Ubudのごはん
すべて2004年のデータです。情報はすぐに古くなります。


旅に出ている間、私は比較的現地の味覚に耐えられます。味わってみたいという興味と、短期間だから慣れる必要がないという気軽な気持ちから、できるだけ毎日、現地のローカルな食堂に行くようにしています。
ですが今回は2週間ととても短かったので、バリの食についてほとんど把握できませんでした。きっと下に書いてあることはお門違いだったりするんです。私見ということで、読み流してください。

<ナシチャンプル>
チャンプルと聞くと日本人はゴーヤチャンプルなどの炒めたものを想像しますけど、元祖チャンプルは違います。もちろんこれを読んでる方々には言うまでもないことだと思いますが、念のため。
いやぁそれにしても、UbudというかBaliのローカル食ってお粗末なんですね。基本的に皆さん毎日ナシチャンプルを食べているんでしょ?麺を別にすると、すべての料理は結局ナシチャンプルの具ってことですよね。
インドにはカレーしかない、と言ってもカレーの種類って数え切れないほどありますからね。それに比べてナシチャンプルのおかずって、あまりないみたいですが、どうなんでしょう。日本人だってごはんとおかずを食べているから、それを1つのお皿に入れて混ぜちゃえばナシチャンプルですけど、おかずが圧倒的に多いから1つの皿に乗り切れないでしょう。1ヶ月間毎日違う具を3品ずつナシチャンプルに乗せろって言われたら、たいていのバリ人はできなそうです。日本人なら1ヶ月毎日違うおかずを3品ずつ作れますよね。個人差がありますけど。
などと偉そうなこと言っておきながら、Ubudでおいしいって言われるワルンに一度も行きませんでした。何度も「今日こそあそこのワルンに」と思いながら、なんだか腰が重かったです。
デンパサールのWarung Satriaは本当においしかったです。田ウナギもエビもカラっと揚がって。ジャワからもわざわざ食べにくるくらいに有名なワルンなんだそうです。連れてってもらったので場所がどこだか分かりません。どうしても行きたい人は、タクシー運転手にでも聞いてください。
空港での最後のナシチャンプルは最低でした。ゆで卵、ミゴレン(うげぇ)、揚げ豆腐、ゆでた鶏が乗っただけ。6,000と場所の割に破格だったのも、まずいと分かっていたからなんでしょう。それでもマクドナルドを選ぶ気にはなれませんでした。ングラライ空港外のマクドナルドで、ホットコーヒーは「永久に」ない、と言われました。

<食の禁忌(きんき)>
バリヒンドゥーも牛肉は食べません。でも牛肉バクソーは食べたり・・・、と宿のCok Istri姉妹の姉のほうがポロリと言って、ダメよヒンドゥーは牛肉食べないのよ、と妹が諭す、というような微笑ましい会話がありました。牛乳はもちろんOKですが、あまりゴクゴク飲む人はいないそうです。だからスス(Milk)というと基本的には甘〜いコンデンスミルクになります。一度、フレンチトーストを作ってもらったら、コンデンスミルクにパンを浸していて「ををっ!」と思いましたが、味はおかしくなかったです。バクソー食べなかったのがちと心残りです。タイの麺の上に乗ってるものと比較してみたかったなぁ。
ツーリスト向けナシチャンプルにはベジとノンベジがあります。ベジだとテンペやタフ(トウフ)が乗っかります。バリニーズにもテンペやタフがあまり好きじゃない人がいるのは、日本と変わりないですね。ベジタリアン料理店がJl.Raya UbudのTINOそばにあって、3回も行ってしまいました。コーヒーに入れるミルクも豆乳という本格的なもので、店の雰囲気からいってノンスモーキングっぽかったので吸いませんでした。
ついでに当然のことながら、左手で食物を口に運んではいけません。左手で人に物を渡しちゃいけないってのは、なかなか守れなかったです。

<ブンクス>
ブンクスが本来どういう意味なのか知らないですが、「お持ち帰り」ってな具合に解釈しています。どうもBaliでブンクスっていうとつまり、ナシチャンプルお持ち帰りってことのようですが、どうなんでしょう。ソト(スープ)も持ち帰りできますか?タイなら液体でもなんでも持ち帰りOKですけど。やってみりゃよかったですね〜。なんていい加減な文章なんでしょう。

<魚>
いやぁまいりました。魚がなくって。
基本的に去年から肉食を極力控えているので、魚が食べられない状況がこんなに辛いとはじめて知りました。 もちろんイカン・バカール(魚の炭火焼)とかイカン・ペペス(魚の蒸し焼き)とかあるんですけど、ほっとんどがイカン=ツナなんですよ〜。しかも四角く切ったボソボソ切り身。デルデワにはあんなに色んな種類の魚があるのに、どこへ行っちゃうんでしょう。
グリヤ・バーベキューなら魚があるだろうと思って行ったら、やっぱり魚=ツナで、しかも品切れでした。
一度宿の人が魚のサテをおすそわけしてくれましたけど、サテにしちゃうとハッキリ言って魚でも鶏でもあまり変わりありません。オーナーが海で釣ってきたキトキト魚だったらしいんです。だったら日本人としてはバカールがよかったです。

<コピ>
以前はあまりおいしいと思わなかったですが、今回はまずいとも思わなかったです。皆さんは宿にそなえつけのコピの残りカスをどうやって捨ててますか?流しに捨てるとつまりそうなのでしませんでした。粉が細かいから意外に大丈夫なのかな。


<ツーリスト向けのレストラン>
はいて捨てるほどありますが、どうしてロクデモないメニューなのに20,000とか30,000とか高いんですか?それなのになぜツーリストはそこに入って食べるんですか?ただ食べるだけならワルンのほうがよっぽどいいと思うんですけど。私がツーリスト用のレストランに入る理由は、魚が食べたい、ベジタリアンフードが食べたい、一度食べてみたい、のどれかです。ワルンに入るのはなんとなく怖い、なんていうバカげた気持ちは捨てましょう。インドネシア料理なんてどれもまずくて食べられない、だからCasa Lunaにしか行かなかった、というフランス人の気持ちはよーく分かります。一歩高い次元から見つめると、Ubudには食べられる店はない、ということになります。Casa Lunaのクロワッッサンはものすごく重い(つまりクロワッサンじゃない)、という共通認識には笑えました。おいしいパンが食べられるようになれば、その土地の西洋食文化は一人前だ、と常日頃思っています。バンコクがもうそろそろそこに到達するかもしれません。

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