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2001/4/30(月)
 久しぶりのまとまった雨。外気温15度は、花をもたせる点で大変助かる。定休日だけれど午後から雨の中をぽつぽつお客様が見える。
 茅ヶ崎のSさんが奥さんともども来てくれる。5輪ついた「白鳥の舞」を展示品でもってきてくれる。差し入れの柏餅が大変うまかった。
 世田谷のYさんはますますボルテージがあがってくる。きょうは「御蔵式部」と「天上白」に目をつける。一気にトップのものに行ってしまうので、こちらのほうが面食らってしまった。どうやら「御蔵式部」の一作開花株をやる気になったらしい。


2001/4/28(土)
 連休の始まり。前の246号線は車でぎっしりだが、店のほうはがらがら。例年のことだが、思うほどゴールデンウイークは忙しくない。
 「天上白」のお嫁入りが決まって、発送した昼過ぎから、珍しいことに結構お客様がみえる。「天上白」が呼び水になったのか、コオズの「紅蓮」や「御蔵黄梅」の小苗などがでる。
 夕方、カメラマンの横山さんがくる。エビネの写真で苦労している白石さんが、いろいろ質問して、閉店時間が大幅にオーバーする。


2001/4/26(木)
 千葉のMさんがまたみえる。今年はすでにコオズ白花の「白蓮」とスイショウランの「せせらぎ」を集めたのに、今度はニオイの「黎明」に目をつけ、一作開花の株を手に入れていく。不況が嘘のような気になるが、店にとってはありがたいことだ。
 世田谷のYさんも、このところえびねに急速に熱を上げ、何点か買っていただいた。嬉しいのは私が大好きな花ばかりを求めていくことだ。きょうも見えて「大空」と「楊貴妃」をきめていった。
 メールの方もボツボツ。ニオイの「天上白」の問い合わせがあったので、早速写真をつけて返事する。ご縁があるかどうかは別として嬉しいことだった。


2001/4/24(火)
 午前中は病院の掛け持ち。一ヶ月に一度の検診で、なんとなくまた一ヶ月持つような気になってくるから変なものだ。留守中に埼玉のほうから来たお客様には申し訳ないことをした。休みでも殆ど店にいるのだが生憎だった。
 午後からはくたびれた花をさげて、新しい花と入れ替える。それにしても今年は花がはやい。このぶんだとゴールデンウイークの後半がいささか心配になる。
 株分けもぽつぽつ始める。秋にあまり植え替えしなかったので、春にしわ寄せがきた。新根ができるだけ伸びないうちにやるのが一番なので、のんびりはしていられない。


2001/4/22(日)
 昨日から始まったえびね展、急に寒の戻りがやってきたけれど、店の中は朝からお客様の熱気でむんむんする。日曜日のきょうもお客の切れ目無しでいささか疲れた。えびねを地植えでやってみたいお客が多く、安いジエビネを集められなかったのが悔やまれる。病気の株ではうりものにならないし、健全株は簡単にないのが悩みの種だ。
 病気(ウイルス)になっても花色にあまり変わりのないものは、廃棄処分にするのはかわいそうなので、今年から気にしない人にはプレゼントすることにする。でも病気と聞くと尻込みをする人が多い。感染しても作り方しだいで簡単には発病しないものなのだが、その辺が分かっていない人が多い。


2001/4/20(金)
 趣味の山野草(園芸月刊誌)からエビネの写真をとりにくる。伊豆のニオイ、コオズをみてきたあとなので、わざわざ撮りに来るほどのものはないと断ったのだが、もう予定に入れていると強引だった。それにしても撮影は手馴れたもので、あっという間に30点ほど撮っていった。
 きょうは中学の同級生が月に一度集まって飲み食いする三金会(第三金曜日の会)の日。あすからはえびねの展示会で忙しくなるので、白石さんに頼んで5時前に店を出る。


2001/4/18(水)
 この日から伊東の一碧湖畔で日本えびね協会の展示会。商売そっちのけで生産者のEさんと車で出かける。ニオイ、コオズの本場だけによさそうな花がそろっていた。作りの点で木が今一歩のものが多かったが、「御蔵静紫」「紫竜」「御蔵輝星」などは、ぜひいい木で見てみたいと思った。なかでも「紫竜」は蝶咲きで品があり、色の濃い割には濁りもなく、今日までその存在を知らなかった自分が恥ずかしくなった。
 帰りに近くの富岳園と趣味家のところを2軒ほどまわったが、どこも作りがよく、質が高いのには驚いた。コオズの「古代紫」は値段が折り合えばぜひ一本欲しいと思った。


2001/4/16(月)
 日帰りで鹿児島の霧島園にニオイエビネを見に行く。生産者のEさんも一緒だ。昨年と違って今年は丁度見頃ですばらしかった。木もほとんどが最上木に出来ていて、自分の作りが恥ずかしくなる。Eさんは「霧の精」が気に入って、思い切って開花株を買っていた。
 昨年注目した「霧静香」「霧の光」はますます貫禄がでてきていた。「霧紫王」も端正で花間も良く眼を引いた。
 ただ、手前味噌になるが、私の「虞美人」「華清宮」「望郷」などや、Hさんの「青嵐」は霧島園の棚においても、決して引けを取ることはないと思った。


2001/4/14(土)
 5日の上野の展示会で豊美園さんから分けてもらったニオイエビネの評判がいい。花形がよく、色も濃くないが透明感があり、何より舌の白さが変わらないので、今の売値は安すぎるとアドバイスしてくれる人もいるほど。安いからといってその人たちが手を出すトップランクのものとは違うが、なかなか目があると誉められて、まんざらでもなかった。


2001/4/12(木)
 店まで2時間以上かかる所に転居したOさんが、「虞美人」を展示用にわざわざもってきてくれる。電車利用でだから頭が下がる。ありがたいことだ。
 それにしてもそのあとがショッキングだった。今年の寒さで杭州寒蘭の大半を痛めてしまったのだそうだ。「孤峰」は完全に駄目。「下天竺山」も枯死寸前だという。熱心な方なので、いいものはあらかた作ってもらっていただけに痛い。せめてもの救いは「万寿山」が助かっていたことだった。


2001/4/10(火)
 このところ休みの日は、雑用があって何かと忙しい。用事を済ませて午後店にでたら、えびねをはじめ何もかも乾いている。温かい天気が続き、風も適度にあるのでよく乾くのだろう。時間をかけてたっぷり水をやる。
 それにしてもこの調子でいくと中旬には見頃がやってきそうだ。ジエビネの平均開花日は、統計によると29日だそうだが、「銀鈴」「舞」など、気が早くてもうほころび始めている。


2001/4/8(日)
 早咲きのコオズなどが咲きそろってきたので、21日からのえびね展の看板を早目にかける。がんばってきた春蘭もきょうでお役ご免、あしたからはえびね一色だ。
 朝霞のNさんが増えめの「紫式部」と「青嵐」をもってきてくれる。「青嵐」は中苗の小といったところだが、これで私も6人目の所有者になった。
 えびねでは毎年助けてもらっているHさんも、ニオイの「黎明」コオズの「朱鷺」「御蔵黄梅」などの手ごろな株をだしてくれる。


2001/4/6(金)
 5日から上野のグリーンクラブで日本えびね業者組合の銘花展が始まった。私は出店しなかったが、陣中見舞いとニオイの掘り出し物を狙って早めに出かける。しかし、これはという大物はなかった。織戸園芸の話では、三宅島の噴火の影響で、御蔵島から去年は1本も入れられなかったそうだ。ニオイはますます品不足になることだろう。
 豊美園(宮崎)に青紫の濃くはないが透明感があり、花形もまずまずの木があったので手に入れる。花茎が太くヒヤシンス咲きだが、いまはむしろニオイらしくていい。私が買ったら店にもよく来るお客様が欲しがったので、残っていた一鉢をまわして上げる。


2001/4/4(水)
 中央卸売市場世田谷花き部の機械せり練習会にでる。15日から新しくスタートする市場で、手せりはなく機械せりになるので、慣れておかなければいけない。2時間の講習を受けて何とか要領はつかんだが、慣れるまでいろいろトラブルがありそうだ。最も最近はほとんど代買を頼んでいるので、心配することはないかも。
 事情があってえびねの愛培品を手放さなければならない人の品物を20鉢ほど預かる。どれもみごとな作りだが、値段は現品限りで格安。たまたま来店した学生時代の先輩Tさんは「神紫光」の4本立ちを、信じられない値段だ、といって求めていった。


2001/4/2(月)
 ウチョウランに水をやる。先月の8日から水を始めて、早いものはもう1pほど芽をあげているが、全く芽の見えないものもかなりある。去年の暑さのせいでとんでしまったのか。特に白花一点花の出が悪い。交配ものは1,2年調子がいいのだが、その後突然消えてしまうことが多いので心配だ。あと10日もすればはっきりするだろう。
 ニオイの「紫の君」が咲き出した。青紫系の小輪花でかわいらしい。花茎も細く、花間もあって品がいい。うちにもえびねマニアのYさんからいただいた「君紫」があるが、こちらは大柄。今年は最上木になっているので、別の面で期待している。


2001/3/31(土)
 花冷えとはよくいうが、極端に寒い寒の戻りだ。お彼岸過ぎにこんなに寒くなったのは、過去なかったような気がする。
藤沢のSさん、茨城のKさんがえびねの展示品を持ってきてくれる。ニオイの「紫の君」はもう蕾が色づいて、温かさが戻れば直ぐにでも咲きそうだ。
 生産者のEさんが人気コンクールに出品した鉢を引き取りに来る。人気1賞の春蘭鉢(欅窯)をもらってご機嫌だった。


2001/3/29(木)
 朝から雨。いいお湿りだが寒くて暖房をいれる。さすがにえびねも動きを止めているようだが、午後みえた横浜のHさんは、無加温のフレームでニオイの「小娘」が咲き出し、他に色づいているのが数鉢あるという。これからのお天気にもよるが、やはり今年はだいぶ早そうだ。
 ひと坪園芸の安藤社長が一年ぶりにみえる。いやな予感がしたが案の定、広告をせびられる。創刊のときから、もう20年以上の腐れ縁で、まあやむをえないか。


2001/3/27(火)
 糖尿からくる狭心症で一ヶ月に一度定期検診をうけているH先生が、きょう面白い話をしてくれた。人間も含めて動物はみな、飢えには強く出来ているが、食べ過ぎに弱いのだそうだ。なるほど腹が減っている方が、体が軽くて確かに調子がいい。食い過ぎれば動くのも大儀だし、挙句の果ては糖尿だ、心臓疾患だとやっかいだ。やっぱり出来るなら腹八分目にかぎる。
 病院から帰って蘭に芽出しの肥料をやったが、植物だって腹八分がよかろうと、勝手に決めて、去年より一粒ずつ少なくした。


2001/3/25(日)
 朝、自宅のえびねの作場を見回っていたら、ニオイの「虞美人」がもう蕾を覗かせていてびっくりする。今年はやけに早いようだ。たまたま生産者のEさんにрオたら、コオズの「曉星」がすっかり色づいて間もなく咲きそうだという。
今月は春蘭展だからとのんびりしていたら,尻に火がついてしまった。早速えびね展のDM作成にとりかかる。白石さんがうまくレイアウトしてくれて、28日には郵送できそうだ。こんなときパソコンは大変役に立つし,経費節減にもなる。


2001/3/23(金)
 中学の先輩のYさんがコオズの「天上白」の当歳苗と細葉蓮弁蘭のふくよかな円弁花を持ってきてくれる。「大虹」を安く分けてもらったお礼だという。御礼にしては高価すぎるが、有難く頂いておく。
 細葉蓮弁蘭は「翠麗香」を小形にした花で、たまたま来合わせた通称ひげの夫妻が気に入ったので、買っていただいた。アルバイトの白石さんも作りたいというので株分けする。
 温かさと共にえびねの水遣りがいそがしくなる。一昨日やったはずなのにもうかなり水が減っている。えびねは風さえあれば、いくら水をやってもいいので、たっぷりかけてやる。


2001/3/21(水)
 きょうも汗ばむほどの温かさだ。水遣りが俄然忙しくなる。午前中いっぱいかかる。午後はフラコンの杭州寒蘭などを全部表に出す。フウラン、セッコク、シダも置くべきところにおいてたっぷり水を掛けてやる。花未確認のピアナンにいいピンク色の蕾がきていた。花形がよければ大変な掘り出し物になるかもしれない。
 横浜のSさん夫妻が日本春蘭を3鉢持ってきてくれる。この前、花がなくて展示会にならないと泣いたものだから、応援にかけつけてくれたもの。「歌麿」「月輪」「桃山錦」どれもよく咲いている。きのうはK君が「幽谷殿」など6鉢出してくれたし、そのまえはHさんが「天紫晃」「薩摩」を飾ってくれる。うちの店はこんなお客様でもっているようなもの。本当にありがたいことだ。


2001/3/19(月)
 コートが要らないほど温かい。店の中の扇風機も今年初めて回し始める。フレームの戸もめいっぱい開けた。フラコン・フレームに入れておいた蘭類も来週までには外にだしてやろう。
昨日千葉のMさん夫妻がきて、「琥珀殿」の花付を求めたついでに、コオズの「天上白」と「紫式部」のほどほどの株が欲しいというので、在庫をいろいろ調べる。中苗など手ごろな株はあったが、花付株をすすめたほうがいいような気になってくる。去年の夏が暑すぎたので、病気が出る可能性が高いかもしれない。花が咲いたところで、前なり古木を手に入れる方が確実だ。


2001/3/17(土)
 同業者のMさんが早めに咲かせたヒマラヤニオイエビネもどきを「どうですか」ともってくる。ニオイエビネと交配してつくったのだそうだが、花弁に色が乗りすぎてなんとなく中途半端。交配の意味があまりない感じだったが、えびねの花に慣れていない目にはすがすがしかった。5鉢ばかりわけて貰っておいてみたが売れるかどうか。
 Wさんも「紫紺」と「御蔵富士」の交配でこんな花が咲いたと、藤紫赤の濃い花を持ってきて飾ってくれる。ニオイエビネとは異質の強烈な香りでびっくりする。交配ものばかりがふえてくると、天邪鬼な私は天然ものがよくなる。


2001/3/15(木)
 南風で温かく、4月の陽気だなと思っていたら、テレビでは5月上旬の温かさだといっていた。夕方えびねを見回ったら、冬至芽が一日で皆大きくなったような気がした。日本春蘭がだめなので、そろそろえびねにご登場願った方がいいかもしれない。
 九州から生水苔がついた。山が例年になく遅い雪で、送るのが遅れると連絡があったばかりなので、びっくりする。少し赤いがいい苔なので、明日からフウランなど植え替えに精が出せる。


2001/3/13(火)
 14日からの日本春蘭展がひどいことになった。ニ箇所から応援してもらうつもりでいたのが、今年は花上がりが悪く、花付は引っ張りだこで、だせるものがないという。元々日本春蘭は香りがないので重点を置いていなかったのが響いた。手持ちで花がきたのは「大虹」「極紅」など数点だけ。来ていただいたお客様には平謝りするほかなさそうだ。惨めな気持に寒さが追い討ちを掛けてくる。
 それにしても寒い。風も強く、ミズゴケの箱が飛ばされたり、ウチョウランの鉢が倒れたりした。大きな被害にならなかったのは不幸中の幸いだった。


2001/3/11(日)
 中国奥地の蘭協会のHさんが遊びに来る。今年の9月に日中友好会館が主催するサマルカンドの旅に行くつもりで、白石さんにもどうかと誘いにきたのだという。評判がいい「杭州寒蘭なまえものがたり」を肉付けするためにも、一度中国をみてくるべきだと話していた。この日も用事で休みの白石さん、この話にどんな反応をみせるか。
 生産者のEさんが鹿沼に行って直接仕入れた硬質鹿沼土を持ってきてくれる。近くの園芸資材屋さんで入れたのとは月とすっぽんの違い。触っているだけで蘭の根がうまく出来るような気持になってくるから不思議だ。


2001/3/9(金)
 また冬に逆戻りしてしまった。寒い。花の金曜日だが、客足も少なく、白石さんも所用で午前中だけで帰ってしまったので、午後は「今週の話題」に取り組む。
 丁度仕上がった頃、気仙沼のお客様から電話が入る。杭州に行って来たそうで、花はなかったけれど、濃色系のものと葉変わり未開花株などの杭州寒蘭を、初めてにしてはまずまずの値段で買ってきたそうだ。一番多く売られていたのは、時期が時期だけに中国春蘭で、たまたま「月珮素」が出ていたのでつい買ってしまったという。花はついていないとか。楽しい旅の思い出には、万一間違っていたとしてもいいのではないだろうか。


2001/3/7(水)
 医者のK先生がほぼ一年ぶりにみえる。噂では昨年の夏の暑さで蘭をだいぶからしたと聞いていた。寒蘭の時に一鉢も出品がなかったので、ほんとうらしいと思っていたのだが、春蘭の方はそれほどでもなかったらしい。例のモミガラ燻炭植えで「宋梅」「汪字」「鶴裳素」などを展示してくれる。どれもよくできている。
 年を取ると大鉢作りは、石植えの場合、重くなるので敬遠されがちだけれど、燻炭なら軽いので苦にならない。ただ乾くとちょっとした風でも飛ぶので、その辺の工夫が必要だろう。


2001/3/5(月)
 お袋の祥月命日。幸い定休日だったので、午前中墓参りしてくる。車で10分位のところにある寺だから気楽だ。天気が良かったので、今実験中の古土の再生作業をする。土をよく水洗いしたあと、お風呂の温かい残り湯を使い、酸素系漂白剤を通常の倍ほど入れてよくかき混ぜる。一晩置いてまたよく水洗いしたあと乾燥させてできあがり。これまで実験的に10鉢ほど植えてみたが、特に目立った変化はまだ見られない。
 人気コンクールの出品の中で、豆弁緑の素心が注目されている。濃緑弁白舌でやや抱えの平肩咲きは、文句のつけようが無い理想の咲き方で、一票を入れてしまう人も多いのではないだろうか。たまたま立ち寄った浜ちゃんも同意見だった。


2001/3/3(土)
 廃業した隣のガソリンスタンドの解体工事で、この日はたびたび突き上げられるような地響きに、来るお客様はびっくり。蘭にも悪い影響があるのではないかと、心配する向きもあった。でも、246号線に面したここは大型ダンプなどが通ると、震度2ほどの揺れはしょっちゅうなので、蘭はもう慣れっこ。かえって揺りかごに揺られているようでご機嫌なんじゃない、と冷やかす人もいて大笑い。排気ガスも一向苦にしないしようだし、蘭はかなりしたたかな草だ。
 Kさんがまずまずの色で咲かせた「極紅」をもってきてくれる。紅系の花が一鉢もなかったので一際目立つ。人気コンクールの投票に影響がでるかもしれない。


2001/3/1(木)
 春雨で始まった3月。一日中シトシト降り続いて、こんな時はあくびがでるほど退屈なはずなのに、昼過ぎから閉店までお客の切れ目なし。メールでよく交流する福岡のFさんが、はじめて来て下さったのを皮切りに、Oさん、Eさん親子、Mさん夫妻、中学の先輩Yさん、Sさん・・とつづく。この日がすずき園芸の啓蟄といったところか。
 近くの資材屋で買った硬質鹿沼土がミジンばかりで全く役に立たない。いいのがなくて赤ボラに替えたのだが、やはり硬質鹿沼も少し混ぜたい気がして買ってみたのだけれど、やはり無駄銭だった。


2001/2/27(火)
 快晴。風も無いので陽だまりは春本番のような温かさだ。あしたから人気コンクールも始まるので、昼過ぎからたっぷり水をやる。よくお客様から「この店は水が辛すぎる。蘭が泣いているよ」といわれるが、成長期以外は辛い方がいいような気がする。その代わりやる時はとことんたっぷりやるのがコツだ。
 2月もあと1日。3月に入るとウチョウランの水やりがはじまるし、えびねも動き出してくる。春蘭や寒蘭の植え替えもあって、なんとなく気ぜわしくなる。せめて今日1日ぐらいのんびりしなくっちゃ。


2001/2/25(日)
 中学の親友の一周忌にでて、2時ごろ戻ってきたら店の中がわさわさしている。東京ドーム帰りのお客様などがみえたり、珍しく朝からではいりが多く、HPの差し替えもあって白石さん大忙しだったらしい。こんなことは滅多に無い店だから慌てたことだろう。
 三重のKさんから電話があったそうで、頼んでいた中国春蘭の「月珮素」が花付で東京ドームの売店にでているとのこと。早速あした白石さんに行ってもらうことにする。これが本物かどうかは定かでないが、西の方では流通しているようなので、一応手に入れておくことだろう。


2001/2/23(金)
 杭州寒蘭を古くからグループで楽しんでいる三重のKさんがみえる。東京ドームの蘭展で上京したついでに立ち寄ってくれたもの。今年雲南と四川の蘭展をみてきたそうで、思っていたよりいいものが展示されていて、ちょっと奥地の蘭を見直す必要がありそうだと話していた。
 Kさんの本当の狙いは邱北の紫秀蘭。今度の中国ゆきもそれが目的。他の人がまだ余り関心を示していないので、まずまずの収穫だったらしい。花時だったらもっとよかったろうが・・最近この蘭に興味を見せている生産者のEさんも、ちょうど来合わせて話しが弾んでいた。三重のほうでは、紫秀蘭の選別はもうかなり進んでいるそうだ。

2001/2/21(水)
 このニ三日、気温も10度を越してすっかり春めいてくる。固かった蕾もだいぶ緩んで、見頃の鉢が増えてきた。風もほとんどないので、白石さんがチャンスとばかりデジカメでとりまくる。うまく撮れればHPの写真を差し替えて、少しずつグレードアップしようというのが狙い。
 勿論プロのカメラマンではないのだから、タイミングだけが勝負。花の特徴が何とか出せればそれでいいと思っている。


2001/2/19(月)
 「清河梅」の件で早速京都の方から連絡があった。蘭華譜にある写真まで送ってくださって、本当にありがたいことだった。「清河梅」ではないという確信がもてただけでも大きな収穫だ。先週の金曜日に杉並のTさんが「月珮素」をもってきてくれた。これも問題の木で、咲いたらどういうことになるか、興味津々だ。
 暮れに花未確認株の杭州寒蘭を買っていった若い女の人が、管理の具合を見て欲しいと、鉢を持ってたずねて来る。みたところまあまあの管理で「合格ですよ」と誉めたら、実に嬉しそうだった。二度ほど鉢を倒したというので、綺麗に植えなおしてやった。


2001/2/17(土)
 中国春蘭の品種を手当たり次第に集めているHさんが、これは間違いないでしょうかと「清河梅」のラベルが入った鉢をもってくる。これがそうだという本物をまだ見たことがないのでわからないが、本によれば飛肩の花とあり、こちらは落肩で咲いている。そこえMさんがきて[私の持っているのもこの花です]という。真偽のほどはどうなのか、とにかくよく調べてみようということになった。
 写真を添付するので、どなたか分かれば教えてください。

2001/2/15(木)
 10日の土曜日に宮崎で発送したという赤ボラがまだ着かない。13日の火曜日には着くだろうと、中学の友達に手伝いを頼んだのが無駄足になり、それからずっと待機してくれているのだが、昨日も今日も空振り。正規の運賃を払っていないので、どんどん後回しになっているのかも知れない。硬質鹿沼のいいのが無くなって、それに代わるものとして、うちでは赤ボラは欠かせない。
 中国春蘭は四天王に人気があるようだ。昨日も始めて間もないという若い人が来て、宋梅を持っていき、今日は竜字の株立ちが出る。求めやすい値段になっていることも確かだが、中国春蘭のよさには長い伝統の重みがある


2001/2/13(火)
 なんでもいいものしかやらないYさんが「これから行きたいがいるか」と電話をかけてくる。OKして待っていたら、緑雲や緑英、富水春など中国蘭を持ってきて、四月に気に入ったニオイかコオズと交換してほしいという。タイミングが良かったのですぐ商談成立となる。
 14日からの展示会に備えて店内の大掃除。店の前が246号線で交通量が多く、冬は戸を閉めているのだが、風向きの関係ですぐ埃だらけになる。棚の畳に掃除機を掛けると、目に見えて色が変わってくるのだからいやになる。


2001/2/11(日)
 軍旗の大株を飾ってくれていたHさんが、今度は呉鳳の大株を持ってきてくれる。6号の楽鉢にぎっしり詰まって、4〜50条はあり、草丈も60pは優にある代物。イトランというよりは奥地の蘭といった方がふさわしいような気がした。どうやったらこんな木が作れるのか、ただただ舌を巻くばかりだった。
 山梨まで春蘭狩りに行ってきたという三人組が、植え土の混合砂を買いに立ち寄る。山は30cmの積雪で酷い目にあったという。「買った方がずっと安いがね」と笑っていた。


2001/2/9(金)
 3連休の前日の花金。店の前の246号線は、午後から下り線が少しずつ混みはじめる。こんな時は皆通り過ぎていくだけで、店は至ってヒマになる。中学の時の同級生と新聞社時代の同僚が遊びに来ただけ。
 前者は花が咲かなかったと、寒蘭をもってくる。2年前に6条の花付株を渡したのだが、それが半分の3条に作落ちしていた。師匠の教え方が悪かったようだと反省し、新しく咲きそうな株を持たせて帰す。


2001/2/7(水)
 朝から雨。常連のお客様が午後から暇つぶしにやってくる。奥地の蘭の話、杭州寒蘭のこと、さらにはニオイ、コオズと話題はきりがなく、気がついたら7時の閉店を1時間以上も過ぎていた。おかげで日記をつける時間がなくなり、翌朝まわしとなる。
 14日からの展示会の看板できあがったが、雨のため掛けるのは翌日まわしにする。看板はアルバイトの白石さんの仕事だが、最近は実に手馴れてうまく作るようになった。

2001/2/5(月)
 春蘭展(14日から)がせまって、急ピッチで寒蘭から春蘭へと模様替えをすすめる。植え替えたり、株分けをしたりで、一日中てんてこ舞い。おかげで通販用の株が少したまってくる。
 昼頃、きのう来たお客がまた来て、三橋さんの春蘭鉢(鉄絵釉裏紅春夏秋冬八角)を求めていく。昨年9月の展示即売会で出品されたのだが、寒蘭鉢でなかったため売れ残っていた。よく出来た鉢だったので、春蘭展が終わっても残っているようなら私がもらおうと考えていた。売れてしまうとチョッピリ惜しい気がする。


2001/2/3(土)
 今年の展示会日程をのせたDMを、昨日郵送してしまったので、なにか肩の荷がおりた感じ。そんなところに先日注文した本が届く。例のえびねのエキスで禿げが治るという本だ。題名は「みるみる髪が生えてきた!」10年程前に筑紫哲也がNEWS23で取り上げたとあるから、こちらの方がニュースに疎かったらしい。それにしても禿げとえびね、効果のほどはともかく、なんとなくほほ笑ましくなる。


2001/2/1(木)
 日本橋の三越でやっている日本中国蘭協会の春蘭展をみてくる。会員の出品も多く、協会結成の意気込みが感じられた。黄花でいいのもあったが、一番印象に残ったのは、中村斎さんが出品した豆弁緑の爪斑花。色といい形といい申し分ないものだった。豆弁緑は花はいいのだが、葉がどうにも様にならない。天はニ物を与えずとはよくいったものだ。
 通販コーナーを新設したら、即座に複数の反応があってびっくり。つたないHPだけれど、みてくれている人がいるのだという実感を始めて持った。うれしかった。


2000/1/30(火)
 自家用の東洋蘭用土がなくなったので補給する。毎度のことだが配合比は微妙にかわってくる。中砂は赤ボラと硬質鹿沼が半々、それに大粒のゼオライト少々とマルチランドを入れたり入れなかったり。今回は入れなかった。上砂(化粧砂)は、知り合いから分けてもらった日光砂と赤ボラとマルチランドを等分に混ぜ、ゼオライトを少々混ぜて出来上がり。見た目はなかなか綺麗だ。
 読売新聞の29日付けの朝刊にえびねのエキスが薄毛、脱毛症に効くという広告がでているという。25年えびねと付き合っているが、あかぎれに効くという話はきいたことがあるが、禿げに効くというのは初耳。そういえば、えびねのお客さんで禿の人はあまりいないようだ。


2000/1/28(日)
 昨日の大雪による被害もゼロ。本当に助かる。昨日今日とお客様は皆無だが、被害がなければ、売上などゼロでも一向に気にならない。
逆にヒマな時間を使ってHPの新しい企画を考える。売上に直結する「お買い得コーナー」などもあってもいいのではないか。株分けなどによる余剰苗の格安通販といったところにしてみたい。


2000/1/26(金)
 増やすことが実にうまいKさんが、珍しく朝早くやってくる。24日にも来たのだが、留守にしていたので、私の帰りを待ってやってきたという。数日前に横山さんが持ってきたピンクの花がお目当て。だれかにだすなら真っ先に自分に分けて欲しいと頼まれる。「紫芳山」のTさんもきてプッシュしていく。問題は花色が安定しているかどうか。ここはいじらず1年作ってみることだろう。
 ルーペのSさんが今年になってから姿を見せない。展示してくれた鉢の中で、人気の高い「白狼山」が元気がないので心配。勝手にいじるわけにもいかないので電話したが、今日のところは連絡つかず。


2000/1/21(日)
 前夜の雪は重かったので、積もったらヤバイと心配したが、早めに止んでくれて被害無し。これまで何度も酷い目に遭っているので、やはりついている。
 明日から4日ほど、私事で店を留守にするので、何かと忙しい。今年のDMの手配、春蘭の値段つけ、水遣りその他・・こまごましたことが結構あってのんびり出来ない。
 朝昼晩もそんな訳で4日ほどお休みさせていただきます。すみません。


2000/1/19(金)
 どぶ漬けしているシダの鉢が、いまにも倒れそうな形で凍り付いている。かとおもうと、殆ど凍っていない所もある。わずか20坪ほどのスペースだが、風の通り道でこれだけの差がでている。この辺の見極めが、寒さに強くない植物の作りに大きな違いがを生むようだ。
 風が冷たく、客も少ないので、2月の春蘭展に供えて、植え替えや株分けをする。そうしたものは寒さに当てると具合が悪いので、凍らない程度の加温をしているフレームか室内にしまいこむ。
 4時半、後は白石さんに頼んで三金会へ。これは中学時代の同級生が、毎月第三金曜日に集まって、大いに飲み食いする会。古希を過ぎた今も毎回10人前後は集まってきて実に楽しい。


2000/1/17(水)
 4日連続で氷点下だという。氷の厚さは増すばかりで解けることはない。ここ数年の暖冬はどこへいってしまったのか。どぶ漬けのえびねがちょっぴり心配になる。
 カメラマンの横山さんが、鮮やかなピンクの杭州寒蘭を持ってくる。草地さんから分けていただいたのだそうだ。まだ名前はない。ことしは「薄茜」が濃く咲いて茜色になってしまったりしたので、この花ももう一度咲かせて見たいが、安定していれば「桃渓」に続くピンク花となる。

2000/1/15(月)
 HP「AON」の100名突破記念の抽選で、嬉しいことに3等が当たり、東洋蘭オークション・クーポン券1万円が頂けることになった。新春早々縁起の良い話で、大いに気分を良くする。今年中に使えばよいそうなので、あせらず何とか良い買い物をしたい。
 今日は一斉に氷がはった。こんなことはこの冬はじめてだったので、一番の寒さになったのが実感できた。この寒さ明日も続くらしい。大事を取って植え替えは控えることにした。


2000/1/13(土)
 今冬一番の寒波がきているとかで寒い。客足も鈍く、お見えになったのは二人だけ。水商売とはよく言ったもので、天気が良すぎてもダメ、雨の日、雪の日もダメ、風もいけないし、寒くても暑くてもダメ、いい時は何日もない。
 夕方6時に店を閉めて大丸へ。新作鉢の展示会をやっている三橋俊治さんの[祝う会]に、アルバイトの白石さんと一緒に出席する。岡山、三重等からもわざわざ参加する方がいて、人気の根強さ痛感する。売上も大丸側が驚くほどだそうで、三橋さんにとってはまずまずの21世紀の幕開けだったようだ。


2001/1/11(木) 
 年金生活のOさん(長津田在住)が開店を待つようにやってきた。お目当ての「豊雪」を買うためだった。嘗ては高値の花だった「豊雪」も、今ではほんの小遣い程度で手にはいるので、思い切って決断したという。昨年花をつけていた4条立ちの株を、新しい楽鉢に植えてもらって、ニコニコしながら帰っていった。
 それにしても、十数年前は1000万円した花が、今はほんの数万円というのだから、何とも複雑な気持ちにさせられる。


2001/1/9(火)
 朝から終わってきた杭州寒蘭の植え替え。やはり不精して4〜5年植え替えなかった株は根の傷みが激しい。「大菩薩」はきわどいところでセーフだった。高知のだけ土単用で植えると、数年は土を替えなくても根は傷まないとのことで、全部植えなおした園芸店もあるときいたがどうだろうか。やはりこまめに新しい土で植え替えてやるのが無難のような気がする。
 午後横浜のHさんがくる。頼んでいたニオイの「静香の舞」をもってきてくれる。中苗だけれど、花が入っていそうな太い冬至芽だ。


2001/1/7(日)
 三連休の中日。こんな時は意外とお客が少ない。昼過ぎ作り屋のEさんがみえる。昨年から展示していた杭州寒蘭を引き揚げるためだ。変わった赤系の「紅峰」は、来る人の注目を集めていたので、増えれば楽しみな木になることだろう。
 夕方からかみさんの身内の新年会。店の方は白石さんに任せて出掛ける。毎年赤坂の四川飯店(先代の陳健民さんが蘭好きで、私の弟子ということになっていた)でやるのだが、そこの麻婆豆腐が人気で、確かにうまい。今年も期待して食べたらこれが激辛。全員が「おいしいけど・・」といいながら、涙をポロポロ流す新年会だった。


2001/1/5(金)
 仕事始め。といっても実際には1日の午後からもう店に来ている。自宅にいるとつい食べ過ぎて、糖尿に悪いこともあって、店は格好の避難場所だ。
 年が明ければやはり主役は寒蘭から春蘭に移る。今月の前半はまだ杭州寒蘭ががんばっているが、花芽の膨らんだ春蘭が少しずつ増えてきた。
 自由が丘のHさんが長年に亘って集めた奥地の蘭が今年は一つの目玉。紅花、桃花、黄花、濃緑花など、どこまで期待に応えてくれるか。昨日から桃花有香豆弁緑が咲き出した。舌が狭いがなかなか愛くるしい。


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