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2007年8月31日(金)
 引き続き時折雨が落ちる涼しさで、すっかり秋の気配だ。春蘭、寒蘭とも古葉の枯れこみが目立つので、少しきれいにしようと1鉢づつ手に取ると、日本春蘭でズボ抜けしているのが見つかった。鉢を開け、悪いところを取って消毒し植え替える。ついでに周りの鉢で土が古そうなのをいくつか植え替える。
 夕方近くのSuさんが来る。やはりズボ抜けがいくつか出たそうで、この時期皆そんな話だ。閉店頃に杭州マニアのIさんが久し振りに来て、蘭の本を買っていく。
  「古鉢がらくた市」に出してもらえそうな人に何人か声をかける。欅窯の初期のものなどを持ってきてもらえそうで、期待したい。
 明日からは時間が変わるので、うっかりしないよう緊張、緊張!


2007年8月30日(木)
 今日も雨が降ったり止んだりの涼しい陽気。あれほど耐え難かった猛暑がずっと前のことだったように感じる。まだまだ厳しい残暑は覚悟しなければならないとは思うが、夏休み気分もそろそろ終わりだ。12時開店も明日までで、明後日の土曜日からは10時開店に戻る。
 スルガランがいい感じで咲き出した。九華のように蜜がたくさんついて、いい香りを放っている。今日も倉庫の松村鉢を洗うが、ごしごしやっているとたちまち腱鞘炎になってしまう。あまり根を詰めず、古葉の整理をしながら少しづつやっていくことにする。


2007年8月29日(水)
 生水苔が到着。昨日フウラン鉢を運んで店に来たら届いていた。いつもの水苔置き場は空いたところから山野草に占拠されていたので、それらを片付けて水苔を並べる。盛り上がるように育っていたのとはずい分違うが、それでもかなり緑のきれいなのが来た。入り口は又見慣れた景色に。
 埼玉のAさん、川崎のKiさんが寄っていく。昨日の雷雨を合図にぐっと涼しくなったが、ここへ来て古葉の枯れ込みが一段と進んだようだ。
 蘭鉢展に又松村鉢を出そうと、取り出してきて洗い始める。毎日少しづつ洗ってためていかないと、たくさんの注文に応じきれない。これを始めると展示会が近いことを実感する。


2007年8月26日(日)
 昨日葉書を持ち帰って宛名印刷をしてきた。あとは切手を貼って投函するだけ。近日中に蘭鉢展案内状が届くはず。
 蘭花村鉢が到着。誰も来ないのを幸い梱包を開けて店一杯に広げる。品切れになったのを中心に色々な種類を詰め合わせてもらったので、見本として店内に置く分を補充し、余分は倉庫のそれぞれの箱に納める。在庫の数にばらつきはあるが、現時点ではすべてのアイテムが揃い、久し振りに陳列棚の下段が蘭花村鉢で埋まった。大中小同数送るのが梱包効率がいいが、各サイズが同じ割合で売れていくわけではないので、全ての色とサイズを揃えておくのは難しい。同じ種類でも別に焼くと仕上がりが変わるので、見本の写真とずい分違うときもある。いずれにしても今はすべて揃ったチャンスだ。
 又暑くなってエアコンをつける。昨日駒場のWaさんが、帰ったら定期券が無いことに気づき、問い合わせてきた。もう暗くなっていたので、今日の昼間各作場を探したが見つからない。えらいことになったと思ったら、駅で落としたのが拾われて手元に戻ったと連絡があった。「お騒がせして・・」「ホントに良かったですね」。
 一昨日ズボ抜けのあったのが「楊氏素」だったが、今日は全然違う作場に置いてあった「楊氏素」がやはりズボ抜け。こちらは大株なので、駄目になったところだけはずしてまだ残る。同じ品種の別株が同時にズボ抜け。偶然か。


2007年8月25日(土)
 昨日帰りに買ったビニールクロスをかけて、一番に看板を仕上げる。続いて蘭鉢展の案内状印刷にかかったら、プリンタが又もや不調。A4などのときは問題ないのに、葉書に限って紙送りが出来なくなる。うまく用紙が進まないので印刷がずれ、次からは用紙が汚れるいつものパターン。今日は拓也さんがいるので、自宅のプリンタで印刷してもらう。白石のところでも、年賀状などの印刷でとらぶったことは無いのに、店のプリンタは新しくしてもすぐに駄目になるのはこの環境のせいか。国道に面している店の窓は開けっぱなしだし、土など汚れるものを扱うから、精密機械にとっては設置場所が過酷過ぎるのかもしれない。カバーをかけて丁寧に扱っているつもりなのだが。何かを根本的に変えないと、案内状印刷の度にストレスがたまることになる。
 拓也さんに蘭花村鉢発送の荷作りや、精算などたまった仕事をしてもらっている間に、砂を篩って混合砂を作る。植え替えシーズンの売り物用と店で使う分だが、ついこの間までの猛暑のときは、とてもじゃないがこんな作業をする気にならなかった。杭州寒蘭の花芽が少し見えてきたり、朝夕は暑さが一段落したりで、少しは秋間近の気配を感じるようになった。
 久し振りに駒場のWaさんが顔を見せる。Waさんのところでもズボ抜けがいくつか出たそうで、「何回も消毒したのにねえ」。
 昨日に続いて杉苔を買いにHaさんが寄る。前にここで買った松村鉢が、植えてあった蘭ごと盗まれてしまったということだ。趣味家のものを持っていくなんて、とんでもないことだ。


2007年8月24日(金)
 暑いが曇りがちで、エアコンなしでも何とかなる。看板を作ってしまおうと、ウチョウラン展の後はずしたまま2階に置いてあった看板を取り出す。カバーのビニールを外したら、下の紙の印刷がくっついて透明なビニールに色が移ってしまった。いつも蘭鉢展の看板を作るときは暑い最中だが、こんなことは初めてだ。締め切った2階はすごい温度になるから、ビニールで覆ったインクが溶けたのだろう。カバーだけでもすぐに外しておけばよかった。
 中国春蘭が1鉢、袴の上から茶色になる例の障害で枯れた。しばらく前に1条駄目になったところを外したが、止まらなかったようだ。バルブは固いままで小さな新芽を2本残したまま葉っぱが無くなった。これからこういうのが色々出てくることだろう。
 夕方消防車のサイレンがやかましいと思ったら、すぐ近くに3台止まった。消防士の動きがのんびりで大したことはなさそうだったが、真夏にあの服装は大変だろう。もっとも暑い、寒いなどは問題外の危険な業務なのだから頭が下がる。
 いつも帰りに寄る川崎のKiさんが寄っていく。


2007年8月23日(木)
 杉苔を仕入れに寄ってから車で来る。朝はかなりの雨が降ったが、間もなく上がって陽が射してきた。といってもこれまでの猛暑が嘘のように涼しい。一時の雨も久し振りでいいお湿りだ。
 仕入れた山野草を植え込んでいたら、昨日電話で苔を問い合わせてきたお客さんが来る。杉苔の他に、1箱だけ残っていた生の水苔も買っていったので完売してしまった。盛り上がるようにきれいな緑の水苔は、通りかかる人が興味を持って買っていくので、本来の植え込み材料としてでない使われ方をしているようだ。去年は春先に1回取り寄せて冬までに丁度売り切れたのだから、今から入れると残るかもしれないが、秋の植え替え需要にゼロというのも心細い。前にビニールをかけて青いまま冬越しした実績があるから、電話をして送ってもらうことにした。昨日注文したプラ鉢も到着。秋の本格シーズンに準備が整っていく。
 夕方横浜のMoさんが寄る。一緒に作場を見ていたらスルガランにつぼみが2本あがっているのを発見。一番奥にあったのを順番に動かして取り出す。
 若いGoさんがポスター印刷の出来上がったのを持ってきてくれる。カラーコピーと違って本物の色に仕上がっているのがうれしい。いい看板ができそうだ。


2007年8月22日(水)
 相変わらず猛暑日が続いている。蘭花村鉢の注文に暑い倉庫で在庫を調べる。蘭鉢展に向けてこちらも充実させなくては。秋の植え替えに間に合うようプラ鉢など資材も注文する。
 夕方仕事帰りの川崎のKiさんが寄る。蘭鉢展の古鉢がらくた市用に、富貴蘭鉢を持ってきてくれる。
 店が終わってから全面的に水遣り。暗くなっても涼しくなってこない。


2007年8月19日(日)
 一日で暑さが戻ってしまったが、この間までのような勢いはなくなった気がする。開店すぐから中野のEさんが来ているが、今日は話相手が誰も来ない。夕方になってやっと若いGoさんがやってきた。昨日念を送っておいたせいか、HPを見てくれたのか。早速蘭鉢展の看板に取り掛かってもらう。パソコンを明け渡してその間に水遣り。時間がかかったが素敵なデザインが出来上がった。最後に一緒に見ながら細かい注文をしてCDに入れる。いつものように印刷屋さんに中継してもらって看板のめどがついた。あとは案内状の印刷だ。
 通りかかった人が生水苔を買っていったので、残りが1箱になってしまった。今年はこれで乗り切れるか微妙なところだ。


2007年8月18日(土)
 朝起きたら別世界。こんなに涼しいのはいつ以来だろう。昨日とは10度以上違っているかもしれない。エアコンも要らず開けた窓から入る風が気持ちいい。これまで目をつぶっていた雑草にも自然と手が伸びる。すっかり怠け癖がついてしまったのではと思っていたが、あの暑さが収まればやはりやる気が出てくるものだ。
 以前から何回か来てくれた女性客が山草を選んでいく。今日は仕事だったという大田区のSaさんが寄っていって、新芽がズボ抜けの未選別杭州を見つけてくれる。鉢を開けたらほれぼれするような白い根だったが、このズボ抜けだけはどうしようもない。これで止まってくれるといいが。せっかくいい新芽が出たと喜んでいる他の蘭も、これからが要注意だ。
 山草の植え込みをしたり、売り切れてしまった水苔の袋詰めをしたりしても作業が苦にならないが、この涼しさは今日限りのようだ。明日は又30℃を超える夏日になるというから、一気に秋の気配とはいきそうもない。
 鴨川の小柴さんに電話をして鉢の様子を聞く。順調に作業が進んでいるようで、取りに行く日を打ち合わせる。そろそろ看板などの準備にも気持ちを向けなければいけない。


2007年8月17日(金)
 ずっとHPを見ているという練馬のSiさんが、夏休みということで暑い中訪ねてきてくれた。中国春蘭、寒蘭など香りのある蘭が好きだというが、店内にはほとんど展示していない。作場の中を見てもらったが、入ってもらうのが気の毒なほどの温度だ。植え替え用にと渥美窯や蘭花村鉢を持っていく。
 早目に仕事を上がった造園のTaさんが寄っていく。去年の写真をスライドショーで見ながら気持ちはもう杭州寒蘭。
 夕方たっぷり水を遣り、少しでもと冷やしてやる。閉店時間になって久し振りに近くのSuさんが寄る。異常な暑さも今日までらしい。明日から一息つけるだろうか。


2007年8月16日(木)
 このままでいくと観測史上最高に暑い8月になるという。この先急速に涼しくなっていけば別だが。今日も最高気温を更新したというニュースで、色々なところに影響は大だろう。
 ずい分昔の話で恐縮だが、子供の頃の夏は30℃を超えれば立派な真夏の暑さだったような気がする。もちろんエアコンは無く子供は外で汗をかいて遊ぶが、晴れた日でも夕方になると入道雲がもくもくと出てさっと夕立。一雨過ぎれば涼しくなった。扇風機と打ち水で何とかなったのだから、今の殺人的な暑さではなかったのだろう。
 12時開店というとすっかり暑くなってから出てくることになるので、車で行きたい誘惑に駆られるが、ガソリン代は高いし、これ以上地球温暖化の原因を増やすまいと覚悟して電車で来る。週末には雨の予報があるから、もう少しの辛抱だろう。


2007年8月15日(水)
 連日の猛暑日。今日も北関東で40℃の気温が観測されたらしい。気象庁のいう気温は日陰でのものだから、かんかん照りの道路は50℃にはなっているのだろう。このところ作場の最高温度も40℃が当たり前。一番日が当たる棚は45℃近くなっている。風通しを良くしてダイオネットで遮光している状態でこれだ。9月頃になって蘭に異変が起きなければいいが。ちょっと涼しくなってからばたばたと枯れこむことがあるから心配だ。
 暑い最中いつものKoさんが寄っていく。旧盆で店の前の国道はガラガラ。営業のKoさんは相手が夏休みで時間が余ってしまうようだ。他に来る人もなく、この暑さではどうすることもできない。夕方までじっと室内にいて、夕方からたっぷりと水を遣る。
 明日も猛暑の予報。エアコン無しでは眠れないが、うっかりつけっ放しで寝てしまうと風邪を引く。寝苦しい日が続きそうだ。


2007年8月12日(日)
 珍しいお客様。しばらく前に中国から帰ったとメールが入ったものの、その後連絡が無かった成田のTさんがひょっこり現れる。近くの蘭友を訪ねた足で寄ってくれたのだが、少しも変わらず元気そう。中国での話を聞いているところに、今度は埼玉のIさんがやってきた。益々気合が入っている杭州は順調のようだ。自宅で撮った花の写真を見せてもらったが、魅力的な品種を着々と揃えていて、間もなくやってくるシーズンが待ち遠しい。


2007年8月11日(土)
 用事があって車で来た。ニュースでは高速道路の渋滞が何十キロとか報じている。今日が帰省ラッシュのピークらしい。途中店の買い物をしてスタートしたらやがてノロノロになり、30分位遅れてしまった。
 各地でこの夏の最高気温を記録しているそうで、35℃以上の猛暑日は間違いない。暑い中オランダの女性が又来て、古渡りの焼き物などを買っていく。近いうちオランダに持って帰るのだとか。飾ってある花台など売り物ではないものまで興味津々。自分のところのHPにこの店をリンクしたいというので、こちらでもリンクに追加した。
 夕方造園のTaさんが早上がりしたからと寄ってくれる。この猛暑に外の作業は大変だろう。大雪山の話などしながらちょっと涼んでいく。今日の夜中走ってやはり帰省だそうだ。ご苦労様。


2007年8月10日(金)
 溶けそう〜!。予報では35℃だ36℃だと言っている。熱中症で運ばれる人が急増しているらしい。まだしばらくこの蒸し風呂のような暑さが続くのだろうか。ただ夕方から水をやっていると、暮れるのが早くなったと実感するようになった。旧盆が過ぎれば朝晩秋の気配を感じるようになるだろう。もうしばらくの辛抱。
 昨日まで順調だった蓮弁蘭の何本も出た新芽が、今日みたらズボ抜け。株の半分くらいが茶色くなってしまった。この暑さだが鉢を開けて悪くなっているところを外して処分する。植え替えて室内に取り込んだが、うまく助かるか?。埼玉のAさんが「自然と野生ラン」の発売を知って買いに来る。大田区のUさんが久し振りに寄っていく。


2007年8月9日(木)
 今日もあちこちで34℃を超えるらしい。日中は日向にはとてもいられない暑さだ。棚を見ていたら浙江省秋蘭に花芽が2本あがっていた。ずい分伸びていて間もなく咲くだろう。
 夕方水をやったら川崎のKiさんが着生蘭をつけるコルクを探しに来て、棚下に置いてあった一番大きいのを持っていく。自然と野生ラン9月号がいつもより早めに入荷。世間は大体来週から夏休みになるためだろう。


2007年8月8日(水)
 相変わらず厳しい暑さが続く。カイガラムシがついたと目黒のFuさんが薬を買いに、いつものKoさんも仕事の合間に寄る。
 昨日の休みに仕入れてきた山草用の鉢や水盤を取り出して値段をつけ、それぞれの置き場に並べた。すると、いつも山草や鉢を買っていくオランダの女性2人がやってきて、にぎやかに品物を選んでいく。この間草を取って手入れした鉢ものや仕入れたばかりの水盤も出て、まるで予感がしたようなタイミングだ。欅窯や八起窯のウチョウラン鉢もいくつか持っていったので、残りがわずかになってしまった。楽しそうに品物を選んで、「トウキョウで一番好きな店」と言ってくれる。いつも見られるようにするのは大変だが、期待を裏切らないように心していきたい。


2007年8月5日(日)
 連日の猛暑。焼けた道路を歩いてくるだけでも消耗してしまう。着いたら下町のHiさんの車が入っているが誰もいない。早く着いてどこかで時間をつぶしているのだろう。そのうちHiさんと大田区のSaさんが連れ立って現れた。二人が揃うのは久し振りなので、この間から退屈している中野のEさんに電話。しばらくして収穫したゴーヤを持って来てくれる。このところ誰も来ない日があるほどで、特に見るものもなし、水をやって帰るだけの日が多かった。こんなにおしゃべりが出来る日はしばらく振りだ。そのうち埼玉のIさんからも電話。「暑いし、ガソリンは高いし」と電話でご機嫌伺い。この日盛りに外に出るのは勇気がいる。夕方まで話が弾んで皆が引き上げた後水遣りをする。


2007年8月4日(土)
 台風5号は一旦日本海に出てから東北・北海道の方に行くようだ。そちらは荒れ模様だが東京は晴れて暑い日が続く。風が割合あるので、水曜日に水をやったばかりの外の棚は、表面が真っ白になっている。あちこちに作った棚の向きによって乾き方がずい分違う。一番日が当たる棚3箇所は乾くので、間隔は短いが水をやっておく。定休日があるので何日に1度と決めるとことが難しく、長すぎたり短すぎたりで悩むところだ。
 いじっていて消えてしまった画像処理ソフトは、CDが見つかってインストール。見事復活した。
 山野草の植え込みを少し進める。


2007年8月3日(金)
 夏休みが終わったので山野草を仕入れに午前中寄ってきた。広いところで選んでいるうち遅くなり、30分ばかり遅れて到着。鉢に合わせて植え込んでいるときが楽しい。残りは鉢を買ってきてから植え込むことにする。
 夏咲きえびねのつぼみが濃色であがってきた。室内に少し取り込む。暑い一日だったが風が強い。やはり台風の間接的な影響か。


2007年8月2日(木)
 昨日来たGoさんに蘭鉢展の看板や案内状、名刺など力を貸してもらう準備として、スキャナを使う必要が出てきた。以前に使っていた古いスキャナがあるが、パソコンが新しくなったため又ドライバをインストールしなくてはならない。付属のドライバはウィンドウズ98用で、やってみたがうまくいかない。メーカーのHPから最新版をダウンロードしたが、うまくセットアップできないまま何回もやりなおしたり、削除したりしているうちに、使っている画像ソフトが起動できなくなってしまった。仕方なくメーカーに電話してサポートしてもらい、スキャナは使えるようになったが、画像ソフトの方はCDを探してからということになった。それをインストールするまで、旧バージョンのを使うことにする。パソコンはいつまでたってもわからないことだらけだ。
 朝のうち雨が降ったのは、近づいている台風の影響らしい。昼からは晴れて蒸し暑くなった。夕方までは例の通り何もすることがない。暑い最中はほとんどお客もなく、水遣りなどを始めようとする頃に現れることがほとんどだ。今日も夕方になって川崎のKiさんや近くのSuさんが寄っていく。


2007年8月1日(水)
 8月に突入した今日、やっと関東・東北地方に梅雨明け宣言。それにふさわしく晴れ上がった。いよいよ夏本番だ。日・月と2日続けて帰りに雷雨の土砂降りに遭ってしまって服も靴もびしょ濡れ。暑くてもしばらくは太陽が恋しい。今日は湿度が割合低く、日陰にいると風がさわやか。だがカンカン照りでは日中は何もできない。
 いつものKoさんが寄っていき、若い女の子が玄関を飾るものを探しにくる。あれこれ迷ったが、山野草の棚から気に入ったものを選んでいく。
 夕方陽が翳るのを待って水遣り。そろそろ閉店という時間に若いGoさんがやってきた。久し振りにゆっくりおしゃべりをしていく。


2007年7月29日(日)
 参院選の当日で街は静かになった。すでに期日前投票を済ませてしまったので通常通り。
 横浜のIさんがHPを見たと訪ねてくる。春蘭をやってみたいというが、まだ花芽が確認できない。「もう少ししてから花芽付きで買った方がいいのでは」と言うと、「折角来たから」と今日は柄物を持って行く。
 久し振りに大田区のSaさんが寄る。他人が遊んでいるときが忙しい仕事で、色々な会社が夏休みに入る時期に、出張であちこち出かけていたらしい。今日も仕事の帰り。温室を見ていたが、「孤峰の親の方に芽が出てますね」と見つけてくる。今年は別の若い株には早々に新芽が出たが、親の方は先芽止まりかと諦めていた。見に行くとちょこっと濃い赤の芽がのぞいている。「ひょっとして花芽ですかね」。「孤峰」はいつも花芽がつくのが早いが、もう少し様子を見ないとわからない。どちらにしてもずい分中途半端な時期に出てきたものだ。
 曇っているのにまとわりつくような暑さだったが、どんどん黒い雲に覆われてきたと思ったら雷雨になった。予報通り。雨はほんの一時だったが雷がすごくてパソコンの電源を切る。雷が去ったあとは少し涼しくなったみたい。梅雨明け??


2007年7月28日(土)
 昨日は各地でこの夏の最高気温を記録したらしいが、今日も引き続きギラギラ。「暑い!」以外言葉が無い。
 拓也さんがいるので、送金などの手続きをしてもらう。「庭の大きなサボテンが伸びて棘が痛いので伐ってくる」と言って暑い中格闘。うちわのようなのをごみばさみで慎重に掴んで切り落とす。どこもかも痛い棘が刺さるので難航の様子。プロは棘がある木を伐るときはどうやっているのだろうか。少しずつでもやれば何とかなるもので、最後にはとうとう全部根元から伐ってしまった。
 昔作ったアングル棚で、囲ってあった波板を外し、風通し良くダイオネットの囲いだけにする。留めてあった金具が錆びていて外しにくかったが、二人いるチャンスにと2箇所をやりかえた。これで作上がりが望めるといいが。


2007年7月27日(金)
 とに角暑い!。東海地方までは梅雨が明けたらしいが、関東地方も「明けてました」ということになるかも。12時開店だから出てくるときはもう日が高く、道路も焼けている。あちこち開けられるだけ開けて、フレームの最高最低温度計をチェック。何と最高温度は37.5℃になっていた。葉っぱが萎れかけている鉢ものや水苔に水をやると、あとはすることがない。草が伸びているところはあるが、この日盛りにはちょっと・・・。夕方まで何とか時間をつぶしていたら、あたりが暗くなって少しの間降りだした。全国的に暑い一日で、気象庁発表の気温で体温を超えたところもあるようだから、直射日光のところではとんでもない温度になったに違いない。


2007年7月26日(木)
 陽は翳っているが、もわーっとして湿度が高い。昨日の暑さで梅雨明けかと思ったが、関東はまだ明けないらしい。
 フウランの植え替えの残りを済ませ、休み中に一段と枯れこんだ古葉を整理する。曇っているので少し早目に水遣りを始めたら、霧雨が降りだした。蒸していたはずだ。
 三橋さんに電話して鉢の製作状況を聞く。ご本人は留守だったが、頼んである透かし富貴蘭鉢や奥地蘭・一茎九華用の胴太鉢も杭州寒蘭用と合わせて準備中とのこと。休養中とあってぼつぼつ作りため、直前に焼くという段取りらしい。又新作が並ぶのは楽しみだ。


2007年7月25日(水)
 注文の本を発送しに郵便局に出かける。「吉祥山」を展示している目黒のFuさんが、咲き具合を確かめに来る。花弁が厚く、1輪が完全に開くのにずい分時間がかかっている。
 いつものKoさんが来ているところで、フウランの植え替えを始める。新根が完全に出来上がって、暑い時期は休眠中だ。春先に植え替えそこなったものを株分けして植え込む。そこに下町のHiさんから久し振りの電話。ずい分忙しい日々だったと聞いていたが、ようやく電話をする余裕ができたみたい。「近いうちにパワーを貰いに行きますね」。
 夕方水を遣っていたら川崎のKiさんが寄っていく。この間群馬の富貴蘭展示会に行ってきたそうで、頼んでおいた「富貴蘭事典」を手に入れてきてくれた。もう元で売り切れで、眠っているわずかな在庫に出会わないと手に入らない。今日送った本も絶版で、蘭関係の本はほとんど手に入りにくい状況だ。


2007年7月22日(日)
 梅雨はまだ明けず、雨は落ちないもののどんよりとした曇り空。特にすることもなくのんびりしている。駒場のWaさんが遊びに来て「昨日出ていたのはこれですか」と吉祥山にご対面。「蒸し暑い」といいながらフレームに入って杭州寒蘭の新芽を丁寧に見ている。
 そこにひょっこり現れたのが出版社のSさんと蘭花村の村長さん。「こんな時期に又なんで?」と思ったら、新しい作家の手作り鉢を見本として持って来た。焼締と渋いあっさりした釉薬の丸い鉢で渥美窯ということにする。蘭花村鉢をさらに丸くした形だが、松の薪で焼いた落ち着いた色合いと合って中々かわいい。蘭鉢展にはもう少し出ることになるが、とりあえず5点を並べて皆さんの感想を聞くことにしたい。


2007年7月21日(土)
 学校はこれから休みに入るというのに、早くも夏休みを消化してしまった。台風が近づく寸前に雨の羽田を脱出して快晴の旭川へ。大雪山の黒岳、赤岳、小泉岳、緑岳、旭岳を歩いて、丁度真っ盛りの高山植物に歓声をあげた。チングルマ、コマクサ、イワウメ、イワヒゲ、ホソバノキソチドリ、メアカンキンバイ、ハクサンチドリ、コケモモ、エゾノツガザクラ、エゾイワツメクサ、ホソバウルップソウ、イワブクロ、エゾコザクラ、コガネイチゴ、キバナシオガマ、キバナシャクナゲ、イソツツジ等たくさんの花々に迎えられ、シマリス、キタキツネ、ギンザンマシコなどにも出会えた。充分英気を養って今日から後半戦だ。
 久し振りに出てくると、フウランの花が半分以上終わっていた。ぐっと伸びてしまった庭の雑草を取っていたら、目黒のFuさんが見事に上がった花茎に8輪ついた「吉祥山」を持ってくる。ここ何年も夏と冬の2回ずつ花を咲かせている杭州寒蘭だ。その上に新芽も2本出ているのだからすごい。「濃青サラサ厚弁、覆輪深、丸大舌、花間よし、中垂れ葉」とすばらしいのだが、しばらくすると捧心が思い切り万歳する。それが、夏の狂い咲きではいまいち力が無いのか、捧心も抱えたまま。花の無い夏に本領を発揮する花だ。


2007年7月13日(金)
 明日から1週間早めの夏休みに入るので、店内に置いてあるものは乾き具合をチェックし、すべて臨時に作場へ。がらんとしたところに小柴さんの鉢を並べておく。山野草を少し買ってきたのを石付けにして外の棚に並べる。造園のTaさん、大田区のUさんが寄っただけなので、あちこち見回って休み中の管理がしやすいように手当てする。
 目下近づいている台風が気になる。台風情報を見ると休み中に来そうだ。被害がないことを願うが、こればかりは運次第。
 夏休みを利用して、というより、出かける期間を夏休みにしたのだが、思い切って大雪山に行くことにした。高山植物がちょうどいい頃のはず。山の花たちに出会うのが楽しみだ。これが終わるとまじめに店を開けます。1週間後元気にお会いしましょう。


2007年7月12日(木)
 一日中どんよりと降ったり止んだり。雨の止み間に水遣りをする。昨日ズボ抜けの寒蘭を発見して鉢を開けたら、土がかなり乾いていた。表面の見た目より中は乾いていることを実感する。
 店の方は埼玉のAさんが寄っただけ。「がらんとしましたね」。明後日から夏休みに入る準備でなるべく作場に戻しているから、店内は一時的にからっぽになる。陽にも当て、水遣りもしやすいようにしておかないと、管理が大変だ。


2007年7月11日(水)
 雨がこれからひどくなるらしい。九州の方ではこれまでの大雨に加えて台風が近づいているというから、これ以上被害が出ないよう祈るのみ。
 近所のNeさんが又「やみつき」の言葉通り山草石付けを買いに来る。ウチョウランももっと欲しいというが、ほとんど花が終わってしまった。
 大田区のUさんが帰った後、いつものKoさん、近くのSuさんが来て顔を合わせる。ヤッコで芽が出たの、先芽止まりになったのと生育の情報交換が忙しい。
 夕方川崎のKiさんが寄ったところに、若い脚本家のGoさんがしばらく振りに現れる。「この間は来ていただいてありがとうございました」。予想以上の人が来て立ち見が出たそうだから、公演は成功だったのだろう。結構なことだ。その間仕事を休んだので、今そちらが忙しいらしい。夏休みが終わったら又印刷をお願いね。


2007年7月8日(日)
 久し振りに山歩きをしたので今日は筋肉痛。ぎごちない動きになってしまう。
 大田区のSaさんが「草花火」を欅鉢に入れ替えて持って行く。Saさんが来ているのを話し相手に中野のEさんもやってくる。涼しい風が通って気持ちはいいし、特にすることもなく、3人でずっとおしゃべり。通りかかった若い人が又、生の水苔がきれいだといって足を止め、植木鉢に入れて育ててみたいと買っていく。表にある青々とした水苔に惹きつけられる人が結構いるものだ。


2007年7月6日(金)
 温室の換気扇を直しに来るので朝出てきたら、もう車が止まっていて、父親と息子が作業の準備をしていた。普段サーモで作動していて電気系統を意識したことがないから、電源をどこから取ってあるか探ることから始まる。ブレーカーを落として壊れた換気扇を撤去。新しく屋外用コンセントを温室内に作り、配線用パイプを取り付ける。破風の型を取って設置用パネルをカット。パッキングを廻しながらパネルを取り付けて新しい換気扇を設置する。吸気と排気の2箇所をやり直すのに6時間。考えていたより大変な作業だった。おまけに今日は暑い。午後3時ごろ完成して入ってみると、これまでより気持ちよく風が抜けていい感じだ。「これで今年は出来がいいかな・・・?」。
 横浜のYoさんからご機嫌伺いの電話。この間11時に電話したら全然出なくて「臨時休業かと思った」。長年の習慣を変えると周知徹底が難しい。
 明日白石は休みで、早朝にハイキングに行く予定。万事順調にいったから今日は早く帰って準備しようと夕方5時頃、パソコンに向かっていたら、突然店の電気が音も無く切れた。パソコンは無事だが、冷蔵庫も湯沸しポットも扇風機もつかない。さっき取り替えたばかりの温室換気扇もつかない。今まで調子よくついていたのに。温室屋さんに電話して、言われるとおりブレーカーを上げ下げしたり、温室のコンセントを抜いても変化がない。第一ブレーカーが落ちてない。店の2階や別の温室など、系統の違うところはつくのだから、ひとつの系統だけがおかしくなったらしい。今日換気扇工事をした後だから、温室屋さんも心配してあれこれ聞いてくるが、こちらが分電盤の開け方もわからない有様だから、電話では埒が明かない。原因がわからず困って外のメーターを見たら、何と2個ある電気メーターの1個が取り付けネジが外れてぶら下がっていた。これで電気が切れたらしい。すぐに東電に電話。1時間くらいで来てくれることになった。原因が判って先ずはホッとしたが、電気もつかないところで工事の人が来るまで待つことになった。早く帰ろうとすると事件が・・・。

2007年7月5日(木)
 梅雨の晴れ間。雨の後でどこも青々としている。
 えびねの注文3品の株を明るいところでチェック。根巻きにして発送する。
 先週「ハクサンチドリ」と「アワチドリ」を聞き違えたお客さんが来て、「すみません、この間は間違えました。ハクサンチドリでした」。それでもこういう場面でこの名が出るなんて珍しいことだ。怪我の功名で、今回もウチョウランや水苔を買っていく。
 昨日ウチョウランを買っていった近所の女性が、目をつけてあった「ヒメトクサ」の石付けを買いにくる。「涼しそうだから玄関に飾ろうと思って。私何だかはまってしまいそう」と又ウチョウランも選んでいく。81歳になるそうだがとても若々しくて年には見えない。「元気なのは花が好きなお陰」だそうだから、こちらも勇気が湧いてくる。
 昨日水を遣るつもりだったが、雨のため湿っているように見えたので「明日にしよう」と見送った。今日晴れてみるとやっぱり乾いている。梅雨どきは鉢の中は乾燥していても、表面だけ湿っているように見えるから注意が必要だ。夕方全面的に水を遣る。


2007年7月4日(水)
 本格的な梅雨のシーズン。九州では豪雨になっているようだ。東京でも雨が降ったり止んだりで、今日はぐっと涼しい。「雨が降ったら出来ません」の言葉通り温室屋さんから今日は来ないという電話。こんな天気だから少々延びても大丈夫だろう。
 日中は近所の人がウチョウランを買いに来ただけでまるで閑。やっぱり「することがなくて退屈」と中野のEさんから電話が入る。「私も一人で退屈しているから遊びに来ませんか?」。
 そのうち造園のTaさんが仕事の待ち時間があってやってくる。しゃべっているところへEさんが山野草を持って到着。これから花が咲くものなど早速値段をつけて並べる。
 えびねの注文がきて送らなくてはならないが、夏の暑い時期に発送するのは気が重い。天気予報を聞きながらタイミングを見て送ることにする。
 夕方川崎のKiさん、近くのSuさんが寄っていく。


2007年7月1日(日)
 時折陽が射すどんよりとした空模様。12時開店という時間帯にまだ戸惑う。
 埼玉のSaさんが久し振りに顔を見せる。皆が遅いと言っている杭州新芽は、Saさんのところでは早々と出て、早いのはもう20センチくらいになっているそうだ。うらやましい。手に入れた蓮弁蘭を植える鉢を物色といったところだが、三橋さんにも小柴さんにも奥地蘭用の胴太鉢を頼んであるので、9月の蘭鉢展を待つことになった。「土曜日からスタートですね。競争率高そうだなぁ」。
 散歩途中のご夫婦がどちらも植物好きで、「こういう店前からあったんですか?」と興味深そうに見て、セッコクとウチョウランを買っていく。昨日も「何年も前から一度寄りたいと思っていたけど、やっと来られました。246からだとなんか入りにくくて」という女性がいたが、「世田谷警察の信号から旧道に入ってくると、丁度又246に合流するところが店の駐車場なので、簡単に入れますよ」。この時期は蘭のマニアはあまり姿を見せず、山野草を見に寄っていく人が多い。あまりにも地味で店らしくないのか、「知らなかった」という声をよく聞く。困ったことだ。
 フレームの換気扇は材料が揃わず、結局水曜日に工事ということになった。それまで梅雨空であって欲しい。


2007年6月30日(土)
 昨日聞いたNHKの朝ドラ、全国的に見ている人は多いだろうからもう間違いに気づいている通り、「アワチドリ」ではなかった。一瞬写った写真を見たとき「えっ!」と思ったが「ハクサンチドリ」。八幡平に行った時たくさん咲いていた。昨日のお客さんが勘違いしたのだろうが、そのお陰でアワチドリが売れたのだからよしとしよう。
 近くのSuさんが時間をつぶしに来て「よく芽が出てるね」。遅くて気をもんだが、ここへ来てほとんど出揃ったようだ。
 午後横浜のTaさんが来てウチョウランを買っていく。これだからどんどん花を切ってしまうわけにはいかない。
 フレームの換気扇は要交換ということになり、温室屋さんに電話をする。定休日に来ることになったが、仕方がない。この暑い時期だから待ったなしだ。
 明日はもう7月。あっという間に半年が過ぎてしまったことに驚く。7月と8月は12時から開店することにしたので、明日から早速午前中は閉まってます。


2007年6月29日(金)
 昨日そろそろ閉店の態勢になったところで、大田区のUさんが久し振りに顔を見せた。「すみません、これからGoさんの・・・」「あっそうだった。どうぞ」「今度又ゆっくりいらして下さいね」。ささっと作場を見てもらって定時閉店。池袋グリーンシアターに駆けつける。
 こういう小劇場は初めてで勝手がわからないが、入り口にGoさんの姿が。「わざわざありがとうございます」。予約してあった切符を受け取って中に案内されると、会議用の折りたたみパイプ椅子がぎっしりと並んでいて、70人かせいぜい80人が入ると満員となる規模だ。最前列の目の前が通路を挟んで同じ床面の舞台。うんと遠くに見える大劇場しか知らないから不思議な空間だ。三軒茶屋、下北沢などこの近くにも色々あるところをみると、こういうのが流行っているのだろうか。開演時間にはほとんど満席のようだったが、どちらを向いても若い人ばかりで、他におばさんの姿はない。周りは慣れた感じで見ているから、リピータが多いのだろうか。
 始まると舞台に集中して違和感なく楽しめた。1時間50分、手が届きそうなところで行われる熱演に引き込まれる。椅子が固くて少々お尻が痛くなるのと、冷房が寒いくらい効きすぎる点を差し引いても、楽しい初体験だった。
 今日は夕方から雨の予報で湿度が高く、モワーッとしている。いつものKoさんが寄った他はまるで閑。もう終わりとばかりウチョウランの花を切って作場に並べていたら、店内で男性が一生懸命最後のウチョウランを見ている。話を聞くとNHK朝の連ドラにアワチドリの写真が出てきて、それがドラマの展開に絡んでいるらしい。ちゃんと「アワチドリ」と言ってたそうで、会社で昼休みに見ていて興味を持ち、やってみようということになった次第。栽培など基本的なことを説明し、まだかろうじでしっかりした花を2鉢選んでいく。明日は又それが出るはずだというから、店で昼の再放送を見てみよう。こちらのドラマも初体験だ。
 予報通り夕方から本降りになり、川崎のKiさんが寄っていく。


2007年6月28日(木)
 今日も店内で30℃。鉢を発送する他は大してすることがない。見やすくなったフレームで新芽の具合を見ていたら、換気扇のひとつが止まっているのを発見。昨日一寸気になる音がしていたのですぐに気がついたが、これから猛暑の季節というときになってトラブルが起きるとは・・・。夏休み中に知らずに止まっていたら大変だった。設備が古くなるとあちこち故障で困ったものだ。
 ウチョウランの花を切って少しづつ作場に仕舞う。自前のフウランもほとんど花をつけていて何鉢か咲き出した。店内の棚をフウランと柄物に切り替える。


2007年6月27日(水)
 梅雨空が一服して30℃を超える暑さになった。ちょっと足りなかったすのこ用の木材を買い足したのでウチョウラン棚の下段を改良、杭州寒蘭のはみ出していたものを並べる。
 「通院している病院の先生からこの店を教えてもらった」といって、初めてのお客さんが訪ねてくる。病院の帰りにその足で寄ったそうで、盆栽のあしらいにと小さな鉢物を買っていく。「さてこんな店を紹介してくれる先生とは?」と思ったら、午後になって生の水苔を買いに寄った、最近何度か来てくれるお医者さんがその先生だった。
 電話で蘭花村鉢の注文があったので、在庫品を出してきて品物を揃え、梱包する。
 「暑い!」と大田区のSaさんがしばらく振りに寄っていく。すっかり出来上がったウチョウラン棚を見て「真っ直ぐになりましたね」。フレームの方では、これまで目の高さにぶら下がっていた吊り枠に頭をぶつけていたので、すっきりとして蘭が見やすくなり、おまけにちょっと明るい感じになったと好評。「芽がかなり出揃って来てますね」。日曜日に見たときにはまだだと思った鉢も、休み明けの今日は一気に土を切ってきた。
 夕方水遣りをしていたら、川崎のKiさんがフウランを6鉢持ってきてくれた。「殖えた株だから格安で譲っていい」ということなのでどれもお買い得。今日は全面的に水遣りで、閉店後中断した続きをする。昼間どんなにヒマでも水を遣るわけにはいかないから、日が翳ってから始めるとかなり時間がかかってしまう。
 明日はGoさんの公演初日なので、店を定時に閉めて顔を出すつもり。


2007年6月24日(日)
 昼から雨だというので、朝持って来た材料を使ってウチョウラン棚を完成させる。下段もすのこにして山草などを置けるようにした後雨になった。
 いつものKoさんが来て駒場のWaさんも久し振りに顔を見せる。新芽の出具合を丁寧に見ていたが、「これ花芽じゃないの?」と持ってきたのが棚下の杭州寒蘭。そういえば毎年Waさんに花芽を見つけてもらっている。
 若い男性が熱心にウチョウランを見ている。初めてこういうものを見たそうで、説明するとやってみたいという。仁王系の大きな純白花が気に入ったが、やったことがないのに自信がないと、斑紋花のきれいな花を買っていく。実生ものだから値段は安いが、昔山でこんな花を見つけたら大変な喜びようだったろう。それでも若い男の子が自分のために初めて買う花としては思い切った出費なのだ。とに角花後をしっかり管理して、来春芽が出るのが第一段階。「がんばります」と大事に持って帰った。


2007年6月23日(土)
 昨日帰りにホームセンターに寄って、必要なアングル棚部品を買い足した。
 梅雨空は昨日1日で、朝から雲ひとつ無い。幸い拓也さんがいたので、朝からウチョウラン用の棚を完成させるべく作業に取り掛かる。昨日Kiさんと仮止めしておいたところを点検し、棚板部分を作ってから、これでOKとなってビスを絞める。コーナー金具も付け、屋根用の勾配を取った下地も完成。ただ、どう見てもゆがんでいる。何しろ土台に段差があり、庭石が埋まっているものだから、水平を取ること自体が難しいのだ。作業中に電話が鳴って出ると中野のEさん。今棚作りの作業中だというと、「監督しに行ってやる」。
 間もなくやって来たEさんも見るなり「曲がってるよ」。土台に石をかませたりして、曲がりを修正していく。3人になって屋根用の波板を取り付け、遮光ネットをめぐらす。今日帰りに又足りない部品を買ってこなくてはならないのが素人の悲しさ。ちゃんと図を描いて部品を割り出しても、1回で用が済まない。
 作業中近くのSuさんもやってくる。棚が出来るところまで完成した頃、久し振りに世田谷のYoさんが現れる。母校の集まりに出た帰りだといって、蘭花村鉢をいくつも選んでいく。埼玉のIさんからも電話が入り、杭州寒蘭の出来の話になる。作りの上手な人で、いい新芽が出たという話を聞くとやっぱり気持ちがいい。
 ウチョウランの花を切った鉢は早速新設の棚に収め、春蘭のフレームに吊ってあった吊り枠を撤去した。フレームの中がすっきりとして管理しやすくなったのが何よりの収穫。遮光の具合など適当かどうか様子を見て使い勝手を修正し、夏休みを安心して遊べるようにしたいものだ。


2007年6月22日(金)
 梅雨入り宣言が出てから初めての雨。やっと水遣りが一息つける。日中はイワヒバを探しに来た人がいただけで閑だし、外作業も出来ないしで、フレーム内の古葉を整理し、あとは本を読んで過ごす。目の前にはたくさんの蘭の本があるが、忙しいと中々読む時間がなく、宿題がたまっている気分だ。
 昨夕小柴さんから電話があり、手紙で伝えた内容を再確認した。春からは畑仕事や他の用事で全く鉢を焼いてなかったらしい。「そろそろ取り掛からなくっちゃ」と動き始めたところに連絡をしたというグッドタイミングだった。
 夕方雨が小止みになったので、アングルを設置する場所に置いて、大丈夫かどうか考えていたら、川崎のKiさんがやってきた。すぐに色々アドバイスをしてくれ、「仮止めで組み立ててみれば?」。材料を持ってきたらどんどんビス止めしていってくれる。4本柱が立ってしまえば、あとはボツボツでも1人で出来ることがあるが、最初の組み立てだけは持っていてくれる人がいないとできない。Kiさんのお陰で思いがけなく形が出来上がった。そのうち又雨が降り出して、一応立つようになったところで止めたが、イメージだけはできた。後は水平を土台で調節してから進めることにする。
 Kiさんが帰ったあとパソコンに向かっていたら、「いいですか?」と若い女性。ずっと寄りたかったがチャンスが無かったとウチョウランを選んでいく。


2007年6月21日(木)
 フレーム内の最高温度は35.5℃、店内の温度計も31℃を指している。暑い!。ウチョウランは枯れた花が目立ち、全く傷んでない鉢は残り少なくなった。ウチョウラン棚用のアングル材料は買ってきたのだが、1人では制作に取り掛かれず、「仕舞うときは新設の棚に」の計画通りにはいかない。取り合えず終わったものは花を切って元の春蘭棚の上に吊っておく。
 山野草の石付けのための貼り苔を自家用に作っているが、これを欲しがる人が結構いて、持ち帰れるように少し売り物を作る。
 造園のTaさんがお弁当を持って昼休みにやってくる。最近はウチョウランに凝っているから、棚を作る場所で計画を話したら、邪魔になる棕櫚を持っていたのこぎりであっという間に伐ってくれた。帰りに又寄って山草を買っていく。
 新芽が動く時なのであまり干したくない。日中はこの陽差しでは何も出来ず、陽が傾くのを待ってたっぷりと水をやる。


2007年6月20日(水)
 相変わらず梅雨はどこに行った?の好天気。風もそこそこあってよく乾く。昨日の休みに、仕入れたものを持って店に来た時ついでに水をやったが、寒冷紗の下から直射が当たるところに出しておいた1鉢がチリチリになっていた。高価なものではないが、ずっときれいに育っていたものが駄目になるのは可愛そう。その点、蘭は1日水を切ったために枯れてしまうことはないから楽だ。フウランも土曜日に水をやったのがもう水苔がカチカチ。梅雨時に水やりが忙しいなんて・・・。
 メネデール液につけて帰ったアジサイの枝を、葉を落として挿し木する。仕入れてきた山野草も入れ物との相性を考えながら植え込む。山野草は水を切るとくたっとしてしまうから、定休日や夏休みの水管理が問題。空梅雨ならなお大変。
 いつものKoさん、川崎のKiさんが寄る。Kiさんはこの間買ったダイオネットを追加して買っていく。夏に備えてまめに調節しておかないと、たった1枚の遮光が大きな差になるのは実感したばかりだ。山草をあれこれ買って行った人がいて、植えたばかりの鉢もそのまま持って行かれた。
 脚本家の若いGoさんから久し振りにメールが入る。今準備中の公演が6月28日から7月1日までの4日間、池袋のシアターグリーンであるそうだ。小劇場とはいえ、大勢が係わっての活動には時間もお金もかかる。好きでなければ出来ないことだ。若い情熱を応援したい。興味のある方は見に行ってあげてください。
詳細はHPで。

銀河急行公演 「メランコリーロボット」 http://www.followfollow.jp/ginga/ginga.html

2007年6月17日(日)
 引き続きカラッとした天気で気持ちがいい。毎年ウチョウランを買っていく目黒のBaさんが今年も来て、「前に持っていたのをだめにしてしまったから」とアワチドリの天然ものを買っていく。
 このところニオイエビネの銘品の問い合わせが多く、希望のサイズのものがあるかあちこちに問い合わせの電話をする。
 このシーズンは通りがかりのお客さんが中心で、蘭の常連さんが集まって来ないが、たまにはおしゃべりしたいと電話で連絡し、中野のEさんと大田区のSaさんがやってくる。
 近くのKaさんが、今日始めて乗ったという電動車椅子で現れる。難病の女性だが気晴らしに来てくれるのはうれしい。白いアジサイを挿し木するようにと切って持ってきてくれた。うまくつくかな?


2007年6月16日(土)
 朝から気温がぐんぐん上がり、真夏の青空だ。いったい梅雨はどうなってしまったのだろう。迷わず今日は半袖。
 拓也さんとウチョウランの棚について相談する。これまでウチョウランは春蘭のフレームで吊って作っていたが、専用の棚を新設しようということになった。アングルで組み立てる形を決め、設置する場所を用意する。下が平らじゃないので、ブロックやレンガなどを動員して安定した土台を作り、草を抜いて設置するスペースはできた。あとは必要な材料を割り出して、定休日に買ってくることにする。ウチョウランの花が終わって作場に戻すときには、新しい棚に引っ越す段取りだ。
 初めてのお客さんが苔を買いに来る。「あそこにあるかもしれない」と近所で聞いてきたらしい。山草の表面に貼るために作っているのだが、青々としたビロードのようで苔だけの鉢がきれいだ。持ち帰り用にビニールポットで作っていたのを皆買っていってしまったので、又作っておこうと用意する。その直後、「苔はありませんか」というお客さんが来て、苔や羊歯など注文のものを揃える。
 「前々からこの店は気になっていた」と言って昨日初めて寄ってくれた目黒のMaさんが今日も来てくれて、山草を買っていく。休みに仕入れに行って又新しい山草を用意するつもり。
 夏休みと7・8月の営業時間について相談し、HPの「今月の予定」にアップした。
 夕方拓也さんにボルドーとカルホスで全面的に消毒してもらう。


2007年6月15日(金)
 関東地方は梅雨に入ったが、皮肉なことにその途端からりと晴れてしまった。目黒のFuさんが久し振りに寄って、預かりっぱなしのウチョウラン白花とご対面。「白石さんは上手だから」と言ってずっと持ち帰らないが、「いえいえ、たまたま良く出来ただけでいつ消えるかわかりません」。長いこと欅青白磁のウチョウラン鉢に入れて作っているのが、鉢に馴染んで様になっている。
 車で通りかかった人が石付けの山野草を選んでいく。別の人が、みずみずしい緑色に盛り上がった水苔に惹かれて入ってくる。都内でこういう店は珍しいのであちこち見ていたが、選んだウチョウランを焼締鉢に植え替え、石付けの山野草も水盤ごと買って行く。若い女性も軽石鉢を買っていったり、段々に山野草の棚が元気になってきた。
 しばらくぶりに目黒のHiさんが顔を見せる。海外旅行の話を聞きながら夕方までゆっくりおしゃべり。川崎のKiさんも加わる。ウチョウランは早く咲いたものはそろそろ終わってきた。


2007年6月14日(木)
 雨が降らないうちにと目黒のIさんがウチョウランを選びにくる。野生蘭大好きで色々な種類を作っている人だが、ダンゴムシに根をかじられる被害が目立って困っているそうだ。「ここではどうですか?」と聞かれるが、今のところ幸いなことに大丈夫。栽培する上で障害になるものは実にたくさんあるものだ。ウチョウランは将来性のあるものをと時間をかけて選んでいく。
 近くの現場からお弁当を持って造園のTaさんがやってくる。昼休みをおしゃべりしながら過ごし、最初の花が開いてきたフウラン×フジイランを持っていく。
 S企画のKaさん、いつものKoさん、近くのSuさん、埼玉のAさんなどが入れ替わり立ち代り寄る。Aさんは「蘭寶ャ史」日本語訳版の最後に残しておいた1冊をもって行ったので、これですべて完売した。
 小柴さんに蘭鉢展の連絡をするついでに、これまでお客さんから寄せられた色々な希望を伝える。中身より丁度いい鉢を入手するのが難しいという声が多く、少しでも要望に沿ったものを揃えたいと思う。
 夕方から雨が強くなった。


2007年6月13日(水)
 昨日、今日と真夏の暑さになった。それでも湿度は低いので日陰で風通しのいいところは気持ちいいが、熱いお茶よりは麦茶の方がふさわしい。
 定休日を知らずに来た山草好きの人が、近所の人に聞いて今日あらためて見に来てくれる。山草棚に使っているダイオネットを見て、同じものを買っていった。
 山草棚で思い入れのあるトリアシショウマが咲いた。これは2005年夏北八ヶ岳周辺の山歩きをした時のもの。道路工事中の山道を歩いたら、ブルドーザーで植物ごと掘り返された土が道路脇に積まれていた。その中からトリアシショウマのちいさい株などが生えているひとかたまりの土を持ち帰った。持っていたスーパーの袋にくずさないように入れ、一生懸命背負ったが、帰ってみると中に石も入っていた。重たいわけだ。そのままそっくり大きな鉢に入れて八ヶ岳の思い出に作っていたが、そのうちトリアシショウマだけを別の鉢植えにして栽培してみた。去年は元気に育ったが花が咲かず、今年一段と大きくなって蕾がついた。休み明けの今日咲き始めたのでパチリ。
 出版社S企画のOさんがネタ探しにやってくる。何も無い時期はどこも同じ。目新しいものがあるわけではないが、鉢のことなど取りとめもない話をして帰る。
 いつものKoさんも寄る。皆挨拶は「暑いですねぇ」。この間軽石鉢を探しに来た女性が、入荷したのを見計らって選んでいく。
 夕方川崎のKiさんが寄り、この間欅鉢を取り替えていったお客さんが、「やっぱりあれ貰っておく」と返品した青磁えびね鉢を持って行く。女性客も山草を買いに寄る。
 明日からはぐずつくようだ。いよいよ入梅か。


2007年6月10日(日)
 朝はまあまあの天気だったが、間もなく雷。このところ連続して不安定で、にわか雨、雷の予報が続く。東京では珍しいことだ。最初は大した雨でもなかったが、トイレの掃除をしに行っている間にどしゃ降りになって帰って来られなくなった。おまけに雨どいが詰まっているのか、脱いであった靴の上に集中的に落ちて水が入る。「あ〜あ!」。今日はどうやっても濡れてしまうと覚悟を決め、店に駆け込んだ。雨はどんどん強くなって、そのうちバケツをひっくり返したようになり、開いている窓から吹き込むので戸や窓を閉める。激しい雷にパソコンも切った。寄せ植えウチョウランの株分けが残っていたのを1鉢やって、あとは何もできず。雨は2時間程で上がり、ぐっと涼しくなった。
 パソコンを再開し、丁度偶然に二人からえびねの写真が欲しいといわれたので、ファイルから目的の写真を探して送る。
 蘭の棚を見回ったら「老文団素」が1鉢、株の少し上から茶色になるという例の病気で、触ると緑のままの葉が全部落ちた。全体の消毒を急がなくてはいけない。古葉を整理しながら見ていくと、杭州寒蘭で新芽を見つけてうれしいものもあったが、全体的にはまだ土を切ってないのが多い。早いのはぐーんと出ているのに。
 閉店前に韓国から来た人が「そちらに行きたい」と電話をしてくる。移動時間を考えると閉店時間をずい分過ぎてしまうが、どうしても見たいというので待つことにした。通訳を連れ、場所を電話で聞きながら辿り着いたが、目的は日本春蘭の柄物だった。こちらは柄物は扱ってないので「残念でした」。
  
2007年6月9日(土)
 上野グリーンクラブに直行してウチョウランの最新花を見てくる。花は果てしなく大きくなっていくし、形も色も思いつく範囲を超えている。朱色やピンクの大きな花や葉芸品、蝶咲き、獅子咲き、兜咲き、子宝咲きと多種多様。すごいなぁとは思うものの、店のお客さんは整形花が好みだから、「これがたくさんあって珍しくなくなっても通用するもの」を選んで買ってくる。向こうで横浜のYoさん、Taさんとばったり。八起窯の塚本さんも店を出していて挨拶する。
 店に戻ると近くに住む親戚が、いらなくなったテーブルを処分するので持って行かないかと声をかけてくれる。特に使う当てがあるわけではないが拓也さんと見に行くと、新しくシンプルで使えそう。取り合えず二人で運んできてから置く場所を考える。店内は一杯で無理。資材置き場ならと、サイズを測ってトイレ前の廊下に置くことにした。お客様持ち帰り用の段ボールや手提げ袋を置いてあるところを片付けて掃除。テーブルをはめ込んで棚代わりに整理したら、すっきりと使いやすくなった。
 近くのHiさんが「やー咲きましたね」とやってくる。ウチョウランや鉢をいくつか選び、株分けしてあった洛陽も「やっぱりいいね」と持っていく。閉店してからパソコンに向かっていたら、ガラスをトントンと叩く音。外で若い女性の二人連れが声をかけている。開いている入り口から入ってきて山草用の軽石鉢を買っていった。


2007年6月8日(金)
 今日も引き続き草取り。蘭の方は特にすることがないので、普段手の届かない場所に潜り込んで棚下奥を整理する。この時髪の毛に枯葉やゴミが付いて「知らぬが仏」、家に帰ってからあわてることが時々ある。何しろ満員電車に乗って帰るのだから。
 本当にどうしてこんなに伸びるのだろうと思うほど、枝も草も伸びる。根元から伐ってしまった株をそのままにしておくと、元気な枝が出ていたりする。たまには外も隅々まで目を配ってやらないと、たちまち荒れてしまうものだ。
 目黒の野生蘭好きなお客さんが今年もウチョウランを買っていく。昔は山を歩いて自分で色々採ってきたらしいが、今は棚採り。「近くにこういう店があって助かる」と言ってくれる。ウチョウランも自分で採ったものがいくつか残っているそうだが、皆花弁が細く色も斑紋もぼんやりした感じのもの。それこそが本来のウチョウランなのだが、交配種ばかり見ていると、山にあるウチョウランがどういうものかわからなくなってしまう。記念品として今でも育てているのだそうだ。
 練馬のOさんが生水苔を買いにくる。入ったときは茶色で心配したが、例年通り青々と盛り上がってきた。
 明日は上野グリーンクラブに直行して昼までには店に出ます。


2007年6月7日(木)
 温室脇の竹と南天が伸び放題になっているので、高枝伐り鋏と剪定鋏を持ち出して剪定する。高さを詰め、間を透かし、通路にはみ出してきているのを取り除く。ついでにあちこちで邪魔になっている羊歯や西洋フウロを間引く。大きなゴミ袋2つが成果で、だいぶすっきりした。昼前に突然黒い雲が出てきて大粒の雨。作業を切り上げて店に入ったが間もなく止んだ。
 作場を整理しようと中国春蘭の棚を見ていたら、「万字」と「吉字」に新芽が出ている。「万字」はバックともいえないところがスーッと枯れこんですっかり寂しくなっていたから新芽を見つけてホッとした。他の棚に行くと何やらいい香りがする。なんと棚下で浙江省秋蘭が咲いていた。今頃咲くなんて狂い咲きか。せっかくだからこれも店内に入れる。ユウコクランも濃紅色のつぼみが間もなく咲きそうだ。
 午後になっても誰も来ない。入ってくるのは営業の人ばかり。さわやかな風が吹いて気持ちがいいので一日中外にいて草取りをしたり、新芽を確認しながら蘭の古葉を整理する。
 三橋さんに電話でご機嫌伺い。今年になってからは鉢以外のことで忙しく、ほとんど手がけていなかったが、ようやく一段落したので9月の蘭鉢展までには焼くつもりだという。いつもの杭州寒蘭用以外に一茎九華や奥地蘭用の大鉢と、透かしの富貴蘭鉢も作ってくれるそうで期待したい。


2007年6月6日(水)
 「新芽出た?」が挨拶の近くのSuさん。空き時間をつぶしに来て新芽の具合を覗いていく。そこへいつものKoさんがやってきて、この季節には珍しく顔が揃った。出芽が遅いと2年伸びになってしまって、今年中に仕上がらないと皆気をもんでいる。
 今日桜島軽石鉢が届くことになっているのに合わせて、定休日に山野草を仕入れてきた。朝来たときにはもう配達されていた軽石鉢の箱を開け、買ってきた山草と合わせながら植え込んでいく。
 夕方川崎のKiさんが寄り、初めて蘭を買うという若い人が中国春蘭を選んでいく。全く蘭の知識はないが翡翠色の花を見てすばらしいと思い、やってみることにしたのだそうだ。こういう若い人が参入してくれるのはうれしい限り。育てやすく花付きもいいのを勧める。
 風が良く通り、どの鉢もよく乾く。ウチョウランはほとんど開き始めた。


2007年6月3日(日)
 待ったなしで看板作りにとりかかる。2階に上がったまま、たまに誰か用事で来ると下に下りるという具合。これまでも時々山野草を買っていく女性客が来て、持って帰れるくらいを選んでいく。難病で杖を持っているから持ち帰るだけでも大変だと思うが、「こういう花を見ているとしばらくでも病気のことを忘れられる」と楽しみにして来てくれる。他に誰もいないのでゆっくりお茶を飲みながら、女同士色々な話をする。
 そこに大田区のSaさんが出かけた帰りだといって寄る。中野のEさんから電話が入り、特に目新しいものもないが遊びに来てもらう。到着前に作りかけの看板を完成させ、あとはSaさん、Eさんと暇つぶしのおしゃべり。新芽が中々出てこないというのが共通した話題だ。日本春蘭、蓮弁蘭はかなり出ているが、中国春蘭と杭州寒蘭は土を切ってこないのがほとんど。やきもきさせられる。
 夕方出来上がった看板を取り付けた。


2007年6月2日(土)
 看板用コピーを取ってきたが、2階を拓也さんが来客で使用中のため作業が出来ず、2階が空くまで使い切ってしまった名刺を作る。以前作ったファイルがあった筈なのだが、パソコンを買い換えた時に移さなかったところに入っていたのだろう。いくら探しても見つからない。これも若いGoさんに頼んであるが、すぐには間に合わないので、新しくデザインからすることになった。取り合えず使う分だけ刷って、暇のある時にゆっくりGoさんデザインで作ることにする。
 しばらく前に欅青磁えびね鉢を買っていったお客さんが、「使ってないけれど大きさが合わなかったんで、この間見た他の欅鉢に替えてくれませんか」と持ってくる。戻ってきたえびね鉢は、この間誰だったか忘れたが「まだあると思って買いに来たら売れてしまった」と残念がっていた中古鉢だ。替わりに欅ルリ鎬えびね鉢を買っていったが、他にもう一つ狙ってきたのが、1週間程前大分のIさんが買いに来た欅青磁蘭鉢だった。「すみません、ついこの間売れてしまいました」。「大きさといい、植えたいものにぴったりだったんだけど、やっぱり見たときに買っておかないとだめですね」と残念そう。色々他の鉢も見たがフィットするものがなく、「9月の蘭鉢展には用意できるかもしれませんから」と諦めてもらった。何年も動かなかった品物が、たまたま欲しい人が来て売れた途端、後から買いに来て悔しがる人が出るのはよくあることだ。
 他にも鉢や土、山草など買いに来た人たちがいて、看板は準備だけして貼るところまでいかなかった。駒場のWaさんもしばらくぶりに顔を見せ、鉢を買っていく。金陵辺で日本ミツバチを集めようと巣箱を作って準備したものの、偵察隊が来ただけで巣作りまでいかなかったそうだ。残念。
 久し振りの地震があって結構揺れた。


2007年6月1日(金)
 今年になって春蘭展、えびね展と2回の看板作りは、若い脚本家のGoさんがデザインしてくれて、印刷屋にデータを入れたCDを渡してポスター印刷という、これまでの手作り内職的なやり方からは画期的に進歩したものになった。印刷屋との受け渡しもすべてGoさんがやってくれ、看板作りが一仕事というのからは開放された。
 思えばまだパソコンが無かった頃は、焼いた花の写真をA3のカラーコピー9枚に拡大し、これを張り合わせてようやく背景が完成。そこにワープロで打った文字を拡大コピーし、1字づつ切り抜いて両面テープで間隔を見ながら貼り付け、それを看板用の台に取り付けビニールで覆うという、実に手間隙のかかる作業だった。制作途中は全体像がわからず、外に取り付けてみるとちょっと字が小さくて目立たなかったとか、ずい分地味だったとか、文字の貼り方が曲がっていたとか、コピーした色が全然違うとか、満足のいったためしが無かった。
 パソコンを買ってからは勉強しながら徐々に経験を積んできたが、何年かしてイラストレータを入れてから文字もパソコン上でレイアウトできるようになり、格段にポスターらしい感じになってきた。コピーの色はパソコン画面と異なるものの、9枚を貼りあわせるだけで台に取り付けられるのだからずい分楽になった。それがポスター印刷だとパソコン上で見た通りの色に仕上がるし、用紙の都合で2枚を貼りあわせるだけなので、ほとんど手がかからなくなった。これも皆Goさんのお陰だ。そして間近に迫ったウチョウラン展の看板を作る時期になった。
 6月はGoさんは芝居の公演があってその脚本作りや準備でずっと忙しく、このところ顔を見せない。恐る恐るメールしてみたら、体が空かなくて今回は無理ということだった。元々自分でやっていたことだし、朝方まで続いた激しい雨で水遣りの必要がないしと、朝からパソコンに向かう。Goさんがいないと又以前の方式に戻り、プリンタで印刷したのを帰りにカラーコピーを頼んでいくことにする。明日はその貼りあわせ作業だ。
 東北でHPを見てくれている人から電話が入ってしばらくおしゃべり。周りでも熱心に読んでくれる人が何人もいるそうでありがたいことだ。
 前に強風で倒れたコーナー棚が今日も倒れて、乗っていた桜草が鉢から飛び出した。見ると足が1本腐食して取れていた。雨がかかり、水を頻繁に遣るから、古いものは錆びてしまってだめだ。何度もひっくり返ったのでは植物がかわいそうと、棚を処分することにした。都会の真ん中でスペースが無く、置けるところはぎりぎり鉢を置いているから、一つの棚がなくなるとさてどこに置こうかということになる。広いところで作っている人がうらやましい。
 いつものKoさん、大田区のSaさん、山草の女性客、川崎のKiさんなどが寄る。


2007年5月31日(木)
 夕べ帰る時にはワイパーが間に合わないほどの降りだったが、朝にはからりと晴れた。若林のHoさんが花のいい時期を展示してくれた、イワチドリの見事な大株仕立てを下げにくる。その後、Hoさんが譲ってくれた黄花フウランを、千葉のIさんがようやく休みが取れたと2時間かけて買いにくる。朝の予報の「天気が変わりやすいから傘を持ってお出かけください」に従って持って来た長い傘が荷物になったが、せっかく遠くから来たついでと一茎九華用の松村鉢も持っていく。
 ウチョウランがどんどん咲いてきたのを店内に飾る。仕入れた時、寄せ植えになっているのをバラバラにして同じ花の株立ちを作っていくが、まだ違う花が寄せてあるのがたまに見つかる。昔の天然ものの時代には1本植えが当たり前だったが、交配ウチョウランは別ものを何球か入れて咲かせているから、3本植わっていても皆違う顔だ。これをそのまま作っていくと、それぞれが殖えていったときに収集がつかなくなる。山草としてただ賑やかに咲かせるだけなら構わないだろうが、やはり同じ花の株立ちでないと意味が無い。仕入れ時のこの植え替え作業が最後の方は間に合わなくなってしまって、ついそのままにしたものは、何年かかけて同じ花の株立ちに整理していくことになる。この作業は花が咲いていないと出来ないので、仕方なくこの時期にばらして別の鉢に分けていく。開けるともう根が長く伸びて絡んでいる。その根を傷つけないように水の中で気長にほぐす。片手間にはできない息を詰める作業だ。こういう静かなときにするのが丁度いい。
 えびねを再開したいという遠方の人の手紙に返事を書く。えびね展のときには目の前にあるからいいが、一旦作場に入れてしまうと簡単ではない。いくつか選んで写真をプリントして送る。
 午後遅くなって空が暗くなってきた。閉めるところは早目に閉めてパソコンに向かったら、突然雷の大きな音。いつもは雷が激しくなるとパソコンを切るのだが、早く帰ろうと作業を続ける。やはり天気予報はおろそかにできない。


2007年5月30日(水)
 月曜日から涼しくなって、今日も風を通すと肌寒いほど。昼には雨も降りだした。店内に残っていたシランを片付け、咲いてきたウチョウランやイワタバコを並べていく。
 静岡のYaさんがひょっこりと現れてしばらくおしゃべり。シーズンではないが、中国春蘭と蘭花村鉢を選んでいく。
 昨日定休日だったことを知らずに来た人が2人いたようだ。二人とも今日あらためて来てくれて、1人はえびねの培養法を聞きに来て肥料を。1人は奈良の女性でウチョウランの育て方を聞いて買って帰る。
 雨の中造園のTaさんが仕事帰りに寄る。鉢でも植物でも目のある人で、去年あたりから始めたウチョウランだが、さすがにいいものを選んで持っていく。大田区のIさんもやってきて、蘭のシーズンではないが山草も大好きだと色々な植物の話をしていく。川崎のKiさんも仕事帰りに寄る。帰る頃には雨が激しくなってきた。明日も天気は悪そうだ


2007年5月27日(日)
 夏の暑さになった。朝から下町のHiさんと大田区のSaさんが打ち合わせて顔を合わせる。目当てのものが無いシーズンだから、ただのんびりとおしゃべりを楽しんだ。近くのHiさんがウチョウランや水苔を買いに来る。
 皆が帰った後は女性客が山草を買って行ったくらいなので、寒蘭の棚で根巻きになっているものを点検し、1年以上経ったのは新しい水苔で巻きなおす。
 去年の斑入り露草があちこちから出てきて、どれも皆斑が入っているのがすごい。地面に種が落ちたものはさすがに成長もいい。他の鉢に入って伸びているのがいくつかあったので、植え替えて別の鉢植えにしてみる。
 セッコクは花が終わり、ウチョウランとイワタバコが並び始めた。


2007年5月25日(金)
 一日中しとしとと本格的な雨。このところ乾いていたからいいお湿りだ。水を遣る必要がないし、外にも出にくいのでパソコンに向かう。但しお客さんは結構来てくれて、朝から造園のIさんが雨で仕事にならず現れる。前にも来てくれた大分のIさんが、HPをプリントアウトしてお目当ての欅窯蘭鉢やウチョウラン鉢を買っていく。「鉢は送るように頼もうかと思ったけど、ついでがあって実物を見られてよかった。やはり写真では本当の感触はわからないから」。金陵辺でミツバチを集めるお客さんが鉢を買いに来たり、いつものKoさんも雨の中寄る。横浜からはえびねを探しにお客さんが来たが、花は一つも残ってないので写真集で検討することになった。関東のえびねをこれから集めてみたいのだそうだ。世田谷えびね会のYoさんも久し振り。昨日生水苔で根巻きにしたことを書いたら、やはり必要な株がいくつかあるそうで生水苔を買いに来る。近くのSuさんも顔を見せる。皆雨で他のことが出来ないのは同じことだ。
 横浜のHiさんからフウラン×フジイランの花画像が送られてきた。ピンクの丸い花でとてもかわいいし、1鉢3000円とお手頃。咲いたら写真を載せることにする。
 明日は白石は一日休みます。


2007年5月24日(木)
 横浜のHiさんが、懐かしいクロシオチドリの天然種「琴平」と「日の出丸」の即売品を持ってきてくれる。「琴平」は確か世田谷の大御所Yaさん命名だったと思うが、毎年最初に咲くウチョウランだった。段々に少なくなったのを売ってしまってから当店では見ることがなくなったが、久し振りに懐かしいご対面。交配ものばかりのウチョウラン界で、昔の命名品はレアものだ。他に鈴木吉五郎さん交配のフウラン×フジイランのつぼみ付きも4鉢。まもなくかわいい花が咲くところでこれも楽しみだ。
 暇な時間は棚を見回って古葉を整理。根巻きのちょっと古いのを見つけたので、新しい生水苔で巻きなおす。元気な芽が育っているのを開けてみると、いい根がたくさん出ていた。根巻きにした時にはほとんど根が無い状態だったはずだから、ずい分回復したものだ。3.5号の鉢に入れて砂植えにしてみた。どれもが良くなっているわけではなく、そのまま枯れてしまうのもあるが、1年毎に新しく巻きなおしてやれば結構復活するものもある。ぼろぼろになってしまった株には生水苔は救世主だ。
 いつもの通り帰りに川崎のKiさんが寄る。ウチョウランの天然もの「袋田2号」を長いこと元気に作っていたが、ついに今年芽が出なかったそうだ。Hiさんの天然もの「琴平」に刺激されたわけでもないが、まだつぼみの状態の「雷鳥」が欲しいと買っていく。
 遅くなって予約のセッコクを取りに来た人がいて、初めて見るものが珍しいらしく、あちこち興味深そうに見ていた。


2007年5月23日(水)
 竹をうっかり持ち込むと大変なことになる。白石が初めてこの店に来たときにはもうあったから、少なくとも20数年以上前からある黒竹などの鉢植えが、温室脇の地面に根を下ろしている。この時期至る所で細い竹の子がニョキニョキ。温室の反対側からもでてくるのを見ると、かなり広い範囲に根を張り巡らしているのだろう。1日でびっくりするくらい成長するのを剪定鋏で伐っていく。
 日曜日の強風で山草や鉢植えの木が乾いてぐったりしている。蘭と違って山草など根の細いものは一気に萎びてしまうから大変。丁度花が咲き出した「サラサウツギ」の葉がチリチリしているので、鉢受け皿に水を張ってしばらくつけ込む。定休日も夜に水をやってくれているはずだが、カラカラ天気だと追いつかないのだろう。毎朝測る最高最低温度計では最高が30℃になっていた。これからはもっと日が強くなるから、定休日前は鉢受け皿に水を張って帰るなど、対策を考えないといけない。
 朝若林のHoさんが、見事に咲かせたイワチドリの株立ちを持ってきてくれる。5年ほど植えっぱなしだそうだが、1種類の株立ちは即席にはできないから貴重だ。ボリュームが少ないイワチドリは大株にして飾るのがいい。こういうのを見ると「よーし自分も」とファイトが沸いてくる。
 大田区のSaさんが寄り、蘭は初めてというお客さんが買いに来た他は一人で草取り。セッコクは大部分が終わり、シランもそろそろお仕舞い。ここのイワチドリも花が終わったので作場に戻す。入れ違いにウチョウランが10鉢ほど開いてきた。日に日に咲いてくるだろうから、今週は棚の入れ替え作業だ。帰りに川崎のKiさんが寄っていく。


2007年5月20日(日)
 昨日は早く帰る予定時間の直前になって上海のZyuさんが現れた。この間から来てくれるよう連絡をとっていたが仕事が忙しかったらしく、明日帰るから今日しかないと、預かったままの奥地蘭を引き上げにきた。どれを持って帰るかだけ相談して選び、中国の情報も聞きたかったが、あとは拓也さんにまかせ、ちょっと遅れてクラス会に一目散。
 昨日楽しんだ結果少々寝不足だが、カラッとした青空で気分は上々だ。HPのメンテナンス作業が一段落したあたりで、中野のEさんが来る。頼んであった消毒薬を持ってきてくれたり、中国の蘭本を買ったり、こちらも渡すものがあったりで一通り用件だけ済ませたら、「今日は日曜なのに誰も来ないのかい?」と聞かれた通り他に誰も来ない。えびねが終わって、つなぎの植物が並んでいるくらいだから仕方がないが、近くのYoさんが寄っていっただけで、常連さんはそれぞれ用事があって現れない。今日は急ぎの作業がないので、ずっとのんびりおしゃべりをして過ごした。去年の寒蘭あたりから忙しさの連続だったから、こんなにゆっくりできるのは久し振り。いい休養になった。
 結局Eさんがいる間は誰も来なくて、後から山草のお客が来ただけだった。
 夕方から風が冷たくなって気温が下がった。強い風に背の高い山草が倒れる。花が咲く寸前で楽しみにしているのもあるので、危なそうなのは店内に入れたり場所を移したりして処置をする。


2007年5月18日(金)
 春蘭、寒蘭などの古葉の枯れこみが目立ってきた。新芽が動き始めた証拠だ。これまでえびねの棚ばかり注意して見ていたが、やっと他に目を遣る余裕が出てきた。茶色になった古木をつけのところからポキッと折るのはかなり快感だ。温室に入って次々と整理していくと、たちまち片手一杯にたまっていく。つけの無い豆弁蘭や春剣蘭は、このポロッと取れる快感が味わえないのが残念。
 新芽が動く時期だからあまり乾かさない方がいいと思うが、ここへ来てかなり乾燥している。雨はそこそこ降っているのだが、降らない日はずい分湿度が低く、今日も通る風がヒヤッと感じるほど乾いている。土曜日が水遣りなので、直前はサッとシリンジするだけで逃げているが、ウチョウランの土が真っ白になっているので、これだけは待ったなしで水を遣る。ウチョウランは1鉢咲きだしたが、他のつぼみもずい分色づいてきた。
 前から希望を表明していた天然もののアワチドリを買いにKiさんが来る。上野の「日草展」に行った帰りだという。造園のTaさんも久し振りに寄る。近くのSuさんが、世田谷美術館で開催中の「世田谷時代 1946-1954の岡本太郎展」の招待券を「行く人があったらあげて」とたくさん持ってくる。5月27日(日)までなのであと1週間余りしかないが、希望者がいたら持って行ってください。
 今日、明日は早く帰るので、あまり外の作業をせずにHPのメンテナンスに手をつける。「きょうのショット!」バックナンバーもずっと作る暇がなく放っておいたが、これからはこちらもかからないといけない。えびね写真集も少しづつ写真を入れ替えるなど作業を始める。


2007年5月17日(木)
 しっかりした傘をさして出てきたが間もなく青空に変わった。と思ったら昼過ぎには又かなりの雨。おまけに寒い。えびね作場の20℃にセットしてある扇風機が止まっている。午前中の晴れ間を利用して、えびねの最終手入れを済ませた。
 若林のHoさんが、頼んであったセッコクを持ってきてくれる。木についていたそのままなのを、汚れを整理して3鉢に植え込む。
 午後練馬のKiさんが、出品した展示品や即売品を下げにくる。売約にしてあったものも持って行ったので、最後に残っていたコーナーがきれいさっぱりと無くなった。頼まれていたコオズ「緑染」を分けておいたら、「久し振りにこんなきれいな緑染を見た」と喜んで持っていく。
 たくさんあるえびねの中には、花の時期に間違いなくきれいに咲いていて、新葉もきれいだったのに、この時期になって下の方から怪しい葉になってくるのがたまにあって、これもウィルスなのかどうか判断が難しい。2枚か3枚展葉している中の1枚だけが、一部分気になるという場合もあって、これは何らかの生理障害かもしれないとも思う。「疑わしきは罰す」が基本で、昨年は怪しいのはどんどんゴミ袋に放り込んだが、ウィルスにうるさいKiさんも、「そういうのは発育するときの障害でしょう」と言う。白か黒か瞬時に分かる簡単な方法があると助かるのだが。
 話していると、殖え芽を出して欲しいものが色々出てきて、「持ってくればよかったなぁ。来年は持ってきます」と約束する。「来年のことを言うと鬼が笑う」というが、この業界は来年どころか「分けられるようになったら割る」などと何年も先の話をするのだから、考えてみれば気の長い話だ。
 そのうち本格的に天気が回復して晴れてきた。造園のIさんが、「雨が止んだからこれから消毒に行くその前に」と、この間相談した桃の木を切りに来てくれる。見てもらうと、葉がボコボコしているのはアブラムシのせいだそうで病気ではなかったが、しばってあった紐を取るとぐらっと倒れてしまって、「これじゃぁ置いといてもしょうがないでしょう」。咲けばきれいだが強風のたびに危ないのも困るので、思い切り良く根元からばっさりやってもらった。
 明日は3時半で閉店させていただきます。


2007年5月16日(水)
 カラッとした気持ちのいい陽気。店内の棚は、早咲きのフウラン、色とりどりのセッコク、白、桃、ブルー、濃い紅の三蝶咲きなど各種シラン、シダやイワタバコなどが並んで、小型だが結構華やかな彩りだ。
 端境期でお客さんは当分にぎやかになることはないだろうから、作場のえびねを点検して古い水苔を取り替え、肥料をやる作業を進める。そこへ近くのSuさんが顔を見せる。選挙で忙しかったのが一段落したらしく久し振りだ。中国の価格表を見ながら「こんなに高いの?」と驚いている。自分が持っている蘭がびっくりするような値段になっていると、売るわけではなくても気持ちいいものだ。反対に買った時高かった蘭が激安になってしまうとがっかりで、輝きが失せてしまうような気になるから、価格が安定していることは大事だろう。
 夕方いつものKoさんが寄り、川崎のKiさん、大田区のUさんら遅い組が久し振りに顔を合わせる。


2007年5月13日(日)
 栃木で買ってきたものを持ってくるため車で来た。日曜日といっても端境期だから混むことはないだろうとの予測通り、いたって静かなもの。一昨日レンタルで貸し出した蘭が戻っていたので、元の通り並べる。帰る前鉢から抜いて新聞紙に包んでおいた四季蘭「紅妃」を、花芽がつくことを念じながら植え込む。買ってきた山草類は、似合う鉢を選んで植える。
 大田区のSaさんが来た他は、若林のHoさんが「良く咲いたから」と黄花フウランを持ってきてくれた。去年も展示してくれたもので、これから緑がどんどん抜けて黄色が濃くなっていくそうだ。希望者がいて分けておいてもらった方は花がこなかったそうで残念。一時的に花が少なくなる時期だが、「咲いたから飾る?」と色々な人が展示してくれるお陰で、「見せてください」と覗いていく人をがっかりさせずに済んでいる。


2007年5月12日(土)
 昨日一日続いた強風が止んでよかった。朝4時起きして栃木ジエビネ展へ。いつも神代植物園に出品しているTuさん、Naさん、Eさんの乗る車の残り一つに同乗させてもらい、すいすいと走ってオープン少し前に会場に着く。先ずは即売コーナーに直行。それぞれキープしてからゆっくりと展示コーナーを見る。ジエビネと山野草の展示会は、これまで見てきたニオイ、コオズ中心のえびね展とは雰囲気が違って、又興味深い。少しづつ買っても4人分なので、乗用車のトランクは鉢が倒れる余地が無くなった。もっともジエビネだからトランクに入るので、ニオイエビネだったらワゴンで行かないと初めから無理だ。
 途中で昼食を済ませて次は鹿沼花木センターへ。広い会場を時間をかけて見て回り、ここでもイワチドリ、山草などを買う。帰り道では又何件か山草店に寄って鉢や展示品を見る。車から降りる度にものが増えるのは困ったものだが、買いたくてもこれ以上積むことができないところで終了。明るいうちに帰れそうだと高速に乗る。
 順調に走れたのに、料金所を出るところで渋滞につかまった。ほとんど身動きできなくなった原因は交通事故。緊急自動車が何台か路肩を走るのを横目にのろのろと進んで追突事故現場を過ぎた。ところが一向に走れるようにならない。本当の事故はその先でトラックが横転していたのだった。この渋滞で二次的に追突事故も起こったのだろう。2箇所の事故渋滞に時間を取られ、「明るいうち」はあきらめた。それでも目一杯花に接して良く食べ、良くしゃべり、暗くなって無事帰宅した。


2007年5月11日(金)
 とに角風が強い。品物を持ってくる都合で車で来たが、前を走っているバイクがハンドルを取られてフラフラしている。店に着いたら案の定ゴミが散らばっている。鉢が倒れている。山草の柔らかい葉先が折れている。果ては小さな棚ごと倒れているのもある。どれもカラカラに乾いているので水を遣り、倒れそうなのは店内に取り込む。夕方までこの強風に悩まされた。
 午前中楊さんが品物を下げにくる。中国の雑誌「蘭花宝典」1月号〜4月号を持ってきてくれたが、見ると寒蘭が大分取り上げられるようになった。それらを見ながら早くも杭州寒蘭の話題になる。色々な話をしているうちに、「四季蘭は芽ばかり殖えて花が咲かない」と言ったらいいことを教えてくれた。
 楊さんのところでは難なく花をつけているのだが、店でも我が家でも花が咲かない。お客さんのところでも、株は殖えるが花が咲かないというのが通り相場。聞くと花をつけるには今頃植え替えるのがコツだという。しかも鉢から抜いたらすぐに植えないで、半日から1日新聞紙に包んで日陰に置き、それから植えると葉芽が花芽に変わるのだそうだ。台湾から持って来るときには3〜4日植え込まないが、そうすると必ず花芽が着くという。花を付けるには水を切るというのはどの蘭でも昔から聞くが、それだけ別の水管理をするのは大変。こうやって強制的に干すというのは手っ取り早く確実な方法で、これだと必ず毎年咲くという。家では冬寒いのが咲かない原因かと室内に取り込んだりしたが、見当違いだった。
 台湾ではもう咲いているし、年に何回も咲くが、日本では夏に1回だけというのがほとんど。花はきれいだし夏に咲いてくれる貴重な蘭だから、毎年咲くなら朗報だ。凍らない程度の寒さならOKで、報歳蘭よりはずっと丈夫。花がつかないと思っている人は試してみて欲しい。まだ大丈夫ということなので、ここにある株を抜いて新聞紙にくるんだ。明日は休んで早朝から栃木にジエビネ展を見に行くので、日曜日に植え込むつもり。自宅にあるのもやってみるが果たして成果は?

2007年5月10日(木)
 お客さんがまだ引き取りに来てないえびねだけ店内に残し、あとは全部作場に納めた。花が来なくて店に出さなかった鉢を点検して水苔を取り替え、肥料をやる仕事が残っているが、目の前の気になるのだけはやっと片付いた。
 午後から荒れるという予報なので、天気がいい間にがらんとした棚に並べるシランを手入れする。もっと早い時期にやるべきなのだろうが、何でも並べる段になって慌てるのが常だ。鉢の縁で窮屈そうに花が咲いているのを、植え替えて見栄えよく整える。散斑、桃花、三蝶咲き、白花などのシラン、セッコクやイワチドリ、斑入りイワタバコ、シダなど、戦力になりそうなものをかき集めて棚を埋めていく。
 空が暗く風が強くなった。植え替えで手元に置いてある消毒スプレーなど軽いものが、何度も風で飛ばされていく。駐車場からの入り口にある桃の木がずい分枝をしならせていると思ったら、とうとう倒れてしまった。今年の春には盛大に花を咲かせて、「こんなところに桃がありましたっけ」と急に注目された木だ。元は鉢植えなのだが、20年以上地面に直接置いてあったものだから、プラ鉢が割れて地に根を伸ばし、動かせなくなったまま植えたようになってしまった。ところが所詮鉢植え。本格的な根張りはしてないのだろう。見上げるほど高く枝を伸ばしているから頭でっかちに耐えられず、駐車場に倒れてしまった。邪魔になってはいけないと、起こしてロープでフェンスにしばりつけ、高枝伐り鋏で剪定したが、良く見ると葉がボコボコと変な具合になっていて病気っぽい。夕方造園のIさんに電話で聞くと、やはり病気なのだそうだ。桃の木はこれにかかりやすいということで、倒れたと話すと「そんなんだったら切っちゃったら?。今度やってあげますよ」。今年の見事な花は最後の輝きだったのかもしれない。
 えびねがすっかり終わった今頃になって、久し振りに千葉のTさんがやってくる。「植え替えがやっと終わりました」。みんなこれで忙しい。


2007年5月9日(水)
 昨日に続いて夏日。日中は相当な暑さだったが、割合カラッとしているのか戸を開け放っていると風が通って気持ちいい。
 終わった花をしごいて花茎だけが立っている鉢が、片付けきれないで残っている。えびね展の看板もまだそのまま。次に何を並べるにしても一度店内を片付けてきれいにしてからだから、えびねを片付ける作業が先決だ。お礼肥えをやって作場に戻そうとしてもすでに棚が一杯。網を渡すなど工夫してスペースを増やすことにした。夏咲きえびねが置いてある一角も、別の場所に移して春咲きえびねの棚にした。あまりにくっつけて鉢を置くと風通しが悪くなるので、出来る限りゆったりと置きたいが、鉢の向きを変えたりして並べないと置ききれない。
 午後横浜のHiさんが品物を下げに来る。夕方来た川崎のKiさんもだが、今年は色々な人が品物を並べてくれたので、品種が豊富になって良かった。


2007年5月6日(日)
 昨日は閉店後一人で2階のえびねを全部下に下ろし、1階の棚を整理して水を遣ってから並べ直したが、それでも久し振りに早く帰って早く寝た。これまでの疲れが出てしまって、ほとんど死んでいる状態だったが、今日仕事モードに入るとしゃんと元気になるから不思議。適度な緊張感がいいのかもしれない。
 えびね展は今日でフィナーレ。何とか最後まで新鮮な花を見せることができた。がらんとなった2階には、拓也さんに仕舞ってあった鉢を並べてもらう。
 朝今シーズン2度目の多摩市のお客さんが「最後にもう一回」と見に来たので、ラストということでサービスして持っていってもらう。
 中野のEさんが出してくれた品物を下げに来る。拓也さんと照合しながらコンテナに詰めていったら、正面の棚がほとんど空っぽになってしまった。先週皆にせがまれた「夢の紫」を展示品として持って来たので写真を撮る。少し盛りを過ぎたが花もちが良く、他のものよりひときわ白い舌が印象的。さっぱりした棚の正面を飾る。他に「夢の紫」「翡翠」など苗を持って来た。
 大田区のSaさん、埼玉のNaさん、造園のIさん、川崎のKiさんなど、先週約束した通り集まってくる。持って来た苗はその場で行き先が決まってしまった。川崎のKiさんは展示品の「せせらぎ」を分けてくれる。
 朝から少し降っていた雨は午後から段々強くなってきた。こういう日は植え替えも出来ないからおしゃべりの輪に入って休養。来週下げていない人が取りにきたらいよいよ終了だ。この後ちょっと空白になって山野草などを並べるが、今月は個人的に用事が立て込んでいて休んだり、早く帰ったりする日が何日もある。「今月の予定」をチェックしてください。


2007年5月5日(土)
 子供の日に相応しい青空。こいのぼりも泳ぎ甲斐があるというものだ。この天気に反比例して店には誰も来ない。明日は雨の予報で出かけるなら今日。昨日大勢来てしまったし、明日は最終日で品物を下げる人などが来るはずだから、中日で一息つくのに丁度いい。
 山草棚の花が可愛く咲いている鉢を買っていった人がいる。同じ種類で駄温鉢に入った安いのもあるのだが、ちょっとかっこいい鉢に入った高い方を買っていった。ポット苗は置かず、きれいに作られたものを並べる主義だが、安い方がいい人もいるだろうと植え込まないで置いた方はやはりダメだ。山野草専門店などでは自分で形作る素材として買うのだろうが、こういう都会の真ん中では、かえって見慣れない花としてその渋さを喜ぶ人がいる。こちらの方はマニア向けとは違って、そのまま飾れるようになっているのが喜ばれるようだ。高い方が売れてしまったので、駄温鉢のを抜いていい鉢に植え替える。去年から持ち越しのものは皆元気一杯の新葉が伸びてきて、見ていて楽しい。蘭と違って新芽が動き出してから一人前に展開するまでのスピードがおそろしく速い。休み前にちょこっと顔を出した青葉が、休み明けには大きく展開していて驚いてしまう。元々好きなものだから山草棚の手入れを始めると夢中になってしまうが、程々にしてえびねの植え替えを優先する。今年の芽が端っこに来ているものや、ヤッコでぎゅうぎゅうのものを植え替え、余裕のあるものは水苔を替えて肥料を遣るだけにしている。株分けするからどうしても鉢数が増えて、作場のスペースが残り少ない。一度出すと帰る場所が無くなってしまうのは、趣味家なら誰でも経験するところ。店内のは大分仕舞ったから、来週がんばれば終わりそうだ。がらんとした棚に並べる次のものを用意しないといけない。
 人が来ないので朝から立ちっぱなしで作業を進めていたら、さすがにこれまでの疲れが出てきた。パソコンの前に座って差し入れの柏餅を頬張りながら記録的な早さでHPの更新作業をする。これを打っている時間が5時過ぎ。すっかり日が長くなってまだ夕日が射している。いつも最後の作業として夜になってしまうから、今日は絶対早く帰ろう。果たして閉店まで無事か・・・。


2007年5月4日(金)
 今日も25℃を超える夏日。えびねは一気に終わってしまって、元気なのはジエビネ数鉢のみ。店の中で萎れていたのではみっともないから、早く片付けて植え替えなくてはと気持ちは焦る。
 朝川崎のIさん兄弟が、植え替え用土を買いにくる。続いて大田区のSaさん、下町のHiさん、いつものKoさんが次々と現れる。杭州寒蘭や春蘭の時期には毎週見られる光景だが、えびねの時に揃うのは珍しい。Hiさんは豪華に咲いているセッコクをたくさん持ってきてくれたし、Saさんは生きのいいジエビネを持ってきてくれた。Koさんがたくさんのえびねを下げたので、空いたところにセッコクを並べて模様替え。少し店内が生き返った。
 昨日春蘭や金陵辺の大株を植え替えた横浜のKaさんが、今日は寒蘭を植え替えてと持ってくる。こちらは難なく抜ける株なのですぐに終了。中では三人が集まって話が盛り上がっているが、参加したい気持ちを抑えてひたすら外でえびねの植え替えに精を出す。外の作業が気持ちいい。春蘭でも寒蘭でも植え替える時はいつもそうなのだが、植え替えて作場に納めようと持って行くと、待ったなしの鉢が目に入ってしまって帰りに持ってくる。店の中では植え替えを待っている鉢がたくさんあるが、中々順番が回ってこない。最終的には全部植え替えるのだから同じことだが、目の前のものが減っていかないと、永遠に終わらないような気がしてしまう。
 午後遅くなって葛飾のOさんが来る。皆が帰ったあとは又植え替えと水遣り。いよいよ今年のえびねは最終章。


2007年5月3日(木)
 ゴールデンウィーク後半が始まった。5月のさわやかな青空。気温も25℃を超えて皆軽装で歩いている。毎年この時期はお客が少なく、えびね展の疲れでぐったりしているところだが、植え替えを待っているのがたくさんあるし、この暑さで鉢は乾いている。この間ありったけ送ってしまって在庫が無くなった混合砂も作っておかなくてはならない。一茎九華とえびねの発送もあって休み明けは仕事が山積みだ。
 午前中は4株の根巻きを作って2件の発送。花の時期の発送は神経を使う。その間に先日ニオイエビネの苗を買っていった人が、もう一つ欲しいとやってくる。
 午後えびねを買いに埼玉から来てくれた人が、欲しい品を選んでいく。春蘭の植え替え依頼があって持ってきてもらったら、大株が4鉢。どれも鉢から抜けないほどぎっしりだが、松村鉢や朝顔鉢、笠間の大鉢に入っていて割るわけにはいかない。手が痛くなるほど叩いたり突いたりで、1鉢空けるだけでも時間がかかってしまった。根の整理も大変で、夕方までには出来るはずが取りにきてもまだ作業中。大分待たせてしまった。これで自家用の混合砂も使いきり、何がなんでも作らなくてはいけなくなった。途中練馬のKiさんがえびねを持ってきてくたびれてきたものと入れ替え。頼んであったコウズチャボも持ってきてくれた。夕方遅くなってから植え込み用土と化粧砂をふるい始める。表面がカラカラに乾いた外のえびねや鉢ものに水を遣り、店内のえびねにも水を遣る。小さな店でもすることは一杯。やりきれない用事が明日に残ってしまう。帰りは今日も深夜。


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