バックナンバー目次へ

         61       
2020年12月30日(水)
 朝起きたら久し振りの雨。空気が乾燥していたからいいお湿りになったが、午後には薄日が射してきた。
 いよいよ年内最後の営業日。朝目の前のスタンドでガソリンを入れていたら、Kさんの車が入ってくるのが見えた。給油が終わって急いで店の鍵を開ける。いくつか預かっていた杭州寒蘭を年末年始の休みにそのまま置くのは不安なので、一旦下げてもらう事にした。
 午後から初めて杭州寒蘭をやってみたいという若い人が来てくれて残り少ない花つき株の中から木姿が抜群の青花を選んでいく。昔は未選別株がたくさん入ったから初めての人も気安く手を出せる株があったが、今は選別品ばかりになってしまったので、勧めるものに困る事がある。裏山から見つけてくるというチャンスが無く、どんなものでも中国から輸入する手続きと仕入れる経費が必要。どうしても高くなってしまって申し訳ない気持ちになる。昔のように均一価格で選べた日が懐かしい。
 夕方Mさんが目をつけていた杭州を買いに来る。まだそれほど乾いていないが最後に水やり。店の蘭は全部作場に下げ、1ヶ月以上咲かせてしまった「孤峰」の花を切る。元々抱え咲きだがさすがにもう可哀そうだ。しっかり捧心を抱えたままの切り花を花瓶に入れる。新年の仕事始めには萎れているだろうが、そのままゴミ箱に入れる気にはなれない。遅くなって風が出て来た。年越し寒波の声も聞こえる。来る年が明るい年になりますように。

 新年は6日(水)から営業します。開店は11時、閉店時間は5時になります。今年は何かと大変な年でしたが、色々とお世話になりましてありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

2020年12月27日(日)
 暖かい天気が続く。店内を片付けたり掃除機をかけたり、一応年越しの準備をする。杭州寒蘭は花が傷んでこないので店内にそのまま飾っているが、30日の最終日には作場に下げる。雨が全く降らず空気が乾燥していて、鉢は結構乾く。今日はさっと水をかけるだけにして、最終日にたっぷりと水をやる事にする。
 杭州は咲き始めはどれもそれぞれ魅力的だが、1ヶ月経つと本当の実力が見えてくる。こんなに長く咲かせる必要は全くないが、最後には花型が乱れるのもある一方で、「最終段階でこんなにきっちりしているのは凄い!」というのもある。たくさんの中から選別して、長い期間かけて確認してきたものは大切にしたい。
 昨日は東京都の新型コロナ感染者数が1000人に近づいてギョッとした。「千人を超えました」というニュースが報じられるのは時間の問題かもしれない。ワクチンはまだ当分間に合わないだろう。全く今年は1年間コロナにかき回されてしまった。


2020年12月26日(土)
 雲ひとつない青空。風もなく割合暖かい。年越し寒波で寒い新年になるらしいが、暮れは穏やかで掃除や片付けはやりやすい。段ボールに入った信楽鉢が店内にドーンと置いてあるのを避けて掃除機をかけ、店内の乾いている鉢を流しに運んで水をやる。
 展示していた蘭を下げに来る人、予約してあった杭州を持ち帰る人、最後に見に来る人など、閉店まで入れ替わりでお客さんが寄っていく。
 いよいよ年末が近づいた。今年はカレンダーの都合が悪くて正月休みを決めるのに迷った。明日の日曜日店を開けた後、月火の定休日が挟まって30日の水曜日が年内最後の営業日。新年はいつも仕事始めの5日が火曜日なので6日の水曜日から。定休日が変なところにやってくるので、休みが1日づつ後ろにずれている。ちょっと落ち着きの悪い正月休みになった。水やりのローテーションを考えてしまう。


2020年12月25日(金)
 昨日の朝店のパソコンをつけたら中々立ち上がらない。こんな時期に故障だったら大変と、パソコンに詳しい鈴木さんに見てもらった。Windowsの自動更新があるらしく、何とかいつもの画面になったので日中はそのまま仕事をした。夕方HPを更新してアップロードしようとしたら又おかしい。再起動した途端自動更新が始まってしまった。大きな更新らしく時間がかかる。ずっと待っていてもまだ5%という表示、閉店時間を過ぎてもまだ10%。「何度も再起動します」と書いてあるから、これは付き合い切れないと、パソコンをつけたまま帰った。
 今日は年末の25日だ。家を出て246に出る直前に大渋滞に捕まった。警察官がたくさんいたから何かあったのかもしれない。246もダラダラと混んでいて、環八に出る瀬田の立体交差からはまるで動かなくなった。遅刻を覚悟したが何とかぎりぎりで店に着く。
 パソコンの電源を入れるといつもと見た目が変わっていた。何やら設定をする画面があったがスキップして、昨日そのままにしたHPの続きの作業をする。2日がかりの更新になってしまった。

2020年12月24日(木)
 強い冷え込みはなく穏やかだが、空模様はどんよりしている。いよいよ押し詰まって今日はクリスマスイブ。パーティーは勿論会食も不可の静かなステイホームクリスマスだ。
 昨日水をやったので今日は活力剤を散布する。HPの「杭州寒蘭2020」に花なし苗の「陽燦燦」を追加した。もっと早く出せば良かった。信楽鉢をどうしたものかと考えている。たくさんあるのを一つづつ写真を撮って出すのも大変だし、基本的に形は一緒なのでサイズと釉薬の変化だけ。新しい釉薬のもあるので、何とか紹介したい。


2020年12月23日(水)
 昨日の休みにようやく自宅のえびねの冬囲いをした。しばらく寒い日が続いていた間中作業する暇が無く気になっていたが、出来てみると昨日も今日も二桁になって暖かい。大体そんなものだ。しかし本格的な寒さはこれからだからこれでひとまず安心。
 店の杭州寒蘭は一番最後の「はやぶさ」が完全に開いた。もうつぼみの株は無くて、今咲いている花が終わるとそれでおしまい。正月休み明けにはまだ花はもっているはずだが。
 イギリスを中心にコロナの変異ウィルスの脅威が広がっている。何としても水際で食い止めて欲しいが、うまくいくかどうか。年が明けてからも一層の警戒が必要になる。当店では1月から当分の間閉店時間を5時に時短変更する事にした。営業のスケジュールをあまり変えたくはないが、しばらくはこれでやってみる事にします。もしご来店の予定があってこの時間に間に合わない時には、お電話をいただければ出来る限り対応いたします。


2020年12月20日(日)
 毎日水を遣りそびれていて、今日は真っ先、午前中に水やりをする。終わったところにMさん、Iさん、Oさんが続いて現れた。最近はほとんど一人づつで密になる事はなかったが、久し振りに店内で三人が一緒になった。勿論マスクを着けて。昨日も今日もお昼を大分過ぎてから昼食となったが、最近では珍しい事だ。杭州寒蘭はやはり特別。
 昨日杭州の撮影を済ませ、HPに載せる作業を今日は必ずと決めていた。パソコンに向かう前に、開けてあった外の作場のネットを閉めておこうと広げていたら、束ねたネットが風で煽られ、植木鉢のゴンズイの枝を引っかけた。棚から落ちて鉢は割れ、隣にあった山採り春蘭のプランターも一緒に落下して、株が飛び出してしまった。写真を載せるという固い決意がピンチ!!。別の鉢を選んでゴンズイを植え込み、春蘭もプランターから重い鉢に植え替えた。忙しい時に限って仕事を増やしてしまう。
 作場を全部閉めてようやくパソコンに。「杭州寒蘭2020」のページを作って一応写真を載せた。よく分かるように大きな写真を沢山載せたいが、HPの容量オーバーになってしまうのでちょっと小さめ。もし気になる花がありましたら、メールで質問してください。写真を添付してお答えします。

2020年12月19日(土)
 朝店に来たら作場の冬囲いが終わっていた。いつもより早目に家を出て道路も空いていたのだが、朝早くやってくれたようだ。やはり暖かさが違う。
 大雪で動けなくなっていた関越道の車の列は、今朝次々と脱出していった。閉じ込められていたドライバー達は「もうこりごり」というところだろう。手作業で雪かきをして通れるようにした自衛隊員らの奮闘には頭が下がる。雲の動きを見ると次から次へと雪雲がかかって、夏の線状降水帯のように同じところに雪が降り続けている。日本海側の大雪は明日からも続くというから災害級だ。
 自分もいつどこで車に閉じ込められる事態に巻き込まれないとも限らない。早速ダウンのひざ掛けを車に入れておくことにした。地震も最近オッと思うようなのがあって、昨夜帰りの車で緊急地震速報のけたたましい音が響いた。茨城や伊豆諸島で何回か大きな揺れが起こっている。新型コロナ感染者数は増え続けているし、台風を始めとする大変な状況はこの1年間フルに我々の上にのしかかっていた事になる。
 初めてのお客さんが杭州寒蘭の件で訪ねてきてくれて、偶々二人がここで一緒になった。この店に来られるお客さんとしては珍しく若い二人。2件とも株分けがあったので何かとバタバタする。その後Mさんが展示してあった「洞庭湖」を下げる。
 夕方一人になって入荷した杭州の撮影をする。鉢の乾いているのが気になって店内の蘭に水をやっていたら、HPに掲載する時間が無くなった。早く写真を出さなくてはと思うが、いつも時間が足りない。


2020年12月18日(金)
 寒さが小休止して今日の東京は久しぶりに気温が二桁になった。しかし関越道の雪で立ち往生している車は大変だ。運転者は救出されただろうが、取り残された車はまだそのまま。そんな大雪の中、昨日送った荷物がちゃんと指定時間に着いたという連絡があった。無事に着くか気を揉んでいたからほっとした。雪で動けなくなった車ほど困ったものはないから、白石は雪の日は車に乗らない事にしている。もし東京が大雪という事があったら店は臨時休業です。
 昨日入荷した杭州に水をやったり、撮影したり。問合せが色々あって、作業する時間が足りない。ついこの間まで暖かくて作場の冬囲いがまだだった。急な寒波で店の方は明日やってもらう事になっている。自宅の冬囲いもこれからで、休みの日は又忙しい。


2020年12月17日(木)
 青空も眩しい日差しも申し分ないが、寒さは厳しく東京でも今朝は氷点下になった。
 杭州寒蘭の発送があって、午前中に荷造りをする。寒冷地への発送なのに丁度寒波にぶつかってしまった。積雪で道路の状態が不明で、時間指定をしたが確約できないという事だった。そんな事もあろうかとかなり厳重に荷造りした。
 昼から杭州寒蘭と信楽鉢、頼んであったプラ鉢、本が入荷した。杭州寒蘭は栽培品が8鉢、目玉は展示品の「黒真珠」だ。まだ上はつぼみで一番下が開いて形が決まったところ。しばらくは見ごたえがある。青花は2鉢で後はサラサ、濃色花など。今日は色々と忙しくて撮影は明日からにして順にHPに載せるつもりだ。
 鉢は信楽鉢の8寸、7寸、6.5寸、6寸。8寸と7寸は一つづつで、6寸が各種たくさんある。どれも新品だが倉庫放出品で超お買い得だ。6寸は1個1000円で色々な釉薬のがある。7寸、6.5寸は1500円という破格値だ。
 今日新型コロナ新規感染者数は著しく増えて過去最高になった。


2020年12月16日(水)
 寒い寒い一日。最低気温がマイナスになったところも多く、東京では2℃だった。当然店も暖房をつける。
 店に着いてすぐ久し振りのUさんが現れた。車の冬タイヤへの交換の時間待ちで、順番が来るまでここで過ごす。すごい行列らしくお昼過ぎまでかかってようやく順番がきた。「貴婦人」と「池之端」を下げたので窓の前が寂しくなった。
 頼んであった杭州寒蘭が届いて荷物を開けたり、鉢の精算があったりでバタバタしている。夕方鉢を買いにきた人がいて、杭州の問い合わせもあり、写真を撮ったりで忙しかった。
 明日は杭州寒蘭が10鉢ほど入荷する予定。信楽鉢の新品も定価の半額で並べる。頼まれていたプラ鉢も入る事になっている。何時ごろになるか分からないので、仕分けができるのは明後日金曜日になると思う。明日は発送もあるし忙しくなる。

2020年12月13日(日)
 眩しいほどの天気で暖かい。街路樹の銀杏が黄金色に、道路脇のヒマラヤ杉の大木は橙色に輝いて美しい。
 日本の寒蘭をやっている人が「杭州寒蘭を育ててみたい」と11月に1鉢持って行った。今日来て「まだ花は元気なままだけと、いつ花を切ったらいいの?。寒蘭の方はもう全部終わって残ってないよ。」と杭州の花もちがいいのに驚いていた。1ヶ月は平気で咲いているが、木のためにはとことん咲かせない方がいいに違いない。花の咲くのがたくさんあって、次々取り換えないと並べられないというならいいが、ここは花つきが悪くて咲いた株には負担をかけてしまう。早く切らないととは思っているが。
 定休日前の水やりをしていたら、春蘭の棚で「老代梅」のつぼみが膨らんでいるのが見つかった。これ以上暖かい日が続いたら地際で咲いてしまいそうだ。明日からの寒波も少しは役に立つ。

2020年12月12日(土)
 朝二子玉川の橋の上から見る空は、青空に白い筋状の雲がかかってきれいだった。今日は風もなく暖かい一日。月曜日からは本格的な冬になるそうだ。
 Oさんが展示してあったサラサを下げにくる。Tさんが杭州を予約していく。阿佐ヶ谷でやっている杭州寒蘭展に行ってきた人たちが別々に寄っていく。忙しいTさんが閉店時間を過ぎてから駆け込んでくる。杭州寒蘭では昔からあった賑やかさが一瞬戻ったようだが、昔と違うのは長居しないで人が入れ替わること。昔ならどんどん人が溜まって何時間でも遊んでいったが、今は一人一人応対する感じだ。状況がすっかり変わって密になる事がない。寂しいが今は仕方ない。
 この後はグリーンクラブが中止、新橋も中止、ボロ市は12月と1月両方とも中止が決まっている。東京は今日621人の新たな感染者が分かって過去最高だ。

2020年12月11日(金)
 穏やかな陽気。来週からは一気に冬がやってくるらしい。暮れが押し詰まってくると気持ちばかりが焦るが、その割に仕事は捗らない。
 Uさんが展示してあった「紅鷲」を下げにきて、新たに杭州寒蘭「貴婦人」と「池之端」を展示してくれる。寒蘭専門に作っている人で作が上手。どうしたらこんなに見事にできるかと感心してしまう。条数もたっぷりあって株も大きい。花も立派でたくさん着く。展示会向きなのは確かだ。新しい杭州は殖えるというが、腕がいいのだろう。線香のように細い花茎に2〜3輪というのが普通の昔杭州は一緒に並べると可哀そうなほど。やはり別物として扱う必要がありそうだ。
 花の写真はその時に撮らないといけないので、咲いてきたものを出来るだけ撮影する。スマホからパソコンに呼び出して「名前をつけて保存」する作業に結構時間がかかる。合間に乾いている鉢に水を遣り、新しい水苔で根巻きを巻き直す。メールや電話をしたり、かかってきたりであっという間に暗くなる。花の時機くらいは忙しくても当然か。


2020年12月10日(木)
 寒くて暖房をつけ、戸は開けておく。省エネからは外れているが、コロナ感染拡大の今は仕方ない。東京だけでなく各地で拡大していて医療崩壊一歩手前の状態だ。ここで止めないと欧米のように大変な事になる。春の頃より少し緩みがちな気持ちを又引き締める。
 昨日の発送でちょっと余裕ができて、届いたばかりの園芸JAPANをパラパラとめくってみる。本当に開いてみるだけでじっくりと読んでいる暇が無い。HPも追われるように更新しているが、アップすると安心して前の事を忘れてしまう。今日千葉のTさんとのやり取りで、「バックナンバーの2004年に出ていますよ」と知らせてもらった。探すためには記憶に残っているという事だから、関心を持ってないと記憶にも残らない。こんな素人のHPを見て下さるという事に感動する。
 杭州の花なし株を探しながら鉢を開けてみる。根が悪いのがいくつかあって、プラ鉢のまま水苔で固く植えてみた。これで様子見。
 杭州寒蘭の最後のつぼみだった「白玉壺」が咲き始めた。花は小さくて花弁も舌も細いのだが、この捧心も糊付けしたように開かない。何より捧心の元まで白く抜けていて、光に透けるガラスのような捧心をつい見てしまう。
 東京のお客さんのところでもまだ杭州はこれから咲くと言っているから、やはりここは暖かいのだろう。作場が室内で窓や入り口が開いている状態だから、夜もそれほど冷えない。今年は新年にはあまり残ってないかもしれない。
 新橋華僑会館の日本中国蘭協会展示会は、中止と決まったそうだ。

 2020年12月9日(水)
 休み明けの今日は問合せが色々あって、メールの返信をしたり荷造り発送など、一日中バタバタしていた。店内の乾いている鉢に水をやり、根巻きをいくつも作る。
 「園芸JAPAN」1月号が入荷。今回は中国春蘭が特集だ。表紙のタイトル文字が新しくなった。

 2020年12月6日(日)
 「はやぶさ2」から切り離されたカプセルは、昨夜無事にオーストラリアで回収された。あらゆる点で計算通りにいくというのはすごい事だ。宇宙での壮大なプロジェクトは夢があっていい。地上の諸問題もこれくらいの精度で解決していけるならすばらしいが、新型コロナは今のところ出口が見えず、自粛が又強まりそうだ。
 今日は水やりの日。午前中に中の作場にたっぷりと水を遣る。外は日が当たっていたので午後にしたが、今は4時半になると暗いから水やりも早目になる。
 蘭の本を探しに来た人など何人かが一緒になって、久し振りに揃って話をする。最近は一人づつ応対する事が多かった。
 蘭の本の問い合わせがあって、時間がある時に目次を見たり中をパラパラと読んだりして注文のものを探している。すると大収穫。黄さんが初めて杭州植物園から杭州寒蘭の選別品を日本に持ち込んだのは1977年と書いてあった。「らん4号」の33ページ、「選抜がすすむ中国産カンラン」という題で、春蘭で有名な平野綏先生の原稿だ。ずっと前にも読んだと思うが、どの本のどこに載っていたかまでは覚えていない。この間「園芸JAPAN」の取材を受けた時にこの記事が頭に入っていたら良かった。杭州ではないが、他にも「どこかに出ていたんだけど〜」と読んだ覚えのある記事を探しているが、偶然見たものだからどこで読んだか見つからない。
 大体たくさんの本を売っていても、店ではほとんど読むひまがない。掃除、水やり、植え替え、消毒、お客さんの対応、メールの返事、ホームページの更新など何でも一人でやっているので、写真を見て、特に関心のある記事を拾い読みするだけ。電話がかかってきてページを閉じればそれまでといった具合なので、お客さんが線を引いたり書き込みをして熱心に読んでいる事に感心している。

 2020年12月5日(土)
 朝から雨。最高気温が10℃という真冬の寒さになった。今日初めて店の暖房をつける。作場との間のサッシを開けているので冷たい空気は入ってくるが、エアコンは座っている机の頭の上にあるのでここだけは暖かい。店の棚は杭州寒蘭が飾ってあるので、花もちを考えて設定温度を上げたり下げたり。しかし頭の上から風が来て、メモなど軽い物が飛んでしましているうのには困った。後ろの壁のグラデーションペーパーの前で花の撮影をする時はエアコンを止める必要がある。
 寒いが何人かが寄ってくれたり電話がかかってきたり。聞くと杭州はいくらか開き始めたくらいらしい。ここはやはり他所より咲くのが早い。その分他所でピークの時には花が終わってしまう。
 探査機「はやぶさ2」は、今日の午後カプセル分離に成功して地球に向かっているそうだ。困難なミッションを成功させて無事帰還のニュースが楽しみだ。杭州寒蘭の墨線サラサ「はやぶさ」が丁度1輪笑い始めた。


 2020年12月4日(金)
 今日の東京は暖かい。それで店の包装用のポリ袋を入れてある引き出しを整理する事にした。園芸店には様々な形の袋がある。蘭やえびねを入れる丈夫で細長い袋、根巻きを入れるもっと細い袋、山草などの鉢植えを入れる小さな袋、用土や肥料、プラ鉢用のレジ袋など、商品によって様々。
 花つきの植物を安全に電車で持ち帰れるように包装するのはとても大変で、大きな袋に細長い蘭鉢を入れるとずれて倒れてしまう。花が傷まないようにするにはピッタリサイズが必要で、大は小を兼ねない。
 たくさんの種類のポリ袋を引き出しに入れていたが、1枚ずつ取り出すのを繰り返すうち、中がメチャクチャになってきた。「確かまだ在庫があったはず・・・」という事もあって、ツルツル滑って引き出しの奥に落ちているようだ。それで2段の引き出しの中身を全部出して収納をやり直す事にした。全部出した中身を机の上や周囲に積みあげて、引き出しの奥まで掃除機をかけているところに、レンテミンの会社の担当者がやってきた。暮れの挨拶をして、帰ってから近くの100均に中を仕切るケースを買いに行く。
 空っぽになった引き出しをきれいに掃除し、細かく仕切って様々な大きさの袋が混ざらないように入れていく。袋の下から粘着テープや養生テープ、荷造り紐の買い置きなど色々出てきたので、一目で把握できるように入れ物に整理する。何年振りかで懸案の場所がきれいになった。袋の束から1枚取り出しても後が乱れないように、どの大きさの袋かすぐに分かるようにうまく識別するには、今後もう一工夫必要だ。
 杭州寒蘭青サラサ「透月」が咲きだした。こぢんまりとしてお行儀がいい「大福丸」とは対照的に、立ち葉の大輪、平肩。いわゆるキレのいい花。葉幅もあり、長い。そして丈夫で花つきもいい。腕が上がったわけではなく、最近の杭州は育てやすいのがある。昔タイプは気難しいが愛おしい。難しい問題だ。


 2020年12月3日(木)
 昨日は久しぶりに雨が降ったせいか、帰り道は車3台が絡む事故で大渋滞に巻き込まれた。暮れの忙しさもあるかもしれないが、結局は安全運転が一番早い。
 昨日の寒さが去って、今日は風も無く暖かい一日。杭州は花が次々と咲きだして、今が一番見頃になってきた。元々花つきはそれほど多く無かった事もあって、まだ全くつぼみなのは残り2鉢だけ。杭州は花もちがいいから年内一杯は元気な花が見られるだろうが、新年にはどれだけ残っているか。
 元々杭州寒蘭はそういうペースだった。11月半ばから咲き始めてクリスマス頃に咲く遅咲きがラスト。年明けて少しくたびれた花が残っているくらいが普通だった。後から入って来たタイプが大体遅咲きで、12月から1月が花時期という事になった。ここ数年で買った分に花がつかなかったので、長年作っている早咲きのペースだとこういう事になる。

2020年12月2日(水)
 小雨が降って冬の寒さになった。12月に入るとやはり今までとは違う。まだ作場の冬囲いをしてないのに、コロナ対策として間の戸を開けているので、これからの本格的な寒さが思いやられる。
 休み明けは結構杭州が咲きだしていた。開いてから10日目の「翠々」は、捧心の先が少し離れて平行になってきた。初めて花を見る「大福丸」は名前からサラサを想像してしたが、濃色の青の三角咲き、ふくよかな白い舌の両側にフリル、舌点は赤の2本線という中々いい花だった。何より捧心の覆輪が深くて、中心部の白さが際立っている。株全体が小さくていい感じの垂れ葉、花軸が細くて子房が長い。小柴さんの春蘭鉢に入れたらとてもいいバランスだ。後はどれだけの期間この形を保つか。昔から「杭州は咲き始めに駄花なし」と言っていたが、マニアの中には株を大事にして1週間花を見たら切ってしまう人もいる。そういう人にとっては、どれも名花だ。


2020年11月29日(日)
 昨日の風は止んで穏やかな一日。昼にMさんが展示用の杭州を持って来てくれる。黄さん命名の「洞庭湖」は店にはとっくの昔に無くなっているので、展示で見るのは久しぶりだ。洞庭湖と名づけられているが青花ではなく青サラサ。ちなみに「西湖」も青花ではなく青サラサだ。「岳陽」は、店で作っているのは花が着かなかったので飾ってもらってありがたい。日本の寒蘭はそろそろ花が終わってきたので、2鉢を残して作場に下げる。
 一昨日の強風で今日はどうしても水やりが必要。植え替えとか根巻き作りを急いで済ませ、外も中も水やりをする。


2020年11月28日(土)
 すっきりと晴れた洗濯日和だがすごく風が強い。246脇のゴミ置き場で、缶ビールの空き缶が歩道をあちこち転がっているのを、運転しながら目で追ってしまった。缶が転がってくるのも危ないが、それを見ながら運転するのも危ない!。
 根巻きの束の中で1条でつぼみがついていた杭州は、中々しっかりと咲いてきた。根性のある株。亡くなった鈴木社長が最後に選別した杭州だ。大事にしないと。
 ポツポツとお客さんが寄ってくれる。自然種の蘭が好きなIさんが、寒蘭と杭州とで迷って、結局杭州を持っていく。今は4時半には暗くなり、日が落ちると急に冷え込んできた。

2020年11月27日(金)
 全く陽射しが無く寒い一日。作場との間の戸を開けているので、しっかり厚着してくる。店内に入れてあるつぼみ付きの杭州寒蘭はいくつも笑い始めた。無名の青花でも咲き始めの1週間は魅力的だ。真っ白い舌が下りて、捧心の覆輪が透けるように見える時、いつまでも見ていたいという気持ちになる。1週間以上かけて開くので、その間に充分楽しめる。「子供は3歳までに一生分の親孝行をする」という言葉があるが、杭州寒蘭にも通じるものがあるような・・・?。
 花が完全に開いた後は色々なところに目が行く。舌の形は幅広くふっくらしているか。地色の白に緑がにじまないで、細い筋の方がいい。舌点は澄んだ紅で少ない方がいい。紅点が個性的なアクセントになっている場合は別だが、地色の白は外せない。
 捧心の覆輪は深い方が良く、元まで白く抜けていればすばらしい。捧心の先が離れないでくっついているのがいいが、最後まで絶対に離れないのは数が少ない。黄さんの「孤峰」は最後まで捧心を閉じている品種だ。
 その他に花弁の色と形、葉姿、花茎の太さはどうか、子房が長いか、花間はとれるか、等々チェックポイントが色々あり、いくつかクリアして銘品になる。中々完璧なものは無くて、「いい花だけとここがこうだったらね」と人間の都合で言われてしまう。欲望にはきりがないから、どれにも当てはまる咲き始めの1週間を味わい尽くしたい。
 Uさんが一際聳え立っている「紅鷲」と、杭州寒蘭の「陽燦燦」を展示してくれる。「陽燦燦」は花なしの分け木の売り物もある。店内の棚が賑やかになってきた.。
 毎日の写真に困る事が多いが、今は被写体が多くて選ぶのに困る。杭州寒蘭を「きょうのショット!」に載せたが、急遽「紅鷲」に差し替えた。いつもの撮影用のグラペの前に置くと、一部分しか入らない。

2020年11月26日(木)
 火水の休みは寒さに震えたが、今日は又暖かさが戻った。まず郵便局に行ってインクジェット葉書を買い、杭州寒蘭展示会の案内状を印刷して投函する。展示会といっても淡々と咲いてきたら飾るだけなので、寄って見ていっていただければうれしい。
 うちは飲食店ではないから直接関係ないが、国や東京都がどういう決定を下すか注目している。やはり何もかも新型コロナのこれからに左右されてしまう。自分としては春の緊急事態宣言の頃のままの行動様式のつもりだが、あの頃はマスクも消毒薬も入手できなかったのが、今は棚にたくさん積まれている点が違っていて、安心感=気のゆるみになっているのかもしれない。毎日発表される数字が大きすぎる。
 店内に展示した鉢が乾いていて、一つづつ流しに持っていって水やりをする。「桃里」の花2本立ちが入荷した。新芽が3本の立派な株だ。
 杭州寒蘭が色々咲きだしたので撮影する。花によって背景が黒と白とでどうなるか、あちこち移動して試してみる。沢山シャッターを押してその中からやっと使えそうなのがあるという具合だ。スマホの自動更新のせいなのか、インスタグラムの最初の画面が変わってしまって投稿に戸惑っている。何でも慣れるまでに時間がかかるのだから、あまりね・・・。


2020年11月23日(月)
 今日も快晴。天気に恵まれた三連休だったが、コロナ拡大でGo Toキャンペーンが一時中断されそうだ。暑くも寒くもない陽気で紅葉は見頃。心配しないで済むなら誰でも楽しみたいところだ。全国一律に危険なわけではないから制限は地域別だろうが、東京は真っ先なのは間違いない。「With Corona」は言うほど簡単ではない。
 「翠々」の一番下が開きだした。黄業乾氏命名品だから40年の歴史がある。昔の杭州寒蘭は早咲きで、展示会は11月中旬から始まっていた。「翠々」も展示会の早い時期から棚に飾られている品種だ。半垂れの葉姿、細い花茎、充分な花間、黄色味を含まない翠緑色の花弁、真っ白の舌に小さな紅点、捧心の深い覆輪、いかにもという魅力満載の咲き始めの姿だ。これが1週間を過ぎると捧心の先が離れてくる。見苦しいめくれ方はしないが、花弁も細身で舌幅も広くない。大きな展示会で映えるのは大輪、広弁、広舌の大きな姿の株だから賞を狙うには向かない。だが花もちが良くて1か月咲いても変わらない。ソフィアローレンとオードリーヘップバーンの名前を出して話が通じる人は、白石と同じでそれなりに年季の入った人だろう。
 Oさんが昔タイプの杭州寒蘭を展示してくれる。「出品すると張り合いがある」そうで、こちらもありがたい。今日は休日の月曜日なので営業しています。代わりに今週は火・水が休みになります。


2020年11月22日(日)
 毎日二子玉川の上を通る時、様々な形の雲が作り出す模様を見るのが好きだ。そこに来て急に空が開けるので、渋滞していれば前方に広がる変化に富んだ空をゆっくり眺める事ができる。三連休中日の今日は道路がスイスイで、空には青以外の色は見つからない。昨日の強風が掃除をしてくれたようだ。
 作場の鉢はカラカラで、先ず午前中に水やりをする。蘭の作場は植物育成灯で栽培していて直射日光が射さないから日中でも心配がない。外の棚は陽射しいっぱいなので夕方まで待つ。
 ポツポツと何人かが寄ってくれて、話も出来て丁度いい具合。夕方外の棚に水をやっていたら、何とレンゲショウマに花が咲いていた。そういえば去年も12月に咲いたのだった。去年はつぼみがあるのを知っていたから、膨らんできた時に店内に入れて咲かせたが、今年は7月に咲いた後外に出してあっただけで、まさか2度目の花が咲くとは思わなかった。可愛そうに昨日の風に煽られたのだろう。花弁の一部が傷んでいる。夏と冬に咲くのは珍しくはないのだろうか。
 第42回杭州寒蘭展の案内状を印刷する。いつもよりぐっと数を減らして、近い人だけに出す事にした。葉書が足りなくなってコンビニに行ったが、インクジェット葉書を置いてない。休み明けに郵便局に行って買わなくては。新型コロナがいつ感染爆発するか予測がつかない現状では、どうぞお出で下さいとは言えないもどかしさ。気をつけながら静かにやっていきたい。

2020年11月21日(土)
 異常な暖かさは今日までのようで、今晩から冷えてくる予報。帰りのために一応上着を持ってきた。天気の変わり目らしく風がとても強い。開けてある入り口から吹き込んでくる風で軽いものが飛ばされる音がする。
 今日から三連休。絶好の紅葉狩りシーズンだ。朝の246は下り車線が詰まっていて、いつも店を通り過ぎた先をUターンして下り車線に入るのだが、一向に車が動かないのを見て、裏の道路から店に入る。コロナ禍がこれだけ拡大しても、出かける人は出かける。
 ねずみに穴を開けられたゴミ袋は、2重にして吊るしたまま下をバケツに入れておいた。今のところ大丈夫のようだ。これで済むかどうか毎日点検が必要。
 杭州寒蘭展案内状のレイアウトを作る。今年はコロナのために「杭州まつり」をしないで、咲いてきたら並べるという静かなものになる。最近の新規感染者数の増加を見ると、案内状を出すのもはばかられる感じだが、一つのメッセージとして来られそうな範囲に出す事にした。
 只今午後4時40分。暗くなってきた国道に何台もの緊急自動車のサイレンが鳴り響く。この時間に救急車や消防車のサイレンが聞こえるのは常態化している。「又帰りは渋滞か・・。」


2020年11月20日(金)
 今日も暖かい一日。今年は夏の猛暑からスッと涼しくなってしまったので秋口の服の出番が無かったが、11月下旬の今頃になって着る機会がやってきた。そんな薄着でも動くと暑く感じるほどで、夏日の遅い記録なのだそうだ。
 朝ホームセンターに寄って、蘭を吊るす桟木をカットしてもらう。吊るせない大きな鉢を桟木の上に置くために板を置いていたら、その下の部分が腐ってしまった。昨日の帰りにも閉店ギリギリで寄ったが、加工するところが終了していて出直しとなった。
 店に向かう道路はひどく渋滞。このところ空いている事がほとんどなくて、往復ともに時間がかかる。それだけ人も車も動くようになったのだろうか。人の動きに呼応してコロナの新規感染者数も急増する。東京は連日の500人超え。医療のひっ迫が心配だ。
 今日も植え替えと根巻きの巻き直しをしながら、吊るす桟木を動かしていく。今店内に入れてある鉢がいずれは戻るためのフリースペースも確保してある。
 夕方作業を終えて店内に掃除機をかける。水苔をいじると後が散らかって仕方ない。作場のコンクリート床は箒と塵取りで掃除。すると流しの下から何と又千切れた新聞紙が出て来た。「ネズミの番」をものともせず出没しているようだ。袋をそのまま下げていると下を齧るから、手持ちの大きなバケツの中にゴミ袋を入れて様子を見る事にした。それでもダメなら厳重に蓋のできる大きなゴミ箱を買うしかないが、物が多い場所で邪魔になりそうだ。今のところ新聞紙やポリ袋にしか興味がないようなので、蘭に被害がないのがせめてもの事だ。


2020年11月19日(木)
 東京は25℃の夏日になった。9月の陽気、何だか不気味だ。今日の東京の新型コロナ新規陽性者数は534人という驚くような数字になって、小池知事が臨時会見を行った。他府県でも過去最多になったところが多く、4月の緊急事態宣言の頃と比べるといくらか緊張感が薄れてきた感があったが、このまま感染拡大していったら大変な事になる。気を引き締めて対策を徹底するしかない。
 今日も杭州寒蘭を探しにお客さんが見えて、つぼみの着いた株を持っていく。杭州寒蘭を初めて求める人には、手ごろな価格で、つぼみがあって、ずっとこちらで栽培している株で作りやすいものがいい。しかし、本当の未選別株はずっと前に輸入されなくなっているので、生き残って花が来ている株は段々数が減ってくる。最近は本当にいいものしか仕入れないので、お勧めできる株は残りが少なくなるばかり。限られた作場では初心者用の株にそれほど場所を取るわけにはいかないので、その点が悩みだ。
 暖かいので植え替えと根巻き作りをする。今は店内に杭州をいくつか飾っているので、今のうちに鉢の入れ替えをして作場を整理したい。1列全部の鉢を下ろして吊っている桟を移動する。植え替えて鉢の大きさが変わると同じ場所に戻れないので、最後に全部が入るかどうかスリル満点だ。

2020年11月18日(水)
 11月と思えないほど暖かい。東京は最高気温が22℃くらいだったが、九州では夏日になったという。週間予報でもしばらくは雨が降らず、暖かい日が続くようだ。
 おかげで鉢はよく乾く。早い時間から水やりをしていたら、杭州寒蘭を探しに見えたお客さん。つぼみが膨らんできた青花とサラサを持っていく。今年は作っていたもので花が着いたのを並べるしかないから、お手頃品が量的にちょっと心細い。紫秀蘭が1鉢咲いていたので店内に飾る。外の棚で紅く色づいたハゼの小品盆栽も、杭州の間に添えた。
 新型コロナウィルスの感染拡大が著しい。ここへ来て突然局面が変わったみたいに状況が悪化している。全国的に過去最大という数字が並んでいて、今後どうなるか予測がつかない。杭州寒蘭は咲いてきたら店に飾るが、杭州寒蘭展の案内状を出すかどうか迷っている。店は定休日以外はやっているので、来られる方はいつでも大歓迎です。


2020年11月15日(日)
 このところ暖かい日が続き、動きやすくて助かる。朝来る途中ドラッグストアに寄ってネズミ忌避剤(ネスミの見張り番)を買ってきた。ネズミが嫌うハッカの匂いで、人間には不快ではない。置いておくだけというのがいいと思ったが効果のほどは不明だ。今日はゴミ袋に穴を開けられる事はなかった。継続して監視したい。
 Mさんが杭州寒蘭「挿雲」を展示してくれる。古い品種だが白石のお気に入り。楚々として杭州の良さが満載だが、大きな展示会で飾っても皆通り過ぎてしまうだろう。
 寒蘭は葉も花茎も花弁も細くて隙間がたくさんあるからそれほどには感じないが、鉢から広がった葉先、花茎のてっぺんまでかなり大きな空間を占める植物だ。これを写真に撮るのが実に難しくて、全身を入れると花は本当に小さくなってしまう。花1輪だけを撮っても、捧心が前に突き出して立体的なので平面の写真で表現するのが難しい。人間の目は色々な角度から見て、頭の中で組み立て直して理解できるのだが。寒蘭も花弁が広く舌が大きくて巻かない花が好まれるのは写真で映えるからかもしれない。
 大きな写真ではHPの容量がすぐ一杯になってしまうので、自分が魅力を感じる目線で撮る事にしている。全身は是非実物でご覧ください。

2020年11月14日(土)
 朝の246。途中までは割合空いていて、前の集団と少し距離が開いていた。スピードを上げて追いつきたい気持ちを押さえて、50キロ道路を60キロ位で走っていたら、左車線をスピードを上げて抜いて行った車。その途端2〜3台後ろの白いトヨタ車がサイレンを響かせてその車を停めた。覆面だったのだ。危なかった!!。最近神奈川県警はものすごく取り締まりをやっていて、心の中で常に警戒警報が鳴っている。何故かというと、1ヶ月程前に自分もスピードオーバーでネズミ捕りにかかってしまったから。ずっとゴールドだったので3ヶ月違反しなければ失点が消えると言われたその期間中。何が何でも無事にやり過ごす覚悟だ。誠にお恥ずかしい!。
 店に着いてメールチェックをし、作場の流しの辺りを点検する。何と又ゴミ袋に穴が開いて、新聞紙の切れ端や水苔が散らばっている。やっぱり何かがいる・・・。
 散らばっている物の中に鳥の羽もあった。新聞紙は細く割いてある。水苔もたくさんある。(根巻きを巻き直しているから当然だが。)もしかして鳥の巣作り?。
 流しの周りには植え替え用の道具一式、いくつもの用土を入れた容器、たくさんの消毒薬の瓶や肥料の袋、支柱用の針金など、実に様々な物が置いてある。それらを一旦外の通路に出し、棚を掃除する。用土入れを運び出したら、何とグリーンキングが山になってこぼれていた。袋を食い破ってしまったのだ。これはやっぱりネズミの仕業だろう。
 捨てるものをまとめてゴミ箱へ。棚は雑巾で拭き上げ、備品もすべてきれいにしてカゴに整理する。一日がかりの大掃除になった。今度ネズミ忌避剤を買ってこないと。
 ネズミだとして今のところ蘭に悪さをしている気配はない。昔古い店の時にネズミが蘭にいたずらしたのは、おそらく1匹のネズミだけだ。大方のネズミは石鹸を持って行ったり、肥料や食料品を齧るだけ。蘭に興味を持つネズミを捕まえたら、その後被害は無くなった。今回は肥料だけで終わりにしてもらいたい。

2020年11月13日(金)
 このところの寒さが一転、今日はとても暖かい。朝店に来る途中の道路が大渋滞で、開店時間の11時を少し過ぎてようやく到着した。店の前を通り過ぎて次の信号をUターンするのだが、見えるところまで来ているのに一向に車が進まない。諦めて焦るのを止めた。
 店に着いてすぐに作場のゴミ袋を点検。昨日帰る時と変わってない。他にも怪しい点は見つからない。これはネズミではなさそうだ。一つ思い当たるのは、流しの前で重い鉢底石の大袋を運んでいた時、口が開いているのを落としてしまった事があった。当然中身がこぼれて拾い集めたのだが、その時にゴミ袋が破れたのかもしれない。注意は続けるが一応問題解決ということに。
 昼からは根巻きを巻き直す。齢を考えて「これはどう考えても無理」という株は処分。回復しそうなのは鉢植えに。但し、小さな新芽がちょこんと見えるが99%は無理というのを一応生の水苔で巻いておいた。奇跡を期待するしかないが、大事なものはあっさりとゴミ袋には入れられない。
 杭州寒蘭は2鉢目「黒姫」の舌が下りてきた。撮影しようと机の上に置いて眺めると、天井のライトで逆光になって見飽きない。花茎がゆるく曲がっているが、極端な所だけ修正して無理に一直線にはしていない。寒蘭の写真集を見るとどれも鉢の中央に真っすぐ立っていて、感心してしまう。それがルールという事だろうが、杭州寒蘭はちょっと揺らいでいても自然な感じでいいのではないかと思っている。鉢が乾いていて全面的に水やりをする。


2020年11月12日(木)
 寒い一日。換気を良くする宣言も強い覚悟が必要になってくる。作場の蘭を見ていたら、「孤峰」のつぼみが膨らんでいたので店内に入れる。「孤峰」の花弁は艶があって、油を塗ったような光沢がある。完全に横を向いているので、1週間くらいで咲きそうだ。
 作場の流しで杭州サラサを植え替えていたら、流し台の下にごみが落ちているのが目に入った。箒を取りに行って台の下を掃除したら、奥から沢山出てくる。何だこれは!!。ゴミ袋に穴が開いている。まさかネズミ??。
 ずい分昔だが、古い店でネズミが出て、葉を齧ったり花を食べてしまったことがあって大騒動だった。あれからネズミの存在を感じた事がなかったがどうなんだろう?。ネズミがいれば糞を見つけると思うが、それらしい事はないし。そういえば柿の渋を抜いた時に使ったポリ袋を作場のゴミ袋にしたのだった。穴が開いていたのに気づかず、ごみ袋としてセットしたのなら納得だが、穴の謎が気になる。これから毎日チェック、チェックだ。


2020年11月11日(水)
 北海道では雪のニュース。東京もめっきり涼しくなった。うっかりしていて作場の扇風機を止めたのは11月に入ってからだったが、本当に気温が下がったのはここ数日だ。この寒さが新型コロナウィルスの感染力に影響を与えているのだろうか、第三派とも思われる数字が全国的に示されていて、毎晩発表される新規感染者数は確実に増えている。寒くても戸を開けておくつもりだし、杭州寒蘭展の案内状も出すつもりだが、今後の展開は大丈夫か・・。本格的な冬を迎える前に、先行きの不透明感が払拭されない。
 寒蘭の「野根小町」が咲き始めた。小輪だが独特の深い紅色だ。寒蘭の方が比較的さっと上まで咲くが、杭州寒蘭は1輪づつ本当にゆっくり時間をかけて開いていく。6日に先が割れてきた「水無月」は、いくらか角度が広がったがまだ咲かない。その分花もちもいいという事で、杭州は1ヶ月以上。株を大事にする趣味家は、開いたらすぐ切ってしまう人もいるが、店ではポトリと落ちるまで咲かせてしまう。12月の花時期は忙しくて中々寄れないお客様が、やっと来られた時に花を見られるようにそうしているが、株にとって負担が大きい事は間違いないだろう。
 園芸JAPAN12月号が入荷した。「杭州寒蘭昔話」として40年前の状況を紹介している。寒蘭全盛時代に、杭州寒蘭に夢中になった人たちがいた物語だ。すずき園芸も登場するのでご覧ください。

2020年11月8日(日)
 天気はすっきりしないが、東京は22℃まで上がって上着要らず。風も無く出かけるのに丁度いい。朝から色々な人が来てくれて、中々にぎやかな一日だった。
 朝道路が空いていて早めに店に着いたので、開店の用意をしてから近くのスーパーに行った。帰ったら店の入り口に寒蘭が置いてある。昨日見えたOさんが展示品を持ってくると言っていたが、わずかな時間のすれ違いで申し訳ない事をした。立派に上まで咲きあがった「大雄」。早速棚の正面に飾らせてもらう。
 展示していた「天勝花」をUさんが下げにくる。月火が定休日なので、大事な蘭を置いておくのはこちらも気がかり。MさんやTさんもいたので皆さんに見てもらえて良かった。
 杭州寒蘭の生育状況を話し合っていて、昔から言われている通り杭州は明るく、水は多めがいいという話になった。ここでは作場を杭州寒蘭、日本の寒蘭、中国春蘭、奥地蘭、一茎九華、と大まかに分けて置いているが、品種に合わせて水やりを変える余裕がない。えびねは独立しているが、長い鉢のものは混ざっているところもあり、鉢の大きさも色々。一斉の水やりではちょっと良くないが仕方なくそうしている。それで何もかもうまくいくはずがないが、与えられた環境で工夫するしかない。


2020年11月7日(土)
 今日も曇りがちの一日。昨日冷凍庫のようだった冷蔵庫は、中のダイヤルを左に回しておいたら、今日無事に冷蔵庫に戻っていた。奥の壁にびっしりだった霜も溶けていた。良かった〜、やり方合ってた〜。
 Oさんが寒蘭を持って来て展示してくれる。ラベルの文字が消えてしまって品種が不明だが、桃紅色の花が葉上に抜けて3本立っている。棚が華やかになった。
 今日は杭州根巻きを巻き直す。作場の流しで古い水苔を捨ててきれいに洗い、消毒してから店内の机で根巻きを作る。巻き段ボールを切ったり、ポリ袋を巻いてテープで留めたり、ラベルを書いて貼る作業もあるから、机の方がやりやすい。作場と机を行ったり来たりしながらしばらくやっていると、机の上も下も水苔の細かい屑で一杯になった。掃除機をかけているところに寄ったお客さんは、掃除機を仕舞うまで作場で待っていてくれた。

2020年11月6日(金)
 久し振りにどんより。日が出ないとやはり空気は冷たく、作場との境のサッシを開けていると寒くなってくる。コロナ以来ここは換気のために開けているのだが、冬になると厳しい。着るもので調節するしかない。
 昨日根を出して帰った杭州は幾分柔らかくなったものの、皆真っ白い新根だから、巻いて入れようとすると折れてしまう。さらに少し切り詰めて植えこんだ。
 午前中Sさんが寒蘭を選んでいき、続いてKさんが来る。それに合わせたように、Kさんから預かっている杭州寒蘭「水無月」が、つぼみの先を少し開けて、わずかに白い舌をのぞかせた。ガラスのように透明な輝き、黄色味を含まない緑に濃い紅筋。「うーん、やっぱりいい!」。杭州ファンの欲目だけではないはず。毎年この感激を味わえる瞬間だ。
 柿をあげようと冷蔵庫から出したら何と凍っている。そういえばこの間冷蔵庫に入れた農薬のレンテミンが凍っていた。それ以来冷蔵庫から出しているが、設定温度が低すぎるのかも。よく見ると奥の壁に霜がびっしりとついている。この冷蔵庫を使い始めてからダイヤルをいじった事がないが、今まで凍ったという経験がない。ダイヤルに書いてある極小の文字が見えなので、適当に左に回してみた。少し様子をみるしかない。しかし凍った柿は美味しかった。


2020年11月5日(木)
 目に染みるような青空。風が無く、朝は寒いが日中は過ごしやすい。先ず店内に飾った寒蘭に一つずつ水をやる。
 作場の根巻きを作り直そうと開けると、真っ白な根が長く伸びている。砂植えで根が悪くなったのを根巻きにしておくと、びっくりするくらい立派な根になる。水苔プラス段ボールの一体何がそんなにいいのだろう。科学的な事は分からないが、まず例外なくたくさんの白い根が出る。それを砂植えに戻すのに、水苔を少し巻いてから鉢に砂を入れている。それでも100%とはいかない。水苔は乾く時が無いから水が多い方がいいのか、色々と迷いが出てくる。植え替えた時にどれも惚れ惚れする根っこなら迷いがないが、砂植えだといいのもあるし悪いのもあるといった感じだ。根巻きで根がきれいになっても、それで株に力が付いて殖えたり、花が咲いたりするわけでもない。とても消化不良のまま、作落ちした株は取りあえず根巻きにしている。今日根巻きを開けた杭州は根が長く真っすぐで、洗って消毒し、ロングのプラ鉢に植えようとしても”気をつけ”の姿勢を崩さない。無理に鉢に入れると根が折れてしまうので、少し切り詰めて新聞紙に包み、一晩おくことにする。
 又別の杭州根巻きにつぼみがついていた。これはただの1条しかないところに1本花茎をあげて2輪ついていた。こんなのでも花が着くと見てしまう。

2020年11月4日(水)
 冷たい空気が心地よいほどの快晴。鉢がすっかり乾いているので、午後早めに水やりをする。えびねはほとんどの株に冬至芽が上がっているのが見えてきた。
 Uさんが寒蘭「天勝花」を展示してくれる。もう上まですっかり開いていて、全く崩れない。今流行りのふっくら、たっぷりのいい花だ。1週間ほど展示してもらえる事になった。できるだけ多くの人に見てもらいたい。
 25日に柿の渋抜きをしてから10日経った。試食したらもうすっかり甘くなっている。いくつかの袋に分けて冷蔵庫に移す。
 今日は一日中アメリカ大統領選挙の速報をやっている。パソコンで見ながら案内状のレイアウトを作る。


2020年11月1日(日)
 11月の声を聞くと、今年もぐっと押し詰まった感じがする。毎日大した事はしてないのに、追いかけられる気分だ。今日も晴れて乾燥し、鉢が乾いて仕方ない。定休日前だし、どうしようかと迷うが、水やりは休み明けにして活力剤とコテツを散布する。
 コロナの騒ぎで春から全く案内状を出してない。秋になれば少しは好転するかと期待したがとんでもない。いよいよ今年も終わりだし、お客様へのご機嫌伺い、ご挨拶、ご報告というつもりで杭州寒蘭展くらいは出そうと思っている。店に来られた方から「今年は杭州まつりはあるの?」と聞かれるので蘭花村に電話してみたが、過酷な気象や虫の発生など栽培上の困難があった上、中国からの入荷が見込めないし、上野グリーンクラブも無いなど、今年は難しいねという事になった。栽培品を飾ってそれぞれ静かに楽しむつもりだ。
 全日本大学駅伝で、ここの地元の駒澤大学が優勝した。まだ古い店の頃、大八木監督らが散歩の途中店を覗いていった事もあった。久し振りの優勝おめでとう!!。
 夕方Kさんが寄っていく。


2020年10月31日(土)
 今朝のテレビで今夜が満月(ブルームーン)と話題にしていたから、それは間違いないだろう。昨日ここに書いたのは違っていたみたい。昨夜もきれいな月だったが、今日は雲一つない青空。太陽はピカピカ。1ヶ月に2回満月が見られるといい事があるらしい。今年はコロナでろくな事は無いから、今夜はすばらしいお月見をしたいものだ。
 今朝の最低気温は10℃をわずかに下回って1桁の寒さになり、エアコンを入れた。日中はいい天気で暖かいから温度差が大きい。
 朝来る途中ホームセンターに寄って作場の鉢掛け用の角材を買い、カットしてもらってきた。頑丈な枠に角材を渡して鉢を吊るすのは、地震の揺れにも強いし、鉢数はたくさん置けていい方法なのだが、1列同じサイズにしないといけないという点が、時として不便な事がある。そして、端から決めていってもう一方の端がジャストサイズになるとは限らないので、そこの微調整が必要だ。広くて余裕がある作場なら空けておけばいいが、ここのように狭いところで少しでも多く置こうとすると、色々と工夫がいる。列の鉢を置き換えたらもう1本角材が入る幅が出来たので、ホームセンターで調達した角材を設置した。そうやって鉢を移動させると、今まで頭に入っていた蘭を探し回る羽目になるのは目に見えている。
 作場の一番角に置いていた杭州が、今日見たら花茎が上の方で折れていた。去年入手して今年新芽が出て、花芽もついてつぼみが2輪。残念!!。他に同じ被害は無いから物理的なものかもしれないが、全面的に殺虫剤を噴霧しておく。
 昨日入荷した欅鉢をHPに載せる間もなく4鉢中3鉢が売れてしまった。昨日帰りが遅くなったが、撮影だけしておいてよかった。一応HPに載せる。

2020年10月30日(金)
 関東の平地でも街路樹のハナミズキの葉が赤く色づいた。乾燥した晴天だが、気温はぐっと下がって慌ててマフラーを探す。今夜は今月2度目の満月らしい。満月カレンダーを見ると、金曜日となっているのと土曜日となっているのがあって、”どっちなんだ”と思ったが、夜中の12時を境にどちらに入るかという微妙なところなのだろう。いずれにしても今夜の月には違いない。雲に隠されなければいいが。
 新型コロナウィルスは第2派の流行で、ヨーロッパでの勢いが止まらない。フランスでは再びロックダウンが行われるという。日本ではそこまでではないものの、じわじわと感染が続いて、アフターコロナはまだ当分先のようだ。
 横一線に並んでいた寒蘭のトップを切ったのは、わずかな差で「黄流」だった。ほとんど並ぶようにして、「球磨川産青花」、「雨情」も片手を広げている。杭州寒蘭も一番乗りはつぼみが横を向いてきた。
 夕方欅鉢がいくつか入荷する。ウチョウラン鉢ともう少し大きな丸鉢で、細長い蘭鉢はない。しかし出来のいいのを残しておいた分なので作りは完璧。時間ができたら写真を撮りたい。
 「きょうのショット!」を見直していたら、22日のコメントが前日のままになっていた。写真だけ変えて終わりにしてしまったようで、正しくは「スミレイワギリソウ」です。失礼しました。


2020年10月29日(木)
 朝の予報で、今シーズン一番の洗濯日和と言っていた。乾燥で手がカサカサする。干してあった砂がすっかり乾いているので、他の種類を混合して用土を作る。コンテナで混ぜると洗ってある砂でも微塵が出てくるので、又篩いにかけ、植え替え用土の容器に一杯にする。これが縁まで入っていると何となく安心するが、いつまでもつものやら。本当に寒くなると砂を洗うのもつらくなる。
 天気が続くので、昨日もかなり乾いていたが見送った水やりを、今日は全面的にする。予定よりちょっと早いが、鉢の表面が真っ白になっていて待ちきれない。
 店内に入れた寒蘭のつぼみが横を向いて、どれも同じように膨らんできた。来週には開き始めるだろう。石に寄せ植えした笹りんどうも咲いてきて一緒に飾っている。ようやく花の季節になった。


2020年10月28日(水)
 うす曇りだが秋の澄んだ空気で過ごしやすい。植え替えをし、電話がいくつもかかったりかけたり。
 午後約束のお客様が見え、蘭や鉢を選んでしばらく話をする。花が咲いている株を買っても、次に中々咲いてくれないのは誰しも悩むところ。うちでも花が着く株より花がこない株の方がずっと多いのだから、絶対的な秘策があるなら教えてもらいたいくらいで、一般的に言われている事を伝えるしかできない。数を沢山栽培していれば何かは楽しめるが、この株に咲かせるという方法があれば知りたいものだ。杭州寒蘭の方が少ない条数で花がきやすいかもしれないが。
 パソコンでする事がたくさんあって他の作業はあまり進まなかった。

2020年10月25日(日)
 ようやく秋晴れが続くようになった。朝来たら郵便受けに不在連絡票が入っていた。昨日「柿を送った」と電話があったからきっとそれに違いない。いつもの配達の人ではなく、11時開店を知らずに朝のうちに来てしまったのだろう。午後作場で植え替えをしていたら、「あー、いて良かった!。重いですよ。」と持って来てくれた。
 いくつか植え替えをしてから、せっかくの晴れ間を利用しようと用土を洗って干す。
 夕方店に入って送られた柿に取り組む。渋抜きをするため去年の焼酎の残りを探したら、わずかだが残っていた。柿をペーパータオルで一つづつ良く拭き。ヘタの部分を焼酎に浸けてポリ袋に入れていく。途中で焼酎が足りなくなって近くのコンビニに買いに行き、全部の柿を終了して最後に袋を閉じる。もう何年も送ってもらっているので、大分手慣れてきた。渋抜きが出来た頃最初に試食する時が問題で、うっかり渋を口に入れてしまうといつまでも残って悲惨な事になるが、よく渋が抜けた柿は本当に甘い。今ではすっかり年中行事になった秋の楽しい作業だ。柿を採るのも、きちんと箱に詰めて送るのも大変だろうに、毎年送ってくれるSさんに感謝!。


2020年10月24日(土)
 天気が良くて雨の心配がない。問合せの蘭の根っこが土の上に大きく飛び出していたので鉢を開けて植え替え、ついでに何鉢か植え替える。
 少し早い時間に水やりを済ませる。Oさんが寄って、気になる花が咲いたかと覗いていく。早いのはもうつぼみが横を向いてきたのに、それはまだ花間をとってない。進み具合は色々だが、来週末にはトップを切る寒蘭が咲き始めるだろう。Wさんがつぼみがついたのを持って来て飾ってくれる.。
 閉店時間になって外のネットを下ろしに出たら、丁度半分の月が夜空にくっきりと輝いていた。ついこの間細い三日月を見たところだったが・・。

2020年10月23日(金)
 小雨で一日中どんよりと暗い。作場はずい分乾いている気がするが、水やりは週末にする事にして、今日は液肥と消毒液を散布する。バック木が茶色くなったのを見つけると整理してきれいにする。
 えびねの冬至芽がかなり見えてきた。それほど太いのはないが、花は入っていそうだ。


2020年10月22日(木)
 うす曇りだが風もなく穏やか。今後天気は悪化の方向らしい。午後からSさんOさんが顔を合わせて、昔の杭州寒蘭などの話で盛り上がる。話している間に思い出す事もたくさんあって、楽しい時間だった。
 日が暮れるのが本当に早くて、4時半頃にはすっかり暗くなってきた。

2020年10月21日(水)
 すっかり朝晩の気温が下がるようになった。晴れた日の昼夜の温度差は大きい。
 今日はお客さんが来たり電話やメールのやり取りがたくさんあって作業はあまり出来なかった。しかし、神代植物公園と大船植物園で11月17日から23日まで寒蘭展が開かれ、津の杭州寒蘭展も12月12・13日でするというのを聞いて、何となく希望が湧いてくる。最近はコロナ禍で人が動かず、何でも縮小、中止の話ばかりだった。花の季節が近づいてくるとやっぱり展示会はあって欲しいと思う。

2020年10月18日(日)
 雲は多めだが今日は雨の心配はない。ようやくカラッとして、ちょっとひんやりした空気が気持ちいい。鉢も乾いて、今日は全体的に水やりをする。
 去年お客さんが買ったまま置いてある杭州が、花がついているのに一向に取りに来ない。少しづつ伸びてくる経過を楽しんだらいいと思うのだが。ここで飾って皆で楽しむのも、それはそれで結構だ。
 展示会情報を調べようと園芸JAPANを見たら、やはり趣味家の展示会は少ない気がする。寒蘭の本場ではたくさん予定されていてさすがだと思うが、東京では中止を決めたところもあって、やはりコロナの影響は否めない。一向に感染者数が減らない状況が続いていて、今一つ盛り上がりに欠けるのは残念な事だ。

2020年10月17日(土)
 朝の気温は15℃。一日中雨模様で暗い。一気に季節が進んだようだ。Oさんが「もう寒蘭咲いた?」と寄ってくれるが、まだ1鉢も咲いてない。Oさんのところではもう早咲きの品種が咲いているそうだ。
 雨で寒い事もあって、メールのやり取りなどパソコンの前にいる事が多い。閉店前に、店内に入れた蘭や山草を1鉢づつ運んで水をやる。作場は明日一気に水をやるつもり。明日も雨らしいがもう待ったなしだ。

2020年10月16日(金)
 昨日の帰りは国道246下り車線、瀬田のアンダーパスで車の横転事故があり、その直後に通ったものだからもろに巻き込まれた。瀬田の手前、用賀辺りから3車線ともぎっしり。そこへ消防車が数台、救急車も一緒にサイレンを鳴らしながらやってくるが渋滞で進めない。皆が少しづつ両端に寄って真ん中を空け、ぎりぎりをゆっくりと緊急自動車がすり抜けていった。
 アンダーパスが閉鎖されたため側道に出るが、環八からの車がたくさん来るし、元々交通量が非常に多いところ。交差点では前へ進めずしばらくストップし、帰りが大幅に遅れて買い物の予定が駄目になる。
 今朝の246は何箇所も大々的な交通検問をしていた。皆ゆっくりと走っているが、神奈川だけなのか東京都に入ったら普通に流れた。
 久し振りに晴れて青空が見える。急に寒くなって冬のような服装になり、秋口の薄手の服の出番がない。少しづつ涼しくなっていくのではなくて、急に寒くなったり又暑い日があったりで、半袖と冬服を繰り返す。均すと次第に気温が下がっていくという事だろう。
 定休日に買ってきたイワシャジンに立派な(?)青虫を発見した。写真を撮った後ピンセットで駆除する。花茎が大分伸びてきた寒蘭を店内に入れた。まだ花間をとってない「野根小町」はもう少ししてから。えびねの冬至芽が大分顔を出してきた。


2020年10月15日(木)
 全く日が出ず、涼しいを通り越して肌寒い。時折細かい雨が降ったり止んだり。
 鉢の発送があって荷造りをする。偶々丁度いい大きさの箱があって、切ったり貼ったりの工作をしないで済んだ。
 寒蘭の花茎がどれも伸びてきた。花間をとってきたのを店内に入れて、支柱を立てて真っすぐにする。店内は鉢が主体だったのが、次第に植物が増えてきた。

2020年10月14日(水)
 昨日は夏に戻ったように気温が上がった。陽射しを受けると暑くて木陰に避難するほど。洗濯もはかどるし上天気だと能率が上がる。
 定休日に仕入れてきた山野草を今日持ってきた。蘭鉢や寒蘭もあるのでそれほど場所がないが、窓の近くに並べたら華やかになった。やはり花が咲いているという効果は大きい。寒蘭が咲くまでは他の花の助けを借りないと間に合わない。
 鉢や山草の写真を撮る。花によっては花弁が透ける方がいいのもあり、場所をあちこち移動して撮影する。たくさん撮ってもIphoneからパソコンで画像を読み取る時に1枚づつしか開けない。デジカメなら一度に選択して画面に表示できるが、Iphoneでそれが出来る方法があるのだろうか。この作業に時間がかかって、撮影後の処理が難航する。
 ネットで調べたらアプリで出来そうなのだが、詳しくないので今度研究してみよう。


2020年10月11日(日)
 台風14号のコースが変わっている。八丈島の辺りからゆっくりとUターンして南下を始め、そのまま消滅していくようだ。御蔵島や三宅島などえびねではよく知られた地域で大雨の特別警報が出された。
 今朝はワイパーを動かす場面もあったが、曇りがちで風も無く危なげない天気。店に着いた頃から一時日が出て明るくなった。太陽を見るのは実に久しぶりだ。
 これまで雨続きで、蘭にも外の棚にも水をやるタイミングが無かったが、明日は定休日なので全面的に水をやる。外の棚下でつぼみがついていたイワシャジンが咲いていたので、少しきれいにして棚に飾る。小さなつぼみがあった事は知っていたが、夏の猛暑で葉がチリチリになり、これでは咲かないで終わるかと思っていたが、今日見たらしっかり咲いていた。涼しい自然の中に育つ山野草にとっては都会の環境は厳しいのに、今年のような夏は可愛そうだ。
 「園芸JAPAN]11月号が昨日届いた。サイズが大きくなってから本棚の収納に悩んでいた。本が大きくて重いので自立しないで倒れてきたり、曲がって取り出しにくくなったり。そこで今までの本立てをやめて固いファイルボックスを並べて置こうと考えた。置く場所の寸法を測って、念のために1冊持って帰りにホームセンターに寄った。今日は棚を掃除して買ってきたファイルボックスを並べたら、計算通り丁度ぴったり。雑誌も取り出しやすく、しまい易くなった。
 閉店間際にお客さんがきて、鉢を買っていく。去年寒蘭を買っていって、うまくいってるそうだ。良かった。帰りは又雨。


2020年10月10日(土)
 10月10日は昭和39年東京オリンピックの開会式だった。「世界中の青空を集めたような」という名セリフで始まったテレビ中継と、それまで白黒テレビだったのがオリンピックをきっかけに、多くの家庭がカラーテレビになったという時代の転換点のような日だ。その後体育の日として記念し、休日になったと思っていたが、目の前のカレンダーには何の表示もない。「あれはどこへ行った?」と探したら、今年開催されるはずだった東京オリンピックの開会式、7月24日にスポーツの日として移動していたのだった。7月のカレンダーを見直したら、ちゃんとスポーツの日として休日になっていた。
 当店は休日のために休みという事が無いから、何の休みか関心が無かったのだ。今年に決まっていたオリンピックが来年に延期され、無事に開催されるかどうか確実ではない状況で、これも又今後変わるのだろうか。大体、頭にしみこんでいた祝日の日付が法律で月曜日に移動したので、益々分かりにくい事になった。もう何十年も定休日以外は休みじゃないというシンプルな生活を続けてきたから、どちらでもいいようなものだが。
 台風14号は伊豆諸島の辺りを通っていて、その影響で雨の止み間がない。風がそれほどでもないからまだいいが、多摩川の橋を渡るのはちょっと緊張する。朝来る時は順調で遅れないで来られたが、夜に向けて雨は強まると思うので、今日は1時間早めに帰る事にする。

2020年10月9日(金)
 台風14号が日本に近づいていて、その余波で雨が降り続く。予報では太平洋側を列島に沿って進む見込みだ。上陸は避けられそうだが、明日は四国、紀伊半島、東海、関東は影響が免れないだろう。今日も寒いと感じるくらい気温が下がり、一日中暗くて昼間でも車はライトをつけて走っている。
 四季蘭「香妃」が咲いた。他の四季蘭や素心蘭はほとんど花が終わったので作場に下げて植え替える。寒蘭の「黄金月」はもうかなり花間をとってきた。
 明日白石は午前中用事があって出てくるのが少し遅くなるかもしれない。台風の状況と相まって、明日は時間通りにいかない事があるので、お断りしておきます。


2020年10月8日(木)
 一日中雨。いきなり寒くなって朝着るものを選ぶのにまごつく。初めて厚手のものを出してきた。
 今日も新芽が駄目になった杭州を見つけた。株分けした小さい方なので本体は無事だが、鉢を開けて黒くなった部分を処理する。うまく止まってくれるといいが。こんなに涼しくていい気候なのに、あの猛暑の後遺症はまだ続いている。
 えびねの水苔が乾いていたので、レンテミンを落として潅水する。四季蘭「香妃」のつぼみが膨らんで間もなく開きそうだ。気温が下がった分、花が長もちするかもしれない。
 「今月の予定」を更新してなかったので、今日10月・11月分を載せる。

2020年10月7日(水)
 昨日までは快晴続きだったが今朝から曇りがちでやがて雨になった。今後1週間は傘マークが取れないようで、昨日の暑さが涼しさに変わった。
 作場の寒蘭は花茎がずい分高くなってきたが、杭州でも一番早い「水無月」はもう25pくらいに伸びている。まだ5pほどのもあるからずい分バラツキがあるが、10月末から年が明けて1月末まで次々と咲くのだから当然。これからは奥の鉢を取る時、手前の花茎に触らないよう注意が必要だ。
 注文した植物育成灯が届いた。天井に下がっている時より、床に横たわっている方がずっと長く感じる。重さも相当なもので、保管場所も今までの高い所を止めて、物置の低い場所に移動する。
 植え替えのために鉢や砂を買いに来る人がいて、砂は又洗っておかないといけないだろう。


2020年10月4日(日)
 朝家を出る時はワイパーを動かしながらだったが、店に着く頃には止んだ。このところ交通渋滞の日が多かったが今日は久し振りに道路が空いていて、目の前の246に目をやると、走る車が見えない事が多い。
 曇っていて涼しいので早目に水をやり、えびねにはユニフォーム粒剤を鉢の表面に置く。毎日冬至芽を探しても見えなかったのに、まだ小さいものの「富士」の冬至芽が見つかってほっとする。
 中と外の蘭全体に、液肥にレンテミンを少量混ぜて散布する。古葉がポロッと落ちる株は楽だが、茶色くなってそのままくっついているものは始末が悪い。冷蔵庫からレンテミンを出したついでに、一斉にハサミで切り落とす。刃先だけが入る小さな瓶に原液を入れ、10秒ほど浸けるとすぐに次に使える。瓶から出した原液は保存が効かないので、帰りに捨てる。1鉢だけに使うのは勿体ないが、沢山の植え替えや手入れの時には効率的だ。


2020年10月3日(土)
 暑くも寒くもなく快適な一日。洗った砂が乾いてきたので、混合砂を作って袋詰めする。まだまだこれからもたくさん砂を洗わなくてはいけないが、用土入れに一杯あると気持ちに余裕ができる。
 鉢を買いに来たお客さんが二人丁度一緒になる。最近ではそんな事は珍しく、まだまだ人の動きは多くない。他府県から見ると東京へ行くという事自体が危ない事のように感じられるかもしれないが、ここでは密になる事はありえないので、ちゃんと対策をしていれば、過度の心配は要らないと思っている。
 四季蘭「香妃」のつぼみが色づいてきた。来週には咲くだろう。今年は秋蘭が色々咲いて、花の無い時期を助けられた。


2020年10月2日(金)
 夕べの中秋の名月は、全く遮る雲もなくすばらしく輝いていた。月は明るい。今日は秋晴れで陽が当たっているところはかなり暖かく、外では半袖の人も見かける。昨日洗った砂はいい具合に乾いたが、手はカサカサしてきた。これからは土を洗うとたちまち手が荒れる。季節の変わり目を一番感じるのはこの点だ。
 素心蘭とセッコクを展示していたMさんが下げにくる。レンテミンのIさんが来て、ウィルス侵入を防ぐというのど飴を置いていった。優しい抹茶味で中々おいしい。閉店時間には外はすっかり暗くなった。


2020年10月1日(木)
 予報通り今朝は細かい雨だったが午後には明るくなった。いよいよ10月。涼しくてニットを羽織ってきた。9月はまだ夏の名残があるが、10月となると全く気分が変わって、年末の方にぐっと近づいた感じがする。今夜は中秋の名月。見られるか微妙だ。カレンダーを1枚めくり、外に掲示している営業日のお知らせを印刷して10月の営業に替える。
 毎日蘭の花芽探しをしている。株元をずーっと見ていたら、いきなり目の前につぼみが見えてびっくり。寒蘭「黄金月」の花茎が30pを超えていた。下ばかり見ていたから気がつかなかった。気を取り直して他の寒蘭を見ると、他のはまだ花芽という感じでここまで伸びているのはない。涼しくなってきたからこれからどんどん進むだろう。
 頼んであった用土が配達され、段ボール箱から出して1袋づつ物置に積む。この作業が一番大変になってきた。段ボールを畳んで片付け、用土が届いたついでに1袋洗う。
 植物育成灯の在庫が無くなったので注文する。時々切れるので取り換えるストックが必要だが、良く分からない物を記号だけで頼むのは何か間違えてないか不安だ。昭和の人間は相手と話したり、実物を見たり触ったり、分からないところを確かめて買いたいのだが、今はクリック一つで物を買えないと駄目らしい。何でもデジタルに慣れないといけないので、来たばかりの国勢調査やマイナンバーカードはスマホから手続きを済ませて便利だと思ったが、買い物はよく知っているもの以外、ネットの買い物はなるべく少なくしたい。当店でもHPで販売しているが、充分質問していただいて、疑問のところは写真を送ったりして、納得していただくまでやり取りしたいと思っている。時代遅れかもしれないが。

2020年9月30日(水)
 カラッとした秋晴れ。この間までのぐずついた天気が嘘のようだ。日陰に入ると冷やっとするほどで、すっかり秋の気配になった。
 干してあった用土が乾いていて、混合砂を作って袋詰めする。通路の草取りをしたり、自然と外の作業をしたくなる。この天気が続けばいいのだが、明日は中秋の名月で予報は傘マークがついている。残念!。今夜の月を見ておいた方が良さそうだ。
 Mさんが展示してくれている素心蘭が何本も花があがって、いい香りが店内に広がる。

2020年9月27日(日)
 久し振りに傘が要らない。曇っているが時折薄日が射して、風も無く過ごしやすい。このところ雨ばかりで砂を洗うタイミングが無かったので、用意してあった化粧砂を洗う。
 Mさんが素心蘭とセッコク「八代」の2度目の花を持って来て飾ってくれる。Hさんも寄ってくれて、株分け、植え替えをする。
 定休日前なので全面的に水やり。猛暑の頃の忙しい水やりは無くなった。


2020年9月26日(土)
 昨日の大渋滞の原因は、今年度上半期最後の”ゴトウ日”にあった事に今朝気がついた。全くうっかりしていて、あの決めぜりふでチコちゃんに叱られそうだ。
 今日も雨で3日連続。明日も雨だそうだ。細かい雨で大したことないようだが、傘なしでは結構濡れる。9月に入ってから晴れた日は本当に少ない。菜種梅雨というのだろう。日照時間が記録的に少なかった7月を思わせる。涼しくなったのはいいが、こんなに極端な陽気では蘭も戸惑うだろう。
 風蘭「小豆島産赤花」が狂い咲きで2度目の花が開いた。きれいな色で喜んで撮影するが、場所を移して撮っても中々ピントが合わない。明るいところでは陰影が出来ないし、暗いとぼんやりしてしまう。ずい分あちこち移動させて撮影したが、どれも使い物にならない。諦めて日向寒蘭「曙桃錦」を撮る。
 電話がかかってきておしゃべりする。1本の電話やメールで気持ちのスイッチが入る。


2020年9月25日(金)
 今朝は遅刻した。いつも通りに家を出たのだが、246に入った途端上下車線とも大渋滞。それも途切れる事なくずっとノロノロで、11時開店に間に合うのは途中で諦めた。事故があった訳でもなさそうだし、4連休は終わったし、こんなに激しい渋滞の原因は分からないまま。ただ、瀬田陸橋で環八へ出る方は1ミリも動かないのに、都心へ向かう車線はようやく動き出した。環八が詰まっている影響がこんなに長く連なるとは驚きだ。11時を10分以上過ぎてようやく店に着く。
 今日も雨で、涼しいを通り越して肌寒い。花もちのためにはありがたいが、2度目の玉花蘭の花もさすがにくたびれてきた。代わりに杭州の花芽はぐっと伸びている。秋が深まっていくにつれ、目が離せなくなる。帰り際に液肥と消毒液を散布する。

2020年9月24日(木)
 一時は上陸も言われていた台風12号は、それて温帯低気圧になった。ひとまず安心だが台風の影響はあって雨が降ったり止んだり。肌寒いほどで上着が必要だ。
 止んでいる時に砂を洗おうかと土の袋を出してきたが、すぐに降り出したので用意だけしておく。作場をひとわたり見て問題がありそうな鉢を植え替えた。
 休み前に蘭鉢が少し追加され、写真を撮る。鉢の写真は花より大変だ。グラデーションペーパーの下に鉢を載せる台を置くのだが、ごく小さい鉢と背の高い鉢とで、それそれ丁度いい高さに合わせる。そのため鉢受け皿を置いたり、本を置いたりして調節している。
 雨の中Wさんが寄ってくれて、色々おしゃべりをする。やはり日当たりがいい作場は花芽の着きが良さそうで羨ましい。

2020年9月21日(月・休)
 今朝も246の下り車線は大渋滞で、ところどころ駐車場状態。Go toキャンペーンに東京都の発着がOKになるのは10月1日からだそうだが、長く続いた巣ごもりから一斉に羽ばたくかのようだ。店に向かう上り車線はきわめて快適だが、今日から秋の交通安全運動が始まった。用心、用心。富士山にうっすらと雪が降ったそうだ。平野でも夜はかなり涼しい。
 作場で花芽を探す。毎日見ていても気がつかなかったのに、急に伸びていて見つかったりする。杭州の細い花芽は袴と見間違う事があるので、ぬか喜びにならないよう角度を変えてよくよく見る。外の棚下に観音素心の花芽が上がっていたので店内に入れる。一緒に並んでいた鉢でいくつか植え替えが必要なのを植え替える。
 電話がかかってきたり、鉢を持ってきてくれた人もいて、本当に少しづつお客さんが動き出した。
 帰りがけにHPを更新。「きょうのショット!」を編集してアップし、ウェブサイトで確認するとリンクがおかしい。何度もやり直してアップロードし、確認すると又違う。パソコンを再起動し、又やってみるがどうしても正しいリンクにならない。仕方がないので一度その部分を消して作りなおしたらようやく元通りになった。狐につままれたようで、つまらないところでずい分時間を使ってしまった。

2020年9月20日(日)
 今朝の通勤路は上りがスイスイ、下りはいたる所で渋滞。店へは順調に到着する。突然涼しくなって気温は23℃。少し前には考えられなかった最高気温だ。曇りで時折パラパラと来る天気。
 作場の蘭の置き肥を新しいものに取り換える。この間軟腐になって手当した杭州が、やはり止まってなくて黒くなっていた。今度は思い切って余分に切って根巻きにする。小さな2株になって心もとないがダメ元で。
 作業をしていたら久し振りにOさんが寄ってくれる。「今年はずい分たくさん枯れた。駄目だ・・」。毎年この時期聞かれる言葉だが、今年は何人もの口からこれを聞く。異常気象という言葉が言われてずい分経つが、今年の夏は最強クラスかもしれない。
 明日は休日の月曜日なので営業し、今週は火水が定休日になります。9月からこれも復活しましたのでお間違えなく。


2020年9月19日(土)
 今日から4連休。天気は絶好とはいえないが、猛暑がようやく去って出かけるにはもってこいだ。これまで入場者数が厳しく制限されていたスポーツ観戦やイベントも少し緩和された。東京への旅行もOKになり、飲食店などへの夜の時短要請も解除された。一方で東京の感染者数は増加傾向だ。両立は本当に難しい。
 今朝国道246に入った途端渋滞に巻き込まれた。東名に乗ろうとする車が入り口付近では一般道まで数珠繋ぎで、246はずっとノロノロ状態。昨日帰りにガソリンを入れ忘れた事を深く後悔する羽目になった。あちこちあったスタンドが無くなって、すずき園芸までもちそうにない。こういう事態が最近何度かあって、大きな車から去年軽自動車に乗り換えたせいだろう。ガソリンタンクが小さいから入れ忘れると悲惨な事をあらためて心に刻む。ようやく多摩川の近くで給油出来て店に向かった。このドキドキ感は身体に良くない。
 店の前の道路は、夕方になっても下り車線の渋滞が続いていた。遊びに行く人たちも中々大変だ。
 鉢が乾いているところとまだ湿り気があるところと、場所によってずい分違う。迷ったが夕方水やり。春蘭はまだほとんど花芽が見えないが、「賀神梅」、「冠春」「知足素梅」などには見えてきた。

2020年9月18日(金)
 関東だけは今年最後の猛暑日という予報だった。猛暑日とまではいかなかったが一歩手前の東京は34℃。作場の扇風機は熱い空気をかき回している。それほど太陽が照り付けているわけではなく、雲が多めで気温が高い。明日からは30℃に届く日は無さそうなので、いよいよ初秋という事になるのだろう。
 作場で花芽を探す。まだ先端が見えてきたのが少しある程度だが、杭州でそういうのは決まって新芽が無い。新芽か花芽かどちらかという感じで、どちらがうれしいかは難しいところだ。杭州寒蘭はよく真夏に咲いてしまう事があったが、新しい店に引っ越してからはそういう事が一度も無い。お客さんのところでは相変わらず真夏に咲いたという話が聞こえてくるが。
 つぼみが上がっていた龍岩素心が開き始めた。中々ふくよかないい花だ。
 9月になって11時開店に戻り、その分早く家を出ることになったが、道路の混み方が8月までとはまるで違う。毎日往復とも渋滞で、それだけ経済活動が活発になってきたのかもしれない。


2020年9月17日(木)
 今日も陽が射さず涼しい一日。駐車場が空いていたので店の前の草取りをする。
 一日延ばしにしていた蘭鉢展2020のページを作る。落款の写真を撮って載せ、今日アップする事にした。
 店に来たMさんが、軟腐になった株が10株もあると言っていた。やっぱり・・・。注意していても完全にゼロにするのは難しい。新型コロナも新規感染者数が幾分収まる傾向とはいえ、まだまだ収束の目途が立たない。お客さんも本格的に動かず、今年の鉢の出品数はいつもより少ない。そのうち搬入があれば追加していくが、今回は展示会の期間を特に決めないし、案内状も出さない。HPに載せておいて、見に来られる方があれば店は毎日開いている。そんな風で、いつもとは違う蘭鉢展になります。


2020年9月16日(水)
 店に来る途中雨が降ったが、その後は曇りがちの天気。昨夜から急に涼しくなった。服装も少し厚手のものに変わり、一気に秋の気配だ。冷たい麦茶ではなく、お湯を沸かす。
 8月の猛暑の影響が今になって出て来た。蘭の作場を見ていると、軟腐になっているのがいくつか見つかる。毎年猛暑に耐えて頑張って、ほっとした頃にこれが出てくる。丈夫なものはびくともしないが、どれもデリケートな品種ばかりだ。鉢を開け、黒くなったところをきれいに取り除き、殺菌剤を塗る。以前一度軟腐が起き、手当をして植え替え、1年作って新芽も出て乗り切ったと安心したところに再び軟腐になったのがある。中々手ごわい。又祈る気持ちで手当をし、作場全体に液肥と消毒液を散布する。
 「園芸JAPAN」の清算の時期で、整理したら本棚が少し空いて出し入れしやすくなった。


2020年9月13日(日)
 曇りがちの一日。昨日から残暑が去ったかのように涼しくなった。このまま秋になるとは思ってないが幾分楽になった。植え替えなどの作業を始める気になり、根巻きにしてある蘭をいくつか巻き直す。
 洗った用土が大分乾いてきたので、混合して化粧砂を作り袋詰めする。これまで使っていた土が入らなくなると代替品を探して取り寄せる事になるが、それぞれ粒の大きさが違ったり、揃ってなかったり、微塵が多かったりするのは開けてみないと分からない。土関係のものは入らなくなると本当に困るが、大量にストックしておく場所がないのが悩みだ。
 お客さんから電話がいくつかかかってくる。今年の異常な気象で皆さんも苦戦している様子が伝わってくる。うちでもとても順調とは言えず、祈る気持ちで経過を見守っている。


2020年9月12日(土)
 昨夜も叩きつけるような雨が降ったが、家を出る頃にはほとんど上がった。このところ毎日天気が安定しない。気温もぐっと下がってエアコンが要らないが、その分洗った用土はまだ乾かない。
 作場の植物育成灯が1本切れたので、連絡して取り換えてもらう。毎日朝7時から夕方6時頃までつけっ放しなので、やはり寿命は長くないかもしれない。
 蘭の植え替えを、気になるものから手がける。杭州寒蘭の花芽があちこちで確認できるようになった。杭州「瑠璃紅」に太い新芽が早々に出たのに、その後凝ったような感じですんなり伸びてこないので、駄目になったかと心配していたら、ここへきて伸び始めた。極端な気象が色々影響を与えているのかもしれない。雨が降ったり止んだりで、暗くなるのが一層早く感じる。


2020年9月11日(金)
 晴れたり急に雨が降ったりの変わりやすい天気。今週末はずっとこんな風に傘マークがついている。気温は33℃で晴れるとかなり暑いが、昨日洗った用土を外に干すのがためらわれる。
 四季蘭「野麗」が開きだした。薄緑の花弁に鮮やかな紅点、楚々とした雰囲気が可愛い。日がビルの陰に入ったところで駐車場の草取りをする。
 今回洗った土は化粧砂用の小粒。既に洗ってあった焼赤玉小粒を篩うと、ほとんどが微粒で篩いに残った方が少ない。微粒は又別の用途に使うしかない。
 夕方寄ったMさんが、今セッコクが4鉢咲いていると言っていた。あちこちでセッコクが咲いていて、そもそもこの時期に咲きやすいのか、今年の異常気象によるものか。


2020年9月10日(木)
 今日は一日曇りがち。朝多摩川を渡る時、東の空一面に変化に富んだ雲が広がっていて写真を撮りたい衝動に駆られるが、運転中なのでそれも叶わず。店に着いてしまうと周り中高い建物ばかりで写真を撮りたいような空が見えないのが残念だ。コロナで車通勤に変える前は、夏の夕方電車の窓から夕焼けを見るのが楽しみで、時には花火が見えたりするが、下の方まで空が見える場所は多摩川の上しかない。
 雲が多く天気が変わりやすいという予報だったが、植え替え用の化粧砂を洗って干す。そろそろ用土を取り寄せないといけないのだが、その前に在庫を先に洗って使うことにする。諸事情で手に入りにくい土が色々出てきて、やむを得ずブレンドは変わっていく。
 「園芸JAPAN」が入荷するタイミングでWさんが寄る。家が渋谷に近いので、今再開発中の渋谷の変わりようを常に見ている。白石はこのところ渋谷には全く行ってないので、完成後に出かけたらほとんど初めての町という感じだろう。以前は頻繁に行っていた町なのに、もう道を聞かないと歩けないかもしれない。


2020年9月9日(水)
 重陽の節句。秋の気配を感じる頃だが、台風10号の置き土産か猛烈な暑さがやってきた。昨日も一昨日も天気が不安定で、晴れていたのに突然雨が降り出したりだったが、今日は晴れ一色で強烈な日差し。
 「園芸JAPAN」10月号が入荷。セッコクがたくさん載っているを見て作場に行ったら、「雅」に花が着いていた。5月に咲いて楽しんだのに又狂い咲きか。そう言えばこの間Wさんも、今セッコクが咲いていると言っていた。
 午後お客さんが来て株分け、植え込み。夕方水をやっていたら、棚下の小さな根巻きにつぼみが上がっているのがある。品種不明の札落ちで、葉は玉花蘭の感じだが、花茎が濃い色で今まで咲いていた玉花蘭とは別かもしれない。龍岩素心の鉢にもつぼみが上がっていた。一つの花は寿命が短いが次々咲いてくると、他に花が無い時期だけにありがたい。6時に店を閉めようとすると外はもうかなり暗い。大分日が短くなっているのに気がついた。


2020年9月6日(日)
 台風は刻々と九州に近づいていて、東京でも天気はとても不安定。今日は気温がぐっと下がって冷房がいらない。チャンスとばかり、猛暑だと中々できない草取りをする。
 連絡があって久しぶりに千葉のTさんが寄ってくれる。杭州の花芽がいくらか見つかるようになって作場を見て歩くのが楽しい。
 午後雷鳴が聞こえたと思ったら急に降り出した。このところ毎日短時間だが雨が降る。窓を開けっぱなしにはできない。
 撮影用の台の高さを小鉢に合わせて工夫し、残りの鉢の撮影をしていたらKさんが顔を見せる。コロナが始まって以来展示会等のイベントが無いので、人に会っておしゃべりをする機会が本当に少なくなった。8月まではこちらが休みがちだったので、なおさら情報に疎い状態。色々な話をしていて、やはり秋のシーズンが始まった事を実感する。コロナは幾分ピークを越した感はあるが、まだまだ続く見通しだ。色々楽しみなシーズンになるのに・・・。

2020年9月5日(土)
 台風10号が明日の夜から月曜日にかけて奄美地方に近づく模様。西日本は厳重警戒で前もって避難を始めるようだ。毎年必ず来る台風が今年はコロナと一緒になって、コースに当たるところは本当に大変。無事を祈るしかない。東日本でも太平洋側には影響があるかもしれないという。東京は晴れていたのが、夕方になってここでもザーっと降ってきた。慌てて外の消毒ボトルを取り込む。
 今日は予想通り四季蘭の「翠荷仙」が開いていた。この花が咲いたのはずい分久しぶりで、ふっくらとした花がとても美しい。2本上がっていて、これが終わったら次のが咲いてくるのでしばらく楽しめる。
 Hpに蘭鉢展2020のページを作る。鉢の写真を並べた時に大きさの差が反映されるようにしたいが、滅多にしないのでその作業が中々うまくいかず、何度かやり直す。大小に関係なく枠一杯に載せるなら簡単なのだが。全部できたらアップする事にする。


2020年9月4日(金)
 真っ青な空。上空には雲のかけらも見えない。店に向かう途中の国道では車の大きな窓ガラスから強烈な陽射しが差し込んで、エアコンが効いてないかと思うほど。多摩川を渡って東京都に入るまでは全く日陰が無い。環八を過ぎ高速道路の下に入ってようやく涼しくなった。今日の東京は36℃の猛暑日。草取りも熱中症の危険があるので今日は見送った。
 鉢の写真をHPに載せる作業をする。しばらく間が空くと中々スムーズに滑り出せない。コロナの今年は、展示会を賑やかに開く雰囲気ではないので、HPに載せるのが主になるだろうと思っている。勿論店は開いているので寄っていただくのは大歓迎だが。HPの土台を作って追加していく事にする。
 作場の中は熱い空気が動いていたが、夕方水をやって少し落ち着いた。紫秀蘭の真っ黒な花芽を発見。四季蘭の「翠荷仙」のつぼみが膨らんで明日は開きそうだ。

2020年9月3日(木)
 台風10号が沖縄地方に近づきつつある。特別警報級の勢力だそうで、今後の進路が気になる。ついこの間9号が同じようなコースを通ったばかりで、大きな災害にならない事を祈る。遠く離れた関東でも台風の影響があって、今日店に来る道中はずっと晴れていたが、二子玉川の橋まで来たら道路が濡れている。空一面がもくもくと墨を流したような不気味さ。やはり「ところにより」そのものだと実感する。
 店に着く頃には晴れて暑くなっていた。着いた途端横浜のKさんが鉢を運んでくる。旅行好きのKさんもコロナで出かけられないのは皆同じ。どうしても家にいて片づけをする人が多い。作が上がって小さい鉢には入らなくなってきて、春蘭用の小ぶりの鉢ばかりを預かる。
 今日も駐車場の草取り。暑いから少しづつ片付ける。その後鉢の写真をパソコンに取り込んで保存する。

2020年9月2日(水)
 いよいよ9月に入った。8月末までは夏バージョンの週3日という変則営業だったが、9月からは月火が定休日で水曜日から日曜日まで開店。時間も11時から18時までの通常営業に戻る。今日はその初日なので、勘違いしないよう幾分緊張して早目に家を出る。店に着いて先ず入り口脇に下げている営業日のお知らせを、9月分に取り換える。
 残暑が続いているものの、夜はエアコンが要らなくなってずい分楽になった。このところ天気が不安定で、突然ザーッと降ったり、雷が鳴ったり、又日が出たりと油断ができない。今日も午前中は曇って涼しかったが、昼過ぎに日が照って暑くなってきた。黒い雲も見えるのでちょっと気になっていたが、駐車場の草取りをした後パソコンに向かっていたら、突然前が見えないほどの勢いで降り出した。雷も鳴って、慌てて入り口外のアルコール消毒ボトルなどを取り込んだらたちまち濡れてしまうほど。その雨も短時間で止んで、まことに慌ただしいことだ。
 そんな風に割合雨が降っているので、2日の休みの後も鉢はそれほどカラカラになってない。今までと違って毎日来るようになると、今日できなくても明日水をやれるという安心感がある。連続猛暑の間はすぐに乾いてしまったが、もうその心配は無くなって定期的な水やりで大丈夫そうだ。
 お客さんから電話がかかっておしゃべり、蘭の状態の話になる。今のところどちらもまあまあだが。四季蘭の「野麗」につぼみが上がっていたので店内に入れ、集まっている蘭鉢の撮影をする。


バックナンバー目次へ