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2007年12月29日(土)
 いよいよオーラス。夕べの雨は朝には上がり、暖かくなった。最終日ということで品物の引き取り、精算などで、人が集まってくる。
 中野のEさんが遅く咲いてきた生きのいい花を、今日一日だけと展示してくれる。休みに入ってしまうので、今日来た人しか見られないが、いい感じで咲いているのを持ってきてもらった。
 下町のHiさん、いつものKoさん、千葉のTaさん、造園のTaさん、ルーペのSさん、最後に若いGoさんも来て、それぞれ売約のものを持ち帰ったり、年末のご挨拶。
 前にネズミが出た時、出入り口と思われる穴を塞ぎ、その外にネズミ捕りシートを仕掛けておいたが、今日何か掛かっているのを拓也さんが見つけた。「やった!」と皆で見に行くと、ネズミではなく鳥だった。可哀想なことをした。
 最後にルーペのSさんが、写真撮影用のグラペを天井から下げていつでも撮影できるようにセットしていってくれる。これまでのグラペでは、寒蘭やえびねの高く伸びた花茎がはみ出してしまったので、大きなタイプのを入手しておいた。それをうまくセットする方法がわからずお願いしておいたら、実にすばらしく2階に撮影場所を作ってくれた。今まで制約の多い撮影だったので、来年から新しい場所で試してみたい。

 今年一年大変お世話になりましてありがとうございました。新年は5日(土)からお待ちしています。来年もどうぞよろしくお願いいたします。


2007年12月28日(金)
 キーンと冷えている。今晩から荒れ模様だそうだ。昨日銀杏の葉が落ち尽くしたら、さすがに今日はきれいなままでほっとする。
 何本か杭州のお客さんから電話がかかる。昼休みを利用してMoさんが売約の杭州を取りにくる。鉢の問い合わせメールに返事を出す。近くのSuさんが寄っていく。遅くなって大田区のUさんが鉢を買いに来る。
 年内の営業は明日が最後。明日は予定している人が何人かいて、やりとりがあるはずだ。色々なものに切りをつけて新年を迎えたいが、中々取りに来られない人もいて、いくつか来年に持ち越しそうだ。年末寒波襲来の予報。明日は雨の合間に作棚のビニールを取り付けないと、休み中思い切り冷えそうだ。


2007年12月27日(木)
 今年最後の落ち葉がたまっているのを掃除し、注文の鉢の発送をする。HPの「古鉢がらくた市」の最後に一鉢追加。古い欅鉢を放出した時一緒に持ち込まれたもので、昔中国地方を旅した時骨董屋で買ったものだという。欅鉢ではないので、それ以上のことは辿れない。
 本格的な寒さになって、温度のかかってない方のフレームでは、最低温度が2℃。このところにぎわう日と静かな日がはっきりしていて、今日は全く静かな方だ。年内は残すところ3日。殆ど精算や残務整理のみ。


2007年12月24日(月)
 午前中は寒蘭のYoさんが遊んでいっただけだったが、昼からは昨日に続いて大田区のSaさん、下町のHiさんがやって来る。何年ぶりかの世田谷のTuさんを誘っていて、北風の強い中来てくれた。多摩蘭友会の仲間で話が弾む。
 今年は思いがけず長いこと展示してくれた「奔月」を下げに、ようやく時間を作って横浜のHiさんが来る。蘭以外のことで忙しく、ゆっくりする間もなく慌しく帰っていった。入れ違いに川崎のKiさんが来て話に加わる。久し振りのMoさんも現れた。Moさんの「孤峰」と「黄玉山」が良く咲いたそうで、「孤峰」はすごい色になったという。あの光沢のある渋い色が出たのだろうか。千葉のYaさんの「紫極」が黒紫で咲いていたのを見た時もそう思ったが、やはりもう少し明るく作るべきか。
 久し振りの人が何人も来て、閉店時間までおしゃべりに花が咲く。


2007年12月23日(日)
 冷たい雨は昼までには止んで薄日が差してきた。このところ静かだった店は、朝開ける前に造園のKiさんがもう車で待っていた。売約してあった旧作欅鉢を引き取りに来て、新たに又予約していく。後は大田区のSaさん、下町のHiさん、中野のEさん、茨城からいつものKoさん、駒場のWaさんなど常連さんが集まってきて、夕方までにぎやかに。
 拓也さんがいる時にと、蘭棚の冬囲いを済ませる。


2007年12月22日(土)
 この3連休が最後のひと騒ぎと思ったら、予想に反してしーんとしている。第一寒い!。都内は雪にはならないだろうが、雨が降りだした。落ち葉掃きを早々に切り上げてパソコンに向かう。ここが異常に寒く、この間椅子の上に敷く電気マットを持ってきてくれたのだが、これが実に暖かくて気持ちいい。お茶会の花用にと杭州寒蘭を買いに来たNoさんの他は、若いGoさんなど少々だけ。一人で温まってのんびりしてしまう。
 今日は冬至。色々な人がたくさんゆずを持ってきてくれた。今夜はゆず湯に入って温まろう。明日はお肌すべすべか???


2007年12月21日(金)
 「きょうのショット!」を撮っているのは、キャノンのPower Shot S40という古いカメラで、今はもう無いかもしれない。高級デジタル一眼を持ち歩く人が多い中で、いまどき400万画素というちゃちなカメラだ。今年の夏大雪山に行く前に、持ち歩き用にキャノンのIXY DIGITALを買った。小さくて軽くて液晶画面が大きくて、画素数ははるかに多い。手振れ補正もついている。
 ところが、画質を最高に設定して高山植物を撮りまくったが、満足な写真は一枚も撮れなかった。その後神代植物園やグリーンクラブ、蘭花村など、あちこち出かける度に持って行って撮るのだが、まともな写真が撮れない。ざらついたような画質で、せいぜい形や雰囲気がわかるだけ。設定が悪いかとマニュアルを読むが、スーパーファイン・Lサイズ以外に画質を上げる項目がない。今日店に持ってきて同じ花をPower ShotとIXYの両方で、三脚を使い、同じ位置から撮ってみたら、あきらかに旧式の方がきれいに撮れる。「これはおかしい!」。キャノンのサポートに電話する。
 話だけではわからないと、両方の写真をメールに添付して指定されたアドレスに送った。しばらくして電話が来たが、説明を聞いて驚いた。写真を見るだけで、シャッタースピード等どういう条件で撮ったのかわかるらしく、それで原因を突き止めるのだからすごい。結局ISO感度の設定が「高感度オート」になっていたためで、ただの「オート」にすればいいということだった。早速変更して同じ花を撮りなおすと、今度は滑らかな写真になった。初期設定をいじってないのだから、それなら最初からそうしておいてくれれば良さそうなものだ。何でも高感度ならいいというわけではないらしい。これで次からはもう少しましな写真が撮れそうだ。
 日中はほとんど来る人もなく、近くのSuさんが虎頭蘭を持って来ただけ。「もう花はいいか」と花付株を植え替え始め、足りなくなった混合砂を篩う。日が暮れてから千葉のTaさん、埼玉のSiさんなど仕事帰りの人達が寄っていく。「29日に又来ます」ということだったが、いよいよフィナーレへ。


2007年12月20日(木)
 杭州寒蘭展が終わりに近づき、今年も色々な花を見せてもらった。毎年思うのだが、この辺になると残る花がはっきりしてくる。鈴木さんが「最低3回は花を見ないと評価できない」と言っていた言葉も実感できる。店内に展示してある鉢は、一つづつ下ろしてから水を遣るのだが、水を切るために床に並べてあっても、いい花には目が行く。咲き始めはすばらしく見えた花でも、最後まで形を崩さないのは本当に少ない。ましてや条件が変っても毎年安定していい咲き方をするものはごく少ない。一目見ただけのすごい花は、今後の期待株として注目していくことにして、それとは別にこれまでの「やっぱりいい」花を大切にしていきたい。


2007年12月19日(水)
 朝黄業乾氏夫人が来店。黄さんの杭州寒蘭と対面してもらう。84歳とはとても見えないほどで、去年アイスランドに旅行したというから驚き。
 早くから咲いている杭州は盛りを過ぎてきた感があるが、ここへきてやっと開いたのもあり、温室から出してきて並べる。正月明けまで充分もちそうだ。
 午後注文の鉢を梱包し、銀杏の落ち葉を片付け、生の水苔にビニールカバーをかける。去年とりつけたカバーだが、春に外してそのまま巻いてあったので、真っ黒に汚れている。水苔を一旦棚から下ろし、ビニールカバーを広げて両面をていねいに拭いておく。きれいになったところで水苔を戻し、水をやってビニールをかける。これで去年同様青いままで冬越し出来るはずだ。急に寒さがきて、蘭棚の冬囲いも急がなくては。
 日中はいつものKoさん、遅くなって大田区のUさんが寄っていく。


2007年12月16日(日)
 寒い!。風が強く、銀杏の葉が吹雪のように舞っている。水苔の上にも山草棚の上にも積もってしまってお手上げ。キーンと冷えていて落ち葉と格闘する気になれない。この北風で落ち尽くしてしまえばいいが、掃除は休み明けだ。あまりの寒さに初めてエアコンをつけてしまった。リモコンのスイッチを入れたらまだ冷房・・・。
 いつものKoさんが展示品を持ってきて、これまで展示していた鉢と入れ替える。今日は神代植物園の最終日で撤収。いつもの仲間はそちらに行ってしまって今日は静かだ。そのうち、三重のKaさん、蘭花村の村長さん、出版社のSさん、ルーペのSさんの団体が現れた。神代植物園で待ち合わせてそちらを見てから、すずき園芸、上野グリーンクラブへと杭州寒蘭巡りのツアーご一行が慌しく去ると、Koさんもグリーンクラブの最終日を見てくるといって帰っていった。
 その後は久し振りにゆっくりとして、HPも明るいうちに更新。今日は何としても早く帰って寝不足を解消しておかないと、明日は蘭花村への長距離ドライブだ。12月も後半に入って杭州寒蘭は最終章に突入した。


2007年12月15日(土)
 上野グリーンクラブに直行。品物の数に圧倒される。昨日の初日はマニアが大集合したようだが、週末でないと行かれない人も多く、今日も知った顔に次々と会う。ほとんどが輸入したばかりの花で、今流行の大きな花があちこちにある。2階の展示場では日本寒蘭を思わせるような大きな株に、高く真っ直ぐに上がった花茎、立派な展示品が並ぶ。ここでも圧倒されて見とれ、売り場のたくさんの花を端から見て行くだけでも時間がかかり、お昼までに店に帰るはずが1時間も遅れてしまった。収穫は千葉のTaさんが出品していた「紫極」が真っ黒いほどの発色で咲いていたことで、ここで普通のサラサで咲いているのが同じ分け木とは思えない程。でも咲かせ方によってはあの色が出るんだと納得できたことは良かった。
 午後はグリーンクラブで会った人達がこちらに移動してくる。埼玉のIさん、仙台のYaさん、練馬のIさんに近くのSuさんも寄り、遅くなって出版社のSさんも戦利品を抱えてやってくる。若いGoさんも来て結局遅くなってしまった。


2007年12月14日(金)
 雨は上がったが北風が強く、店前の街路樹の銀杏が散って黄色いじゅうたんのようになっている。掃除をしようにも目の前にどんどん落ちてくるのでしばし静観。そこへ千葉のYaさんが、中国春蘭交配種の「碧玉圓荷」と蓮弁蘭奇花「六星奇素」を持ってくる。「碧玉圓荷」6鉢は実生兄弟のすべてつぼみ付。うち1鉢はまんまるい花が咲いている。「六星奇素」3鉢はまだつぼみ。杭州寒蘭真っ盛りだというのに、そこだけ春が来たようだ。
 香港の蘭友と店で待ち合わせていて、まもなくやってきた。まだ若い(40代)ご夫婦。「一緒に写真を」と言われて表へ出て並んだ。話をすると銀杏の葉が口の中に入りそうになるほどで、遠来のお客様には恥ずかしいが、国道の街路樹なので仕方がない。今年は良く黄色に色づいて、まだ在庫はたっぷり。これが全部落ち尽くすのだから、まだまだ苦労は続く。Yaさんと三人はそれから上野グリーンクラブへと出かけていった。
 閉店頃に若いGoさん、グリーンクラブ帰りのEさんとSさんが寄る。
 明日は白石は朝上野に直行して展示会を見てから店に出ます。


2007年12月13日(木)
 朝からの雨で暗く寒い。午前中雑誌の撮影があったが、今年は紅色の発色が悪く、どうしても今年の花を撮っておきたいというものがない。盛りを過ぎた花もあるし、あまり良く咲いてない年の写真が一人歩きしても困るし。それでも青花を中心にいくつか撮ってもらった。
 撮影中に造園のTaさんが、雨で仕事が休みになってやってくる。夕べ送ってきた杭州の青サラサ前面無点花が気に入ってその場で「青龍」と命名。放出の欅鉢と一緒に買っていく。神代植物園で開催中の杭州寒蘭展を教えると、午後から見に出かけていった。
 近くのSuさん、埼玉のAさん、横浜のMoさん、遅くなって今度は神代植物園の帰りに大田区のUさんが来る。合間に滞っていた植え替えを進める。


2007年12月12日(水)
 昨日神代植物園に行って、多摩蘭友会の杭州寒蘭展を見せてもらった。杭州マニアのKuさん、Oさんに成田のTさんも当番でいて、他所の展示会を見る気楽さで楽しんだ。
 今日はいつものKoさん、Oさん、久し振りの埼玉のFuさんが寄り、暖かな日中、大御所Yaさんが来てくれる。明けて3月には90歳だそうで、中学の後輩だった鈴木さんが亡くなってからは初めて。用土を買い、近くのSuさんの車に同乗して神代植物園に出かけていった。
 今日は荷物が着く予定だったが、暮の配送は遅れ勝ち。送ったという知らせがあって待っていたが、閉店時間までには配達されない。遅くなってルーペのSさんが来て、売約してある杭州とご対面。そこにようやく荷物が届いた。荷開けして水苔で植え込み、水を遣る。「自然と野生ラン」1月号も届く。


2007年12月9日(日)
 昨日早く帰るために早目に「きょうのショット!」を更新しようとしたら、何度やり直してもエラーになってしまってうまく写真を送れない。再起動したり、ファイルを作り直ししたりしたが駄目で、半分切れたような写真のまま帰ってしまった。今朝送ってもやはりエラーで、イッツコムに電話をしたら、「ファイルの容量が50メガ一杯だから、要らないファイルをサーバーから削除してください」との事。目に付いたのを少し削除したら、今度はすーっとアップロードできた。メンテナンスが追いつかないとこういうことになる。そのうち徹底的にスリム化を計らないといけないだろう。
 埼玉のSaさんが来て、展示してあった「満月」を下げる。朝霞のNaさんが頼んであった鉢を持って来てくれる。水石を展示していてくれたのだが、これまでの「逐兎郷山」を下げて今日持って来たのは銘が「紅陽」。但し蘭ではなく石。杭州寒蘭の時期に来たのは久し振りで、このところの新しい花はほとんど見ていない。昔はずい分やったのだから、やはり好きなものは好き。新旧の花をじっくりと見て、一番評価したのは「孔雀王」だった。すっかり足を洗ったようだったのに、いい感じに咲いていた初花株を持っていく。
 昨日・今日と三重の展示会なので、東京のマニアが大挙して行ってることだろう。明日は神代植物園で多摩蘭友会の搬入。出品する人は選別、荷造りで忙しい筈。白石も火曜日の初日には見て来たい。週末はグリーンクラブでも展示会があってぶつかるから、土日に見る人ははしごをしなくてはいけない。マニアはこの時期ならではの忙しさで駆け回る。
 他所で大きな展示会がある週末はこちらは静かになるが、その間に滞っている事務処理などすることが一杯。水曜日頃には又荷が入る予定。


2007年12月7日(金)
 一日中欅鉢の写真をアップする作業。何とか最後まで写真だけは載せられた。後は価格等整理していく。
 鉢を出してくれた川崎のIさんが寄って、残っていた三橋さん手作りのサナを持ってきてくれる。鉢のラインと同じく丁寧な作りで、これも貴重品。鉢はまだ残っているそうなので、そのうち第2弾があるかもしれない。いつものKoさん、大田区のUさんが寄り、遅くなってHPの更新を始めたら、「まだ仕事してるの?」と近くのSuさんが入ってきて、遅くまでおしゃべりしてしまった。
 明日は白石は3時で帰らせていただきます。


2007年12月6日(木)
 欅鉢をHPにアップする前に、金曜日に入荷した杭州寒蘭を載せなくてはならない。何もかも一度に来てしまったから、対応が追いつかない。「鉢より生ものの方が先だ」と「お知らせ」のページに追加していく。
 中野のEさん父子が来て、この間押さえてあった欅鉢をゆっくり吟味する。久し振りに来てくれた息子さんと相談しながら何鉢か持って行った。他に杭州を選びに来た人がいただけで、展示品に水をやったり、HPの作業に追われる。鉢を全部載せ終わるのはいつのことか。
 ちょっと遅かった杭州寒蘭もほとんど開きだした。「秀水」がやっと咲き、日本で初めて花を上げる「紫園」のつぼみが割れてきた。今年は全体的に紅色が出ないで薄いような気がするが、こちらの「紫園」は最初の黒光りしていた花とは違う色で、青が乗った「八つ山」のような感じ。捧心や舌、咲き方は「紫園」そのもので、かっちりとしたいい花だ。ここ何回か黒赤の花が入ってきたが、日本であの色を期待するのは無理なのだろうか。大概のものはサラサになって、ベタで濃い色にはならないが、その代わり透明感が出て上品な感じになる。花型やバランスを中心に選んで、最初の色には惑わされない方がいいのかもしれない。


2007年12月5日(水)
 日曜日は更新が出来ないほどの賑やかさで、さすがにくたびれた。お祭り騒ぎが終わると何だかもう最後のような気になってしまうが、どうしてまだこれからが一番いいところ。ネジを巻き直してもうひとがんばり。
 注文の発送があって、荷造りしたり郵便局に行ったり。寒蘭のYoさんが、四国の展示会巡りをしてきたお土産を持ってくる。本場の寒蘭展を堪能してきたそうで、色々な話を聞かせてくれる。近くのSuさん、いつものKoさん、埼玉のAさん、若いGoさんなどが寄るが、日曜日とは打って変わって静かなもの。この間預かった旧作欅鉢をHPに載せる作業を進める。それぞれの鉢の大きさの差を画像に反映させたいが、中々気に入るようにできない。最初のページだけでも何度もやり直してしまった。売れてしまったものもあるが、欅窯の歴史でもあるので、徐々に追加して完成させたい。


2007年12月1日(土)
 ついに12月に入ってしまった。この忙しさが一息つける頃にはもう新年。あまりの時の速さに呆然としてしまう。
 店に着くとすぐ鉢の撮影の続き。ラベルをつけて全部撮り終わったのは閉店頃だ。その間目黒のFuさんが、展示してある「吉祥山」を見に寄り、富山からのお客様が紫秀蘭を買いに来る。出版社のSさんが杭州や鉢を選び、若いGoさんが鉢や砂を買っていく。遅くなって埼玉のSiさんが来て、「この間は青花だったから、今度はサラサでも」と濁りの少ないサラサを選んでいく。昼間、出版社のSさんと、「東京の人は大きいものをいいとは思わず、一生懸命小さいのを探している人が多い」という話をしていたら、埼玉のSiさんも、「杭州は小振りの方がいい」という趣味で、広い会場の展示会に出品するなら大きい葉姿がいいのだろうが、自分の家で見る分には楚々としたのがいいという意見だった。東京でも大きくて立派なのが好きな人もいるし、住宅事情も関係しているかもしれないが、東西の感覚の違いはあるような気がする。
 明日は又荷が入るので見に来てください。但し電車で。


2007年11月30日(金)
 朝寒蘭のUさんが、分けてもらうよう頼んであった寒蘭を持って来てくれる。続いて川崎市のIさんが、欅鉢の旧作を大きな段ボール4箱に詰めて持って来る。特に高価な鉢以外は、ほとんどパッキング無しに重ねて詰め込んである。中にはちょっと植えたものもあるが、殆ど未使用。寒蘭鉢、一茎九華向きの大きな鉢、釉裏紅の春蘭鉢、えびね鉢、ウチョウラン鉢、焼締鉢等多彩だが、瑠璃釉の鉢が多い。全部で45鉢。昔は鉢とセットだった三橋さんの手作りサナが入っているのもある。
 しかし、無造作に温室の中に積んであったらしく、洗わないと展示もできない。慌しく帰っていった後、鉢を洗い、記号番号のシールを貼り、写真を撮り、サイズを測り、リストを作り、HPに載せ、と山のようにすることがある。リストが出来たら又箱に仕舞っておいて、順番に出すようにしたいが、写真撮影は半分いっただけ。値段をつけて売り物にするにはもう少しかかりそうだ。いつものKoさんなど何人か来た人には構わず仕事を続ける。
 まだ段ボール箱から出している最中に、鉢目当てのルーペのSさんが来る。鉢が出てくるのを楽しみに待っていて、好みのものを物色している。この間写真撮影用の背景を送ってきたのを手伝ってもらって梱包を解き、適当な場所にうまく設営するのをルーさんにお願いした。
 その戦場のような場所に杭州の荷が入った。取りあえず根巻きのまま鉢に突っ込んで水を遣る。こちらも何とかしなくてはいけない。このところ店を出るのは9時半頃。しばらくこんな日が続きそうだ。


2007年11月29日(木)
 蘭と鉢を荷造りして発送。中野のEさんが来たが、日中は他に誰も来ない。夕方になってようやくSaさんが来て、杭州寒蘭と鉢を買っていく。入れ違いに大田区のUさんが現れ、遅くまで3人でおしゃべり。昨日の杭州展示品にはかなりの反響がある。
 先日昔の欅窯放出の話があったが、明日品物を持ってくることになった。どんなものが出てくるか楽しみ。杭州寒蘭展の最中であまり並べる場所もないから、どのように出したらいいか思案中。
 日曜日には「奔月」や、今年は良く咲いたという「下天竺山」他、いい品が展示される予定。その日限りのものもあるので、見ておいた方がいいかも。


2007年11月28日(水)
 注文の杭州を荷造り、冊子小包と一緒に発送する。
 久し振りの横浜のYoさんが来て、HPで気になった杭州を持っていく。そこに杭州寒蘭、紫秀蘭の選別品が入荷。植え込み、撮影に追われる。


2007年11月25日(日)
 昨日賑わった反動で、今日はゆっくり。風もなく穏やかだ。例のネズミ穴を塞いで以来ネズミの害がピタリと止んだ。本番はこれからなので、どうやら間に合ったようだ。ネズミには内緒なのだが、あの穴のところにネズミ捕りシートを仕掛けてある。まだまだ油断は出来ない。
 まず出版社のSさんが来る。今日は他所の店で荷が入ったので、杭州マニアは朝から皆そっちに押しかけていて、それを見に行った帰りに埼玉のIさんが寄る。去年遅すぎるタイミングで杭州を見に来て、「もうちょっと早ければ」と言われてしまった国分寺のUさんが早々と見に来る。駒場のWaさんも来て初花株を選んでいく。早咲きのものが大分咲いてきたが、やはり12月に入ってからが見ごろだろう。


2007年11月24日(土)
 店に着いたら蘭花村から杭州初花株が届いていた。まず問い合わせや注文のメールに返事をして、箱を開けようとしたところに練馬のSiさんがやってきた。「今着いたところです」と荷物を広げるともう選び始めている。30株ほどなので、端からプラ鉢に水苔で植え込み、ケースに並べていく。日本で一作又は二作している初花株なので、つぼみはまだ固く上を向いているが、しっかり咲きそうだ。たまに3条のがあるが、殆どは2条花付で、今回は5千円均一。
 Siさんが選んでいるところに目黒のFuさんが「吉祥山」を持ってきて展示してくれる。中野のEさんが濃い紅紫花前面無点花を持ってくる。日本寒蘭の舌よりはるかに白いが、葉姿やバルブは杭州ではない。多分竜泉寒蘭の紅花無点花だろうがすごい花だ。続いて茨城からいつものKoさんが、展示品を続々持ち込む。1階は並べるところがなくなって、いよいよ2階に展示。まだKoさんのものだけなので、今日は個展状態だ。近くのSuさん、ルーペのSuさん、埼玉のSaさんも来て駐車場に入り切れなくなり、近くのコインパーキングに行ってもらう。ルーペのSuさんは、この間選んでいった紫秀蘭未選別株にいい花が咲いて、「今年のはとてもいい」と、今日の杭州未選別株と一緒に、紫秀蘭の未選別株も又持っていく。埼玉のSaさんは花が咲き始めた杭州寒蘭「満月」を展示してくれる。
 午後遅くなって下町のHiさんと大田区のSaさんが同乗で来てくれた。それぞれ今日到着した初花株を選び、大勢でにぎやかに遅くまで話が弾んだ。


2007年11月23日(金)
 朝拓也さんが棚のものをどかしてネズミの入り口を探したら、普段開けることのないサッシの木枠が腐って、ネズミ一匹悠々通れるくらいの穴があいていた。店内で水をやるから、どうしても木の部分は長い間に腐ってしまう。「きっとこれだ!」とその穴を塞いだ。これで枕を高くして眠れるようになればいいのだが。展示会初日はこんなドタバタで始まった。
 しばらく前に鉢を売約していたAさんが引き取りに来て、咲き始めた杭州寒蘭に感動。お手頃のものからやってみることになった。千葉のTaさん、造園のIさん、近くのSuさんなどが来て、初日らしくなる。明日は何人か来る予定なので、にぎやかになるだろう。杭州寒蘭は30鉢ほどが咲き出した。


2007年11月22日(木)
 関東でもあちこちで雪が舞ったというほどの寒さ。一気に冬がやってきた。杭州寒蘭が次々開いてきて楽しみな時期だが、落ち葉に苦しめられる季節でもある。今日も木枯らしのような風が吹いて、まず落ち葉掃きから始める。
 今年売り物が出る「秀水」の花が開きそうだという電話があったが、鼠にやられると困るので、まずこちらの花を展示することにした。これさえなければどんどん持ってきてもらうのだが。
 寒蘭一筋のYoさんが来て、明日から四国へ寒蘭ツアーだそうだ。この時期週末は必ずどこかで展示会をしているから、趣味家にとってもゆっくりしていられない。
 片付ける日本寒蘭や、花のきてない杭州寒蘭を植え替えていたら、横浜のMoさんが来る。「昆明湖」が冴えたグリーンで咲き始めたのが気に入って、丁度別株を植え替えていたのを分ける。昔黄さんがいた頃ここで杭州寒蘭を見たそうだが、花はいいけれどもあの山の細長い葉がどうにも形にならず、あまり感心しなかったという。あれからずっと鉢で作ってきた杭州は、山の葉が落ちたあと程よく葉が詰まり、露受けを交えたいい葉姿になっていて、「これならいいね」。栃木からのお客さまも杭州らしい青花を選んでいく。杭州寒蘭についての問い合わせや、「何日に行きます」という電話が何件かあって、いよいよ明日から杭州寒蘭展。
 夕方古いお客様のIさんが久し振りで顔を見せる。昔欅鉢のいいものを毎年買っていた人で、未使用のままたくさん仕舞ってあるという。今は昆虫に熱中していて使うあてもないし、「今度持ってきます」。いいものから売れたというそのいいものを出してもらえるのだから、欅ファンにとっては朗報。蘭鉢もえびね鉢もあるそうだ。同じ手法のものは二度と作らないので、その時期のものはこうして古いものが出るのを待つしかない。杭州と同時にこちらも注目してほしい。


2007年11月21日(水)
 個人的3連休が明けて出てきたら、杭州寒蘭がずい分咲いていた。まだ出してこないうちに作場で開いてしまって、店内の日本寒蘭でしまっても良さそうなのを、花付のまま引退してもらう。どれを片付けようか一つづつ見ていたら、あった、あった、ネズミの被害。入り口脇にあった杭州初花株の咲いてしまったのが一つ、花茎を途中で齧られて垂れ下がっていた。あまりに葉が長すぎて下の段に置いてあった杭州は5花全部子房を残して花だけ無くなっていた。他には「日向の誉」、「北薩の晃」、「桃琳」の一番下の花が一輪だけ取られている。これから本格的な杭州シーズンに入ろうとしているのに、本当に困った。
 同じくネズミの被害が止まらない川崎のKiさんが寄り、二人で対策を話し合うが、どれも決定打ではない。今日帰る時にはネズミ捕りシート、毒えさ、ネズミ忌避スプレーの3本立てだ。
 近くのSuさん、若いGoさんが寄っていく。


2007年11月17日(土)
 明日は臨時休業だし、今日拓也さんがいる時にとあちこちから持ち込まれた品物のリスト作り。1鉢づつ識別のラベルをつけてパソコンに打ち込んでいく作業は、二人いないと難しい。ぽんと品物が来た後、売り物にするまでの陰の手続きは、結構手間がかかるものだ。しかしこれをちゃんとやっておかないと、後で混乱することになる。
 午前中に作業を終わらせ、午後から上野東照宮の展示会に行こうと思っていたが、この間新着の杭州を売約した埼玉のSiさんが引き取りに来た。どちらにしようか迷っていたもう一つの方も結局買っていく。続いて駒場のWaさんが神代植物園の帰りに寄って、「ここのお客さんがみんないたよ」。こちらも売約してあった杭州を買っていく。出版社のSuさんも、神代植物園→上野→すずき園芸と寒蘭鑑賞ツアーをしてきた。誰それに会ったという話を聞くと、決まったメンバーがあちこち廻って歩いているのがよくわかる。いい花の咲くところ、愛好家の姿あり。
 こうして出そびれて、4時には閉まってしまう東照宮の展示会にはとうとう行けなかった。そちらを終わらせてから、大田区のSaさんが暗くなって店に寄る。Saさんが今年の初花株の中から選んだのがいい青花に咲いた。16年の輸入株で丸3年作りこんだ株は、入ったばかりの花とは違って力がある。閉店時間を過ぎてパソコンに向かうと、造園のTaさんが「もう閉まっているかと思ったのに」と寄っていく。一級品を買っている人だが、丁度開いたばかりの初花株に目を留め、「いいねえ、これ」と持って行く。
 一日中寒くて、扇風機、換気扇も止め、入り口を閉めてもまだ冷える。フレームの最低温度が一桁になり、これまで全開だった側面を片側だけ閉める。明日の臨時休業に続いて定休日なので、まだまだ変動のある気温に対処するのが大変。留守中温度が上がりすぎる方が困るかなと、両方をにらんで中途半端な閉め方になってしまう。
 明日は人の手配がつかず、展示会真っ盛りなのに申し訳ありません。


2007年11月16日(金)
 暖かかった昨日までとは打って変わって急に冷え込んだ。まず店内と作場の花芽を見て廻る。すべて無事。ほっ!。作場を見ると植え替える鉢が目に留まってしまい、少し植え替えを始める。何鉢か終わってから、「そうだ!。HPに写真を載せなくては」と、昨日撮影した分を取り込んで「お知らせ」の更新作業をする。これが結構大変で、夕方までパソコンにかじりついてしまった。「杭州寒蘭写真集を更新して」という声があって、やらなくてはいけないことは判っているのだが、中々そこまで手がまわらない。
 Yさんが杭州選別株を持って来る。花を確認している選別品だが、まだつぼみだし、杭州寒蘭は初花とはずい分変ってしまうことがあるから、咲いてからもう一度評価することに。
 しばらく顔を見せなかった川崎のKiさんが、明日、明後日の土日に上野東照宮で開かれる寒蘭展の案内状を持ってくる。家の作場でネズミの被害があり、何鉢も花を食べられてしまったという。前に被害があったときすべて網を張って入れないようにし、穴は無くしたそうだが、この大事な季節に暴れまわっているようだ。寒蘭の芳香があだになっているのだろうか。スリップスと鼠は寒蘭の大敵だ。
 香蘭会の展示会は見応えがあるから是非行ったみたいが、日曜日は法事で臨時休業のため、明日の土曜日しかない。午前中は搬入と審査で午後から一般公開だろうから、時間が取れたら昼からでも駆け足で覗いてみたい。明日は神代植物園と東照宮の大きな展示会が集中しているから、店の方は静かな筈だ。


2007年11月15日(木)
 温室の杭州寒蘭が咲き始めた。まだ2階は使ってないから、店内の日本寒蘭を少し作場に仕舞って、徐々に杭州にシフトしていく。早咲きの「挿雲」「高秋」が濃く澄んだ翡翠色に咲いてきて、今一番いいところ。昔の杭州で作りこんで咲かせたものは、「すごい花」でなくても何ともいえない気品があって棚が引き締まる。
 ただ、これから一番気になるのはねずみ。朝店を開けたら、お茶受けに置いてあった豆菓子の小袋が床に落ちていた。隅の方には袋を食い破ったのも。どちらもわさび味ので、ねずみ好みの味なのだろうか。こんなものはいくら食べられても差し支えないが、花をいたずらされると困る。朝ドキドキしながら開けるのが当分続くだろう。
 中野のEさんが来ていると、いつものKoさん、大田区のSaさんも昼休みに覗きに来る。下町のHiさんからは「どんな風?」と電話。夕方世田谷のYoさんが神代植物園を見た帰りに寄り、会社の帰りに出版社のSuさんも、「日曜日は白石さんが休みだっていうから」と寄ってくれる。品物が入ると取りあえずチェックだけはしておきたいのが人情だ。村長さんや造園のTaさんからも咲いたの咲かないのと電話が入り、年内一杯杭州の話題満載。
 明日は又別の品物が来るという。いち早く入った品は待ちかねた心に新鮮で、つい手が出てしまうが、買ってしまった後にいいのが出るかもしれないという気もあり、じっくり見ていると売れてしまう恐れもあり、限りある予算の配分が難しい。「ご利用は計画的に・・・」。


2007年11月14日(水)
 朝メールを開けると荷物を送ったという知らせ。待っているとマニアのIさん、久し振りのルーペのSさんがやってきた。「後で杭州寒蘭と紫秀蘭の選別品が届くそうですよ」。Iさんはお昼を食べに出て、到着を待つ態勢。そこにいつものKoさんも現れた。皆で待っているとようやく荷物が到着。Koさんは第1弾のときも偶然やってきたが、今回も荷開けに居合わせるなんて何というタイミングの良さだろう。
 二人に手伝ってもらって包みを開け、水苔で植え込んで水を遣る。並べる端から熱心に見て行く。Iさんも食事から帰ってきて参加。結局その中から選んだ人1人、別のものを買っていった人2人。夕方埼玉のSiさんが寄って、作りこんだ初花株がいい感じに咲いたのと、今日届いた選別株とで迷ったが、来たばかりの魅力的な株に決めた。今日は写真を撮るひまが無かったので、明日撮ることにする。
 昨日神代植物園に寒蘭展を見に行ったが、丁度見ごろのが良く揃っていた。時間のある方は行ってみてください。


2007年11月11日(日)
 朝一番で埼玉のOさんから3日前に入荷した杭州のことで電話。結局実物を見に来ることになり、遠くに引っ越してからは実に久し振りの来店となった。中野のEさん、埼玉のSaさん、田舎の帰りに寄った大田区のSaさんと集まってきて、皆でおにぎりを食べながらの蘭談義。夕方まで賑やかな時間を過ごす。遠い人達が帰ったあと、造園のIさんが久し振りに寄る。「こんなのいつの間に入ったの?。これからはちょくちょく覗かなくちゃ」。Eさんと3人で閉店までおしゃべりが続いた。
 「自然と野生ラン」12月号が入荷。火曜日の午後は、神代植物園で開かれる寒蘭展初日に行くつもり。


2007年11月10日(土)
 夕べからの雨で一気に冷え込んだ。午前中杭州寒蘭や紫秀蘭を見にきた人が何人か。「この雨だし、今日は閑かな?」とのんびりしていたら、午後から下町のHiさんが来る。伊万里の大きな鉢に入った大株の「紅娥」を持って来た。陽が強い作場で葉は黄色くなっているが、さすがに3本も上がった花はいい色している。そこへ駒場のWaさん、出版社のSuさんも来て、結構シーズンらしい賑やかさになった。
 夕方雨の中仕事をしてきた造園のTaさんが寄る。残っていたHiさんと色々話が弾み、今から26年前の「紫芳山」誕生秘話を本人の口から聞く。ここの杭州寒蘭展が今年29回目だから、「西湖」などより少し後輩だが、初期の頃の名花だ。いまだにその格調を失わないのがやはり実力。長いこと栽培していても日本の寒蘭ほど殖えないため、その当時の西谷ものに較べたら格段に本数は少ない。蘭にまつわるエピソードを聞くのは本当に楽しいし、これも歴史のひとコマとして何かの形で残っていって欲しいと思う。
 杭州寒蘭覆輪、つぼみ付が入荷。後冴え。国内栽培品。


2007年11月9日(金)
 どんよりとした一日。昨日入荷した杭州寒蘭と紫秀蘭の写真を撮り、HP編集作業を続ける。以前上海植物園の沈雪宝氏から託されて千葉のTaさんがお土産に持ち帰ってくれた中国寒蘭青花が咲いた。中々迫力のある花で、中国寒蘭といっても舌は真っ白に近い。ここの「大河」と共通する雰囲気だ。これも一緒に写真を撮る。
 秋田から初めてのお客さんが、娘さんの所に来たついでにと訪ねてくれる。近くに蘭や蘭用の資材を扱う店が無いそうで、じっくりと見てあれこれ選んでいく。注文の紫秀蘭を梱包し、VCDと共に発送する。
 このところ月極駐車場の問い合わせが多く、ばたばたと埋まってしまい、土日で車が多い時に空いた場所に案内していたのが、不可能になってしまった。店専用のが2台分あるが、皆ゆっくりと楽しんでいくので、これから一番混みあう杭州寒蘭のシーズンに困ってしまう。すぐ近くに数台分の時間貸し駐車場があるので、一杯の時にはそこを利用していただくか、電車でも構わない方は地下鉄、バスなどを利用していただくか、いずれにしても不便をかけることになる。すみませんがよろしくご協力ください。


2007年11月8日(木)
 朝荷物が届くという電話。やはり連絡を受けた中野のEさんがやってきて一緒に到着を待つ。午後になって届いた荷物を開け、水苔で植え込む。杭州寒蘭選別品が6株と紫秀蘭選別品が2株。輸送傷みが少なく、これまでよりぐっといい状態だ。植え込んで水をやったから、明日はもう少ししゃんとするかもしれない。それから写真を撮ってHPにも載せるつもり。そこに近くのSuさん、埼玉のAさん、いつものKoさんが現れ、早速品選びが始まった。夕方になって練馬のKiさんが、頼んであったニオイエビネを持ってきてくれる。


2007年11月7日(水)
 休みが明けたら大分咲いているものがあって写真を撮る。この間杉苔を買っていった横浜のKiさんが追加を頼みに、HPで見て初めて来てくれた武蔵野のAさんが鉢を予約していく。日曜日に来た仙台のYaさんや、埼玉のIさんから電話。Iさんの「孤峰」は今年すごく大きくなって、これまでで最多の8花もついたらしい。今月終盤からは、続々と展示品も集まるだろうし、即売品もたくさん出るはずだ。今はまだ嵐の前の静けさ。
 この間「今月の予定」のところで、24日(土)休みますと書きましたが、18日(日)の間違いでした。


2007年11月4日(日)
 表の門をまだ開けないうちに「今店の前に来ている」との電話。あわてて昨日滑りを良くした門を開ける。なんと仙台からの初めてのお客様だった。杭州寒蘭を選びに来たのだが、たくさんあって花を見ないと選びようがない。決めるのは1ヶ月先にして今日はゆっくり遊んでいってもらう。新潟からのHaさんも去年に続いて寄ってくれる。大田区のSaさん、世田谷のYoさんも来て、夕方まで話が弾む。
 3人が続いて帰った後、今日は仕事で出ていた造園のTaさんが、希望者がいたら売ってもいいという杭州寒蘭を持ってきてくれた。すでに予約が入っている「てん笑山」、花が咲く株はこれしかないという「杏花村」、花弁は広くはないがいい色の紅花「明日香」。緑の色はやや薄いが花型の良い「青山吹」の4種類。「てん笑山」以外は3種類が花付だ。「杏花村」は最後に花を見たのは何年前だったろう。Taさんのところで鼠に葉をかじられたのが回復して立派な新芽が上がり、つぼみが大分膨らんでいる。今年は青花前面無点の「秀水」も売り物が出るし、きりっとした花型の「天生晃」も出せる。こうして杭州の話題が沸騰してくると早く並べたくなるが、先ずはその前に日本の寒蘭だ。「御神錦」が立派に開き、「桃淋」も割れだした。


2007年11月3日(土)
 朝から肌寒く、いよいよ寒蘭の季節らしくなってきた。日本寒蘭がかなり咲いてきて、「蛍雪」「憲陽」「瑞雲」「土佐チャボ」「針間チャボ」「紅玉の誉」「天璋院」「四万十蝶」などが開き、「秋水」「宝淋」「日向の誉」「福の神」もつぼみが横を向いてきた。「紅玉竜」はこれまでで一番濃いつぼみで伸びてきている。黄花は今別作の「神曲」が2鉢とKoさんの「玉姫」が同じような状態だが、ここで作っている「神曲」が色だけは一番黄色いようだ(ちょっと自慢)。
 拓也さんがいるので梯子に登ってもらい、雨どいに詰まった落ち葉を取り除いたり、入り口の門扉が重くなっていたのを外して油を差したり、日頃一人ではできないメンテナンスに努める。目黒のFuさんが朝寄っただけで、日中は誰も来ない。砂を篩って用土を作り、植え替えに精を出す。夕方鉢を買っていったご夫婦と、しばらく振りの船橋のOさんが来る。引越しで案内状が戻ってきて気になっていたが、蘭マニアが又顔を見せてくれてよかった。


2007年11月2日(金)
 曇り勝ちで午後から一時小雨。日中はお茶をやっている女性が、表のきれいな水苔につられてきて、「ここは通る度に前から気になっていたんです」。結局蹲の横にと杉苔を買っていく。山草棚も一時寂しかったが、「ホソバタムラソウ」「アサマリンドウ」が咲き、「ジュズサンゴ」の実が真っ赤に色づいて、多少見応えが出てきた。
 データを打ち終わった「蘭尢v覧」の体裁を整え、印刷して店内閲覧用書籍の仲間に入れる。ほとんどパソコンの前で過ごしていたら、夕方になって大田区のUさん、近くのSuさん、若いGoさん等がやってきて蘭談義が始まった。


2007年11月1日(木)
 11月に入り年賀状が発売されると、一気に年末が近くなったことを思い知らされる。午前中はいい天気だったが、昼過ぎから一気に曇ってきて小雨が降りだした。
 寒蘭や鉢のお客さんが少し見えただけで、注文の紫秀蘭の発送と植え替えなどを進める。


2007年10月31日(水)
 明日から11月だというのにこのところ暖かい日が続く。寒さにあうと花が進むのだろうが、まだ咲いているのは一部で、横を向いてこないのもある。それでももう一息となったこの時期に鼠に齧られては大変と、日曜日に鼠忌避スプレーを買って来てシューッして帰った。今のところ被害はないようだが油断は出来ない。ところがここでナメクジの被害が出た。夕べ拓也さんが花茎についているナメクジを発見したそうで、その鉢は花茎を齧られて上の花がやられてしまった。鉢の中にもぐっていたのだろうか。全く花がつくだけでも大変なのに、その花を狙うスリップス、ナメクジ、鼠など様々な障害物がある。これらをかわし、その年の季候で変動する微妙な色出しに成功していい花を咲かせるなんて、すごく大変なことなんだなあと思う。
 そのナメクジになめられた花の持ち主、いつものKoさんが寄る。上の方は光って糸を引いているが、それより下はちゃんと咲きそうなのでほっとする。展示中にこんなことになって申し訳ない。他の株はいまのところ大丈夫のようだ。
 埼玉のSiさんが久し振りに来てくれる。「一時寒蘭に熱が入らなくなったが、又やる気が出ていじり出したら、寒蘭鉢をほとんど売ってないことがわかって驚いた」そうで、それは色々な人に聞く言葉だ。「何年か前は近くのホームセンターにも置いてあったのに、今は全然ない。プラ鉢で飾りたくないし。」ということで、気に入った鉢をいくつか選び、寒蘭を買っていく。
 横浜のHiさん、千葉のTaさんなど杭州寒蘭マニアも顔を見せ、いよいよシーズンの到来を実感する。


2007年10月28日(日)
 昨日帰る頃は風雨が激しく、北風に飛ばされそうな傘を両手で押さえながらびしょ濡れになって帰り着いたが、猛スピードで駆け抜けた台風は夜中には穏やかになり、今朝は予報通り台風一過の青空。濡れ落ち葉が道路一面にへばりついているのを掃除していると、朝一番大田区のSaさんが現れる。続いて下町のHiさん、横浜のKaさん。午後からは上海のZyuさんと中野のEさん、港北のHaさんと続々。駐車場のやりくりが忙しくなった。Eさんは早々と咲いた杭州寒蘭青花を持ってくる(きょうのショット!)。葉は普通サイズだが花は花弁の短いチャボタイプで可愛く、緑の色がいい。濃い翠緑色に大き目の舌点が鮮やかに映え、しかも青々タイプ。まだ杭州はこれからで、慣れない目に新鮮に映る。今日だけの展示で帰りには持ち帰ってしまったが、目の前に迫ってきた杭州寒蘭を待つ気持ちを掻き立てる。
 Zyuさんからは上海の寒蘭展示会の詳細を聞いた。期日は11月23、24、25日。金土日の三連休で、25日昼からオークションが開かれるという。場所は上海市静安区万航渡路花市場だそうだ。
 目の前を走っている首都高3号線が工事のため車線規制。それを避けて下りてきた車で一日中下の246が渋滞していた。


2007年10月27日(土)
 時期はずれの台風接近で雨が降り続く。朝上野グリーンクラブの東洋蘭即売会に直行した。駒場のWaさん、大田区のSaさん、中野のEさん、川崎のKiさん、出版社のSさんなど知った顔に次々と会う。こんな天候なのに皆フットワークがいい。寒蘭はまだほとんどがつぼみで、3階の展示場には上まで咲かせたのが展示してあるという程度。今年は少し花が遅いのだろうか。写真を撮ったが、今年買ったコンパクトデジカメの扱いがよくわからず、画質がスーパーファインになっていなかった。昼過ぎに店に着いてパソコンで見たら画像が粗いこと。情けないが、新しい機械類に慣れるには時間がかかる。
 雨はますます激しくなって、今晩がピークのようだ。完成させたがまだかけてなかった看板を、拓也さんと二人でフードを被って取り付ける。店の方はがらんとしたまま。皆上野に行っているのだろう。こちらもまだほとんど咲いてないからスロースタート。どうせ年内一杯杭州寒蘭展だ。埼玉のIさんから電話がきて、杭州寒蘭の花が大分伸びてきているという。日本の気候に慣れたせいなのか、日本の寒蘭と時期的に差がつかなくなってきているような気がする。
 日の入りが早くなって普通5時前には暗くなるが、今日の天気では4時前から真っ暗。明日は台風一過か?。


2007年10月26日(金)
 朝から降っていた雨が時折激しくなる。雨の止み間を見て、花がきていない寒蘭の植え替えをする。外の作業が出来ない間は、「蘭尢v覧」の写しでパソコンに向かう。
 一日中暗い空で、電話をかけたりかかってきたりだけ。店は静か。
 明日は上野グリーンクラブに寄ってから昼頃店に出ます。


2007年10月25日(木)
 夕べポスター印刷が出来たのをGoさんが届けておいてくれた。それを今日看板に仕上げる。看板作りに専念する時間があまり取れなくなった今、1日で出来るところまでやってもらえるのは助かる。その上プロの出来だ。
 午前中に頼んであった四季蘭が届く。明日荷造りして発送予定。昼から千葉のTaさん(女性)が来る。山野草が何でも好きだが寒蘭が一番好きなのだそうで、今日も咲いているのやつぼみのやらを3鉢も、「今なら電車も空いているから」と抱えて帰る。プラ鉢植えなので重くはないが、花の咲く寸前のを持ち帰るのは大変だろう。
 以前来店の時に「今度持って来る」と言っていたヘッカランを、Saさんが持って来てくれる。もう40年近く前に鹿児島で少量採取したものだそうだが今は大株だ。夕方「仕事が早く終わった」と埼玉のSaさんが鉢を買いに寄る。杭州寒蘭の花がかなり膨らんで早くも咲きそうな気配だとか。「咲いたら持ってきます」。閉店間際に近くのSuさんが寄っていく。
 気温が高く、暗くなってもそれほど寒くならない。明日は本格的な雨の予報だが、今日は中々降り出さないので水苔等にはやはり水を遣る。


2007年10月24日(水)
 日曜日に撮影しておいた紫秀蘭未選別株をHPにアップする作業。ついでにGoさんがデザインしてくれた展示会の看板も、せっかくだから作品としてHPで紹介する。結局ほとんど一日中パソコンの前にいた。
 日中いつものKoさんが寄り、女性客がフウランを買っていく。風通しが大事と花の時期に庭に置いていたら、3鉢とも持って行かれてしまったそうで、「良かった、売ってて」と来年を楽しみにすることになった。
 夕方水を遣っていたら、出張で東京に来ていた愛知県のSuさんが訪ねてくれる。いつもHPを見ていて、「一度寄りたいと思っていたんです」。メールのやり取りは度々あって、今も注文をいただいている最中なのだが、実際に顔を合わせるとやはりぐっと身近な感じになる。名前だけ知っている遠くのお客様が、こうして寄っていただけるとうれしい。


2007年10月21日(日)
 秋晴れの空にお神輿の通る掛け声が響く。祭り日和だ。いつものKoさんが茨城の作場から、「福の神」と「宝淋」を持ってきて展示してくれる。つぼみがようやく首を振り始めたところなので、まだ2週間くらいはかかるかもしれない。この辺よりは昼夜の温度差があるのか、つぼみがいい色にあがっている。昨日Hiさんが持ち帰った杭州を、「僕もあれがいいと思っていた」と、未選別からいい花を色々出しているKoさんの推薦がついて楽しみだ。去年に続いて杭州寒蘭を買いに来た練馬のSiさんは、「どうやって選んだらいいかわからないから勘。」とひと鉢。
 駒場のWaさんが誰もいないところに来て、「日曜だからさぞかし大勢いるかと思ったら」。そこへこのシーズン初めてのルーペのSさんが現れた。WaさんはSさんを手本としてマイルーペを持ち歩くようになったのだが、顔を合わせるのは久し振り。今回は紫秀蘭の未選別を選んでいく。
 夕方若いGoさんが寒蘭展の看板をデザインしに来てくれる。見ていると目まぐるしく画面が動いて、こんな風にできたらいいなあと思う。最後に少し注文をつけて完成。印刷が終わると展示会ぎりぎりになってしまうが、まだ花が咲かないから大丈夫だろう。作業が終わったのは9時近くなったが、そこへ楊さんから電話がかかる。こんな時間まで毎日店にいるわけではないのですよ。


2007年10月20日(土)
 まず展示会案内状に切手を貼って投函。この間Kiさんに見せてもらった「蘭尢v覧」をもう一度借りて、エッセンスだけでもと朝からパソコンに打ち込み始める。
 毎年杭州寒蘭の初花株が並ぶ頃には現れる横浜のMiさん夫妻が久し振りに来てくれる。無類の園芸好きで、今日も上野グリーンクラブの帰りだ。去年もここで顔を合わせた下町のHiさんと大田区のSaさんが揃ってやってきて、又キノコ狩りの話になる。今年は名品に絞ることに決め、未選別株をちょこちょこ買うのはやめると何度も宣言しているHiさんだが、「この露受けに弱いんですよ」と、つぼみがいい感じで膨らんできた杭州初花株を選んでしまった。これはこれで別の楽しみ。
 楊さんが紫秀蘭と杭州寒蘭の未選別株を持ってくる。紫秀蘭は結構花つきが良くて、1条+1枚葉くらいで花がきているのが何鉢もある。つぼみが丸そうなちょっと気になるのもいくつか。皆パソコンの前に置いてある「蘭尢v覧」を手にとって、「初めて見た」「貴重品だ」と取り扱い注意でめくってみる。今ではお目にかかれない品種や、今とはずい分違う価格分布が興味深い。旧仮名遣いで変換に時間がかかるが、片っ端から単語登録していくから、そのうちどんどん入力できるようになるかもしれない。コピーが無理なのでこうするしかない。
 夕方杭州マニアのIさんが来て、初花株や鉢を選んでいく。


2007年10月19日(金)
 雨になる予報だが、日中はわりと好天気。印刷が一段落したので、今日は又植え替えの続きをする。今植え替えているのは17年秋の分。それより古いものは、余程の見落としでもない限り無いつもりだ。始めると次々と手に取るので、休み無く作業をしてしまう。
 午後群馬のAさんが何年ぶりかで見える。よく電話をもらう前橋のKiさんの蘭友で、蘭にゴルフに旅行にと人生を楽しんでいる様子。寒蘭や鉢を選び、楽しいおしゃべりをしていると、「心がけていることは、蘭には水を、妻には愛を」。ナルホド。達人と見た。毎日この「朝・昼・晩」を見ていてくれるそうで、「今日は僕のことが載るかな?」。もちろん載りましたよ。
 夕方桐箱をたくさん頼んだ川崎のKiさんが引き取りに来る。今晩雨の予報通り、暗くなる頃には降りだした。


2007年10月18日(木)
 並べきれないで仕舞ってあった中国古鉢を、夕べ出してもらった。昨日店に飾ってある分の写真を撮ってプリントしたが、そこに追加するため午前中一杯かかって写真を撮り、写真付リストを作る。今日鉢を発送する中に、参考として入れて送った。
 近くの現場で仕事をしている造園のTaさんが昼に寄る。3年前に持っていった「てん笑山」が今年割れそうだという。花間が良くて捧心の抱えがいいサーモンピンクの花が、印象に残っている人がたくさんいるので、「是非持ってきて」とお願いしておく。続いて横浜のAさんが、通販で買ったというチャボ寒蘭を持ってくる。条数は充分あるのに寒蘭とも思えないほど短い葉で、「4年作っても花がこない。もう我慢できないから」というのを作ってみることにした。いつものKoさんも寄っていく。
 皆が引き揚げてから、寒蘭展案内状の宛名印刷にとりかかる。これも1枚づつだが2時間くらいで完了。後は切手を貼って出すだけだ。
 すっかり秋の涼しさになって、朝晩は寒く感じるほど。それでも店内では扇風機を回しているせいか、展示品がよく乾く。店内の鉢を全部下ろして水を遣っていたら、ようやく首を振り始めた「日向の誉」のつぼみがスリップスにやられているのを発見。土曜日に作場の消毒をしてもらったのだが、そういえば店内はやらなかったかも。落とし穴だった。


2007年10月17日(水)
 朝店に着いたら、駐車場のロープの中に蘭花村鉢の大きな箱が置いてある。頼んであったのが朝早く配達されたようだ。いるところに来れば置き場所まで運んでもらうのだが、外に置きっぱなしにするわけにはいかないので、自分で玄関まで運ぶ。
 案内状の印刷を完了させる。相変わらず1枚づつだが、失敗してたくさんの葉書を無駄にするより結局いいかも。
 水苔が乾いていて早めに水遣り。電話で松村鉢の注文や黄さんの中国鉢の問い合わせがあり、メールをやってないということなので、写真を撮って送ることにした。前後左右や底など何枚か撮って印刷。パソコンに向かっていたら、横浜のHiさんがやってきた。蘭鉢展で品物を預かった精算や頼んでおいたえびね、売約してあった「蘭寶ャ史」の引き取りなど色々な用事を一度に済ませる。埼玉のAさんも覗いていく。
 閉店後、鉢の荷作りに時間がかかり、案内状の宛名印刷は明日に見送りになった。


2007年10月14日(日)
 急にひんやりしてきて、いつも開けっ放しの戸を閉めてしまう。朝試しに案内状の印刷をやってみたら、1枚だけ印刷すればきれいにできることがわかった。なぜか給紙補助シートと2枚一緒に用紙が送られ、裏の汚れは下のシートにつくので、本体の葉書はきれいなまま。1枚づつだと付きっ切りでないといけないし時間もかかるが、今日は植え替えをしないで案内状印刷に専念すればいいかと、午前中はずっとパソコンの前に座って1枚づつ印刷する。
 三橋さんから電話があり、桐箱が出来たから午後届けるというので、今日来られそうな人に連絡をする。
 昼過ぎに埼玉のNaさんが来て、今夢中になっている水石を展示してくれる。富山、新潟まで石を探しに行った話を聞いているうち、中野のEさん、近くのSuさん、下町のHiさんも来て、最後に三橋さんが大きな箱一杯の桐箱を持ってくる。ひとが頼んだのを見て段々に仲間が増え、かなりの数になってしまったから、箱書きだけでも大変だったろう。青磁浮彫蘭鉢などと皆同じような書き方なので、どれがどの箱かごちゃごちゃにならないよう、こちらも通し番号をつけて頼まれた鉢の写真を撮り、細かい寸法を測り、誰の注文かを書いて連絡しておいたのだが、こうして一度に届くとその手間は大正解だった。たくさんの箱をとりあえず2階に運び、今日来た人には無事持ち帰ってもらった。
 皆が帰ってから印刷の続きをして、じれったいような方法だが、今日の予定は全部印刷できた。夕方から雨になって水遣りが助かる。


2007年10月13日(土)
 拓也さんに力仕事をしてもらっている間に植え替えに精を出す。以前は寒蘭にかなり大きな鉢を使っていたが、最近はぎりぎり小さめの鉢にしている。昔から作っている品種は、一回り小さい鉢に植え替えるケースが多く、そうやって抜いた鉢が中古鉢コーナーに並んだりする。今日も欅窯の古い焼締春蘭鉢を洗っておいたが、どうも無落款のようだ。昔の手作り専用サナがついているから間違いないと思うが、今度箱を届けてくるときに三橋さんに見てもらうことにしよう。
 昼休みに造園のTaさんが来て、一緒にお弁当を食べる。駒場のWaさん、大田区のSaさんも本を買いに寄る。陽射しの中で動いていると結構暑かったが、乾燥している上に風がよく通り、夕方には店で座っていると肌寒いほどだ。
 寒蘭展の案内状をそろそろ作らなくてはと、文面を考えてレイアウトをする。夕方印刷にかかったら案の定数枚やったところでプリンタがダウン。予期していたことなのでさっと切り上げた。店で使うプリンタはどういうわけかすぐ調子悪くなる。設置場所が悪いのか、葉書をプリントし始めるとご機嫌斜めになるので、葉書印刷は当てにしない。自宅に持ち帰って印刷してくることにする。


2007年10月12日(金)
 カラッとした秋らしい天気で実に気持ちいい。暑くなく寒くなく、こういう時期は残念ながら短い。今日も一日中植え替え。途中阿佐ヶ谷のUさんが売約の蘭を取りに来る。杭州名品の花付品種を問われて作場を見ていたら、一昨年いい花が咲いて入ってきた「紫園」が花芽を2本上げているのを発見。中国から入ったばかりの杭州寒蘭は、日本で花を咲かせるとずい分変わってしまうことがあるので、どういう感じで咲くか今年確認できる。昨日入荷した自然と野生ラン11月号にもそういうことが書いてあったが、ちょっとドキドキしながら楽しみにしたい。


2007年10月11日(木)
 「蘭寶ャ史」日本語訳版が完売し、3人に発送するため郵便局に行く。植え替えをしていると、いつものKoさん、港北のHaさんが寄っていく。夕方久し振りに世田谷のMaさんが入り口に立っていて驚いた。見たところは全く変わりなく元気そうだが、今年になって何度も救急車のお世話になり入院したという話だ。ご本人も「結構中々川を渡らないものですね」などとひとごとみたいな話しぶり。「今回は鈴木さんにお会いになりませんでした?」。前には鈴木さんに会って話をしたと言っていたから、まだまだこちら側で仕事をしなさいということだろう。杭州寒蘭のシーズンには欠かせない人なのだから、蘭からパワーを貰ってがんばって欲しい。
 そこに川崎のKiさんが現れる。本が好きで良く蘭関係の本を集めているが、今日は「こんなのもあるよ」と小原京華堂発行の「蘭尢v覧」とやはり古い寒蘭の本を見せてくれる。印刷が大分薄くなっているから、こんど又じっくり見せてもらって、内容を少しでもパソコンに打ち込んでおけたらと思う。閉める頃になって近くのSuさんが来て、おしゃべりをしているうちに大幅に遅くなってしまった。


2007年10月8日(月)
 朝から雨。小降りの時を選んで植え替えをする。混合砂が足りなくなって篩うのと、植え替えで使うのとのいたちごっこ。
 今日も全く人が来ないので、秋口に新しく取り寄せた生水苔が真っ青に育ってきたのを使って、根巻きの巻きなおしをする。かなりいい根になって新芽も出て、鉢植えにするのもあるが、新根が出ているがもう1年というのや、全く駄目だったものなどは、きれいな水苔に取り替える。青々と仕上がったのを見ると、それだけで良く出来そうな気がする。
 「蘭寶ャ史」日本語訳版は、メールをたくさんいただいて、あっという間に残り1冊になってしまった。こんな小さな記事を良く見ていてくれるものだと感心すると同時に感謝!。


2007年10月7日(日)
 今日も運動会日和の気持ちよさ。朝から植え替えに精を出す。山形から寒蘭を見に来られた方があった他は、今日もしーんとしている。午後駒場のWaさんが来て、「日曜だからさぞかし大勢いるかと思ったのに」。蘭鉢展で忙しかった後、寒蘭展の準備をする時間ができて丁度いい。お客さんも植え替えのシーズンだから、自分の作場を見るのに忙しいのだろう。
 棚下の杭州寒蘭を次々と植え替えていると、花がないと思ったのに、結構鉢を開けてから花がついているのに気がついたりする。平成10年の株で初花というのが見つかり、これが今年の初花では一番古い株か。初花株を1箇所に集めておいたら、Waさんが早速選んでいった。夕方若いGoさんが来て、閉店間際に人が来るいつものパターンだ。


2007年10月6日(土)
 カラッとして気持ちのいい天気。朝来るときに運動会らしい家族連れに何組も会ったから、今日はあちこちで歓声が聞こえているのだろう。それにふさわしい秋晴れだ。
 このところバタバタとしていたが、やっと腰を据えて植え替えをする。夏咲きえびねを植え替えて作場に収め、店内を寒蘭モードに切り替える。杭州寒蘭の土が汚れているのを植え替えていたら、3株寄せ植えの杭州14に1株花芽がついていた。輸入して5年目の貴重な初花を取り出す。初花株は店内に入れて選べるようにした。根巻きを新しい水苔で巻きなおしたり、外が気持ちいいのでこのときとばかり作業を進める。
 今日は不思議なほど誰も来ない。このまま閉店かと思ったら、閉店間際に「誰もいないの?」と近くのSuさんが寄っていく。


2007年10月3日(水)
 えびねの発送があり、小さな荷物なので、荷造りをして郵便局に持っていく。いつも行く近所の郵便局ですっかり顔馴染みだったのだが、顔ぶれがすっかり変わり、制服も新しくなって、やはり民営化したのだなと感じる。これまでネット銀行から郵便局へ振込みが出来なかったが、今度はどうなのだろう。HPも新しくなって休み明けの初日はちょっと戸惑う。
 「蘭寶ャ史」日本語訳版への注文が早くも入っている。電話がたくさんかかってきてその応対や、何本ものメールの返事などをしているだけで午前中が終わる。午後はいつものKoさんが寄っていく。花芽のついた寒蘭を作場から出してきたら、結構店内の空きが埋まってきた。桐箱待ちの蘭鉢がたくさん並んでいるので、間に配置していく。花のないものは植え替えを進める。涼しくて雨の心配もないので、蘭をいじっているうちにもう夕方。川崎のKiさんが、「結構並んだじゃない」と言いながら、寒蘭を2鉢と花が咲いているセッコクを展示してくれる。
 明日は古物商講習会があるので、夕方少し早目に閉めます。明後日は私用で休みを取るため、臨時休業させていただきます。


2007年9月30日(日)
 朝から本格的な雨。しかも寒い。昨日の寒さに懲りてしっかり着込んできた。もちろん店内の扇風機は止める。毎朝記録している最高最低温度(前日の)は、最高が34℃から一気に18.5℃に激変。人間も大変だが、これが蘭にどういう影響を与えるだろうか。寒さにあって寒蘭の花芽が急に動き出すかもしれない。外に出るとびっしょり濡れてしまうので、今日はできるだけ店内で過ごす。
 午前中から中野のEさんが来る。出来てきた桐箱を持っていったが、新たに2鉢頼むという。そこへ造園のTaさん、大田区のSaさんが激しい雨の中やって来る。Taさんは欅窯の逸品をたくさん持っていて、ずい分昔買った「唐草釉裏紅えびね鉢に箱を作ろうかな」ということになった。これこそは箱を作るのにふさわしい。Saさんも又2鉢持ってきて、毎日箱の取次ぎだ。旧作の展示物はますます増えた。
 午後から埼玉のNaさんが鉢の精算にくる。横浜のHaさんもやっと売約の鉢を取りにくる。皆古くからのお客さん同士で「やあ久し振り」。座るところも足りなくなって、こんな悪天候なのに大賑わいだ。埼玉のIさんからも電話で、杭州の花付の様子を伝えてくる。秋のシーズンに向けて気持ちが高まってくる。
 全員が帰ってしんとした頃、近くのSuさんが「蘭寶ャ史」日本語訳版を持ってくる。完売でもう手に入らないと思っていたので、この8冊はありがたい。


2007年9月29日(土)
 突然震えるくらい涼しくなった。昨日とは確実に10度以上は違う。長袖を着てきたのに寒くて、入り口の戸を閉め、扇風機も止める。
 蘭鉢展の後始末で、品物を並べてくれた人の在庫をリストと照らし合わせる作業を、拓也さんがいるときにと慎重に進める。
 昨日Kiさんが桐箱を注文したのを見て、世田谷のYoさんも「僕もやっぱり作る」と電話してくる。下町のHiさんが届いた桐箱を引き取りに来る。このところ桐箱の連鎖反応。
 雨が降ったり止んだりだが、止み間を見て寒蘭の植え替えをする。寒蘭の花芽があるのを店内に入れたが、こちらは去年と比べて花つきがいまいち。杭州寒蘭の方は大分花芽が上がっているが。


2007年9月28日(金)
 最後になって鉢の発送が色々あり、梱包作業をする。遠くからの注文は色々な鉢を組み合わせて送ることが多く、丁度いい箱を選ぶのが第一の仕事。蘭鉢展の前には心して色々な大きさで深めの段ボールを集めてくるが、ぎりぎりのところに無理やり詰めて、輸送割れがあっては大変。大きすぎる箱だと送料が高くなるし、無駄なく無理なく丁度入る段ボールというのが結構難しい。
 真夏日が復活して、今日は冷たい麦茶がおいしい。日中は近くのSuさんが遊んでいっただけで、中国春蘭の棚の植え替えを始める。2年前に植え替えた「緑雲」を開けてみると、新芽がどんどんもぐっていって、バルブが2階建てのよう。邪魔になるバックを外すと、又どうしようもないような小さな鉢が増えてしまった。
 夕方世田谷のYoさんが、売約してあった鉢を取りに来る。「やあ、ずい分さっぱりしちゃったね」。そこへ川崎のKiさんが、古い欅鉢に桐箱を注文するためたくさん持ってくる。寒蘭鉢あり、春蘭鉢あり、フウラン鉢ありで、古いものはそれなりに時代がついておちついた味。Yoさんも「いいねえ」。この間は会えなくて残念だった大田区のUさんも来て、久しぶりに顔を揃える。今年の新作鉢を下げてがらんとしてしまった棚に代わりに並べ、箱ができるまで旧作で展示会の続き。但し見るだけ。


2007年9月27日(木)
 蘭鉢展の後片付けが始まる。終了後ではあるが、引き揚げまでにはまだ余裕がありそうなので、がらくた市の笠間鉢が5点ほど残っているのを撮影し、HPの最後に追加してアップする。展示会期間中に数あるものを全部HPに載せるのは至難の業で、大分少なくなってきたから出来ることではある。色々な人が並べてくれているのを、順番に引き取りに来るまでの間がラストチャンス。そこへ滑り込むように大分のIさんが「まだありますか?」と電話で欅鉢を売約。午後には三橋さんが引き揚げに来た。第一弾で頼んだ桐箱が出来上がったのを持ってきて、残りの鉢は持ち帰ったので、正面の棚はがらん。
 三橋さんが帰ろうと車に向かったところに、同じ東京山草会の練馬のKiさんがやってきた。「やー久し振り」と一緒に戻ってきてしばらくおしゃべり。野生蘭をやっているお客さんも入って来て、専門家の二人に質問している。Kiさんは売約してあった鉢を買いに来たのだが、桐箱がエアキャップに包まれたまま棚に置いてあるのを見て、欅鉢はずい分たくさん買って使っているのに、「箱は作ったことがないなあ。皆新聞紙に包んで重ねてある。やっぱり頼もうかなあ」と、箱書きしたのを見るとその気になる。そうこうしているうちに、持ち帰るつもりで棚から下ろした「魚沈殿」を忘れていってしまった。
 川崎のKiさんも来て、手持ちの欅鉢に「僕も箱を頼もうかなあ。新聞紙でくるんであるだけだから」。寒蘭用の背の高い箱で6千円ほど。こんなに素敵な箱ならあってもいい。それに作者が元気な今のうちでないと、「肩が痛い」とか「腱鞘炎で筆が持てない」とか言われたらもう頼めない。箱だけなら勝手に注文すれば作れるが、箱書きがないと意味がないのだから。
 こうしてしばらくは展示会の後始末が続く。涼しい一日だったが明日は又暑くなるのかな?。


2007年9月24日(月)
 蘭鉢展最終日。朝初めてのお客さんが小柴さんの鉢を選びに来たが、その後一旦静かになって植え替えを始める。午後中野のEさん、世田谷のYoさん、奥地の蘭協会のUさん、大田区のMaさん、造園のIさん、近くのSuさんなどで店が一杯になる。最終日になって初めて小柴さんの鉢を持っていく人もいるが、大部分は欅鉢の売約しておいたのを取りに来た人だ。次々と梱包していったら、棚はすっかり寂しくなった。今週中にそれぞれの引き取り、精算を終わらせると、いよいよ寒蘭の花芽を確認して出してくることになる。早いものはずい分伸びてつぼみが分かれてきたのもあるが、まだ3〜4センチのもある。今日などはずい分涼しかったし、いよいよ蘭のシーズンだ。


2007年9月23日(日)
 午前中から下町のHiさん。昼ごろ茨城からいつものKoさんが到着。少し遅れて大田区のSaさんと言う具合に集まってきて盛り上がる。今回の蘭鉢展は、欅窯の鉢には桐箱を注文する人が多く、昔買った鉢を持ってきて桐箱を作ってというのがいくつもある。その度に三橋さんに電話して箱の追加をお願いする。箱書きして近々届くだろう。
 予報通りコトンと涼しくなって、風が通るところは涼しすぎるほど。皆が話している間、少しでも植え替えをしようと棚を見ると、寒蘭の花芽がずい分伸びているのがある。大分減ってきた蘭鉢の間に、花芽の伸びた寒蘭を飾っていく。赤芽素心「乙女」が柔らかいピンクに咲いているのに気がつかなかった。丁度開き出したところを欅青磁鉢に落とし込んで飾る。
 閉店時間に皆が帰ろうとしたら、入れ替わりに若いGoさんがやってくる。下に鉢を並べて作っていたら、猫に倒されてしまったらしく、ドミノ倒しのように倒れてしまったとか。赤ボラと硬質鹿沼を篩って自分でブレンドし、植え込み用土を作っていく。
 明日は蘭鉢展最終日。今になって発送の注文が来る。お早めに。


2007年9月22日(土)
 予報によるとこの暑さは今日までだそうだから、明日からは少し秋らしくなってくれるのだろうか。
 朝のうちに少し草取り。後は植え替えたり、根巻きを新しい水苔で巻きなおしたり。根巻きになっていた「玉梅素」が、新芽も新根も出て一人前になっていたので、これは鉢植えにする。根巻きにするのは、何らかの理由で根がほとんどやられてしまったものばかりだが、生の水苔で培養して一軍復帰するものが時々ある。もちろんそのままジリ貧になって、ゴミ箱行きもあるのだが。
 横浜のKaさんがしばらく振りに来て、杭州寒蘭の16年マオサン初花株を持っていく。花芽の色が濃いからといって濃色花が咲くわけではないが、いくつか花芽があがった中から、やっぱりひときわ濃いのに手が伸びる。広告を見て来た男性が「裏の細い道に入っちゃったら出られなくなっちゃって」と迷いながら車で辿り着く。国道に面しているのだから迷う余地はなさそうなのだが、どこかで間違えたのだろう。「こういう専門店が少なくなりましたね」と言って、八起窯のウチョウラン鉢を持っていく。
 植え替えをしていたら用土が足りなくなり、篩いなど一式出してきて混合砂を作る。


2007年9月21日(金)
 今日も真夏日。日傘が欲しくなるような日差しだ。雑草が大分伸びてしまって朝のうち草取りをする。その後は一日中パソコンに向かってHPのメンテナンス。中々取り掛かれない古い画像ファイルの削除など、段々にサイズが重くなっていくHPのスリム化を図る。
 埼玉のAさんが寄って小柴鉢を選んでいく。大田区のIさんが久し振りに来ておしゃべり。蘭界の情報通で色々な話を聞かせてくれる。閉店間際に若いGoさんが寄っていく。
 朝夕はすっかり涼しくなったが、日中の残暑はもう少しの辛抱だ。


2007年9月20日(木)
 彼岸の入りだというのに30℃を超えて暑い!。朝来たら鉢物がカラカラに乾いてしんなりしている。まずは苔と山草類に水遣り。
 郵便局に行った後、四季蘭を発送するため鉢から抜くと、ぎっしりと根が張っていてほとんど傷んでない。これなら喜んでもらえると丁寧に荷造りする。
 いつもお饅頭を持って来てくれる高幡不動のSuさんが、しばらく振りに顔を見せる。これまで欅窯の鉢をずいぶん使ってもらっているが、イトラン「緋宝」が植わっていた欅鉢にひびが入ってしまったと、中身と一緒に持って来た。大株で今の鉢では大量の根が入りきれない。今年たくさん花が上がって楽しんだそうで、ひとまわり大きな鉢に入れて大事にしたいという。今年の新作にはそんなに大きな鉢はないから、初期の頃の欅青磁えびね鉢を勧める。青磁が花の色によく映るし、大きさもぴったりで気に入ってもらえた。「久し振りに来たけれど、変わりなくやってますね。これから又来ますよ」。鈴木さんと同じく心臓に前歴ありなので、どうしているかと気になっていたが、元気な姿を見せてくれて安心した。
 夏の暑さになったので、植え替えは何となく時季じゃないような気がするが、本来お彼岸頃は一番いいはず。少し日が傾いてから夏咲きえびねや蘭を植え替える。夕方水を遣っているところに川崎のKiさんが寄っていく。


2007年9月17日(月)
 三連休の最終日。一旦涼しくなった後の真夏日はきつい。又「暑いですね」が挨拶になる。
 午前中は誰も来ない。長年の習慣を変えて祝日の月曜日は営業することにしたのだが、やはり土日だけで事足りるのか。元に戻すことを検討しようかとちらっと思ったが、そのうち造園のTaさんがやってきて、売約してあった鉢を持ち帰る。
 続いて杉並のUさんが久し振りに来る。古い寒蘭鉢の面白いのを目ざとく見つけて持っていく。小平のBaさんご夫妻も寒蘭鉢を探しにくる。駒場のWaさんも「暑いねえ」とやってきて、赤ボラなど植え替え用土を調達する。夕方近くのSuさんが寄っていく。
 しばらく暑い日が続くようだ。水遣りの間隔を真夏仕様から少し開け始めたが、こんな天気が続くと鉢の表面はすぐ乾く。様子を見て対応しないといけない。


2007年9月16日(日)
 夏の暑さが戻ったが、青空に浮かぶ雲はやはり秋の雲。開店早々に下町のHiさんが、大田区のSaさんと一緒に現れた。そこへ中野のEさんも来てにぎやかに。皆でお昼を食べていると、茨城からいつものKoさんもやってきた。申し合わせたわけでもないのに、蘭の常連さんたちが集まって、花芽がついたの、ずぼ抜けがあったのと早くも杭州寒蘭の話題で盛り上がる。遅れて出版社のSuさんも現れ、蘭の本を買っていく。蘭鉢についてあーだこーだという意見を聞くのが貴重で、こういうのが欲しいというお客様の声を吸い上げて製作者に伝えている。幸い三橋さんも小柴さんも、そういう要望を良く聞いてくれるので、次の作に反映されて喜んで貰えると私もうれしい。
 皆が引き上げた後になって、「もう帰っちゃった?」と近くのSuさんが寄る。今日は作業をせずに一日話に加わって楽しんだ。
 明日は休日なので月曜日でも営業します。代わりに火・水が休みになります。


2007年9月15日(土)
 蘭鉢展の初めに都合がつかなかった横浜のYoさんが朝一番に来る。電話で押さえてあったのを確認。どれも気に入ってもらえた。ちょうど花が咲き出した四季蘭がきれいな桃色で、これも持って行くことになる。
 鉢をいくつも詰め合わせての発送が2件あって、拓也さんがいるのを幸い梱包して発送する。最近扇風機の火災事故で、メーカーが30年以上経った扇風機は使わないようにと広報しているのを聞いて、作場用と店内用を滑り込みで買ってきた。店で使っている1台は、白石が初めて来たときにはもうかなり古い状態だったから、30年経っているかもしれない。ちゃんと回ってはいるのだが、休みの日も夜中も回しっ放しなので、万一火事になっては大変。季節ものはすぐに無くなってしまうから、この際取り替えることにした。壁かけ式は場所も空いていい具合。
 目黒のOさんが赤ボラを買いに来て、鉢も選んでいく。夕方拓也さんに水遣りと消毒をしてもらって、その間欅窯の焼締ウチョウラン鉢を撮影する。三橋さんは初め焼締鉢から出発したが、その後作らなくなってずい分経つ。店の在庫は並べておくと売れて、蘭鉢展の前に無くなってしまったが、昔たくさん買って持っていた人が未使用を放出してくれたもの。いい感じの肌合いが写真で出るか心もとないが、これまでの写真を見てから来てくれたOさんが、「HPで見た通りで、細かな貫入までは判らないが、とても良く出ている」と言ってくれたから、まあまあそれほど変わらずに表現できているようだ。欅窯の続きにアップする。
 遅くなっていつも鉢の注文をいただく静岡のYaさんから電話。アップした写真を頼りに丹波鉢を売約する。電話を切った直後に、今度は対馬のToさんから電話。狙いは同じ品で、「たった今売れてしまいました」。「残念!」。どちらも蘭鉢展の常連さんなので、送ってあげたいところだが、数が限られているので仕方がない。今日もタッチの差。


2007/9/14(金)
 朝晩は涼しくなったが、日中はまだ暑い。昨日Kiさんが持って来た「魚沈殿」は一番下の花が落ちてしまった。代わりに四季蘭「紅娘」が開きだす。
 今日は静かで、ほとんどの時間は植え替え。夏咲きえびねの花が終わったのや花なしを次々と植え替える。えびねが終わって蘭の植え替えを始めたら、浙江省秋蘭に花がきているのがみつかって店内に。合間に丹波鉢の写真を撮ってHPに載せる。鉢の撮影用にセットしてある場所が2階なので、鉢を抱えて何度も階段を上がったり下りたり。ダイエットになるといいのだが。
 蘭に夢中になり始めた人が蘭花村鉢を買いに来たり、国分寺のUさんが赤ボラを買いに来たり。夕方川崎のKiさんが寄って、総裁選で目が離せないニュースを一緒に見る。しばらくおしゃべりして帰った途端に寒蘭専門の大田区のUさんが現れた。「Kiさんが来ているかと思ったのに」と入れ違いになってしまって残念そう。タッチの差だった。


2007/9/13(木)
 メールでの注文もあって、大分数が減ってきた。蘭鉢展の期間はまだ充分あるのだが、追加のきかない一点ものなので、できるだけ早目にとお願いしたい。幕開け真っ先に欅窯の一番いいもの。次いで小柴鉢の気に入ったもの。それから順に数あるものへと売れていくのは例年通り。古鉢がらくた市の方も少しづつ売れ出した。
 鉢にはめっぽううるさい練馬のKiさんがやっと顔を見せて、初期の欅窯のえびね鉢を買っていく。これは昔業者組合の展示会で「天上白」を植えて出品し、金賞を獲った時の鉢だ。最近の完成度の高い欅窯がすばらしいのは当然だが、「この当時の作品はいいんだ」と若い頃の鉢も人気がある。当時はえびねブームだったから古い欅窯はえびね用が多い。今回3鉢出されたのがアップする前に全部売れてしまった。
 Kiさんは「魚沈殿」を持ってくる。佐藤栄作元総理が中国から送られた株の分けたものだそうで、花付がよくないのを見事に咲かせている。「あまり花がもたないかもしれないけど」と展示していってくれたので、早めに見てほしい。
 池尻のOさんがまとめ買いした後、埼玉のSaさんが仕事の帰りに寄り、欅窯の黄磁と貫入青磁を並べて迷ってしまった。やっと貫入青磁に決めて包装したところへ造園のTaさんがきて「何買ったの?」と包んであるのを開けて見る。「いいねえ、すごくいい」。いい鉢をたくさん持っている人の言葉に迷った甲斐があった。


2007年9月12日(水)
 作場の扇風機が不調になった。今頃あるだろうかとY電機に行ったら、見本に展示してあった現品だけ。昨日それを買って店に届けがてら、松涛美術館で開催している「景徳鎮千年展」を見てきた。官窯の逸品を堪能し、初めて日本で展示される毛沢東の器を見る。女性的ともいえる繊細で美しい磁器のセットを見ると、あの厳しい時代に、たった一人のために景徳鎮の技術の粋を集めた器を作らせたことに違和感を感じないでもないが、戦争時に壊れやすい磁器を、大変な苦労をして奥地に疎開させたことや、台湾の故宮博物院に持ち出した宝物のことなど、中国人の磁器に対する思いの深さを感じとることができる。17日まで。60歳以上は無料。ラッキー。
 昨日から時折台風並みの猛烈な降りで肌寒い。午後遅くなってようやく上がった。メールや電話で鉢の注文があるが、店の方は割合静か。いつものKoさん、埼玉のAさん、S出版のKさん、造園のIさん、川崎のKiさん、若いGoさんなどがポツポツと来る。いい鉢を集めている造園のIさんは台風の後始末で大忙しだったそうで、やっと覗く時間ができたと、欅窯と小柴さんの蘭鉢を買っていく。古鉢の方も写真を載せたいと撮り始めたが、数が多いので先は長い。


2007年9月9日(日)
 昨日の忙しさが嘘のようにしーんとしている。やはり目の色変える人達は初日に殺到するものだ。時間ができたところで、欅鉢の写真をアップする。
 日本春蘭の花芽がどうかと丁寧に見ていったら、不明の紅花に花がきていた。今からでは手遅れかと思うが、一応キャップをしておく。いつも花芽が見える時期に蘭鉢展の準備で忙しくなるので、見る時間がないうちににょっきり顔を出していてあわてるのが常だ。時間があるので中国春蘭や朶々香などの植え替えを始める。
 世田谷のYoさんが出かけたついでに寄って、展示してくれた洋ランを持ち帰る。明日、明後日と休みだから、その間に花が終わってしまいそう。このところ連日帰りが遅くなっていたから今日は早く帰る。


2007年9月8日(土)
 台風一過の好天気。今日から正式に蘭鉢展が始まる。搬入があったあたりから、皆さんの期待が伝わってきた。朝来たらもう車が駐車場に入っていて、8時過ぎから待っていたらしい。その後次々と人が来て、夕方には三橋さんが追加の鉢を持って来た。
 一日中にぎやかで休む暇なし。スタートとしては上々だ。遅くなって最後のGoさんが帰った後ようやく水遣り。このところ忙しくてかなり間が開いてしまった。間に台風があったが、屋根の下なのでよく乾いている。花芽がすんなりと伸びるのにあまり乾かさない方がいいだろう。消毒もしたいが、夜までやってもやるべきことが終わらない。早目に準備した小柴さんの鉢だけ、ようやくアップできた。


2007年9月7日(金)
 夜中は神奈川上陸で大荒れ。朝家を出るときはまだ強い雨が降っていた。途中二子玉川を渡るときは電車も徐行。ニュースでやっていた通りかなり増水している。店に着いた頃には雨はほとんど上がって、一体どんなことになっているかとびくびくしながらあちこちの棚を見て回る。山草類の危なそうなのは中に取り込んで帰ったので、囲いのある棚はほとんど無事だった。中国春蘭の丙氏素の鉢が倒れていたが、夕べの桔梗と合わせても2鉢だけ。以前は何鉢もひっくり返って札落ちになってしまったことがあったから、棚を作り変えた効果かも。2階は窓を閉めて帰ったのに、棚の上に一箇所水がたまっている。雨漏りでもしたのだろうか。
 台風で仕事が休みになった造園のTaさんが朝一番にやってくる。鉢好きなので午後までゆっくりと鉢や杭州の花芽を見ていく。
 S出版社のOさんが鉢の写真を撮りに。下町のHiさんもたまらず時間を作って覗きにくる。世田谷のYoさんも近くに来たついでに寄って鉢を見て行く。Yoさんは強い香りの洋ランが見事に咲いているのを展示してくれた。
 棚下で玉花蘭が咲いていたり、天草小蘭のつぼみが上がっているのが見つかり、店内に飾る。焼締の欅鉢で作った「神曲」の花芽つきをサービスで出したのが即座に売れてしまったが、4本も花芽がついた四季蘭「紅娘」もきれいにできていて、鉢ばかり並べている間に蘭が置かれるとほっとする。
 蘭鉢展をHPに出そうとするが、一鉢づつ写真を撮り、加工し、サイズを測って載せていく作業は、数が多いだけに大変。なるべく早くアップしたいと、台風の後始末の落ち葉掃きをしたり、接客をしたりの合間にせっせとパソコンに向かう。初日にはアップが間に合わないが、松村鉢・朝顔鉢3個5千円の期間限定セールは今年もやります。


2007年9月6日(木)
 いつも「来るぞ」といいながらそれてしまって、「な〜んだ」ということになっていた台風が、今度ばかりは来そうだ。台風情報を見ると関東直撃の構え。今晩がピークとのことだが、かなり動きがゆっくりだ。東日本を串刺しにしそうな台風9号の動きを見ながら、少しでも穏やかな間にと三橋さんが新作を搬入する。昨日窯出しした最後の分が失敗してしまったとか。杭州寒蘭用がそこに入っていたため今回は残念ながら杭州用が少ない。猛暑の頃に気合が乗って、久し振りに透かしフウラン鉢を精力的に作ったので、涼しくなってから疲れがでてしまったと言うが、今回初めて作ったタイプもあり、芸術品ともいえる鉢が正面の棚を飾った。
 時折叩きつけるような雨が降ったり止んだり。天窓から吹き込むので窓も閉めてしまう。
 午後鉢の写真を撮っていたら中野のEさん、いつものKoさん、夕方には川崎のKiさんがやってくる。電話で問い合わせてきて売約にする人など、ごく一部だが少しづつ押さえられてしまう。それぞれ目当てのものが違うのが救いだ。
 暗くなってから次第に荒れてきて、一瞬強い風が吹いたと思ったら桔梗が棚から落ちて鉢が壊れた。もう暗いのでそのまま店内に取り込んで、明日植えかえることにする。手当てしなければいけないことが色々あるだろうが、何をしていいかわからず、運を天に任せて帰る。


2007年9月5日(水)
 日曜日に中古鉢の搬入があり、初期の頃の欅えびね鉢や、昔の立杭丹波鉢のいい窯変の出ているのが色々入った。
 月曜日は小柴さんのところに新作鉢を仕入れに行き、帰りに店に寄って荷解き。2階に運んで写真を撮り、HPに出す準備をする。
 今日は昔の欅焼締ウチョウラン鉢をたくさん持ってきてくれて、2階も下も整理がつかないほど一杯になった。リストを作ったり値段をつけたりする作業に時間がかかるので、出来たものから並べていかないと、前日の夜だけでは到底間に合わない。並べておけば期日前に売約になってしまって頭の痛いところだが、人手がないから早目に少しづつやる以外にないし、それまで店を閉めているわけにもいかない。誰にも公平なチャンスをと思うが、中々難しいところだ。今日搬入したところまでは何とか仕分けして値段をつけた。
 台風の余波で時折ザーッと強い雨が降る。気温が上がって大変な蒸し暑さだ。昼前に頼んであった赤ボラが入荷。都合でたくさん取ったので、トラックから降ろした土を運ぶのに大汗をかいてしまった。


2007年9月1日(土)
いよいよ9月。陽気も一段と涼しくなって、朝は肌寒いほどになった。今日は長袖の出番。
 横浜のYoさんが来て鉢を物色。小柴さんの鉢は週明けになるし、中古鉢も直前にならないと集まらない。初日の土日に来られないからと、洗ってある松村鉢を選んでいく。
 出版社のSさんも涼しさに誘われてやってくる。猛暑の間は温室に入る気にもならなかったが、じっくりと株の様子を見て行く。蘭花村鉢の新しく入ったのと、この春いい花が咲いた中国春蘭の気になっていたのを持って行く。
 こんなに涼しいと次々植え替えたくなって、古いのから植え替えを始める。根巻きも水苔が1年経ったのは、新しい水苔で巻きなおす。春に大分やったから、それほど大量ではないと思うが、蘭鉢展に入る前に少しでも片付けておきたい。品物が入るとまずリストを作り、値段付け。それを撮影してHPに載せたり、注文で発送したりと山ほど仕事があり、その前に松村鉢を洗う作業もある。これまでののんびりした時間が嘘のよう。9月の声を聞くと一気に秋のシーズンスタートだ。


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