
 午後から長野のSaさん、茨城のKoさん、下町のHiさんが示し合わせてやってくる。Saさんは自宅の柿をたくさん取ってきてくれた。暖かい地方なら甘柿の品種なのだが、気温が低いために渋柿になってしまうそうだ。渋を抜かないと食べられないが、たくさんあるからおいしくなったらみんなでいただこう。近くのSuさんや、埼玉のKuさんにもおすそ分けする。


2010年10月22日(金)
 奄美地方の記録的な豪雨をずっと報じているが、考えられないほどの雨の量に驚く。多大の被害が出てまことに痛ましい。まだ激しい雨が降るというから心配は続く。早く復旧できるといいが。
 東京も予報より天候の回復は遅れて、ずっと黒い雲が空を覆っていた。雨は降らなかったが気温は低いまま。朝到着するとすぐに混合砂を作り、洗っておく。後は暗くなるまで春蘭の植え替え。昨日の続きで店内でやっていたので、辺り一面ごみや砂が飛び散って汚れてしまい、その掃除も大変。明日はいい天気らしいから外で出来るだろう。


2010年10月21日(木)
 しとしと雨の一日。しばらく姿を見せなかった蛙が足元にじっと座っていて、何度も踏みそうになった。夏の間は毎晩のように現れていたのだが、こんなに涼しくなってから会うとは思わなかった。一日中春蘭の棚の植え替えをする。明日は又砂を作らなくては。


2010年10月20日(水)
 朝三軒茶屋で大きな事故があり、246上りは渋滞という放送を聞いて早目に家を出た。世田谷に近づくにつれ混んできたが、迂回して予定通り店に着いた。時折小雨が混じる曇り空。ぐっと涼しくなって室内の扇風機を止める。
 杭州の花芽が伸びているのを少し店内に入れる。植え替えもしながら少しづつ寒蘭モードにスイッチを切り替える。


2010年10月16日(土)
 スカッと爽やか。気持ちのよい秋晴れになった。上着を着ていると暑いくらいで、お客さんも半袖の人が多い。目黒のYoさん、下町のHiさん、港北のHaさん、駒場のWaさんなどが揃う。いくつか植え替えもしたが、後はお客さんと話をして過ごす。折角上がった寒蘭のつぼみが、あっという間にスリップスにやられてしまったとがっかりしている人がいたが、花が咲くまでは殺虫剤の散布が欠かせない。ここでは先週も消毒したが、明日も拓也さんに頼んで散布してもらうことにしよう。白石は明日休みますのでよろしく。


2010年10月15日(金)
 夕べから雨になったが朝には上がった。薄曇りで暑くも寒くもなく動きやすい。近くのSuさん、埼玉のAさん、大田区のUさんが富士吉田に転勤になって富士のUさんなど、蘭好きな人が顔を見せるようになった。蘭の会で顔見知りの人達がおしゃべりをしている間、すぐ外で砂を篩って混ぜ、洗い、植え替えを進める。
 白石は17日(日)に休ませていただきます。拓也さんが出て店は開いていますが、ご用の方は可能なら土曜日に来ていただけると助かります。


2010年10月14日(木)
 衣替えの時期はとっくに過ぎているはずなのに、いつまでも半袖を仕舞えない日が続いている。今日も気温は比較的高め。
 朝から植え替えの続きを始める。洗った砂が少なくなったら又次のを洗って干しておくという繰り返し。店内をいつまでも蘭鉢展のときのままにしておくわけにはいかないので、寒蘭の作場をひと鉢づづ見ていきながら、花芽がぐーんと伸びているのを店内に入れた。一番伸びているのはやはり日本の寒蘭だが、杭州寒蘭の早いのも一歩遅れくらいで続いている。今年は寒蘭の花付株が少ないので、両方同時に並べておく。
 港北のHaさんが寄って、予約の風蘭を持っていく。夕方には次第に曇ってきた。


2010年10月11日(月)
 体育の日は抜けるような青空。まさに運動会日和だ。気温も上がって今日は夏日になる予報。そのせいか蚊が猛烈に顔の周りを飛び交っている。秋の蚊は黒くて小さくて、”ぶ〜ん”という音もなくすごいスピードで飛んでくる。気がついたときはもう刺されていて、夏の蚊以上にかゆい。植え替え中は手が離せないし汚れているから、叩くこともできず要注意だ。
 三連休の最終日も道路はガラガラ。最短時間で店に着いた。スピードはヒ・ミ・ツ。
 日中日向にいると暑いほどだが、空気が乾燥しているので気分は上々。洗濯、山草棚の雑草取り、店内の扇風機の掃除、植え替え、減ってきた混合砂作りと一日中良く働いた。植え替えで春蘭の鉢を開けると下の方に花芽が見つかったり、花芽が少ないと嘆いている杭州寒蘭は、袴の中から花芽が出ていて、かなり伸びてから急に見つかるのがあって、ここへきていくらかほっとしている。どれも順調に動き出しているようだ。
 今週は火・水が休みですのでお間違えなく。


2010年10月10日(日)
 10月10日は晴れることが多いが、昨日からの激しい雨は朝出かける頃まで続いた。三連休の中日は道路はガラガラで、店に着いた頃には雨が上がってきた。青空まではいかなかったが、早目に明るくなっただけでもさすがというところか。今日も植え替えは無理かと思ったが、いくらか進められて儲けた気分。
 開店直後に三橋さんが、追加を頼んだ桐箱を持ってくる。入ったことを連絡したら、午後になって中野のEさんが取りにきた。駒場のWaさんも来て、今日入ったばかりの「自然と野生ラン」を持っていく。
 明日は休日の月曜日なので営業し、今週は火・水が休みになります。


2010年10月9日(土)
 朝出てくる時は小雨だったが、夕方には激しい降りになった。涼しい。
 午前中に先ず千葉のIさん。「昨日来たら休みだった」。めったに臨時休業などすることがないのだが、たまにするとこういうことになる。申し訳ない。ゆっくり話し込んで、自家用に三分の一ほど残してあった生の水苔を、そっくり箱ごと持っていく。Iさんは「この間買っていって、この発泡スチロールの箱がポイントなんだと分かった」。残り少なくなってもそのままこの箱で作っているが、ここでも他の鉢に入れ替えてうまくいったためしがない。おかげで今年の生の水苔は全くなくなった。
 昼から、雨で仕事が出来ない造園のTaさんが、桐箱を取りにくる。目黒のOさんは蘭鉢を引き取りに。高知県からNaさんが訪ねてきてくれて、杭州寒蘭や奥地蘭をいくつか選んでいく。
 今日は運動会があちこちで予定されているだろうが、雨で残念!。


2010年10月7日(木)
 今日も爽やかに晴れた。店に着くとすぐに調子の出てきた植え替えを始める。棚下の奥の、土が汚れて古そうなものを出してくると、長い間放置してあるものは決まって根が良くない。ほとんどのものはきちんと植え替えているが、手の届かない棚もあって、今年はそういうところを全部きれいにしようと思う。阿佐ヶ谷のUさんが来て蘭を持っていく。
 明日は白石の私用で臨時休業させていただきます。


2010年10月6日(水)
 日中は日傘が欲しいほどの暑さだったが、湿度が低く気持ちのよい晴天。注文の蘭を発送し、後は一日植え替えをする。世田谷のHaさん、近くのSuさんが寄り「精が出るねえ」。花芽が無いと思って杭州寒蘭の鉢を開けると、小さな花芽らしきものがついていたりする。こんな状態では咲くのは年明けか。もうしっかりと動き出した花芽もあって、ずい分ばらついているが、遅れているのは確か。夕方水をやっていたら、ヒガンバナの白花が芽を出しているのを発見。そういえばテレビのニュースでもずい分遅れていると報じていたっけ。


2010年10月3日(日)
 朝早く到着。注文の蘭の株分けを終えて、すぐに植え替えを始める。棚を見て廻って回復不能の鉢を処分したり、根巻きにしたりして、出来たスペースに新しく来たものを収める。置き場所は一応品種毎に決まっていて、空きがあるからといって全く違うものを置いたりすると、後から探すのが大変になる。時が経つと自分でもあきれるほど忘れてしまうことがよくわかっているから、何とかスペースに合わせて調節。
 横浜のNaさんが来て作場を見て行く。「うちだけじゃなかったんだ。安心した」。自分の棚で花芽がきてないのを心配していたらしい。今年は皆花が来ないのを嘆いている。「展示会に出すのに困った〜!」。
 植え替えははかどったが、ほとんど一日中立ちっぱなし。段差のあるところを動き回っていたら久し振りに「疲れた〜!」。土をいじるとてきめんに手が荒れるようになって、これが一番秋の到来を感じる。


2010年10月2日(土)
 今日もすっきりと晴れた。一日中植え替えをしながら作場の棚を整理。鉢と鉢の間を詰めていって、少しでも置けるスペースを空ける。同時に残り少なくなってきた混合砂を篩って洗い、次の植え替え分を作っておく。
 夏の間日が暮れると、ここに住み着いている蛙が歩く石の上に出てきてじっと座っているので、暗い中で踏んでしまいそうだった。ここへきて急に涼しくなったので、さすがに最近は見なくなった。


2010年10月1日(金)
 昼に向け次第に晴れてきて、さっぱりとしたいい天気になった。陽が当たっても暑いほどではなく動きやすい。表の塀にはツタが一面に這って、店の看板が隠れてしまっていた。猛暑の間はランの棚の日除けにもなるかと放っておいたが、どんどん伸びて完全に看板を隠してしまっては放置できない。看板にかぶさっていた部分を切り取り、ついでに雑草を取ったり、伸びてきた木の剪定をしたりして、大きなゴミ袋2個にまとめる。
 午後からは植え替えをいくつか。開けてみても花芽がきているのはない。引越しがやっと終わった近くのSuさんが、又はみ出たランを持って来る。ここでも棚は一杯だから、いらないものを処分したりしてスペースを見つけなくてはならない。東京ではどこでも場所が一番の問題だ。
 目黒のHaさんが訪ねてきてしばらくおしゃべり。埼玉のIさんが三越の伝統工芸展に行ったついでに寄る。丁度蘭鉢展のときに入院してしまって、まだ並んでいるかと寄ってくれたが、欅窯はもう残りを下げてしまったので見ることができず残念!。明日は又砂を篩って植え替えだ。


2010年9月30日(木)
 やはり朝から雨。外の作業も出来ず、午前中はパソコンに向かいHPのメンテナンスをする。「朝・昼・晩」をバックナンバーに移すのを忘れて、大分長々とたまってしまった。昔の遅い環境だったら、こんなに重くては表示が遅いと叱られるところだが、今ではどこでも接続が速くなって問題なくなった。そのせいでもないが、ついずらずらと追加していってしまう。
 午後からは雨の止み間もあって、すぐさま植え替えを始める。洗ってある砂が残り少なくなったところで雨足が強くなり、今日はこれまで。


2010年9月29日(水)
 定休日2日間とも気温が低くたっぷり降った。今日は爽やかに晴れて気温は多少上がったが、湿度が低いため暑くも寒くもなく丁度いい。考えてみると猛暑からいきなり寒くなってしまって、この丁度いいという日がこれまで無かった。残念ながらこの天気も長くは続かないようだ。
 休みが雨で自宅の片付けをした。店のテレビがずっと前から音が出なくなっているので、家から小型テレビを持ってきて取り替える。これもアナログだから来年7月までの命だが、取り合えずそれまで。夕方ニュースが始まった途端警告音がして、緊急地震速報が出た。話には聞いていたが、これを実際耳にするのは初めて。大事な鉢を低い棚に下ろして様子を見たが、別に揺れは感じなかった。
 杭州寒蘭の花芽を見て廻る。「孤峰」「逸品」「湖精」「珠峰雪」「白玉壺」「天生晃」などには花がきていてホッとする。花芽の無いのを優先的に出来る限り植え替え。夕方引越し最中の近くのSuさんが蘭を持って来る。転居に伴って鉢数を大幅に減らすそうで、ここで培養することになった。


2010年9月26日(日)
 気持ちの良い晴天で道路もスイスイ。今日も1時間早く到着した。店を開ける前にと、昨日模様替えに手を付けた場所を、家から持って来た棚板などを使って完成させる。ついでに不要なものを捨てたり移動させたりしたので、使い勝手よくすっきりと片付いた。大変だったが思い切ってやってよかった。
 午後から長野のSaさん、埼玉のNaさん、港北のHaさん、佐倉のNaさんが来て、鉢や蘭を持っていく。入り口正面の三段になっている棚に、まだ取りにきていない桐箱が置いてある。一杯並んでいた鉢を下げたので、白くて薄い発泡の材料で包装された箱だけが目立つ。お彼岸でもあるし、入って来た人は皆「まるで***みたい」。すぐに取りにくると思うのでそのままにしているが。
 合間をみて出来る限り植え替え。日中はいい天気だったが、閉店時間頃に降りだした。


2010年9月25日(土)
 道中は雨が降っていたが、店に着くと間もなく上がった。今朝測ったフレーム内の最低温度は13℃。熱帯夜といっていたのはついこの間のことではないか。一気に季節が移った感じだ。猛暑の頃には草が伸びていても、熱中症になってはと放っておいたが、すっかり涼しくなった上、雨がたっぷりと降った後という好条件。1時間も早く着いてしまったので、早速店の周りの草取りをする。
 夏の間はフレームの屋根に這ったツタが、強烈な日差しを防いで温度を下げるのに貢献してくれたが、今では曇った日など、入った途端暗すぎると感じるようになった。遮光ネットの上と屋根の上の二重にツタが広がっていたのを、拓也さんに頼んで一部を取り除いてもらう。
 午後からは陽が射してきた。杉並のUさん、下町のHiさん、長野のSaさん、茨城のKoさんが集まって、売約の鉢を持ち帰ったり、蘭を選んでいったりしてにぎやかな一日。
 皆が帰った後拓也さんにがんばってもらって、パソコン周辺の模様替えをする。11年前パソコンを入れた時に設置して以来だから、どかした後の掃除も並じゃない。大きな家具を一緒に移動してもらって、取り合えず片付けたが、細かい部分はこれから考えながら整理していくつもり。涼しくなるとやりたいことが一杯出来てくる。


2010年9月24日(金)
 雨は止んだが今日も肌寒い一日。予報で「暖かくしてお出かけください」と言っていたのを守って、しっかりと着込んできた。朝から植え替えで外にいることが多かったからそれで正解。
 午後三橋さんが箱書きした桐箱を持って来る。欅鉢の残りを下げ、いよいよ蘭鉢展は片付けにかかる。すぐに並べるものもないので急ぐ必要はない。これからは植え替えを進めながら、寒蘭の様子を見ていくことになる。


2010年9月23日(木)
 昨日は真夏日のカンカン照り。日が暮れると中秋の名月がきれいに見えた。今日は朝から雨で20℃にも届かない涼しさ。時折雷鳴が轟き、一日降り止まない。植え替えをしたいがかなりの降りなので、2鉢やっただけで諦める。この天気で仕事にならない造園のTaさんが来て、売約の鉢を持っていく。一緒に杭州寒蘭の花芽を見て廻ったが「ホントにないねえ」。やっと土を切ってきたのが見つかることがあるが、大分遅れているか、花が着かないか。今年の杭州寒蘭展は始まって以来の珍事になるかと心配。
 欅鉢の桐箱が出来上がったという連絡があったが、店の定休日などでスケジュールが合わず、明日の午後三橋さんが届けてくれることになった。Taさんも箱は後からということにして、中身の鉢だけ持ち帰った。
 涼しさを通り越して肌寒いくらいで、入り口も窓も閉めてしまう。10月中旬くらいの気温だそうだ。明日も雨らしい。「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、ようやく長い夏との決別か。


2010年9月20日(月)
 夕方からはUターンが始まるだろうが朝は上下線とも空いていて、最速に近い時間で店に着く。ほんの一時雨がパラついたが曇り勝ちの一日。まず頼まれていた「魚沈殿」を株分けする。葉も根も全く傷んだところがなく最上の株。これで植え替えに弾みがつき、土が古そうで葉が傷んでいるものから次々と植え替える。
 夕方浩司さんが水遣りに来たところを捕まえて、入り口通路の生の水苔を並べていた棚を、10cmほど手前へ移動させる。水苔が売り切れてしまった今がチャンス。山草や苔などが並んでいるのを下ろしてしまうとアルミ製の棚は驚くほど軽くて、もう一人助っ人がいないと無理かなと思っていたのが、二人で出来てしまった。
 生の水苔はこの棚に並べて毎日水さえやっていれば、毎年間違いなく盛り上がるほど成長して、きれいな緑のじゅうたんになる。ところが棚の奥の方は店の屋根が少し張り出していて、そこから雨が落ちるのだろう。2列に置いてある奥の列は、まっすぐに10cmくらいの幅の線ができて、その部分が黒くなってしまう。どの箱もきれいにできるよう、10cm前へずらしたというわけだ。その分通路は狭くなるが問題はない。これで懸案事項が解決するはず。結果は来年水苔が並ぶまで分からないが・・・。


2010年9月19日(日)
 三連休の中日は打って変わったようにスイスイで、1時間かからずに到着した。反対車線の下りは結構混んでいたから、ずい分出かける人が多かったのだろう。いずれにしても人やものが動くのはいいことだ。
 今日も晴天。砂作りが捗る。次の砂を洗って干しながら、用意出来た砂で植え替えをする。
 品川のIさんや初めてのお客様が鉢を見にくる。夕方駒場のWaさんが、自家用に半箱残っていた生水苔を、その又半分買っていく。これから植え替えをどんどんやっていくと、生水苔を使いたいのが必ず出てくるはず。厳しい。


2010年9月18日(土)
 家を出てから店まで渋滞の連続で、上りも下りもずっとつながっている。からっと晴れ上がった青空。動かない車の窓から強い日差しが照りつけてくる。もう歩いていけるところまで来ても一向に先へ進まず、空いていれば45分のところを2時間以上もかかってしまった。どこも事故らしい様子はなかったから、三連休初日の行楽によるものだろう。やっと人心地つく気候になったし、天気はいいし、出かけるにはもってこいの連休だ。お蔭で珍しく遅刻してしまった。
 こんな時は大体店はヒマと決まっている。目の前の246下りは、いつ見ても車が動いてない。「だるまさんがころんだ」式に見てない時に少しづつ進んでいるのだろう。
 昨日たくさん砂を洗って干しておいたのを袋詰め。又新たに洗って干す。秋蘭の棚で他に花がきているのがないか探すと、赤芽素心系の柄ものにつぼみが何本もあがっているのを発見。小さな鉢で抜けないほどになっていたのを2鉢に分けて飾る。この手のものは植え替えが後回しになってついつい放置されているが、ついでに他のもいくつか植え替える。何年も植え替えずに大株になっていると、根の整理だけでも大変だ。


2010年9月17日(金)
 30℃に届くかどうかという気温で、この二日間の涼しさからは暑く感じるが、爽やかな風が通ってエアコンは不要になった。
 昨日帰りに砂を洗うメッシュかごを買い増したので、天気がいい日にと、袋詰めした混合砂を洗って干す。洗い場にはねっとりとした茶色いペーストが溜まる。マンションのベランダなどでは、配水管が詰まらないだろうかと気になる。
 午前中に静岡のYaさんが売約の鉢を買いにくる。欲しい蘭があってフレームの棚を見ていたら、「湯梅」の新芽がスッポ抜けているのを発見。すぐに鉢を開け、切り取って植え替える。幸いそこだけで済んだが、こんな風に涼しさにほっとする時期が油断できない。ついでにフレームの中で葉傷みの激しい蘭を植え替える。
 午後からは大田区のUさん。世田谷のTeさん。
 杭州寒蘭の棚下を見ていたら白いつぼみがあがっているのを発見。ラベルは「杭州?」となっていて、未選別山採り株が入ったときに、根が細いなど杭州とは思えないとしていたもの。22年越しの初花で、素心ではなさそうだが白っぽい花が咲きそうだ。杭州山採り株にはこれまでも秋蘭がかなり混じっていて、杭州花未確認株として植え込んでいた一群の中から、何鉢も今頃花が咲いてがっかりしたことがある。ほとんどはサラサ花だったから白い花はきれいかもしれない。葉姿は小振りでやさしい。


2010年9月16日(木)
 朝は大雨だったが店に着く頃には傘が要らない程度になり、その後降ったり止んだり。空気もひんやりして、上着が無いと寒くて仕方ないほどだ。
 毎朝測るフレームの最高最低温度は、前日の温度を測るので一日遅れの記録になる。涼しかった昨日も定休日の間の最高温度ということで記録は37℃だった。今朝記録した昨日の最高は25.5℃で、1日で10度以上下がったことになる。これで一気に秋になるかと思えば、予報では明日以降は又真夏の暑さが戻るという。季節の変わり目は予報に注意しないと大変だ。
 いつもこの欄で植え替えと用土作りに追われていることを書いている。土のストックが少なくなると大きさ毎にチェックして発注したり、ものによっては買いに行って車に積んでくる。配送されたものは資材置き場に運んで積む。それを篩って混合し、植え込み用と化粧砂の2種類を作る。販売用の小袋も作り、自家用は大きな入れ物に入れておいて使う。植え替えが本格化すると、これがすぐに無くなってしまう。お客様の植え替えを頼まれたり、販売のために株分けしたりと、培養のため以外にも植え替えばかりすることになるから、用土をたっぷりと作った後は、何だか心豊かな気持ちになる。
 丁寧な人は用土を前もって洗い、干してから使う。本当はその方がいいのだろうが、これだけの量を洗ったり干したりするうまい方法が見つからない。それで篩ったのをそのまま使って植えた後、たっぷりの水で微塵を流すように水遣りする。
 砂を洗うとき粒が流れないでうまく水が切れるネットの袋か、目の細かいざるが安く無いものかとこの間から考えて探していたが、昨日帰りに寄った100円ショップで使えそうな水切り籠が見つかった。試しに少し買ってきて、この間作った砂を洗う。使い勝手がよければたくさん買ってこよう。
 かごに砂を一杯入れてホースで流す時、少々の水では下の方の砂は乾いたままだ。水を溜めた中でゆすったりひっくり返したりしないと下の方まできれいにならない。蘭の水遣りの時には中の砂を見ることはできないが、「水を遣るときはたっぷりと。底から流れてもまだ10数えて」と教わったのを実感する。
 早速植え替えをスタートさせたが雨足が強くなって数鉢でおしまい。まあ手をつけてしまうと後は自然とできるものだ。


2010年9月15日(水)
 夕べはあちこちで大雨洪水注意報がでて、かなりの雨が降った。明け方には足が冷えて目が覚めるほどで、急にびっくりするくらい涼しくなった。これで平年並みだそうだがこれまでが暑すぎたから、いつもどんな風だったかすっかり忘れていた。身体を動かしても楽々。横目で見ていた草取りをしたり、フレームに入って花芽を探したりと、これまで出来なかったことが自然としたくなる。杭州寒蘭の花芽は「逸品」、「峨眉山」他数鉢に見られただけで、まだ殆ど顔を出さない。
 修理にだしていた鉢が届き、中を確認して発送。生の水苔を予約していたFuさんが買いに来て、全部持っていった。


2010年9月12日(日)
 中々秋らしい陽気にならない。例年ならそろそろ植え替えが始まる時期だが、もう少し涼しくなってからと先送り中。自分の植え替え用以外にお客様も混合砂を買いにくるため、たくさん作っておく必要がある。これから植え替えが本格化すると、砂は作っても作ってもすぐに底をついてしまう。一度にたくさん作るのも大変なので、作っては使い、又作るを繰り返す。蘭鉢展の騒ぎが一段落するとすぐにこんな毎日が続く。
 今日は開店直後に砂を買いにきた人がいたが、後は静かだったので、店のすぐ外でずっと用土作りの汚れ仕事。昨日拓也さんに硬質鹿沼を篩ってもらったのをもう一度篩って、赤ボラ、焼赤玉、ゼオライトと混合し、袋詰めする。店内は冷房していたためドアを閉めて作業していたら、いつの間にか中野のEさんが来ていた。「店放っぽり出してどこ行ってたの?」。丁度一段落したところで夕方までおしゃべり。蘭商として名を馳せた大栄さんが亡くなられたことを聞く。日がすっかり傾いたところで「水をやらなくっちゃ」と帰っていった。それからこちらもやっぱり水遣り。
 つぼみだった四季蘭が咲き始めた。「玉雪天香」は持って来たときにすでに咲いていたので、たちまち花は傷み始めた。暑い時期に咲く四季蘭は、いい香りだが花もちの悪いのが難点。しかし花の少ない今頃咲く蘭というのは貴重だ。


2010年9月11日(土)
 予報通り暑さがぶり返して朝からエアコンをつける。欅窯の風蘭鉢の撮影に難航していたのを、色々な時間帯で試してみて何度目かに使えそうな写真が揃った。追加の蘭鉢も一緒に撮影して、欅鉢1、2を完成させる。
 港北のNaさん、駒場のWaさん、港北のMoさん、相模原のFuさん夫妻、風蘭のSaさんなどが来て、鉢や四季蘭など、それぞれ選んでいく。
 電話で生の水苔の在庫が全部売約になり、今年は早々と終わってしまった。蘭鉢展のHP完成のため、このところ毎日帰りが遅かったが、今日からは早目に帰れる。


2010年9月10日(金)
 真夏日の予報だったが暑いのは日中のいっときだけで、朝晩は本当に涼しくなった。この週末を過ぎると夏との決別らしい。
 今日も何人かが鉢を見にやってくる。送った鉢が届いたとの電話や、注文のやりとりなど電話やメールが色々と。富山から鉢を見に来たDさんが、欲しいのがことごとく売約になっているのを見て「もうちょっと早く来られたら・・・」と残念がっていた。ある中から使えそうな鉢を選んで、売約のも「もしキャンセルになったら連絡ください」。
 押えていた対馬のTさんからも電話があったが、もちろんキャンセルしない。何度目かの埼玉のAさんも「キャンセルがあったら連絡して」と争奪戦の勢いだが、どれも一点ものだからどうにもならず申し訳ない。
 高井戸のお客さんが四季蘭を持って行き、用賀のTeさんが鉢を買っていく。遅くなって近くのSuさんも寄っておしゃべり。合間に欅鉢の残りを撮影したが、中々アップできないでいる。明日は必ずやります。


2010年9月9日(木)
 日本海から本土に上陸し、横切って静岡へという珍しい動きの台風が駆け抜けた。酒匂川の濁流に車が何台も流される映像がテレビで繰り返し放送されていた。一気に10度も気温が下がって、「雨が降らない」、「猛暑だ」の次に、あまりにも強烈な天気。
 今日は曇り勝ちだが穏やかで、何より涼しい。これが平年並みなのだそうだが、これも今日までとか。あと1週間はがまん、がまん。
 「鉢を取っておいて」の電話がかかる。去年杭州寒蘭を買っていかれたお客さんが来て、小柴鉢をいくつか選んでいく。この間送った鉢が割れていたという連絡があって、その処置に追われる。今日も注文の鉢を荷造りして発送。この間のことがあるので入念に梱包した。
 午後千葉のYさんが、頼んであった四季蘭を持って来てくれる。ついでに古鉢を物色して一茎九華用に大き目の鉢をいくつも持ち帰る。いつものKoさん、近くのSuさんも寄る。四季蘭を注文した横浜のKaさんが早速持っていった。
 合間をみて欅鉢の撮影の続きをする。小さい風蘭鉢になったら、どれもぼけてしまって使い物にならない。何度もやり直したが結局駄目。明日又再チャレンジだ。
 盆器修理の中田さんに連絡をとって、大体の金額や方法を聞く。お茶道具など上物の金接ぎにはそれなりの費用がかかるが、鉢のにゅうを埋め込みかすがいで修理したり、縁や足の欠けを錫や真鍮で埋め込むのは思ったほどではなく、高価で気に入った鉢が欠けてしまった時などは、諦めずにプロに委ねる方がよさそうだ。よくボンドで自分でくっつけているが、それはいかにも傷もの。雑に植え込む仕立て鉢ならそれでもいいが。

2010年9月8日(水)
 台風の影響で待望の雨。毎日焼け付くような陽射しが続いていたから、起きた途端涼しさに感激する。朝出てくる時は小雨だったが、やがて叩きつけるような激しい雨に。丁度町田のIさんが来ている時で、一時は雨足が落ち着くまで外に出られないほどだった。
 朝来てパソコンをつけると鉢の注文メールが何本も来ている。同じ鉢に注文が重なっているのもあり、うまい具合に分かれてほっとしたものもある。古鉢の問い合わせには、違う面の写真や傷のアップなど詳しい説明をつけて返事する。そのための写真を撮るついでに、まだ撮りきれてなかった古鉢を撮影し、古鉢4をアップする。古鉢は由来の全く分からないものがいくつもある上、欠けや入があるなど、1枚の写真で済まないところが難しい。実際に手に取って納得した上での購入が望ましいのだが。
 ニュースで見ると丹沢辺りではものすごい豪雨になったようだ。お湿りなどという生易しいものではなく、一面に水が漬いていた。東京は間もなく静かになったが、こんな天気だから出て来られる方は少なく、メールや電話のやり取りがほとんど。結局欅鉢の写真追加は明日に。明日は四季蘭の花芽付きが入荷する予定。


2010年9月5日(日)
 朝起きたとき「涼しい」と感じたのは実に久し振り。運転中前方に広がる空も雲が多かったので期待したが、開店した頃からはやはり暑くなってきた。ニュースでは各地で又暑さの記録更新をしているようだ。東京はいくらかましという程度で、到底9月の陽気ではない。
 昨日大勢と話した感触では、えびねの葉が黄ばんでいるという人が多い。一段と遮光を強くしていればいいが、昨年並みでは今年はきつい。水遣りの回数を増やしているというのも聞くが、今年の本葉がまともなだけで、古木は傷んでしまったのもあるというのが大方の作場のようだ。この猛暑はほとんど災害というレベルだから、来年にどういう影響を与えるかいささか不安。古葉が黄ばんだ程度で済むのかどうか。一番堪えてないのが杭州寒蘭と中国春蘭という感じだ。
 昨日鉢のマニアはほとんど来てしまったから今日は暇だろうと思ったが、朝早く到着してすぐに欅鉢の写真を撮りを始める。2階で撮影するため、下に並べてある鉢を2鉢ずつ持って上がったり降りたり。開店時間前に横浜のKaさんが現れて、最後まで撮れなかったがこれにて終了。
 Kaさんが鉢を選んで帰った後佐倉のNaさんが来て鉢をいくつも持ち帰る。昼食後は茂原のMuさんや港北のHaさん。「やっぱりあれも取っておいて」の電話が何本もかかり、その前に売れてしまって「すみません」というのもある。自分がいいと思ったのは大抵他人もいいと思うから、手を離して帰ってしまうとそれっきりということは何にでも当てはまる。白石も残念な思いをしたことは過去に何度もある。閉店後水を遣っていたら、電話があった埼玉のSaさんが売約の鉢を引き取りに寄る。
 今日中にHPの蘭鉢展2010をアップするつもりで作業していたが、
「売り切れ」「売約済」を反映させなくてはいけないから、作ったページを絶えず直していく。そんな作業で一日が終わってしまい、夕方暗くなると撮影も出来ず、結局写真のあるところまでは写真を載せて、後は休み明けに撮影して追加していくことにした。というわけで何とも中途半端だが、一応本日アップ。

2010年9月4日(土)
 朝9時ごろ店に着いたら、もう造園のTaさんの車が止まっていた。こういう熱気は蘭鉢展だけかもしれない。急いで店を開けて冷房を入れる。10時頃には長野のSaさん、いつものKoさん、、相模原のFuさん、練馬のIさん、埼玉のSaさん、習志野のNaさん、横浜のNaさん、中野のEさん、下町のHiさん、埼玉のAさん、出版社のSさんなど鉢の常連さんが続々。第一陣が引き揚げたあとは、世田谷のIさん、目黒のOさん、川崎のKiさん、品川のNaさんなどが陣取る。若い陶芸家のOさんも鉢を見にくる。
 午後の第三陣は奥地の例会を終えたEさん、Hiさん、KoさんらがSu会長を伴って戻ってきた。夕方からは陶芸教室を終えた三橋さん夫妻とOさん、Kuさん。遅くなってルーペのSさんもというわけで、早朝から夜まで途切れることなく賑やかさが続いた。ゆっくりと一日過ごす人もいて、夏の間暇だったのが一気にエンジン全開。外も暑い一日だったが、店内の熱気も相当なものだった。
 それでも、欅鉢を狙う人、小柴鉢をいくつも選ぶ人、古鉢の珍しいものが気になる人などそれぞれだから、ずい分減ったようでもまだ面白いものはたくさんある。今日都合が悪くて来られなかった人も、充分選ぶ余地はあるから大丈夫。欅鉢の昔の作の中古鉢もあるし、昔黄さんが売った白交趾長方鉢のとてもいい感じのものが、残念ながら小さな欠けとにゅうがあって、未修理のままお買い得品で出ているのもある。きちんと専門家に出して修理すれば立派な鉢になるのだが、こんなのも出来るだけ早くHPに写真を紹介したい。
 今日は結局欅鉢の写真を撮影する時間は取れなかった。明日はこんな騒ぎは無いだろうから、撮影とHP掲載の作業も平行してするつもり。やきもきして待っている遠方の人にも、この熱気と鉢選びの楽しさをお届けしたい。


2010年9月3日(金)
 いよいよ蘭鉢展開幕前日。夕方の三橋さんの搬入前に出来るだけ準備を進めようと、HP用に鉢を撮影したり寸法を測ったり。9月とは思えないほどの暑さで、2階は一体何度くらいになっているのだろうと温度計を置いたら、ナント40℃近い。こんなところで作業を続けたら熱中症になってしまうと、頭がぼーっとする前に下に下りては水分を摂り、頭を冷やす。
 電話が何本もかかる。皆どんな鉢が入荷したか気になる様子。埼玉のAさんは足繁く顔を出す。
 3時頃大田区のUさん、中野のEさんがやってくる。そこに三橋さんが新作を搬入。今年の寒蘭鉢は焼くときに割れるなど失敗が多かったとか。数は多くないが浮彫、三島、飛び青磁など、色々な手法の鉢が来た他、真骨頂の透かしフウラン鉢も並んで、入り口正面は欅鉢ワールドが出来上がる。曲がって道路側は小柴鉢コーナー。Uさんに手伝ってもらって品出し、値札付けを済ませ、2階は古鉢・がらくた市ということで、一応並べることができた。
 近くのSuさんも寄っておしゃべり。夕方皆が帰ってからHPの写真集に取り掛かる。古鉢(1)と古鉢(2)を作り、古鉢(2)のページの写真を入れ替えて説明もつけ直し、古鉢(3)として保存するつもりが、すっかり出来上がってからうっかりと上書きしてしまった。あーあ、これまでの努力が水の泡。明日又古鉢(2)を作り直さなくてはならない。
 遅くなって水を遣り、帰りがすっかり遅くなったが、明日は早く来る約束。大変だがしーんとして盛り上がらないよりはずっといい。


2010年9月2日(木)
 今日は早目に家を出て、いつも通り早すぎるくらいに店に着いた。真夏のような暑さは相変わらず。すぐに倉庫に仕舞ってあった蘭花村鉢や渥美窯鉢、多古鉢などを出してきて並べる。古鉢市に搬入された鉢は、ラベルを付け、値段をつけて2階に並べる。すべての鉢を撮影することは出来ないが、主なものだけでもと撮っておく。
 高知出身の古いお客さんが来て寒蘭を買っていく。土曜日からの「蘭鉢展」に備えて明日は撮影の続きと蘭鉢展の最終準備。漏れの無いようにしっかりと計画したい。


2010年9月1日(水)
 いつものペースで出かける支度をしていたら、9月からは開店時間が通常に戻って11時になるのだと急に思い出した。ゆっくりする前に気がついてよかったと急いで家を出る。道路が混んでいて到着はぎりぎりになったが、何とか間に合った。明日からはもっと早く出ることにする。9月になったことを忘れさせるくらい今日も朝から強い日差しで、35℃以上の猛暑日になる予報。残暑は9月末まで続くみたいで、この夏の暑さは色々な部門で新記録を達成している。
 蘭鉢展に並べる鉢を倉庫から出してきて洗う。いわれの分からない鉢を落款を頼りに調べ、窯元に電話したら、亡くなった先代が蘭が好きで、登り窯で焼いた鉢だということが分かる。鉢は今も同じものを作り続けているところが少ないから身元調べが大変だが、毎年新しい発見があって楽しい。
 いつものKoさん、近くのSuさんが寄る。


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