ホームページ大作戦

 □ 19、パジャマの上に洋服を?


 「朝・昼・晩」には全くタッチしなくなった私は、読者としてそのページを楽しむようになった。
担当は週一の「今週の話題」とその他のページだけだから、最近ではHPに追われることもなくなっていた。


 「今週の話題」や「お買い得情報」にはすばやい反応があるし、HPを通じて初めてすずき園芸を知った人も多くなった。
遠くの方が、所用で上京するチャンスを楽しみに、立ち寄ってくださることがあるが、HPをずっと見ているので様子はよくご存知だし、こちらもメールを通じて昔からのお客様のような親しみを感じる。


 やはりがんばってHPを始めてよかった。
これからも新しい項目を追加したり、デザインを変えたりはするが、もう早急に改良しないとどうしようもないという不備なところは、できる限り直したかな?などとのんきに考え始めた頃のこと。
時々「お買い得情報」の通販を利用するついでに、いろいろこまやかなメールを送ってくださる方から、HPについてのクレームが来たのだ。


 2001年6月、うちょうらん展でそれなりににぎわっている最中のことだった。
そのメールは


                 
*****
(一部抜粋)
「最近、ホームページの作成を MS Word に変えられましたね? 
あれ、はっきり言って最悪です。
とてもじゃないけれど、以前のホームページビルダーに比べると、
お話にならないような、ひどい方言だらけのソースを吐き出します。

IEで見ているとお気付きにはならないでしょうが、
私のようにネットスケープを使う者や、
Unix系のOSで見ている人からは、
「あーあ……」という声が聞こえそうな状態です。

ソースファイルが倍くらいにバカでかくなっている事には、お気付きですか? 
ネットワーク経由ですずき園芸さんのサイトを見に来る人には、
とても大きな負担になります。

それだけならまだしも、IE以外ではまともに表示されないソースになっています。
専門的な話をしますと、HTML 4.0 strict と XML 1.0 が
混在した書き方になっています。

そんなこと言われてもナ〜、という話と思いますが、
ワードを使うのを止めれば大丈夫です。 ・・・続く・・・」

                
*****


 「えっ?ソース?」
ソースといえばブルドックを連想してしまう私。
知らないということは恐ろしいことだ。


 はじめの頃、社長に原稿を打ってもらうのに、HPビルダーの編集画面に直接打ってもらうのが無理で、最初に覚えたワードでマイドキュメントに保存してもらい、それをHPビルダーに貼り付けて編集していた。
だが、ワードとHPビルダーは相性が悪いというか、このやり方ではいうことをきかないというのは常々感じていた。


 自分の思うように編集できないので、仕方なくそれを又ワードで直したりして、こうすれば見た目は何とかなるという、強引なやり方をしていたのだ。
だから、IEで見ればちゃんと見えるが、ネットスケープでは形がくずれてしまう。
原因がわからなかったから、もうそれは仕方がないこととして、無視していた。


 知り合いのパソコン通に電話して聞いてみると、やはりワードを使ってはいけないとの事。
原稿を作るならメモ帳で、テキスト文書が鉄則。
ワードでフォントを指定したソースが、全部くっついてコピーされてしまっていたのだった。


 これではパジャマを着た上に、洋服を着ているようなもの。
道理で表面は服を着ているように見えても、着膨れしてすっきりしない筈だ。
重たくて表示は遅くなるし、ネスケでは見られないし、ひとのHPのソースを見るくせのある人には
「もうがまんならん!」というのはよくわかった。
大体が写真が多くて、10メガの制限に余裕がないのだ。
スリムにできるものなら、こんなにうれしいことはない。
(ついでに自分の贅肉も落とせたらいいのにナ)


 うちょうらん展の最中ではあるが、下にパジャマを着ているのに気がついてしまった以上、放ってはおけない。
試しに少しページを作り直してみると、ファイルサイズがずいぶん減っている。
もううれしくて、夢中で全部を作り直すことになった。
ついでにデザインもすこし変えてみる。
1ヶ月ほどかかって、ついに全部をやりなおし、ネスケでも同じように見えることを確認した。
これまでずっと気にかかっていたことが、一気に解決したのだった。


 ヒントをくれたMさんありがとう。

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