□ 3、夏のはじめの大掃除。 もう一つ具体的になれない理由に、パソコンをどこに置くかという問題があった。 色々な人に聞くと、やはりデスクトップがいいだろうという意見が多かったが、邪魔にならずに置けそうな場所はどこにもなかった。 ある日、道路側の窓を拭きながら店内を見ていたら、階段下が物置状態になっていて、あまりにも雑然としているのに気づいた。 みっともないから、ここをなんとかしなくては。 ちょうど余った収納棚をいらないかと声がかかったから、これを利用してもう少しスッキリさせられないものか。 OKをもらって車で運び込んだ家具は、二人がかりで格闘の末、何とかうまく収まった。 しかしウチョウラン展も終わって暇な時期とはいえ、営業日のことだ。 今日だけはお客が来ない事を願い(トンデモナイコトダ)ながらの、ヒヤヒヤ汗だく作業だった。 (その時来ていたHさん、ゴメンナサイ) 1箇所をいじると次々と連鎖的に片付ける場所が出てくる。 それから1週間は保管場所の移動、山のような処分品の分別、ゴミだし作業に追われ、時ならぬ夏のおおそうじとなったのだった。 が結果は上々。 気になっていた場所がスッキリ片付いた上、なんと棚の前には、コンパクトなパソコンなら置けそうな空間ができた。 コンセントさえ増設すればいけるかも...。 しかし、すぐにパソコンを買うということにはならなかった。 今は何度目かのパソコンブームだそうで、定年退職した人がパソコンを始めるケースも多いが、挫折したり、あまり使い道が無くて、結局無用の長物になっているという話も耳に入ってくる。 鈴木社長の気持ちも一進一退で吹っ切れない。 将来パソコンとプリンタを置けそうだと思って持ってきた二段式のワゴンも、お弁当を食べるのに便利に使われることとなったのだった。 |