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 □ 31、ウィルス騒動


 翌日曜日の朝、気がかりだった「今週の話題」の更新は順調にできたが、やはりシステムのシャットダウンが何度か起こってしまう。
一人で格闘する時間はないので、又N先生に電話。
二日続きで来てくれたN先生は、試しに昨日一時的にコピーしたHDに付け替えてみる。
ところが画面が全くおかしい。
しばらく色々なところを調べていたが、中々原因を突き止められない。
パソコンの席は先生に譲って手の空いている私は、
「ちょっとソニーに聞いてみますね。」
とサポートに電話して、控えておいたエラーメッセージを伝えると、
「そのメッセージはMS Blasterというウィルスに感染した時に出てきます。
しばらく前に大流行したので、ウィルス対策のCDがあります。
無料で貰えますが、まだ残っているかどうか。」
ということだった。


 えーっ!ウィルス?
ハードディスクを新品にして、システムの再セットアップをしたところなのにナンで???
N先生も、
「リカバリーCDをインストールしただけなのに、いつ感染したんだ?
Dドライブのデータを戻したのについてきたのかなあ。」
不特定多数からメールを受け取るからウィルスメールは確かに来るが、すぐに削除していて感染したという実感がない。
とにかくその対策CDがあるかどうか昨日行ったPC-DEPOTに電話してみる。
「ありますよ。」
の返事を貰うと、又N先生に車を出してもらってパソコンショップに飛んで行った。


 ところが奥から出してきてくれたCDというのは、Windows XPセキュリティ対策CD-ROMのことで、以前店頭で無料配布していたとき貰っておいたのと同じものだった。
「これなら持ってますから結構です。」
帰って又本体のカバーを開け、MS Blasterに感染しているという新しいHDにつけ替え、セキュリティ対策CD-ROMをインストールする。
これが結構時間がかかった。
ケーブルを外し、カバーを開けてHDを付け替える作業をこれで何回繰り返したことだろう。
一生自分ではやらないかもしれないことを、この二日間で5回位はやったかもしれない。
もちろん先生がやるのを傍で見ていて、ドライバーを手渡したりするだけの手術助手だが、集中的に何度も見ていると、今度うちで交換の必要が起こったときには自分でやってしまいそうな気がする。


 セーフモードで立ち上げて全部にウィルススキャンをかけると、驚いたことにたくさんのウィルスが見つかった。
今度は「警告!」も出てくるので、ウィルス感染のファイル名を控えておき、片っ端からShift+Deletで削除していく。
すべて退治したところで、残りのソフトとプリンタドライバをインストール。
アドレス帳とお気に入りは、N先生が昨夜家で取り出しておいてくれたのを、奥さんに電話して添付ファイルで送ってもらいインポートする。
「あとはお手数ですが、単語登録してある漢字辞書を送ってください。」
“寰球荷鼎”など中国春蘭や杭州寒蘭の名前は片っ端から単語登録してあるので、これがないと文章を打つのに不便で仕方がない。
二日に亘って忙しい時間を割いてくれたN先生を、感謝で送り出す。


 3月10日水曜日の朝来てみると、休み中にソニーから起動ディスクが送られてきていた。
これはいつの日か必要になった時のために保管しておく。
N先生からは漢字辞書を添付ファイルで送ってくれたので、これをインポートする。
パソコンが新しくなると、細かい設定など自分用にしてあるものが初期値になってしまって、なんだか使いにくいものだ。
ちょうど自分の車を他人が運転した後のような感じかな。
それらを一つ一つ修正した後、ようやくいつものパソコンの感触が戻ってきたのだった。


                            (2004/4/8)

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