top   目次   「朝・昼・晩」   バックナンバー

          17        
2006年4月30日(日)
 夕べ遅くなって佐野のKaさんがジエビネを持ってきてくれた。途中事故渋滞に巻き込まれたらしい。昨年とは違う品揃えで30鉢。ほとんど咲き上がっているのもあるが、半分位はつぼみで、ゴールデンウィーク一杯楽しめそうだ。葉の大きなニオイ・コオズ中心の棚とは分けたので、全く違う雰囲気になった。
 今日はさすがに休日らしく、朝からえびねを見に来てくれる人がいる。気軽なもので楽しみたいという人たちが増えてくれるとありがたい。3年前に家を買ったら、庭の木の下にえびねが50株ほど植わっていて、今一斉に花が咲いているという。前の居住者が植えたものらしく、最初は何だかわからなかったが、咲いてみると見事で、自分でも別の種類を買ってみたいとご夫婦で訪ねてきた。「えびねってすばらしいですね」とその魅力に目覚めてしまったらしい。前の住人の思わぬプレゼントになった。
 3年前からえびねを始め、HPを見ていてくれる人が訪ねてきた。居合わせた大田区のSaさんともおしゃべりに花が咲く。中野のEさんが加わって、えびね展らしいにぎやかさだった。


2006年4月28日(金)
 9時半に店に着いてテレビをつけると、丁度NHKで「そこが知りたい」が始まった。「趣味の園芸」で放送した植物について、置き場所、植替え、株分けなどの質問に答えている。それが今日は「えびね」「春蘭」「フウラン」「セッコク」だったのだ。こちらで貸し出した「青梅覆輪」がアップで映った。まだぎりぎり美しさを保っていてほっとする。
 今日から伊東のえびね展。えびねのHさんはそちらを見にいっているので、今日は1人だ。横浜のAさん、横浜のWaさん、近くのSuさん他何人かが寄ってえびねと表の山野草を見ていく。横浜のWaさんは、そろそろ地エビネが来ているかと思ったようだが、持ってくるのは明日の夜。案内状と違ってしまって申し訳ないことをした。注目していた「程梅」も、「よく3条で咲いたねえ」と見ていく。
 夕方近くになってNHKの担当ディレクターが、貸し出した4鉢を持ってくる。「おかげで助かりました」。何とか間に合ってよかった。
 えびね展といっても、昔のブームの時のようにお昼を食べる暇がないというようなことはなく、合間を見ながら店に出さなかった鉢を植え替える。
 HPの写真集を見ながら価格や売り物の問い合わせがある。時間がなくて、しばらく更新してないので、今はもう売り物がない品種も載っているし、載せてないもので紹介したいものもある。天気がいいのを幸い端から写真を撮っていって、えびね写真集の更新に手をつける。
 閉店間際に埼玉のSiさんが来た。こちらも天然ものの渋好みで、以前に「庵の月」などを持っていっている。今年は「紫式部」「十六夜」「薄化粧」で迷ったが、結局「薄化粧」に決めた。そこへ多摩市のIさんが、売約の「墨染」を取りに来る。「僕も去年墨染だった」とSiさん。店によってお客様の好みに差があるのだろうが、当店は渋好みの傾向か。


2006年4月27日(木)
 雨の中黄業乾氏夫人が、実に久し振りに寄ってくれる。近くの病院に行った帰りだそうだが、80才を過ぎたとは思えない若さでびっくり。鈴木さんの奥様にも来てもらって、ゆっくり昔話をしていく。
 若いマニアのKiさんが、これまで展示してあった品を伊豆の展示会に出すといって持ち帰る。代わりに別の展示品をたくさん持ってきてくれた。皆昔はあったが今は無くなってしまった天然もので、「弁財天」など花弁は細いがいい色だし、「早春」もさわやか系でよく咲いている。「やっぱりこういうのがえびねらしいですよね」。真ん丸いのや濃いのばかり見ていると、かえって新鮮。「故郷」、「乙姫」、「鈴紫」、「紫雲麗」、「茶々姫」も一斉に咲いてきた。「青嵐」「紫式部」「せせらぎ」を選別、命名して世に出したK氏が、「これが好きなんだ」と言っていた「草笛」も、何ということもないコオズなのだが、渋い花弁にきれいな桃舌はやっぱりいい。自然の味わいは、気持ちをほっとさせるものがあるに違いない。2階は昔なつかしコーナーのようになってきた。
 佐野のKさんから電話があり、咲き具合を相談した結果、地エビネの搬入は土曜日ということになった。ここへきて寒さが戻り、ニオイ・コオズがよくもっているのと、地エビネも若干遅れているようだ。


2006年4月26日(水)
 NHK「趣味の園芸」担当ディレクターから電話があって、28日放送の「生活ホットモーニング」で東洋蘭をやるから、飾りに数鉢貸して欲しいとの依頼。「えびねなら一杯あるけど、春蘭はもう花が終わってしまって」「えびねは又別にやるので、春蘭を探しているんです」。あちこち行ってみたが、どこも花がないのだそうだ。HPで見て問い合わせてきたらしい。何があるか分からないからと、花を切らずにいた4鉢を探し出し、今日持っていくことになった。たくさん咲いていれば、その中からいいのを選べるが、葉が汚いのや花もぎりぎりという状態。担当者はとに角花のある品物を揃えなくてはならないらしいが、放送に合わせて咲いているわけではないから、花の見頃にやってくれないと困るというものだ。日本春蘭「青梅覆輪」、一茎九華「仙霞」、無名蓮弁蘭、「ピアナン桃花紅一点花」が登場するかもしれない。それまで何とか状態を保って欲しいものだ。
 HPを見ているといって、会社帰りに寄ってくれた人がいる。天然もののコオズを集めていきたいと、「御蔵黄梅」や「墨染」を買っていく。どぎつい交配ものは「もういい」のだそうだ。
 HPで見て「令人」を問い合わせてきた人に、この間「入りました」と連絡したら「欲しい」ということになった。あちこち聞き合わせたが、やはり無かったらしい。流行りものばかりでなく、昔の名品をきちんと作っていく必要性を実感した。
 桃のいい花といわれて期待していた「風雅」がようやく形が決まってきた。開き始めは薄紫で、「桃花とはいえないね」という声が多かったが、段々抜けて桃花になってきた。舌は真っ白で形もしっかり。何より花間があっていい感じだ。


2006年4月23日(日)
 朝店に着いたら、車が駐車場に入ろうとしている。あわてて飛び込んで店を開けたら、西多摩のSaさんだった。続いて千葉のMさん夫妻。Mさんは腰の手術をしたということで、久し振りだ。
 仲良し友人2人が、ここで待ち合わせてやってくる。今夢中で色々と質問を用意してきている。前もって電話があって、香りのいい白い花が欲しいということだった。丁度お客さんが持ち込んだお買い得の株があったので、二人で半分に分けてもっていく。
 そのうちいつものKoさんが来る。下町のHiさんが来る。大田区のSaさんも来る。昔からのえびねマニア、埼玉のNaさんも1年振りにやってくる。全部が一緒になって駐車場が足りなくなった。Naさんは「天上白」「白蓮」「十六夜」「紫聖」他たくさんのえびねの命名者だ。えびねの作場としているところは、30年間全くウィルスが出たことがないそうで、そこからはみ出してしまうと、ぽつぽつ出るという。ベテランのノウハウを、夢中のNiさんが熱心に聞いていた。


2006年4月22日(土)
 土曜日なのにえびねのお客さんはぱらぱらで、作場を整理したり、植替えを始めたり。横浜のYoさんが、前に頼んでおいた「令人」を持ってきてくれる。こういう天然ものの古い品種が無くなってしまって、いざ探そうとすると「前は持っていたんだけどねえ」ということになる。余裕のある趣味家の棚でもなければ、ちょっと見つからないかもしれない。
 駒場のWaさんが来て植え替えを見ている。作場を片付けていて、ウィルスの怪しいものは皆捨てているが、鉢から抜いてゴミ袋に入った株を見て「どこがいけないのか、言われても全然わからない」と言っている。「どうかな?」と思われる程度のものは、指摘されてもわからないかもしれない。Waさんは、すっかり花の終わった蓮弁蘭にいい新芽が出ているのを見て、今頃売約にしていく。しばらく前に持ってきてくれた金陵辺の花芽が大分伸びて、真っ赤に色づいてきた。
 毎年1鉢づつ買っていくという人や、プレゼントにしたいという人など、えびねのお客さんは蘭のお客さんとは別で、このシーズンだけという人が結構いる。夕方横浜のTaさんが久し振りに来てくれたが、こちらは病気でしばらく入院していたのだそうだ。元気に出かけてくれるようになって本当に良かった。


2006年4月21日(金)
 午前中は船橋のSiさん、午後になって横浜のWaさん、いつものKoさんに横浜のHさん。そのうち近くのえびね展を見に行った世田谷のYoさんとえびねのHaさんが帰ってくる。続いて箱根のKaさんら3人が同じ展示会から廻ってくる。この時期一箇所でも多くの展示会を見たいから、えびねファンは忙しい。ワーッと咲いてワーッと終わるのを、丁度いいタイミングで見て廻ろうとすると、あちらで逢った人と次でも一緒になる。私もできるだけ見て歩きたいが、自分のところの最盛期を放り出していくわけにはいかないから、営業日では中々難しい。
 夕方こちらも超マニアのMaさんが、中野のEさんと一緒に、続いて川崎のKiさんもやってくる。皆先週下田の展示会で顔を合わせている。やはり話題は今年本領を発揮した「青嵐」だ。花は年によって全く同じようには咲かないから、あの年の花はすごかったと伝説になるような花を是非見ておきたいものだ。
 合間を見て花が入らなかったえびねの植替えに手をつける。


2006年4月20日(木)
 昼過ぎまで嵐のような風と雨。えびねを飾っているため店内の窓を開けていたが、吹き込んできてあわてて閉める。午後から急に雨が上がっていい天気になった。「緑染」「山城黄」などの古い花をいろどりに出してきて、集まった花を見ながら配置替えをしていく。
 夕方練馬のKiさんが展示品をたくさん持ってきてくれたので、ようやく2階に展示場が広がった。
 造園のIさんが来て、おしゃべりしながらていねいに見ていき、大田区のUさんが覗いてくれる。
 えびねは8分咲きくらいで、丁度見頃。今年の「青嵐」は花が大きく色もすばらしい。20年以上前にK氏が咲かせて持って来たのを、皆で惚れ惚れと眺めたのを思い出す。難しい木で、中々その時のような花が咲かなかったが、ようやくエンジンがかかって本咲きになったようだ。


2006年4月19日(水)
 えびね展スタート。昨日、一昨日の暖かさで、日曜日にはつぼみだったものが開き始めている。昨日は神代植物園のえびね展に行ったため店に来なかったので、今朝作場で咲いているのを出してきて追加。朝一番で田園調布のSaさんが来た時には、まだえびねのHaさんが持ってこないので半分準備中の感じ。こちらも山野草が好きな人だから、表の棚を物色して月曜日に並べたばかりのを持って行く。午後Haさんがえびねの展示品や即売品を搬入して、ようやく棚が一杯になった。見渡すと今年は紫系の色が皆良く出ている気がする。ただニオイ・コオズ主体だとどうしても一色になってしまうので、「鶯宿梅」「御蔵黄梅」「天上白」などは、お互い引き立てあって貴重な存在だ。
 いつも注文してもなかなか来ないのを見越して早目に注文した生水苔が、今日はもう届いた。無事に冬を乗り切った分がまだあるが、えびねの植替えを始めるとどんどん使ってしまうので、荷を解いて並べる。
 月曜日に来た時はまだつぼみだった「程梅」が、今日来たら開いていた。目黒のOさんが見て、「間違いないようですね。」ぐんと作上がりしているのでたった3条でも花が来たのだろう。「程梅か?」は「程梅」になった。
 港北のHaさんが、展示した春剣蘭や売約の寒蘭を引きとりにくる。夕方造園のTaさんが久し振りに寄る。二人とも今はえびねを作っていないが、充満したニオイエビネの香りには「やっぱりいいねえ。」Taさんは山草棚のカヤランに挑戦するといって持っていく。山野草をやっているお客様が欅窯の古い焼き締め鉢を買っていく。「そこそこいい感じの適当な鉢が本当に探してもない」といって時々覗いてくれるが、中身を探すより鉢を探す方が困難らしい。川崎のKiさんはウチョウランが大分伸びたのを2鉢持ってくる。「袋田2号」とアワチドリの白紫点でどちらも天然ものだ。
 閉店時間を過ぎてから、近くのSuさんが桔梗を持ってきてくれる。明日植え込むつもりだが、えびね展初日は山野草の方が盛況のようだ。


2006年4月16日(日)
 棚下で作っていたイワタバコが、いつの間にか青々とした葉を出していたので、株分けしてきれいな鉢に入れ、山野草の棚に並べる。始めてみるとそれだけで終わらず、棚下にあったのをすべてを植替え、株分けしてしまった。午前中は雨が降っていたので、店内に持ち込んで内職のような作業。朝大田区のSaさんが来ただけなので、真っ黒になりながら店は作業場と化した。
 昼前川崎のKiさんが、昨日下田のえびね展に行って来たといって、筍をたくさん持ってきてくれる。近くのSuさんにもあげたいというので電話をすると飛んできた。「皆今晩は筍料理ですね」といいながら分配する。
 埼玉のOさんが展示品を持ってきてくれる。去年すごい色で咲かせた「御蔵式部」と「御蔵紬」で、まだつぼみだが早速飾る。
 夕方植替えが終わって裏の資材置き場を見る。浩司さんにいらないものを捨てるよう頼んだので、大分余裕ができた。ここを掃除したり整理したりして使いやすく整える。えびね展直前でお客さんが少なく、一日中作業で動き回ってしまった。
 閉店時間になってえびねのHaさんが現れる。下田に行ってきた帰りで、展示会の情報を聞く。水曜日には展示品、即売品を持ってきてくれるはずだ。


2006年4月15日(土)
 えびね展の看板をかける。いつものKoさんが又えびねを何鉢か持ってくる。作場からも出してきて、鉢をきれいにしたり葉を拭いたり、飾るにはそれなりの手当てが必要だ。
 新しく並べた山草の棚を見ながら入ってきて、えびねを買っていってくれる人がいる。天然もののウチョウランを探しに来て、一度病気にして止めてしまったえびねに惹きつけられる人がいる。遠くの父親にプレゼントしたいと鉢植えのえびねを送ってという人がいる。届いた葉受け軸や肥料を並べ、えびね展の準備を進める。
 夕方代々木のMaさんが、欅窯の染付麻の葉文六角鉢に植えておいた「翠蓋」を取りに来る。というより「翠蓋」が植わっている鉢を取りに来たと言った方がいいかもしれない。桐箱付きのすばらしい鉢で、当時の展示会でも抜群の出来だったものだ。鈴木さんが気に入って買っておいたものだが、とうとう惚れ込んでくれた人のところに行くことになった。
 寒さが戻って、開けた窓から冷たい風が吹き込んでくる。今の時期は気温の変化が烈しいので、注意が必要だ。
 この間不調だったカードアダプタを、拓也さんの自宅のと交換して使っているが、その後はトラブルなし。ところが今日拓也さんから、こちらで駄目だったアダプタが自宅のパソコンで全く問題なく使えていると聞いてびっくり。そんなことってあり?。


2006年4月14日(金)
 朝棚の掃除を終わらせ、大部分の春蘭を作場に片付ける。これで展示したまま引き取りに来てない春蘭を下げてもらうと、えびねが増えてきた時すぐに並べられる。準備をしているところに船橋のSiさんが来る。この間持ってきてもらったえびねはどれも初お目見えだが、話を聞くととてもいいピンクらしい。つぼみもいい感じに色づいてきて楽しみ。
 田園調布のSaさん、えびねのHさん、世田谷のNaさんらが、植替え用の用土や鉢、肥料などを買っていく。Naさんは色々な種類の植物をやっているので買っていく量も多い。こちらは資材置き場の関係であまり多く在庫できないから、たちまち品切れになって、あわてて送ってもらうよう注文を入れる。
 最近東洋蘭を始め出した若い青年が来て、日本春蘭を買っていく。「見始めたらこういうものが好きになって・・・」。「はい、大変結構です」。
 東洋蘭をものすごい数作っている大田区のIさんが来る。一茎九華をたくさん持っていて「程梅」も花を咲かせているので、こちらのつぼみを見てもらう。初花で木が「程梅」にしては小さいが、つぼみはそのもので間違いないだろうということだった。
 Iさんが帰ってから待ったなしの展示会看板を作り始める。最近はイラストレータで文字も入れ、パソコン上で出来上がりのイメージを確認して印刷するので、貼る時はうんと手間が省けるようになった。拡大コピーした9枚の紙をずれないように貼りあわせていって「やれやれうまくいった・・」。1枚の大きな紙になったのを看板用の台に乗せてみたら、なんと計算間違いしていたのか、横幅はちょうどいいが縦が大きすぎる。看板用の台は、縦横の比率がA4などの比率と違うので、最初にファイルのサイズをその比率にして作り始めるのだが、縦が大きすぎるところに文字を配置したものだから、第32回の文字が上半分看板からはみ出してしまった。昔のように背景を貼りあわせてから文字を乗せていくならすぐに修正できるのだが。又原稿から作り直す時間はないので、そのまま完成させてしまった。ちょっとシュールな看板になったが、必要な情報はちゃんと入った。あした取り付けることにする。


2006年4月13日(木)
 動くと汗ばむほどの暖かさ。開けられるところは全部開け、扇風機も廻す。
 若いTaさんが、この間から目をつけていた「鶯宿梅」を買いにくる。横浜のAさんと、練馬のKiさんがお客様コーナーのえびねを持ってきたので、「程梅か?」を移して場所を作る。まだ自前のはほとんど出していないが、だんだん棚が埋まってきたので、土曜日には道路側の棚を一旦掃除してからえびねに切り替えたい。「程梅か?」は明らかに他の九華とは違うつぼみで花間をとってきている。「仙霞」もつぼみがついていたので、店内に入れる。おととしの猛暑で葉を焼いてしまい、古い葉が黒くなっていて見苦しいが、今はいいところに置いているので新木はごきげんだ。
 昔の天然種を病気も出さずに作っているKiさんの持ってきたものには、もうこちらでは無くなってしまった品種がある。こういう趣味家が丁寧に作っていかないと、殖えて安くなってしまったコオズも、粗末にするとたちまち無くなってしまうだろう。新花のすごいのを追いかけていくマニアもいるが、こちらも間違いなくこだわりのマニアだ。


2006年4月12日(水)
 今日は日がいいから新築祝いに蘭を持っていきたいという人が来て、丁度花が咲き始めた一茎九華を新しい鉢に植え替えて持っていく。
 店の入り口通路脇に、発泡スチロールの箱でえびねの小苗を作っている棚があった。なんとか病気にならずに出来てはいたが、少し暗くて中々大きくならないし、見た目も良くない。温室の側面にくっついているので、夏の風通しの妨げになってもいけないし、度々軽い箱が強風に飛んでしまって困ってもいた。家で「シラユキケシ」のつぼみがちょうどいい感じになっていたのを持ってきた機会に、花を見ながら気軽に入ってもらえるよう、そこに山野草や季節の鉢ものを並べたい。
 水曜日は比較的閑なので、裏のえびね作場の棚を工夫してコの字型に増やし、鉢を移動。積み重なっていた発泡スチロールの箱を撤去して落ち葉を取り除き、棚をはずして洗った。あちこちに分散していた鉢植えや石付けを手入れして並べ、温室から出してきたフウランとセッコクを、空いた駐車場側の棚に並べる。セッコクには結構花芽がついていた。
 暖かくて温室の窓を開放にする。外も青々としたものが多くなって、すっかり春の棚になった。久し振りのえびねのお客さんが早速あちこち見て、葉が展開し出したイワタバコの斑入りを買っていく。他にはえびねのHさん、いつものKoさんくらいで、日中は作業に専念。えびね展の看板は今日は見送る。
 夕方HPの作業にかかったら、仕事帰りの川崎のKiさんに続いて、中野のEさん、近くのSuさんがやって来る。Eさんに促されて時間が来たら店を閉め、3人でおすしを食べに行くことに。花より団子、HPも放って行ってしまった。


2006年4月9日(日)
 上野グリーンクラブに直行してえびね銘花展を見る。さすがに花を咲かせてきていて、大株作りの展示を見ると、やっぱりえびねは魅力的だと感じる。知り合いに挨拶してお昼前に店に着いた。
 朝一番でSiさんが、出してくれるえびねを持ってきていた。ここにない品種をといってあった通り、初めて目にする名前だ。それぞれニオイの名花のようだが、まだつぼみなので咲いてくるのを楽しみにしたい。
 冬の間重宝したビニールの覆いはすべて取り払った。店横の大きな棚は、代わりにダイオネットを下げる。青々と伸びている水苔には、又せっせと水をやらなくてはならない。
 えびねの作場から、つぼみが伸びてきた株を出してきて少しづつ並べ始める。その分春蘭をしまっていたら、棚下の奥の方に花が咲いているのが見つかった。出してみるとピアナン桃花一点花。ちょうど開き始めのかわいい花だ。今更春蘭を出しても仕方ないとは思ったが、折角咲いてきたので店内に入れる。入り口横は一茎九華、正面はえびね、道路側は春蘭系で少しの間並べておく。そのうち1・2階すべてえびねになってしまうはずだ。
 植替えで忙しいのか、千葉のIさん、Ki工房さん夫妻、長野の帰りに寄ったSaさんくらいで、あとは植え替え用の砂が必要な人だけ。店も端境期でえびね展の準備を進める。電話で一茎九華の山採りが又1鉢売約になった。
 パソコンは新しいカードアダプタで嘘のようにトラブルが無くなった。ラッキー!!


2006年4月8日(土)
 佐野のKaさんに電話をして、ジエビネ展の日程を確認し、持ってきてもらうものを相談する。案内状の原稿を完成させ、葉書を買ってきてもらって印刷にかかった。途中インクを買いに走ったりして、閉店後宛名印刷。遅くなっても今日そこまでは終わらせたい。
 えびねファンが3人集まって来てくれたが、まだ中途半端で咲いているものは少ない。「一寸早かったね」。
 今年初めてえびねを出してもらうSiさんにも電話をして、様子を聞く。「咲いてなくて、あと1週間はかかりそう。」というので、つぼみの状態でもいいから来週水・木あたりで持ってきてもらうことにした。こちらにない品種を選んできてくれるが、どんなものを並べられるかわからないと準備のしようがない。これでHaさん、Koさんが持ってくると、大体は埋まりそうだ。葉受け軸の在庫を調べて、不足のサイズを注文。咲いてくるのを待ちながら、来週から看板作りだ。
 変な天気で、急に暗くなって雨が降ったり止んだり。午後楊さんが春蘭を下げにきて、山採り九華を8鉢と選別品の覆輪を2鉢持ってくる。覆輪2鉢は別種で、一つは花にも覆輪が入る。もう1鉢は花未確認。今日入ると言っておいた田園調布のSaさんが、早速見に来て2鉢持っていく。
 写真を撮ってパソコンに取り込もうとすると、電源が落ちてしまう。案内状の印刷もしているから、途中からおかしくなる。これは再セットアップしかないかと思ったが、拓也さんに状況を説明しながら、「まさかアダプタが壊れているんじゃないでしょうね」と言ったら、自宅のカードアダプタを持ってきてくれた。これに替えて差し込んだらなんとうまくいくではないか。これまでも出来る時と出来ない時があったから、これでOKかどうかわからないが、その後入れたときにも読み込めた。原因がアダプタだとわかればこれは簡単だ。えびね展を前にして初期化などと手間のかかることをしなくて済めばうれしいことだ。
 明日白石は、上野グリーンクラブのえびね展を見てから店に出ます。お昼までには帰っているつもりです。


2006年4月7日(金)
 えびね展の案内状作りにとりかかる。佐野に電話してジエビネの進み具合を確かめ、原稿を作る。葉書を買いにいく暇がないので、続いて看板の原稿も用意する。
 楊さんにも電話をして、花が終わった中国春蘭を下げ、未選別一茎九華の追加を持ってきてもらうことにした。明日来るそうだ。
 田園調布のSaさんが、この間売約にした色花の九華をとりにきて、砂や肥料、薬などを買っていく。自分で作場も作って、着々とえびね再開の準備が進んでいるようだ。「やっぱりえびねはいいねえ」とやる気充分。明日追加の九華も気になるが、とりあえず今日は開き始めたのを持っていく。
 昨日来た練馬のKiさんも、電話で九華を1鉢押さえる。つぼみが膨らんでくるとやはり動き始める。
 時々見える女性客が、今頃になって香りのある春蘭を1鉢欲しいといってくる。先月も持っていったが、常に香りのあるものが欲しいのだそうだ。これからまだ楽しめるものというので、開き始めた蓮弁蘭を勧める。これは明日下げにきてもらう予定のもので、1日遅ければ買えなかったはずだ。縁があって良かったと喜んでもらえた。場所があれば色々なものを置いて対処出来るのだが、前のを片付けないと次のものが置けないのがつらい。


2006年4月6日(木)
 えびねの鉢を仕入れに卸屋さんに寄るため車で出た。今日から交通安全週間だったか、道路は混んでいる。小学校の入学式らしいピカピカの一年生の姿も見かける。目的のプラ鉢は在庫が少なく、追加を取り寄せてもらうことにして急いだが、着いたら10時を廻っていた。
 店内入り口前の棚は全部どかして掃除機をかけ、花台も拭いてえびねを並べる支度にかかる。春蘭は道路側の棚だけにしたいが、まだ少し残ってしまった。端境期にはいつもこのレイアウトに悩んでしまう。本当は作場が空いている時に棚をきれいにしてから戻したいところだが、中々そこまで手が廻らない。
 えびねファンがそろそろ出動して、横浜のAさん、練馬のKiさんが顔を見せる。Kiさんはオキナワチドリの斑入りを1鉢持ってきた。去年3鉢飾ったまま置いていったのは、1鉢だけがうまくいってもうすぐ咲きそうだが、2鉢は芽が出ない。Kiさんのところも全部うまくいっているわけではないそうで、中々調子をつかむのがむつかしい。
 えびねを置いているところの波板が古くなって暗いので、一部クリアーにして明るくしてもらう。大工さんが来たのであれこれ注文をつけようとしたが、柱から何から全体が古く、1箇所いじるとばらばらになってしまうという。すっかりやり直すのは大仕事になるので、少し明るくなっただけの応急処置に終わった。
 えびね展の案内状と看板を急がなくては。


2006年4月5日(水)
 朝から雨。月曜日の嵐のような強風にやっと残った桜も、この雨でいよいよおしまいだろう。
 田園調布のSaさんが来る。しばらく遠ざかっていたえびねだが、やっぱりいいから又やってみようと植え替え用土を買っていく。一茎九華をやっているので、花芽がすっかり伸びた「程梅か?」の鉢を興味深そうに見ていたが、隣の花未確認の九華のつぼみがかなり紅い色にあがっているのを、面白そうだと押さえていく。
 横浜のWaさんが雨の中、予約してあった「花蓮黄」をとりに来る。
 近くの人が新築祝いに春蘭を贈りたいから選んでおいてといってきた。花はまだ残っているが、これからしばらく楽しむというのはむつかしいだろう。時期的にもうえびねの方がふさわしいので、Haさんに適当な株をいくつか持ってきてもらう。
 店内を一回片付けてえびねに切り替えようと、春蘭の花を切って作場にしまっていく。作のことを考えたら早くした方がいいのだが、遅くなって春蘭をといってくる人がいるので、趣味家のようにさっさと全部切ってしまうわけにはいかない。こうして最後まで咲かせてしまうのがいけないとわかってはいるが・・・。
 パソコンの調子が悪く、デジカメで撮った写真が中々取り込めない。やり直すとファイルが壊れてしまっているので、その都度CFの初期化、撮り直しを繰り返す。何度も再起動してやっと取り込めたが、撮り直しのきかない写真はこのところ全部だめになっている。パソコンも思い切って初期化しなければならないかもしれないが、その負担を考えると気が重い。


2006年4月2日(日)
 入社式があるのか電車の中に真新しいスーツ姿の一団がいた。すべてのものが新しくスタートする季節だと実感。
 大田区のSaさん、いつものKoさん、麻布のMoさん、港北のHaさん、中野のEさん、多摩市のOさんなど、一日中人が集まってにぎやか。拓也さんに混合砂を作ってもらった以外、今日は一切作業をしないでお客さまの相手をして過ごす。
 これまで夜は温室の天窓を閉めていたが、4月に入ってからは特別冷え込む日以外開けたままにすることにした。定休日に気温が上がっているのに天窓が開けられないと一大事だ。かえって蒸れの害を起こすので、もう零度以下になることはあるまいと、春バージョンに切り替える。これで休みの日に気をもむこともなくなる。
 朝からどんよりとしていたと思ったら夕方になって降りだし、一時は雷も鳴って強い雨足になった。


2006年4月1日(土)
 いよいよ春たけなわの4月。今日は東京のお花見のピークだそうだ。明日は荒れるから、お花見は今日行ってくださいと朝の天気予報で伝えていた。こちらは電車の窓から見るだけ。桜の下での宴会はしばらくできそうもない。
 世田谷のTaさんが予約してあったえびねを引き取りにくる。裏に置いてあった染付の鉢が目に留まって、これも分けてと持っていく。
 世田谷のHaさん夫妻が欅窯の古いウチョウラン鉢を買っていく。近くのSuさんが来て展示品を下げる。明日は下町のHiさんも来るはずだし日曜日の常連さんも来るだろうが、今日は静かだ。そんな時には管理に精を出す。天気もいいし、閑に任せてえびねの花がない株を植え替えた。
 夕方Taさんが小柴さんのえびね鉢に植えたニオイを持ってくる。水をやっていると鉢の表面に白く筋状に染みてくるものがあるというので、持ってきてもらった。通常の貫入だとは思うが、濃い色の鉢なのでちょっと気になる。代わりの丁度いいのが見つからないため、返品にしてもらってとりあえずプラ鉢に植え、こちらで使ってみることにした。
 杉並のTaさんには殺虫剤、殺菌剤を取り揃えて送る。足が悪くて専門店まで行けないし、近所では手に入らないと頼まれていたものだ。もうせっせと消毒する季節になってしまった。


2006年3月31日(金)
 陽射しはすっかり春なのに、今日も引き続き寒い。前橋のKiさんから電話で、すごい風で外の作業が何もできないほどだという。あちらの風は本場だが、こちらもこの2日間は風が強い。この間来る予定だったKiさんだが、足を痛めて出られなくなったそうだ。「治ったら必ず行くから鉢をとっておいて。」
 目黒のFuさん、近くのKoさんが寄ったくらいで、花が終わりかけた店内は閑散。えびねの作業に没頭する。古葉を落とし、葉をきれいに拭いてカルホスを万遍なく散布する。早いものはつぼみが見え始めたが、屋根だけの外で作っているのでまだしばらくはかかりそうだ。
 植え替えたウチョウランが一斉に芽を出している。これにもマグアンプを置いて水を遣る。今年植え替えなかった春蘭、寒蘭などにも肥料を置きたいが、奥の方に入ってしまうと出してくるのが大変。つい植え替えた時に肥料をやるだけになってしまうから、植替えをさぼったものがうまくできるわけがない。


2006年3月30日(木)
 朝一番で注文の蘭を発送する。水苔巻きならいいが、鉢のまま送るのは梱包に神経を使う。途中の扱いがわからないので、少々乱暴にされても大丈夫なようにしないと、土がこぼれて困ったことになる。洋蘭のように鉢が規格品ではないし、品種によって大きさもまちまちなので、専用の箱を取り揃えておくことができない。その都度根巻き用の箱に工作することになる。
 品物を送って戻ったら浜ちゃんがやってきた。そこへいつものKoさん、近くのSuさんが寄ってしばらくにぎやかにおしゃべり。蘭の好きな人には鳥や魚が好きな人が結構多いが、KoさんSuさんも無類の生き物好き。以前にやっていた趣味の魚や鳥の話に花が咲く。
 午後からは1人で蘭の棚を整理して、並べ替えたり植え替えたり、店内の春蘭を戻すスペース作り。同時にえびねの売り物作りも始める。
 最後の寒さか北風が強くて、ビニールがばたばたいっている。植え替えたものに水を遣るのも大変なほどだ。明日の朝鉢がひっくり返っていなければいいが。


2006年3月29日(水)
 世田谷警察に直行して、申請してあった古物商の許可証をもらってくる。1時間程遅くなって店に到着。それに伴う作業をしていたら、中野のEさんが、ころっとした丸い弁、広舌の細葉蓮弁蘭素心をもってくる。全くよれがなく、これだけのボリュームの素心は中々ないだろう。
 この間探した2階の棚下をこの際徹底的に出してみることにする。端の方にまだ1鉢中国鉢が見つかり、その横にあった箱の中には中古の欅鉢が入っていた。瑠璃釉の六角鉢で、下の方に白くカルキ分がたまっている。水やすりでこすると少しづつ落ちるようだ。買っていって挑戦してみるということになった。
 そこへ田園調布のSaさんが一茎九華を植替える用土が足りなくなったと買いにくる。うちでは2月の寒い時期に九華を植え替えた。お彼岸頃は一般的に植替えの適期と言われるが、いい陽気のその頃植え替えて、その後あっという間に枯らしてしまったという話をよく聞く。Eさんも株分け、植替えをして、いい品種を駄目にしてしまったそうだ。今からでは遅いのではと、九華の植替えが難しいという話になった。
 続いて大田区のUさんが小柴さんの鉢を買っていく。このところ動くのは鉢ばかりという気がする。
 暖かかった昨日と打って変わって北風が冷たい。Eさんが寒い寒いと帰った後、株分けして家から持ってきた散斑シランと白花シランを植え込む。春蘭の花が終わってきたのを切って作場に片付け、えびねの手入れに気持ちが向かう。そろそろつぼみが見え出した。


2006年3月26日(日)
 朝から大田区のSaさん、えびねのHaさん、いつものKoさん、世田谷のHaさん夫妻、中野のEさん、麻布のMoさんと続く。Eさんは注文の品を持ってきてくれて、2階でしまってあった黄さんの鉢を広げてみる。いい蘭をたくさん持っていて、あちこちの展示会に頼まれて出品するから、それなりの鉢はたくさん必要だ。
 Koさんは又えびねを2鉢持ってきた。徳之島えびねの「牡丹雪」とニオイの「御蔵極宝」だ。こちらもつぼみはいい色になってきている。咲いている「御蔵黄梅」「貴陽」「瑞穂」がすごい香りを放っていて、この一角は一段と華やかだ。
 横浜のHさんから、「今杭州寒蘭の植替えをしているけど、「秀水」が殖えてきたから分けておく?」との電話。余分なところは分けて作っておいてもらうことにした。人気の品種だから、秋には又希望者が出てくるだろう。
 久し振りに田園調布のSaさんが顔を見せる。多趣味で忙しいが植替えなくてはと用土を注文。えびねの手入れをしていた拓也さんに急きょ混合砂を作ってもらう。
 多摩市のOさんが来て今年も蓮弁蘭を買っていく。去年持っていった白い蓮弁が、今年は殖えてとてもいい花が咲いたそうだ。去年人気で何人もに売ってしまって、こちらは花が咲かなかったと言ったら、来年は殖えたところを持ってきてくれるという。埼玉のIさんも到着、2人とも生の水苔を試してみると持っていく。春になって緑が増し、今年の水苔は本当に順調だ。
 一日中にぎやかで、閉店後注文の蘭を発送し、ようやく店内の水遣りをする。


2006年3月25日(土)
 春蘭が大分くたびれてきて、えびねが目の前に迫ってきた。古葉を切ったり、葉を拭いてきれいにしたり、アブラムシ予防にオルトランを撒いたりして準備にかかる。
 目黒のHiさんが笠間鉢を少しもってくる。この間からの放出で、「お蔭様で大分片付いた」そうだ。帰ってから2階に置いたら、横浜のYoさんが久し振りに来てそっくり持っていく。
 横須賀から女性が、定年退職する人への贈り物にしたいと、日本春蘭を探しにくる。日本春蘭はあまり品種が揃ってない上花が少なく、きれいなのは売れてしまった。予算に合う丁度贈り物にいいものとなると選択の余地があまりない。あるものの中から見てもらったが、選んだのは「舞妓」。花のところを株分けして、大サービスしてしまった。最近東洋蘭をプレゼントにしたいという要望が時々ある。それだけ昔の銘品が手が届くようになったということだろうが、個性化の表われでもあるかもしれない。
 夕方新企画のOさんが花の撮影にくる。くたびれたものが多く、もう少し早い時期だったら面白いものもあったが、まだ充分しっかりしているものをえらんで何点か撮っていく。丁度お客さんが帰ったあとだったので広げるのは構わないが、狭いところで機材をセットするだけでも一仕事だ。
 明日は中野のEさん、埼玉のIさん、大田区のSaさん他、予定している人が何人もいて、きっとにぎやかになることだろう。


2006年3月24日(金)
 お通夜に行くことを考えて車で出た。明日は土曜日だから、実質的には年度末の最終ごとお日。さすがに道は混んでいる。
 注文の蓮弁蘭を発送して帰ってきたら、朱さんから電話で、「この間持っていった小荷蓮弁を欲しい人がいるから送って」という。急きょ又荷作りをして郵便局まで持っていく。
 その留守の間に中野のEさんから電話があったようだ。「さっきかけたけど出なかったよ」と言われてしまう。1人だから、ちょっと近くまで出ることがあるが、そんな時に限って電話がかかってくるものだ。近くでお通夜に行く人がいて、乗せてってくれるから直接行くというので、夕方こちらからは1人で出ることにする。早仕舞いを考えて更新も早めに済ませ、色々ある問い合わせメールに返事をする。
 大田区のSaさんが寄って、花にアブラムシがついているのを見つけてくれた。いよいよ虫注意報のシーズンだ。えびねにカイガラがついているのを見つけて薬を散布したが、殺虫剤で死んでもカイガラはとれないから、これからこすり落とさなくては。時間一杯作業して、今日は早めに閉めることにする。


2006年3月23日(木)
 久し振りに予定のない1日。ウチョウランの植替えで汚れた店内や、強風でゴミのたまった外周りをゆっくり掃除する。春蘭の花が終わってきたのを切って作場に仕舞いながら、ゆったりとした気持ちで各棚を見回る。ちょっとおかしいのを見ると鉢を開けてみたり、1年経った根巻きを見つけて巻き直したり、外の棚の落ち葉をきれいにしたり、何かすることはないかと探すのは本当に久し振りだ。やってもやっても終わらない用事に追いかけられてろくに見ていなかった外の鉢ものが、すっかり春らしくなったを見るのも気持ちいい。
 温室でがさごそやっていたら目黒のOさんが来て「よくやりますねえ」。コンクールの展示品が好評で、分けてほしい希望者がいたのを開けて割ってもらったり、新しく入った蓮弁蘭を予約していたのを、割って持ち帰る。こうして少しずつ展示品が減って棚がゆっくりしてきた2階では、ニオイエビネがいい香りを放っている。
 その分けて欲しい希望者で近くのSuさんから、古いお客様のYaさんの奥様が亡くなられたとの連絡が入った。80才を過ぎて奥様に先立たれるのはつらいことだろう。ご冥福をお祈りします。中野のEさんからも、「行くか?」との電話。場所が初めてなので、明日店に来てもらって一緒にお通夜に伺うことにした。Suさんは夕方地図を持ってきてくれて、Oさんから分けてもらった中国春蘭を持ち帰る。
 そういうわけで、明日は5時に閉店させていただきます。


2006年3月22日(水)
 2階に置いてあるKoさんのえびねが咲き始めた。
 静かな水曜日で、何年か前に分けてもらった天然もののブルーシランを株分けする。続いて外にあるウチョウランを植え替え。この休みに自宅のウチョウランを植え替えたら、こんなに枯れたのは初めてというくらい消えてしまっていた。去年は忙しくて自分のは放りっぱなしだったせいだろうか。それに比べると店のは去年植え替えているし、まあまあ順調な方だろう。
 午後麻布のMoさんが来たくらいで、後は植替え作業に励む。閉店間際に近くのSuさん、大田区のUさん、川崎のKiさんなどが寄っていく。


2006年3月19日(日)
 今日は忙しいぞと覚悟をしてきた。日曜日の常連さんが来るはずだし、昨日入荷した品を見に来る予定の人もいるし、楊さんが本を持ってくるし、それを買いにくる人もいるし、朱さんも来るといっていたし・・・。
 まず浩司さんには頼まれていた鉢を発送してもらい、水遣りにかかってもらう。私は残りのウチョウラン植替えを片付けてしまい、撮影を始める。ところがいつも朝一番にくるSaさんが今日は現れない。午前中に来たのは麻布のMoさんと、造園のYoさんだけ。
 お昼頃、いつものKoさんが早くもつぼみが色づいてきたえびねを3鉢持ってくる。どれも輪数が数えられるくらい伸びている。まだ並べるところがないのでとりあえず2階に置いたが、春蘭とは全く違う雰囲気のものが出てくると、もう次が待っているよと、気持ちの上で追いかけられる。近くのSuさんやFuさんが寄って、又一華好きの談義が始まった。WBCの準決勝韓国戦が始まり、皆で見ているところに楊さんが到着した。頼んであった本を持ってきて、蓮弁など花が終わったものを引き上げる。予約の本を買いに出版社のSさんが来たが、MoさんやSuさんが帰り人が少ないので、今日の本を読む会は中止にして蘭の情報交換。港北のHaさんが予約の日本春蘭を取りに来る。
 今日も風が強くて、日が傾くと急に寒くなった。皆あわてて引き上げ、来るはずのOさんも用事で来られないと電話があった。今日は意外と静かだったなと注文の蘭の発送にかかったら、遅くなって埼玉のIさんが久し振りに現れる。朝電話があったので皆待っていたのに、さっきまでいた人たちが帰ってしまったあとだ。大田区のSaさんも続いてやってきた。帰省した帰りで、又田舎のおいしいものを持ってきてくれた。そこへ朱さんも来て、昨日置いていった貴州省の黄花春蘭を1条花つきではずして持って帰る。すでに売約になっていた分で、残りは2条花つき。Iさんが2階に上がった途端「これはすごい花だ」と目に飛び込んできたものだ。目の前で開けて見たし、色がいい、花型がいい、葉姿がいい、香りがいいと惚れ込んでしまった。春蘭はメインではないので散々迷った挙句、思い切って押さえることにした。これから話題の花になることだろう。
 今度の火曜日は休日ですが、いつも通り定休日とします。


2006年3月18日(土)
 朝藤沢のFuさんがくる。蓮弁の好きな人だが、今年「汪字」を買っていって一華の魅力に目覚めたようだ。花の方は作を見極めながらゆっくりと集めていくことにして今日は鉢。この間「汪字」が入っていた紅い鉢が印象深かったと持って行く。
 温室に下げてあるウチョウランの最後のところも植替えが終わり、表で作っている分もやってしまおうと思ったら、朱さんがやってきて早速荷開きを始める。大株を5つに分けた豆弁円舌花、キャップなしできれいな黄色の貴州省黄花春蘭、濃い桃花蓮弁蘭、荷花弁蓮弁蘭、AONのサイバー春蘭展で票が入っている舌点の面白いかわいい蓮弁など全部で8品種を持ってきた。水苔で巻いてあるのを開け、細かく分け、鉢に植えて水をやる。値段つけ、リスト作り、棚を片付けて並べる、等々売り物にするまでには色々とやっておくことがある。ちょうどウチョウランを広げているところで、足の踏み場もなくなった。この作業が落ち着いて出来ないと、あとで訳がわからなくなってしまうから、今日は静かでよかったと話していたら、ルーペのSさんが来て押さえてあった鉢と預かっていた杭州を持ち帰る。町田のYaさんが中国春蘭を選んでいく。目黒のOさんが、置いてあった桃花蓮弁蘭をとりに来て、今日入荷の分を押さえていく。植え込みの終わったあとでよかった。
 朱さんの杭州寒蘭をたくさん預かっていたが、今日全部持って帰ることになった。温室から出してきたのをリストと照合する作業は大変で、一人では手に負えない。今日は拓也さんがいてくれて助かった。
 明日は楊さんが来て、杭州寒蘭の記事を読む日です。今日入荷した花を見がてら、会にも参加してください。


2006年3月17日(金)
 雨は止んだがものすごい風、まさに春の嵐だ。鉢がひっくり返ると困るので、外の棚はダイオネットを下ろしたまま。寒さ除けのビニールがばたばたと音をたてる。冬の間恩恵を蒙っていたビニールだが、何回もの強風にさらされて、さすがにあちこち留めてあったところが壊れてきている。1箇所は完全にはずれて飛んでしまった。寒さがやってくるのは杭州寒蘭展の最中なので、忙しさについ後手後手になり、大寒波のニュースにあわてて囲ったのがこの始末だ。風の力は本当にすごいから、来年はもっと根本的に対策を立てなくてはいけないと思うが、喉元過ぎれば何とやらで、中々うまい方法が見つからず、来年も又あわてていることだろう。
 外ですごい音がして、出て見ると大きなトタン板が落ちている。どこから飛んできたのかと思ったら、古い物置の屋根だった。そのうち大工さんが来てトントンと直している音がする。
 今日はウチョウランの植替えを完結させようと、昨日から準備して材料を室内に並べて帰った。幸い発送など急ぎの用事がなかったので、朝から黙々と植え替える。
 いつものKoさんが「瑞梅」を持ってきたあと、練馬のOさんがコンクールの引き上げにくる。Oさんは「隆昌素」が殖えたからと持ってきてくれた。大田区のIさん、横浜のIさんが展示を見に来てくれ、閉店時間を過ぎてから、春蘭を始めたばかりの若い男の子がくる。最近何回か来ているが、1年間色々な花を見て、春蘭が一番自分の気持ちにぴったりの花だと感じたそうだ。まだ高いものは買えないが、好きということが一番の要素だから、何年か後にはマニアの仲間入りをしているかもしれない。若い人の新規参入は大歓迎だ。
 ウチョウランの植替えを終わらせるつもりだったが、つりわく1つを残してしまった。


2006年3月16日(木)
 「蘭寶ャ史」日本語訳版を注文で送る。鈴木さんが頼んで第3版を作ってもらったのだが、何部印刷したのだろうか。まとまってたくさんあったはずなのに、今日送ったらあと8冊しか在庫がない。昨今の中国春蘭見直しの風潮からか、注文に応えてぼつぼつ送っているうちに、いつのまにか完売しそうだ。
 楊さんに電話をして、日曜日にする中国蘭書を読む会のテキストを相談する。
 午後から近くのSuさんが「老十円」の咲いたのを持ってきてくれたあと、横浜のHiさんが久し振りに顔を見せる。すっかりご無沙汰で、ひょっとすると今年初めてかもしれない。ちょうどやっていた野球の韓国戦をテレビで見ながら3人でおしゃべり。今日はのんびりムードだ。
 朱さんが日本に帰ってきて、電話をくれる。明日あたり又色々持ってくるかもしれない。日中は春らしい天気だったが、予報通り夕方から烈しい雨になった。


2006年3月15日(水)
 朝蘭鉢を売っているかとの問い合わせ電話。やがてやってきた人は、韓国から仕事の出張で来た会社員だった。蘭の好きな社長から、日本に行ったついでに蘭鉢を買って来るというおまけの仕事を仰せつかり、あちこち探し回った挙句、HPでここに辿りついたのだった。ここなら気に入るものがありそうだと大喜び。やみくもに探し回った苦労がしのばれる。
 以前蘭鉢展のときに出したHPの写真集をプリントして持ってきていて、何番をといわれても今はない。好みや使い勝手があるから、持ってきたデジカメで写真を撮り、サイズを測り、店のパソコンから韓国の本社に送って選択してもらう。携帯で国際電話のやりとりだから、電話代もかかるが時間もかかる。しかしこんなことが出来る世の中になったことに驚いてしまった。もし今日見つからなかったら、もう1泊して探し回らなくてはいけないところだったというから、宮仕えの苦労はどこも同じなのだろう。梱包にも時間がかかり、終わったときはお互いほっとため息をついた。
 鉢は数が減ることはあっても、増えることはない。手作り一点ものの新作はそうそう数が出来てこないので、古い鉢は貴重だ。横浜のWaさん、いつものKoさん、大田区のUさん、川崎のKiさん、近くのSuさんやKaさんなども寄って、とうとうお弁当が夕食になってしまった。そういうわけで「きょうのショット!」は休みます。


2006年3月12日(日)
 朝直行で東照宮の春蘭展を見せてもらう。日本春蘭がメインだが、それぞれ力作揃いですばらしい。いつも仕事帰りに寄る川崎のKiさんが世話役で、甲斐甲斐しく動いている。会場で大田区のSaさんと一緒になり、この後すずき園芸に廻るというが、一足先に出て急いで店に戻る。お昼頃着いたら、いつものKoさんと下町のHiさんがとっくに来ていた。二人とも展示品などを新たに持ってきている。つぼみのうちに売れてしまって写真を撮れなかった「大富荷」も3本花をつけて持ってきてくれた。
 暖かいが強風が吹きまくって春の嵐。ダイオネットの幕を揚げていたら、外の棚では鉢がいくつもひっくり返ってしまった。幸い浩司さんがいる日でちゃんと処置をしてくれた。この暖かさでつぼみだったものが一気に開いた。
 Saさんが後から到着し、麻布のMoさんも来て大勢集まったところで、人気コンクールの開票をする。2票差で欅青白磁ウチョウラン鉢で出品した「翠蓋」が1賞を獲得。出品者は下町のHiさんで、その場で賞品の鉢を渡す。そのあとKi工房さん、中野のEさん、東照宮から出品した鉢を下げてきた近くのSuさんも集まってきて、暗くなるまでにぎやか。
 1賞のHiさんには、「きょうのショット!」用に鉢を持ってポーズをとってもらったが、皆が帰ってから写真を取り込もうとしたら、エラーでファイルが壊れ、花の写真も皆駄目になってしまった。ここにあるものは撮り直せばいいが、やり直しの利かないものは困ってしまう。カメラのせいかパソコンのせいかわからないが、頻繁に起きるのには参ってしまう。何か対策はないものか?


2006年3月11日(土)
 世田谷のHaさんが、今年花付きで手に入れた「心心相印」を持ってくる。写真でよく見る白っぽい色ではなく、花弁にもっと色が乗っているが、舌のハートはきっちりしている。写真だけで実物を知らないのだから、「これがそうか」と思って1人で見せてもらった。
 Haさんに「逸品ありますか?」と聞かれ、「今年花がないんです」「どんな木ですか?」と作場に行ったら、なんと花が咲いていた。何度も花芽つきを探して、皆店内に入れたつもりだったのに・・・。あわてて出してきて飾ったが、これ1鉢しかないので、今年は展示品にすることにして勘弁してもらった。
 気温が上がって春らしい陽気。拓也さんにカイガラ予防にカルホスで全面的に消毒してもらう。
 ウチョウランの植替えをしていたら、新企画の大塚さんが現れる。これまでお付き合いがなかったが今後はよろしくと、コンクールの投票をしてもらう。
 出版社のSさんが「蘭寶ャ史名品賞析」の本を買いに来る。ところが今朝注文で最後の1冊を送ってしまって在庫ゼロ。1週間後に追加が入るので、それまで待ってもらうことにした。Sさんも「逸品」が出てきたのを見て、「いくら?」と聞いてくる。仙台のToさんからも「逸品」の問い合わせ。本当に同じものに集中するのだから困ったものだ。
 駒場のWaさんも来て話をしながら、拓也さんと二人でイワチドリとウチョウランの植替えを続ける。もう白い芽が3ミリほど出ているが、去年咲いていたもので、又いくつか消えているのもあった。まだ半分しか手がつかないが、やってないところは苔が生えて枯れた木が残ったまま。植え替えたところはすっきりと気持ちがよい。
 明日白石は朝上野に直行して、お昼までには店に着く予定。午後はコンクールの開票。人気1賞は誰の手に?


2006年3月10日(金)
 昨日頼まれた葬儀用の飾り花を今朝引き渡すと、すぐにウチョウランの植替えを始める。他のことを始めてしまうと、中々取りかかれないが、一度場所をセットすると何とかやってしまうものだから、何が何でも手をつける。天然物のところからやっていって、十数鉢しかできなかったが、その中ですでに「悟空」と「紫水玉」が消えていた。「雷鳥」のように殖えて鉢に入りきらずに分けたものもあるが、毎年こうして天然物の鉢が減っていく。
 世田谷のHaさんが来て、奥地の蘭が載っている中国の本をお買い上げ。売り物の本はもう品切れで、店用のものを出してしまったが、次に入る当てが無いから仕方ない。
 大田区のSaさん、近くのSuさん、練馬のOさんがくる。ウチョウランの細かい土は、周りが汚れるが、常連さんなので、話をしながら植替えを続けさせてもらう。Oさんは、前に買っていった傷ものの鉢を、丁寧に修理し、磨きをかけて、使えるようにして持ってきた。金つぎセットを買ったので、少しやってみたいと、又傷ものの鉢をもっていく。
 楊さんに電話をして、先月休んだ勉強会の日にちを打ち合わせる。12日の日曜日は、午前中上野東照宮の展示会に行きたいので、その次の19日にすることにした。どこを読むかはまだ未定。
 夕方いつも仕事帰りに寄る川崎のKiさんが、明日東照宮の展示会に持っていく鉢を取りに来る。2鉢のうち1鉢は花が終わってしまった。土日というピンポイントに合わせて咲かせるのは実にむつかしい。


2006年3月9日(木)
 終わってきた春蘭を植え替えていたら、中野のEさんが蓮弁蘭の売り物を2鉢持ってきてくれる。咲き始めた「雪化粧」とつぼみがふくらんできた「雪衣」だ。「雪化粧」は白く咲いて清らか。トップページの写真を入れ替える。
 終わったものを作場に戻し、咲いてきた日本春蘭を室内に入れる。鈴木さんはキャップをして色だしをすることをしなかったが、皆に言われて今年はキャップをしてみた。「女雛」に続いて「若桜」もいい色にあがったが、外の棚で花芽に気づかなかった「極紅」はみじめなものだ。咲いてくるまではこんな面倒なことはやってられないと思ったが、歴然と結果に差が出ると、次はぬかりがないようにしようと思う。春蘭を店内に入れた機会に、外の棚も日本春蘭は一箇所に固めることにする。
 若いKaさん、いつものKoさん、近くのSuさん、寒蘭のUさん、川崎のKiさんなど一日中人の出入りがあって、ウチョウランの植替えには手がつかない。遅くなって皆が引き上げたあと、花の撮影をする。


2006年3月8日(水)
 4月の暖かさで、扇風機が盛大に廻っている。どこもかも開け放して風を通すが、全く寒さを感じない。
 朝注文の蘭を発送した後、頼んであったウチョウラン土が届く。今日は亡くなった鈴木さんの誕生日で、毎年この日から本格的にウチョウランの水やりを始めたものだった。これから植え替えるので若干遅れるが、いよいよ管理は春バージョンに切り替わる。
 えびねのSiさんも、久し振りにやってくる。今年は殖えた品物を並べてもらうことになっているが、どれも太い芽できているそうだ。これまでと違うラインナップでえびね展ができそうで楽しみだ。春蘭もようやく咲き揃ってきたし、その次のえびね、ウチョウランへと期待も高まってきた。春蘭の植替え、株分けの残りを今日やってしまったので、明日からはウチョウランの植替えだ。
 夕方イギリスから来日して7年目というSさんが、友人のMaさんご夫妻とここで待ち合わせる。先月一人で来て、書道の先生へのプレゼントに「汪字」を買っていったが、とても喜ばれたそうだ。今日はMaさんが、「翠蓋」を欅窯の「六角染付麻の葉文鉢」に植えて欲しいということになった。2階で欅鉢に入った「翠蓋」を見て、飾り方のイメージが湧いたようだ。毎年1〜2鉢中国春蘭の一華を買い揃えていくが、必ずよく似合う鉢に植え替えて、飾るために育てている。こちらもこだわりの蘭好きだ。種類が稀少種であるとか、お買い得だとかに関係なく、飾ったときにどうかが問題。相場に惑わされず、自分の基準を持つということは大切だと思う。


2006年3月5日(日)
 下町のHiさん、大田区のSaさん、麻布のMoさん、目黒のFuさんなどがきて、展示品や人気コンクールに出すものを持ってくる。短期間だとそれに合わせて開花調整するだろうが、自然に咲いたところで五月雨式に集まってくるから、早く咲いたものやまだつぼみのものなど色々だ。投票する時期で丁度見ごろのものが変わってくるが、まあお遊びだから、固く考えないで皆で楽しめればいいだろう。この間持ってきた小柴さんの天然土灰釉の鉢を、賞品として用意してある。
 今日もMoさんが昔「餘姚第一梅」で買った花を、何でしょう?といって持ち込んだあと、大田区のTuさんが、「蕭山蔡梅」で買ったものが本物かどうか皆に見て貰いたいと持ってくる。本物間違いない花付き見本が無いのだから、本の記述を参考にしたところで、はっきりしたことはわからない。まだ開いてないので、詳しい人に見てもらうことにして、展示しておいてもらった。
 このところ「秦梅」として本に写真が載っている鉢が、4鉢集まった。持ってきた人はそれぞれ「翠桃」だったり「天興梅」だったり「西湖梅」だったりのラベルで買ったものだ。そのうちの2鉢は今も店に飾ってある。毎年札違いの花が咲いて、「これは何でしょう?」と持ってくる人が必ずいるが、流通の段階でいい加減にわからなくなってしまうのだろう。蘭は趣味家の棚からも又市場に出て行くものなので、植替え、株分けをする時のラベル管理はしっかりやりたいものだ。


2006年3月4日(土)
 店に出てHPビルダーを立ち上げると、昨日新しく作ったサイトが出てきて、結局これを全部アップすることになった。今日はどれだけ時間がかかっても構わないから、まずは昨日の分を更新する。
 注文のあった蘭と鉢を荷造り、発送し、続いて温室の春蘭を日付を見ながら植え替えていく。2年たったものを順番にやっていると、ピアナン白花に花芽がきているのが見つかった。これも植え替えて店に出す。
 お昼頃ここへは2度目の柏のTaさんが到着。寒蘭の時に探し探し来てくれた女性だ。この前電話して出かけてきたのに、場所がわからなくなって帰ってしまったとか。今日はしっかり案内状のはがきを持って、聞きながらたどり着いた。もう年配の一人暮らしだが、普通の女性が欲しがるようなものには興味がなくて、蘭の1鉢が満足感を与えてくれると、3本花があがっていい色に咲いた「女雛」と、「西神梅」を大事そうに持って帰っていく。
 初めての女性客が、自分にも買えるものがあるかと入ってくる。杖をつき、病気で身体を悪くしているそうだが、この地味だが奥の深い味わいに惹かれるという。自分の誕生日のプレゼントにと、朶々香をプラ鉢から楽鉢に植え替えて、うれしそうに抱えていく。
 近くのSuさんに続いて出版社のSさんがきて、小柴さんの鉢と「山人紅」を買っていく。花付きが悪いことで定評がある「山人紅」だが、この間展示会で見たのに刺激されて、挑戦してみるのだとか。私もこの間何年振りかで花を見て感心したものだ。
 いつも欅窯のいい鉢を買っていく若い女性のTaさんが来て、小柴さんのえびね鉢と、欅窯の寒蘭鉢を選んでいく。蘭をやっている人の90%は男性という印象だが、この店に来る何人かの女性客は、皆自分の基準で花と鉢を選んでいく。最近何度か来ているこだわり派の若い男性もそうなのだが、価格や稀少性や、世間的な評価には一切関係なく、自分の感性に合ったものには無理をしてもお金を使うし、他人と比較することもなく純粋に楽しんでいる。年代層もまちまちで、そういうことの出来る空気になってきたのかとも思う。買って帰るときの満足そうな表情を見ると、これだけ幸せを与えてくれる蘭の大きな力をあらためて感じる。


2006年3月3日(金)
 寒いが外の鉢ものには青い芽が吹いてきたし、雑草も顔を出して陽射しはもう春だ。そろそろウチョウランを植替えなくてはいけないが、その前に16年植替えのものが目に入り、植え替える。
 送る蘭を株分けしたり、小柴さんの鉢の注文に応えたりする他は、人気コンクールの写真集を作ろうと、端から写真を撮り始める。最近写真を扱うとパソコンが思うようにいかないことが多く、何度か再起動をしたり撮り直したりで時間を取られる。
 夕方目黒のOさんが「これは何でしょう?」の鉢をもってくる。土・日には中国蘭に詳しい人たちが来るだろうから、見てもらうことにする。いつも仕事帰りに寄る川崎のKiさんが、コンクール用を2鉢持ってきてくれた。最後にHPの更新作業にかかったら、前にもあった「サイトが見つかりません」が出て、再起動を繰り返す。新しいサイトを作ると、これをアップするだけでも時間がかかる。明日の朝何事も無かったように立ち上がることを願って、今日の更新は諦める。


2006年3月2日(木)
 朝駒澤大学駅での人身事故で田園都市線がストップ。丁度通勤時間だったので少し遅れて店に着く。
 近くのKaさんが来たあと、久し振りにえびねのOさんが現れてしばらくおしゃべり。日中は他に誰も来ないので、ひたすら写真を撮る。初めて花を見る蓮弁蘭の「玉唇」が2本とも完全に開いたが、遮光なしで白く咲いて中々きれいだ。「女雛」も温室の棚で咲いていたので、出してきて飾る。一応キャップをしたからそこそこの色出しができたが、とにかく「女雛」はかわいい。そういえば明日はひな祭りだ。
 夕方近くのSuさんが来ているところに、世田谷のHaさんが慌しく中国の蘭の本をお買い上げ。そのあと仕事帰りの川崎のKiさんが寄って、Suさんと話がはずむ。11、12(土・日)日に上野東照宮で春蘭展が開かれる香蘭会の仲間だから、出品するものについての情報交換が尽きない。自分でも中野のEさんのところにお邪魔すると、蘭の話でついつい時間の経つのを忘れるから、こうした時間が楽しいのはよくわかる。
 天気予報では曇りだったのに、又降りだした。

2006年3月1日(水)
 3月に入ったというのに、いきなり冷たい雨に見舞われる。朝注文の「翠桃」を発送したあとはしーんとしているので、チャンスとばかり問い合わせのあったものや、ちょうど撮り頃の花を撮影する。
 昨日の休みは鴨川までドライブして、小柴さんの工房を訪ねた。直接お会いするのは初めてなので、窯や工房の中を見せてもらい、話を聞いたり、こちらの希望も伝えることが出来てよかった。昼過ぎまでお邪魔をして、蘭鉢、えびね鉢を積んでくる。
 今日はいつものKさんが寄ったくらいで、この雨では誰も来ないだろうと思ったら、「鉢きましたか?」とルーペのSさんが現れる。今回は天然土灰釉が中心だが、1点だけあったルリ釉と合わせて3点売約。続いてきたUさんは、放出の中古鉢を持っていく。
 一日中雨が止まず、今晩はひどくなるようだ。


2006年2月25日(土)
 明日は休むと書いたものだから、日曜日の常連さんが相談して今日集まってくれる。朝一はやっぱり大田区のSaさん、続いて下町のHiさん。新たにコンクール用を2鉢持ってきてくれる。近くのSuさんも、見知った車がいるからと寄っていく。
 若いがこだわり派の世田谷のTaさんが古い鉢を探しにきて、松村鉢や広東鉢などいくつか買っていく。
 放出鉢の目黒のHiさんが、新たに3点持ってきた後、千葉のIさんが鉢を見たいと2階に上がる。上には普段黄さんの鉢を展示してあるが、場所がないため片付けてあるのも出してきて広げてみる。実際に植えることを考えながらじっくり検討した結果、絵南京の六角鉢に決めた。蘭も適当に出てにぎやかな一団が引き上げたあと、駒場のWaさんが、預かっていた杭州を2鉢引き上げにくる。そろそろ暖かくなってきたから明日植え替えるのだそうだ。
 いつも東京ドームのときには必ず寄ってくれる京都のYaさんが、今年はどうしたのかなと思っていたら、夕方遅くなってルーペのSさんと現れる。朝からKi工房さんに寄って、昼過ぎにはすずき園芸の予定にしていたのに、Kiさんのところですっかり落ち着いてしまったようだ。毎日ブログで書き込みし合っている仲間だから、Off会というところか。昨日はドーム、日中友好会館、宋梅会へとはしご、今晩帰るまで目一杯蘭に浸った2日間だ。ルーペのSさんが帰ったあとも、中国の話、蘭の話題が尽きない。勉強と実践と、うらやましいような充実振りで、いい時間の過ごし方をしているなあと思う。強行軍の中、是非寄らなくてはと決めている場所の中に加えて貰えるというのは光栄なことだ。いい形の豆弁黄花素心に気が惹かれたが、今日は小柴さんの鉢を持って行く。結局花より鉢の方がにぎわった一日だった。
 明日は休みをもらって、火曜日には小柴さんの鉢をとりに行く予定。どんなのが出来ているか楽しみだ。


2006年2月24日(金)
 まさに三寒四温。一度緊張感がとれたあとのこの寒さはこたえる。冷たい雨が夜には雪になるかもという予報だから、又暖房復活。久し振りに顔を見せたえびねのHaさんも、寒い寒いと震えている。
 蓮弁蘭を発送したあと、2階の人気コンクールの準備をする。番号札をつけて投票できるようにし、台帳も整える。Haさんが早速1票を投じていた。
 前橋のKiさんから電話で、朶々香の写真をいつ頃載せるかと聞いてくる。「メールをやっていれば、咲いてきたのから写真を撮って送れるんですけど」。パソコンを持っている友達に、HPをプリントアウトしてもらって見ているという。「息子さん宛にメールしますから、プリントしてもらってください」「友達にもパソコン買えと言われているから、やるかなあ」「是非始めてください」。HPを見たいというのがきっかけでパソコンを始めてくれるなら、こんなうれしいことはない。28日に入る予定の小柴さんの鉢を、「1つ取って置いて」と頼まれる。
 いつものKoさんが又蓮弁蘭を持ってきたあと、夕方仕事帰りの川崎のKiさんが、コンクール用に1鉢持ってきてくれる。明日明後日にはもう少し集まるといいが。
 皆さん、奮って出品、投票してください。


2006年2月23日(木)
 朝藤沢のFuさんがくる。このあとドームと日中友好会館へ行くのだという。出てきたついでにと蓮弁蘭を2種類買っていく。Fuさんもベランダ栽培でスペース確保が問題らしく、ぶら下げ方式を勧める。この間大田区のSaさんが、「やっと棚が完成しました」と言っていたが、手作りでぶら下げ式の棚を作ったら、まだ置ける余地ができたそうだ。鉢が倒れないだけでもいいし、水やりが楽だ。
 注文があった「万字」を九州へ送ったあと、中国蘭をやり直すというIさんが見えて、「大富貴」「舞蝶」「宋梅」など、花が咲いている株を買っていく。こちらはドームの帰りで、買い込んだ蘭をすでに持っているのに、「蘭は重くない」のだそうだ。
 練馬のOさんが、コンクール用を1鉢持ってきて、豆弁蘭や紺覆輪のアリサン雪蘭などを買っていく。
 いつものKoさんが又展示品を持ってくる。毎年何かしら出る「これは何でしょう?」を持ってきたので、中国春蘭に詳しい近くのSuさんが来ないかなと思った途端、いいタイミングで現れた。近くで通りかかるから、知った車があると素通りできない。「西湖梅」かな?ということで、これから皆に見てもらうことにする。続いて近くのKaさんが、「玉英」の2つ花が咲いた株を即売品として持ってきてくれる。他にいい花だという交配種の中国春蘭も持ってきたが、まだつぼみが固いので楽しみにしたい。
 夕方埼玉のIさんから久し振りに電話が入る。場所がないことを理由にほとんど杭州寒蘭だけにしているから、「終わるとなんか手持ち無沙汰ですね」。HPは見ていて、「顔見知りが相変わらず集まってますね」と、毎日の様子を把握している。「杭州のメンバーがそのまま楽しくやってますから、財布を持たずに遊びに来てください」。みんなでワイワイ楽しむのが一番。すずき園芸は集会所ですから。
 3月の中国蘭書を読む座談会は、楊さんが少しの間台湾に帰るので、第1日曜日ではなく、楊さんが帰ってきてからあらためて日にちを決めます。
 今度の日曜日は、白石は私用で休みをとります。ご用のある方、土日のどちらかにしようと思っている方は、土曜日に来ていただけると助かります。日曜日ももちろん営業していますからどうぞ。


2006年2月22日(水)
 9時半に中野のEさんが来る。「10時からだから少し待つと思ったのに、ずい分早いね」。「いえいえ、開店が10時ですから、9時半には準備で来ています」。これから日中友好会館へ行くからと、忙しそうに桃花の蓮弁蘭を持ち帰る。
 Eさんが帰るとすぐ、目黒のOさんが来る。これでもう1鉢の桃花蓮弁蘭も無くなるかと思ったら、こちらはしばらく展示してくれることになった。人気コンクール用に、中国春蘭を2鉢持ってきてくれる。
 午後大田区のSaさんが寄り、近くのSuさんも現れる。そこへ港北のHaさんが、コンクール用を1鉢持ってきてくれる。今日開いた未選別の豆弁蘭がちょうどかわいいところで、花弁に濁りはあるものの舌に鮮やかな紅点を散らしてそそられる。「これいいでしょ?」というと、予約してあった別の代金を払いに来たのに、こっちが先と持っていく。
 昨日日中友好会館で撮った写真を保存しようとしたら、なぜか無効と出て保存できない。最近しばしば写真を保存するときにトラブルがある。ここの写真ならすぐ撮りなおせるが、出かけて撮ったものはそれが出来なくて困る。
 昨日帰りに持ってきた蓮弁蘭は、梱包してあったために花が傷んでいるが、作って咲かせれば中々良さそうだ。
 今日あたりは春を感じさせるが、この冬寒かったせいで花が遅れているのか、人気コンクールの展示品がまだ揃わない。出品の様子を見ながら、もう少し揃ったところでスタートします。


2006年2月19日(日)
 Haさんご夫妻が、入荷した豆弁蘭を見に朝一番で現れる。結局いい具合に開いた「瑶光飛蝶」を割ってもっていく。そこへ、昨日の「ショット!」に出した桃花蓮弁に、電話で注文がくる。HPに出した写真を見ただけで、実物の花も株もまだ見ていないのだが、この間遅れをとってしまったからとりあえず押さえておくということだろう。Haさんも実物を見て、「こんなきれいなピンクがあるのですねー」と見入る。
 目黒のOさんが電話を入れたのは正解だった。横浜のHさんからも、「もし残っていて割るんだったら仲間に入れといて」と一部に参加表明。昼過ぎに中野のEさんが、「ネットに出したのならみんな来ちゃうから」と、外出先を早々に切り上げて駆けつける。結局Eさんは残っていた1鉢をそっくり売約。これで2つとも終了してしまった。そのあと調布のOさんもこの花を目当てにやってくる。「もうないの?これを買いに来たのに・・」。Oさんは「赤春」の鉢が目に入って買っていく。
 午前中にいつものKoさんが、展示品の中国春蘭をいくつか持ってくる。昼からは朱さんも参加し、展示会で撮ってきた写真を皆で見ながら、情報が飛び交う。朱さんは新たに覆輪の豆弁などを持ってきたので、これを植え込む。
 今日は神代植物園の展示会最終日。展示品引き上げで、こちらには人が来ないだろうと思っていたが、出版社のSさんも現れ、結構賑やかになった。明日は日中友好会館での奥地の蘭協会の搬入だから、出す人は本当に忙しい。Eさんも今日ばかりはゆっくりしないで、展示品を下げに向かった。この季節、見て歩くだけでも結構忙しいものだ。初日火曜日の午後、日中友好会館を見せてもらう積りだが、楊さんのところに蓮弁蘭が入荷したので、会場で待ち合わせて、その後店に戻ることになった。来週もバタバタの1週間になりそうだ。

 22日水曜日から人気コンクールの予定だが、まだ出品の品が揃わない。来週からはぼちぼち増えてくるだろうが、そろそろお持ちください。

2006年2月19日(土)
 昨日又中国春蘭や蓮弁、豆弁など新しく入荷。植え込んだり並べたり、打ち合わせをしたりしているうちにもう5時近い。HPの更新はあきらめ、ばたばたと閉めて東京ドームの内覧会へ。渋滞にはまって着いた時には入場が始まっていた。ちょっと歩くと知った顔に会うから、挨拶しながら見て廻る。
 今朝は又都内某所に寄って中国蘭を仕入れ、お昼に店に着く。昨日HPに書いておこうと思っていて出来なかったが、皆東京ドームや神代植物園に行っているらしく、全く問題なかった。午後ようやく未整理のままだった搬入品を並べ、仕入れてきた蘭を植え込む。
 昨日入った蓮弁蘭はびっくりするほど鮮やかなピンクで、形もかなり丸い。昨日植え込んで水をやったが、輸送傷みもあるので、支柱を立てて今日も水をやる。棚に並べると、周りを圧倒する存在感だ。
 他に緑の色がひときわいい豆弁蘭も入る。
 一花の方は「緑英」「万字」など次々咲き出した。棚は奥地系統のものと混在しているが、葉姿の良さはやはり一花。緊張感があって空間が引き締まる。花を楽しみにしていた「大富荷」が昨日出て、数がないものから売れてしまう。展示会にいい花が無くなるのは困るが、買った人も花を見たいのだから、売っているものは仕方が無い。
 大田区のSaさんが、芳華会の展示会に行った帰りに寄って、いつもの通り写真を撮りはじめる。きちんと咲いたら撮ろうと思っていると、売れてしまって被写体がなくなると言っていたが同感。毎年同じことの繰り返しで、中々写真は撮れないものだ。この間も丁度撮り頃の「汪字」が2鉢売れてしまってチャンスを逸したが、やはりいい花だったと花なしを買っていく。たくさんあると思っていたが、同じ品種ばかり売れるとたちまち品物がなくなってしまう。今日入れた「汪字」は咲いたら必ず撮ろう。


2006年2月16日(木)
 冷たい雨模様。昨日より10℃下がるというから気温の変化が烈しくて困る。
 鉢の発送が終わったところに、修理に出していたプリンタが送られてくる。梱包を解き、接続したりの作業をしていたら、久し振りにIさんが見える。中国春蘭をやっていたのが、作場を移動したら枯れてしまった。又やり直すからと、「珍蝶」「大富貴」「翠蓋」などを買っていく。
 追加の「赤春」や豆弁蘭、蓮弁蘭などが入荷する。「赤春」は5条立ちの花芽つき。他にすごい濃色の大きな豆弁。折ったらぽきっといいそうな丸い厚弁だ。さらに、白くて丸い細葉蓮弁で、舌が又丸くてかわいい。舌点がネックレスのように、赤い点がつながっている。うん、これもいいと厳重な包みをはずし、分かれている単位で仮植えする。
 夕方中野のEさんといつものKoさんが続いてくる。仮植えした豆弁を見て、「これはすごい!、二人で半分づつしよう」と鉢を開ける。ところが、株は丁度分けやすい形で両方に新芽が出ているのに、片方には根がほとんどない。これは割れないからそっくりいくしかない。Koさんが持っていって殖えてから半分にしようということになった。
 続いて白い蓮弁。これはEさんが気に入って、Koさん、白石と3人で分けた。花つきのところが残らないから、急いで写真を撮る。
 一旦植えたものをひっくり返したので又何鉢分も植え込み、雑然としているところに、近くのSuさんが寄る。「帰り道で通りかかったら、Eさんの車があったから」と、又それから話が盛り上がる。明日は東京ドームの内覧会だから、帰りはうんと遅くなるはず。今日は早くなどというのは無理な話だ。花が咲いて、花好きな人たちが集まるのだから。
 そんなわけで、明日は5時に閉店します。


2006年2月15日(水)
 日曜日の夕方には北風が冷たく全部閉めて帰ったのに、翌日から春の陽気で、休み中の窓開けが気になる。今日も暖かいので、あちこち開けて風を通す。温度センサーになっているえびね棚の扇風機が、この季節に廻っている。
 今日から当店も春蘭展だが、2月の展示会の先陣を切って、昨日から神代植物公園で芳華会の春蘭展が始まった。初日に行ってみると、一部つぼみのもあるが、ほとんど満開に揃えている。珍しい品種や大株作りの鉢など、品揃えも充分だ。即売品のひときわ濃い緑の豆弁蘭を貰ってくる。
 こちらはいつも通り静かな初日だが、目黒のOさんが久し振りに顔を見せてくれて、2階の鉢を見ながら話を聞く。
 イギリス人のセーラさんが、書道の先生にプレゼントしたいと、中国蘭を選びにくる。花が咲いているのがいいとなると、やはり「汪字」。日曜日に半分に割った残りが、これでなくなった。まだ蕾のものが多いのと、一般的な品種に花がつかなかったりで、花上がりが良くて、絵になる株は貴重だ。
 メールの返事、電話、本の発送、株分けなどの用事に追われて、花の写真を撮らないうちに夕方になってしまった。「蜀黄錦」がよく花茎を伸ばして咲いているから、明日は撮影日とする。


2006年2月12日(日)
 大田区のSaさんがいつもの通り一番乗り。入ったばかりの東洋蘭関係の本に飛びつく。絶版の本なので、うまく古本屋やオークションに出てくればいいが、これだけ揃えるとなったら大変だ。新品同様なので、重たい本をすぐに確保する。
 続いて下町のHさん、麻布のMoさん、出版社のSさん、気仙沼のUさん。
 気仙沼のUさんはしばらく見えなかったが、「書の至宝展」を見たり、東京にくるついでがあったからと、実に久し振りに寄ってくれる。2階に置いてある鉢を色々見て、小柴さんの鉢や、欅窯の最新作金沙釉春蘭鉢や、古い竹の節鉢などを求めていく。
 この間メールの注文で蓮弁蘭を送った藤沢のFuさんが訪ねてきてくれた。「分かりやすい場所ですね」というが、これでも通り過ぎてしまう人がいる位、看板は地味で目立たないのだ。店にいたHiさんやSaさん、Sさん同様若手なので、たちまち仲間に入ってくれる。中国蘭一花は持ってないので1鉢といって、「汪字」を割ることになった。この間欅青磁から赤の広東に植え替えたものだ。きつくて入らなかったので一回り大きくしたのだが、株が半分になってしまうとこの広東では大きすぎる。元の欅青磁が丁度良くなったのだが、いい具合に貫入が入っているのをHiさんが目ざとく見つけ、直前に買ってしまってあとの祭り。結局楽鉢ということになった。
 皆が引き上げた夕方から看板を完成させ、閉店間際に表にかける。
 何かと問合せが多い蓮弁蘭は、中国から新しい選別品が近いうちに入る予定だ。


2006年2月11日(土)
 朝一番で中野のEさんが鉢を見に来る。緑交趾は驚くほど軽くて色もいいが、釉薬が膨らんでしまった窯傷があるのが気になる。迷ったがもう少し様子を見て、売れてしまったら仕方が無いということになった。代わりに蓮弁蘭の「赤春」を買って帰ろうとしたところに目黒のHiさんが入って来る。新たに鉢を持ってきていて、それを見ようと車の中から引き返した。今日持ってきたのは欅窯の大きな丸鉢とキズものの慈光窯蘭鉢など。結局これはEさんが持っていった。
 2条と1条に分かれていた「赤春」は、残った1条を植えようとしたところにHaさんが来て、貰っていきますということになり、これで「赤春」は完売になった。
 ご本人は全く蘭のことは分からないのだが、父親の誕生日プレゼントに、小柴さんの鉢に入った「西神梅」を送ったり、母親に買ってあげると、未選別の蓮弁蘭を楽鉢に入れたりと、今日は親孝行なお客様が続いて見える。マニアが自分のために買っていくというのがほとんどなのに、感心してしまった。
 駒場のWaさん、近くのSuさん、ルーペのSさんらが来たが、休日にしては静かな方。皆明日のつもりかもしれない。
 合間合間に作業をした看板はまだ完成せず・・・。


2006年2月10日(金)
 昨日閉店後に看板のファイルを作り、CDに入れて家に持ち帰り印刷。今日はそれを拡大コピーして準備はできた。明日と明後日で、何が何でも看板をかけるところまでしなくてはいけない。使わない時には全く出番がないプリンタだが、こんな時には大困りだ。
 午前中2件の発送があり、荷造りをする。もう花が咲いてしまっているので、傷めないよう工夫が必要だ。株分けをして送る分を根巻きにし、箱に手を加えて、自分では会心の作が出来上がった。あとは丁寧に運んでくれればいいが。色々な用事で午前中は少し店を留守にした。
 午後目黒のHiさんが緑交趾の四方鉢を持ってくる。蘭関係の本も持ってきて、これは入ったらお願いしますと頼まれている大田区のSaさんには朗報だ。
 まだ本当に若い男の子が、日本春蘭をやりたいといって来る。前にも買っていったことがあるが、蘭は安くなったとはいえ、そんな若い人にとっては決して簡単に買えるものではない。あちこち探して殖えているものを格安で出してあげる。
 若いがこちらはプロ級のシャングリラから電話があり、情報交換をする。「赤春」の写真を調べたが載ってないので、どんな花かと聞いてくる。言葉だけでイメージを伝えるのは難しく、「きょうのショット!」に載せることにした。
 夕方小柴さんに電話。今天然土灰釉を焼いているというので、近いうちに行く約束をする。
 千葉蘭園の長野さんが、和田窯自然釉陶展の案内状を送ってくれる。昨年同様兜町のすぎもと画廊で、2月13日(月)から18日(土)まで。展示会の多い2月だが、時間がある方は行ってみてください。


2006年2月9日(木)
 北風が強く、昨日の暖かさが嘘のよう。例によって不燃ゴミが飛んできて、庭から駐車場までゴミ袋を片手に拾い集める。
 植替えの続きをしていたら、静岡のYaさんが、今国立博物館で開かれている、「書の至宝展」に行ってきたといって寄ってくれる。私も是非見ておきたいと思って、機会を伺いながら、今日まで行けないでいるのだが、聞くと非常に混んでいて、朝一番で行かないと、入場制限をしていて入れないらしい。期間が残り少ないから、うまく時間がとれるといいのだが。
 Yaさんは「緑英」を半分に分けて持って行く。いつも鉢の放出を見ていてくれて、この間出た白泥四方鉢が良かったというが、やはりそういうものはすぐに出てしまうので、今ある中から広東六角鉢を選ぶ。鉢はどこに行っても売ってないと言ってたが、こればかりは出会ったときに手に入れておかないと、すぐに間に合わないのは誰しも経験しているところだ。
 寒くて外に出るのも億劫なのに、世田谷のYoさんが久し振りに現れる。体を動かさなくてはいけないからと、この風の中を、東京ドームの内覧会の切符を持ってきてくれた。17日(金)には、夕方ここを早目に閉めて出かけるつもり。店内や温室の棚が、植え替えてきれいに整理されたのを見て、Yoさんからお褒めの言葉をいただいた。
 そこへいつものKoさんが寄る。昨日の日記を見て二人から電話がかかってきたが、その関心の対象である「赤春」を、1鉢売約する。水に浮かべてある花が、まだいい色と形を保っているので、それを見て即決だ。
 世田谷のOさんが、蘭は全く初めてという人を連れてきてくれて、「大富貴」のつぼみが笑い始めたのを買っていく。少数のマニアだけでなく、こうして初めての人が増えてくれるのが、一番望ましいことだ。
 昼間は結局看板の作業ができず、店を閉めてからパソコンに向かう。前橋のKiさんからも、朶々香の写真集を早く出してと電話があるが、あー時間が足りない!!


2006年2月8日(水)
 休み中に又雪が降り、やはりこの冬の寒さは相当なものだ。それでも今日は暖房要らずで、気温の変化には蘭も人間も気をつけないといけない。
 月曜日に選別品の蓮弁蘭と豆弁蘭が届き、受け取って植え込む。「赤春」がかわいい色と形で、人気が出そうだ。2株のうち1株は花が咲いていて、植え込むときにはもうぽろりと落ちた。水に浮かべておいたが、今日もきちんとしている。もう1株はつぼみが固いから、こちらはじっくりと見られる。
 未選別の豆弁、蓮弁、春剣を発送するために荷造りする。少し場所が空いたような気がするが、作場から花芽がついたのを見つけて出してくると、もうどこへ置こうかということになる。いくつか株分けや植替えをして、大体出すものは出揃った。もう下は一杯だから、次に展示品が出てきたら、いよいよ2階に進出することにする。
 修理に出したプリンタがしばらく戻ってこないので、看板が困った。家で印刷することを考えないといけないかもしれない。明日はファイルを作ってCDに入れよう。そろそろ消毒もしなくちゃ、あちこち展示会も見て歩かなくてはと、2月はほんとに気ぜわしい。


2006年2月5日(日)
 昨日帰ったら雪が降ったのか、庭はうっすら白くなっていた。今朝は霜柱であちこち真っ白。凍えそうだ。
 朝から大田区のSaさん、下町のHさん、いつものKoさんが勢揃いする。それぞれ展示品を持ってきてくれて、「大富貴」「翠蓋」「蓮弁蘭無名」「ピアナン白花」「ピアナン素心」「香豆弁金荷鼎」「朶々香朱金」など、咲いているものが一気に並んだ。代わりに展示してあった杭州を持ち帰ったので、もうすっかり春蘭展の態勢だ。あとは看板をつくらなくっちゃ。
 Hさんは「翠蓋」を欅窯の青磁ウチョウラン鉢に入れてきた。鉢も蘭もお互いに引き立てあって、いいバランス。かわいい展示品になっている。このあいだ手に入れて株分けした朶々香3鉢が、この3人で完売になった。
 午後からさらに豆弁のHaさん、駒場のWaさん、出版社のSさん、麻布のMoさんなどが集まって店内は一杯になる。
 明日は豆弁素心など荷物が入るという電話があり、休みだが受け取りに出ないといけないかもしれない。


2006年2月4日(土)
 朝珍しく水苔が凍っていた。昨日よりぐんと気温が下がって、北風の冷たいこと!。日中になっても水が流れた地面が凍っているから、どこもかも閉めて、できるだけ風を防ぐ。
 注文のあった蓮弁蘭を発送し、本棚の作業にとりかかる。全部の本を下ろしてきれいにする機会は中々ないので、棚の奥は真っ黒。本もきれいに拭いて並べる。楽に置けるようになったから、今度は1冊取り出して雪崩が起きることはなくなると思う。
 練馬のOさんが、蓮弁素心を飾ってくれ、楊さんが豆弁蘭の蝶咲き「瑶光飛蝶」を持ってくる。3条カミソリに花が3本上がって、最上木だ。他に選別品では、広葉蓮弁の「春蕾」、細葉蓮弁の「紅小何」を持ってくる。各種未選別品も持ってきたので、いよいよ並べるところがなくなり、まだ取りに来てないお客様のご出品を残して杭州を片付ける。


2006年2月3日(金)
 春の暖かさで暖房が要らない。窓を開けて空気を入れ替える。
 メールでの注文や問合せに返事をし、電話を何本かかけた後、作場を端から丹念に見ていく。まだまだ花芽がきているのが見つかる。ビニールで囲った外の棚も、今日の暖かさでビニールを開けた。手前から花芽があがったものを取り出し、中々手が届かない奥の鉢を引っ張り出して見る。とりあえず店内に入れて、花つきのところを割り、買いやすい条数にして売り物を何鉢か作る。
 一番の難物は春剣蘭の「飛天」だった。根が多くて、割ろうにもびくともしない。さんざんてこずった挙句、ヤケのようにはさみを入れる。中々バルブに届かなくて、真ん中の1条がちぎれ、生きている根も何本か犠牲になった。結局全部花芽つきの3鉢に分かれて、ようやくのびのびと植わった。
 暖かくて作業しやすいので、次々と鉢を開け、花のない後ろの部分は作に入り、売り物には値札をつけて並べる。ずっとその作業をしていたら、今日はお客様が全然来ていないのに気がついた。そんなことも忘れるほど作業に没頭してしまった。
 奥の方にある九華を、ついでだから取り出してみる。もう植え替えてないものはなくなったと思っていたが、これは日付からいっても、このついでにやってしまいたい。九華は気難しいといわれているが、「巨州素」を植替え、次に「程梅」を開けたら、なんと花がきていた。これは鈴木さんが「程梅」で手に入れて以来、一度も花が咲かず、本物かどうかわからないので売ることもしないまま、かなりいい加減に作っていたものだ。それが今年判明することがわかって、一寸わくわくする。本物ならうれしいが、ナンチャッテ程梅だとわかってがっかりするかもしれない。いずれにしても4月が楽しみだ。
 蘭関係の本を並べている棚の、両側面がオープンなので、重い写真集が多い本を取り出すと、バランスが悪くなって度々崩れる。これを何とか取り出しやすくしたいと、適当なものを探しているが、店の開いている時間に帰ることが少ないので、中々見つけられないでいた。昨日帰りに寄ったらすぐに閉店時間になってしまい。仕方なく表に出たところ、入り口の脇に「ご自由にお持ちください」と書いて段ボール箱に入っているL字型のアクリル板が目に留まった。商品の陳列に使っていたものらしく、同じものがいくつもあるので、たくさんいただいてきた。試しに1枚カッターで切って棚に置くと、うまい具合。ガラスの棚を拭き、本を並べて1段が完成。ここのお客様は勉強家が多く、春蘭展のときは、本の出番が多いから、これが出来れば喜ばれるはずだ。明日はがんばって全部やってしまいたい。


2006年2月2日(木)
 昨日はちょっと大きな地震があったが、丁度駅を下りて家に向かって歩いている時だったらしく、気がつかなかった。電車が止まったりして、帰りの足が混乱したそうだから、一足遅かったら巻き込まれていたかもしれない。
 夜メールを見たら、横浜のHさんから、「朝・昼・晩」の日付と曜日が違っていると入っていた。又間違えたかと開けて見ると、ナント2月30日(月)。あきれて笑ってしまった。単純に前の日に足しているだけで、第一2月30日という日は無いのだから。今朝来てすぐに直したのはいうまでもない。
 下町のHさんが、黄色の朶々香を持ってきて展示してくれる。これでKoさんの白い蓮弁蘭、Eさんの黄花朶々香「黄貴」と並んで、咲いている春蘭は3鉢となったが、皆お客様の展示品。自前のですぐにも咲きそうなものはない。それでも花芽つきの鉢は店内に並べたので、すっかり春を待つ気分だ。
 久し振りに世田谷のYoさんから電話。元気そうな声を聞くとうれしくなる。えびねが調子がいいようだから、4月には又すばらしい花を飾ってくれるはずだ。HPの更新を毎日楽しみに見ていてくれて、写真集をリニューアルした方がいいと言われる。しようとは思っているが、目の前のことに追われて延ばしに延ばしている状態。今年は少しでも時間ができた時に、ぜひともやらなくてはいけない課題だ。
 未選別の豆弁蘭のつぼみが大分膨らんできたが、蓮弁蘭など奥地の蘭の出足がいい。メールでの注文も含めて問合せも蓮弁蘭や朶々香が多い。日曜日には又未選別株や名品が入るので、お早めにどうぞ。


2006年2月1日(水)
 昨日の定休日に、資材を仕入れに行って来たあと、店の棚を掃除して春蘭を並べた。道路側はまだ花が咲いている杭州、正面の棚はすべて春蘭に切り替わった。
 今日は朝から冷たい雨。お客様も来ない水曜日なので、配置換えの続きをする。お客様コーナーにあった初花杭州は、花付きのまま温室に置き、山採り花未確認株の広葉蓮弁蘭、春剣蘭、豆弁蘭、九華を分類して見やすいように並べる。
 並べ終わったところに、いつもお茶会の花を探しに見えるNoさん。「明日のお茶会に使うんですが・・。」「まだ春蘭が咲いてこなくて・・。杭州寒蘭はまだしっかりしてるのがありますが・・。」「寒蘭でいいんです。」というわけで、仕舞ったばかりの温室に案内して選んでもらう。日曜日、葬祭ディレクターに通夜に飾るための杭州を貸し出したのを、休み明けの今日返しにきた。こんなこともあるから、しっかりした花は最後まで残しておいてよかった。
 午後本棚の整理を始めたら、烈しくなった雨の中、蓮弁蘭好きの中野のEさんが現れる。この間お客様のところから分けてもらってきた品を見て、「花芽つきだから、すぐに結果がわかって楽しみだ。」と2種類株分けしてもっていく。


2006年1月29日(日)
 春蘭の花芽つきをあちこちの棚から出してきて、株分けしたり、葉を整理したり。店内は徐々に春蘭の割合が高くなってきた。今日は浩司さんが風邪でダウンして休み。代わりに奥さんの香さんが手伝いにきてくれる。
 作業をしていると、日曜日の常連大田区のSaさんが、朝からカメラをかついでくる。その後浜ちゃんが顔を見せた。Saさんは浜ちゃんとは初対面だが、ご出品の札でしょっちゅう見ている名前だから、「あっ、こちらがその・・・」という感じだ。
 2時を目指してルーペのSさんと楊さんが同時にやってくる。江西省の寒蘭の記事で、地名がたくさん出てくるから、地図も拡大コピーしておいた。いつものように質問しながら最後まで訳してもらって、中国の蘭事情を聞かしてもらう。
 新しく未選別の春剣蘭と広葉蓮弁蘭が入荷した。


2006年1月28日(土)
 朝都内某所に寄って、奥地の蘭と杭州を分けてもらう。蘭を下げて店に着いたら、予定より遅く1時近かった。留守中横浜のYoさんが来られ、鉢や予約してあった杭州を持って行く。
 午後持ち帰った蘭を植え込んでいたら、先日初めて来て杭州を買っていかれた品川のOさんが、もう1鉢欲しいと来られる。どうせなら少しいい花をというので、長年作っているが、今年初めて花を見た平肩サラサを勧める。プラ鉢に入っていたが、きちんと作りたい花だったので、期待を込めていい鉢に格上げしたものだ。花を切って作に入っていたが、又出してきて株分けする。
 明日は杭州寒蘭の分布について、中国の本を読む勉強会をします。都合のつく方はどうぞご参加ください。


2006年1月27日(金)
 外の棚に水を遣り始めたら、久し振りに世田谷のMaさんが現れる。サウジから帰った後に来て、向こうでの話にびっくりした以来だ。行きますとメールがきたまま杭州寒蘭展の間現れなかったので、気になっていた。預かっている杭州に花が咲いたのを、見てもらうまで咲かせておきたかったが、終わったのは切って作場に戻してしまった。それでも3鉢が元気に咲いているのを、残しておいてよかった。
 花は元気に咲いたが、その間ご本人は元気じゃなかったそうで、入院手術の一大事だったという。「唯一の癒しの場なんだから、来られる状態だったら、来ないはずないですよ。」と言ってくれるが、健康第一。のんびりと蘭を愛でて過ごすことができればいいが、まだまだ必要とされる人だから、そうはいかないようだ。お大事に!
 いつものKoさんが来ていたら、近くのSuさんが車を見つけて寄って、中国春蘭の話で盛り上がる。まだ少しずつ並べ始めているところだが、話題はもう真っ只中だ。
 電話で注文の春蘭をひっくり返したら、どちらも根がいい。棚に並べるために出してきた株も、鉢を替えたり、株を割ったりするために開けると、皆いい根だ。去年せっせと植え替えたのがよかったのか、開けたときに気持ちのよい根がたくさんあると、報われた気がしてうれしい。
 明日白石は、午前中他所へ廻ってから店にでるので、昼頃には着くつもりです。店は朝から開いていますのでどうぞ。


2006年1月26日(木)
 朝お湯を沸かそうと思ったらガス栓が固くて動かない。この間から調子が悪かったのがいよいよだめになったようだ。東京ガスに電話をしたら、夕方になって工事に来てくれた。
 昨日の午前中に40分ほど留守したが、大丈夫だったと思っていたのに、今日世田谷のNaさんから電話があって「昨日休みだった?。行ったけど閉まってた。」と言われてしまった。「ちょっとだけ留守してました。申し訳ありません」。夕方まで全く静かなものだったのに、タイミングが悪いとこんなものだ。
 今日も人の出入りがないので、奥地の蘭の花芽のあがっているのを店内に入れて、株分けしたり、表土を替えたりの作業をする。棚から押し出された杭州寒蘭は作場に仕舞うが、春蘭で花が咲いているのは昨日の1鉢だけ。まだしっかりしているのは残しておかないと花がなくなってしまう。
 春蘭、奥地の蘭の問い合わせが来ているので、花付きを探したり、持っている人から出してもらう相談をしたりで、ようやくスイッチが切り替わった。


2006年1月25日(水)
 このところの雪と寒さで、外の棚の水遣りを控えていたが、今日は風も無く穏やか。かなり乾いていたので水を遣る。
 事務手続きの用事で、午前中は出たり入ったり。走って帰ってきたが誰も来た様子はない。何件ものメールの返事をしたり、電話のやりとりや梱包など、様々な用事を済ませる。
 夕方いつものKoさんが、咲いている蓮弁蘭の展示品を持ってきてくれる。ここの春蘭はまだ1鉢も咲いてないので、急に春が来た感じだ。ピアナンもそろそろ開きそうだというから、今度の日曜日には持ってきてくれるだろう。こちらの奥地蘭も、そろそろ店内に取り込もう。


2006年1月22日(日)
 いい天気だが昨日の雪がアイスバーンになっていて、道を急ぐことができない。信号が黄色に変わりそうになっても、電車が近づいても、ゆっくり次のを待つことにする。
 店に来ると、駐車場に熊のプーさんの雪像が出来ている。誰が作ったのかわからないが、上手にできていてびっくり。溶けないうちにと、すぐカメラを取りに行く。
 通路には雪が残り、屋根からもぽたぽた落ちる中を、花を見てしまった杭州寒蘭の置き場所を作るために、外の棚下を片付ける。北側は波板を買ってきてもらって風よけにし、春蘭に切り替える準備を進める。
 こんな出にくい日だから、誰もこないだろうと思っていたら、いつものKoさん、千葉のTさん、ルーペのSさん、近くのSuさんなどが来てくれる。一昨日と今日と、こんな時期に初めてのお客様が杭州寒蘭を買っていってくれた。もう残り少なくなっているが、今しっかり咲いている花は間違いがない。初めの時期とは又違った見方で、最後に色が乗ってきたり、花が大きくなったり、一時反っていたのが戻っていい形になったりして実力を見せてくれる。ここは最後の最後まで咲かせてしまうからいけないとよく言われるが、咲き始めのいいところだけ見たのでは、判断ができないものだ。今展示してあるものは、どれも長いこと咲いているが、最後までいい形を保っている。それほどでもないと思った花も、やはり名前をつけただけのことはあるなと再認識させられることもある。こんな最後にも杭州寒蘭が欲しいというお客様がいるから、ますます花を切ることができない。
 プリンタの調子は今年もやはり終わりまでもたなかった。宛名印刷に入ってどんどんだめになり、あきらめて、今日出ている浩司さんが、家に持って帰って刷ってくれることになった。大量に印刷すると、紙の粉がたまってきて、紙繰りがうまくいかなくなってしまうのが原因だろう。来年は根本的に考えなくてはいけない。どなたか良い知恵はありませんか?


2006年1月21日(土)
 朝起きたら家の周りは真っ白になっていた。今日の仕事は雪かきかと覚悟してきたが、三軒茶屋で下りるとさすがに雪はない。それでも大きな花びらのような雪が一日中降り続いて、夕方には歩道は部分的に積もってきた。明日は本を読む座談会を予定しているので、遠くから車で来てくれる楊さんに、確認の電話をしてみる。明日の朝の様子でということだったが、このままでは凍って危険だし、お客様も出にくいからと、相談の上1週間延ばすことにした。前から雪の日はほとんど人が来ないのだが、今日も駒場のWaさんが雪道用の靴を履いて来てくれただけ。拓也さんと事務手続きの相談や、店内の片付けがはかどる。これまで珍しく順調だったプリンタが今日は調子が悪く、時々印刷が薄くなったり、用紙が汚れてしまったり。だましだましだが、明日は何とか終わらせたい。


2006年1月20日(金)
 思わず縮こまりそうな寒さ。最高気温4℃という予報だから、こちらにとっては「う〜〜さぶ〜!」だが、北国の人には笑われそうだ。3年前の流氷ツアーでマイナス16℃を体験したが、それなりの装備をしていると、寒さの方は案外平気なものだった。でも今年の雪は、場所によってはものすごいことになっているそうなので、被害が出ている地方の方にはお見舞い申し上げ、これ以上被害が出ないようお祈りします。
 一日中印刷しながら、預かりものの杭州寒蘭を植え替えたり、鉢の発送をしたり。昨年からの植替えはこれにて完了の筈だが、すぐにウチョウランなど春の植替えがやってくる。「う〜ん、エンドレス・・。」
 作場にしまって棚が少しゆっくりしてきたので、2階の展示品を下ろしてくる。間に並べると又一杯になった。1月も後半になってこれだけ杭州寒蘭が元気でいるのは珍しい。やはり寒い冬なのだろう。
 東京でも、今晩雪になるかも・・・。早く帰ろう。


2006年1月19日(木)
 強い北風が吹いた朝に、又々燃えないゴミの日というタイミングだ。例のごとくペットボトルやビニールが飛んでくるのを拾い集めることから一日が始まる。その間、プリンタの方にはせっせと働いてもらって、2006年展示会案内状を印刷し続ける。1日に300枚〜400枚が限度なので、日曜日までに裏面が終われば順調ということだろう。
 しばらく台湾に帰っていた楊さんから電話が入った。今日は電話をしようと思っていると、いつも電話がかかってくる。22日の座談会には、杭州寒蘭の分布の部分を読んでもらうことにし、持ってきてもらう蘭について相談する。
 寒いしお客様も少ないので、残っていた杭州を植え替える。今店内にあるのをすべて作場にしまうのが一仕事だ。


2006年1月18日(水)
 一度暖かくなったあとぶり返した寒さはこたえる。もう杭州寒蘭は並んでいても新鮮味がなく、今日も3鉢ほど花を切って植え替える。やはり、気持ちは春蘭にむかっているから、この気持ちのまま、展示会の案内状の準備にかかる。明日からは印刷だが、毎年1200枚印刷するたびにプリンタのトラブルがあるので、今年は何とか無事に終わってほしいものだ。
 注文の蘭鉢を発送したり、新たに問い合わせで写真を送ったり、鉢のことで作業をすることが多い。鉢屋ではないが、いつも何やかやと古鉢が場所をとっている。近くに鉢を置いてあるところがないという方も多いらしく、注目していただくのはありがたい。


2006年1月15日(日)
 予報通りの暖かさで、日差しのある日中は外の方が暖かい感じだ。久し振りに窓を開けて風を通す。今日はボロ市だが、こんな天気になったのは珍しい。日曜日のこと、さぞ人出が多かっただろう。
 午前中から麻布のMoさん、下町のHさん、大田区のSaさんが見える。残り少なくなった杭州を巡って、まだ話が尽きない。
 午後出版社のSさんが来てさらに情報交換が盛んになる。夕方皆が引き上げ、静かになったところに埼玉のIさんが、Koさんの大きな青花を見にやってくる。人の出入りがあると、それなりに物も動いて、杭州寒蘭、放出鉢、蓮弁蘭、本などが出る。
 「紫園」を切って作に入った他、植替えるものなどいくつかあって、杭州をしまう準備にとりかかる。代わりにこれまで温室に置いてあった豆弁や九華の山採りを、店内に出してくる。メールでの鉢や本の注文が色々あるので、人手があるときにと梱包してもらった。発送準備完了で一段落。来週は何が何でも案内状の作成だ。


2006年1月12日(木)
 中野のEさんが、奥地の蘭協会のYoさんを連れて来てくれる。Yoさんは杭州寒蘭はまだあまりやっていないと、残り少なくなった今年の初花の中からいくつか良さそうなのを選ぶ。
 午後に入り大田区のSaさん、世田谷のNaさん、近くのSuさんらも集まって来て、にぎやかになったところへ、千葉のTさんが、先日分けた「八つ山」を受け取りに来る。割ることになっていた「極翠」も持って帰りたいというので鉢を開ける。この間根の様子を見た時、はずす部分に根が何本つくか微妙なところだった。1本は確実にあるが、横へ走っているのがこのバルブのかどうかわからず、持って帰る人がいる前ではずした方がいいということになった問題の株だ。Tさんが納得ずくではずしにかかる。これはもう思い切りしかない。店内は大勢いるので、階段に座ってじっくりと取り組んでいたが、笑顔と共に「3本ついた!」。上々の結果になってああよかった!!


2006年1月9日(月)
 朝いつものKoさんと下町のHさんが誘い合わせて来てくれる。Koさんはぎょっとするような大輪の青サラサを持ってきた。弁幅があって、大きな舌には丸い紅点が2点づつくっきりと入っている。捧心は幅広できれいに抜けている。う〜んとうなるような迫力だ。展示棚の上段真ん中をお譲りして、飾らせてもらった。しばらく話題になること間違いないだろう。
 長いこと咲いていた花は、順番に切って作場に戻すが、イトランがまだ咲いてこないので、遅咲きの杭州寒蘭には、まだしばらくがんばってもらう。
 「蘭花宝典」11月号と12月号が送られてきた。これまで春蘭系統の花ばかりで、寒蘭を取り上げたことがなかったが、12月号は初めて杭州寒蘭を特集している。春蘭に向かう時期だが、今月の座談会はこれを読んでみようと思う。
 駒場のWaさんが寄り、KoさんとHさんは夕方までゆっくりしていったが、昨日集中的にきてしまったため、今日は人の出入りが少なく、一緒におしゃべりをしてリラックスして過ごす。
 今日は祝日の月曜日で営業した分、水曜日が休みになります。
 ご注意ください。


2006年1月8日(日)
 新年になってからの静けさが嘘のような一日。朝一番はいつも大田区のSaさん。長野の実家に帰っていたと、手作りの干し柿を持ってきてくれる。自然の甘みでとてもおいしい。次に麻布のMoさん。千葉のTさんが、頼んでおいた「紫香楽山」のかわいいのを持ってくる。続いて下町のHiさん、埼玉のIさんなど続々と集まってきてにぎやかになる。
 今シーズン割ることになっている「八つ山」は、花が2本上がったうちの1本がようやく開きかけたところだ。植え替えなくてはいけない年でもあるし、予約しているTさんが来ている今日、鉢をあけることにした。根の状態が心配だったが、充分の根数でまずまず。2人分の解体手術が終わってすっかりスリムになった。
 麻布のMoさんには「白玉壺」を割る。こちらもスリムになり、花を切って作に入る。
 埼玉のIさんは又展示品を持ってきてくれる。花型のいい桃腮素が、実に立派に咲いている。捧心の覆輪が見事で、舌も大きい。葉姿も垂れ葉ですばらしい。これも人気が出そうだ。
 午後からは港北のHaさん、ルーペのSさん、歯科医のToさん夫妻も。お昼をはさんでゆっくりしていく人たちとで一杯だ。
 ぜひともやってしまいたかった作場のビニール貼りを、その合間をかいくぐって始める。ウィークデーは一人だから、暇があっても大きな作業はむりで、週末の人手があるときにやってしまわなくてはいけないが、その時にはお客さんが多くて手が空かない。店と外を行ったり来たりしていたら、今日出ている浩司さんが、ほとんどやってくれた。北側の側面は余っていた網戸を取り付けて、それを土台にビニールを貼ってしまう。前面はカーテンレールを取り付けてぶら下げ、開閉できるようにした。これで水遣りもできるし、奥地の蘭をまもなく取り出す時にも、管理しやすい。2月頃には突然気温が上がる日もあるから、こうしておけば安心だ。この前北側にだけビニールを張ったが、元々貼ることを考えて棚をつくってないから、どうやったら木枯らしにも耐えるようにビニールがうまく貼れるか、やってみないことには方法が浮かばない。試行錯誤の上で完成したときには、外はすっかり暗くなっていた。


2006年1月7日(土)
 午前中水をやろうと思ったら、外のホースが凍っていた。この冬初めてだと思う。そんな時でも水苔の方は大丈夫。ビニールの中には水滴がびっしりとついていて乾かないし凍らない。例年この時期はカチカチに凍ってしまうから、ビニールで覆うというのはすごく違うものだとあらためて思う。
 今年の寒さは異常で、これまで通りの冬越しではもたないものが出てくるだろう。明日は人手があるから、いつも気にかかっている外の棚を、もっときちんと囲っておきたい。
 昨日の帰り際に近くのSuさんと川崎のKiさんが寄っていったが、まだ今日も静かなものだ。店内が乾いているので、並んでいる鉢を下ろして水をやる。人が多いとやりにくい作業は、こういう時ははかどる。去年はどうだったかと1年前の「朝・昼・晩」を見たら、9日になってようやくにぎやかになったと書いてあった。
 それでも午後からは大田区のSaさんが来て、売約してあった株を持ち帰り、出版社のSさんが、新たに1鉢展示品を持ってきてくれる。明日は浜松の蘭花村へ出かけるそうだ。
 今月の勉強会のことを決めなくてはと思っていたら、楊さんから電話が入り、来週から台湾に帰るというので、今月は1月22日の日曜日にすることにした。今度は杭州のことも取り上げられるかもしれない。


2006年1月6日(金)
 2日目の今日も静かなものだ。いつものKさんが寄ってくれるが、集まりができるのは明日からの3連休ということになるだろう。
 花が終わってきた「崑崙」など数鉢は、切って温室へ。ラベルを見ると15年上土のみとなっていて、ここで奥へ入れてしまうと又忘れられるから、この寒さだが植え替える。温度が入るところだから、凍る心配はない。最適の9月末から10月は雨が多かったので、外での植替え作業が思ったほど捗らない。花がないものはせっせとやったが、花が咲く株の植替えタイミングがむつかしく、花の前だからと控えていると、寒さがきてしまう。今年は構わず土を新しくすることを優先させたが、どうなのだろうか。鉢数が少なければこんな心配はないのだが。
 今シーズンの初花株のうち17Yはようやく咲き揃ってきたところだ。葉が厚いタイプなので、これまでの杭州寒蘭の概念からイメージしにくかったが、中々感じのよい花が揃っている。飛びぬけたものはないが、今日開いていた花がすっきりとした花型の青サラサ。これからどうなるか注目してみよう。


2006年1月5日(木)
 明けましておめでとうございます。
 本年も何卒よろしくお願いいたします。

 のんびりとしたお正月を過ごして、今日から仕事始め。朝はまだ正月ボケから抜け出せていなかったが、順番に見ていくうちに、段々と前後の記憶がつながってくる。
 メールや電話はいくつか入ったが、近くのKaさんが寄ったくらいで人の出入りはさっぱり。ウィークデースタートだから無理も無い。以前のお正月にはお年賀やお屠蘇代わりのお神酒を用意したり、正月らしい飾りもあったが、今年はそれらしいことは何もなくて全く申し訳ない。前は鈴木さんが休みでも毎日店にきていたから、色々な準備ができたのだが・・・。
 記録的な大寒波で、各地で豪雪、雪崩などの被害を報じている。雪が降らない東京でも暮れから新年にかけて寒い日が続き、日中も天窓を開ける必要がないほど冷え切っている。この寒さ、いつまで続くのだろうか。そのせいかどうかわからないが、杭州寒蘭が全般的によくもっている。「八つ山」「後西湖」などはまだつぼみのまま。「湖精」が下からやっと開き出した。
 初花株などでは、寒さで花弁が反ってしまったものがいくつもあるが、「黄玉山」「清潭月露」「白玉壺」「逸品」などは、終花になっても全く乱れを見せない。咲き始めはどれもすばらしい杭州寒蘭だが、長いこと残ってきた名花は、一見目を引く花でなくても、後半になるとやっぱり力を見せつけてくれるものだ。
 メールの返事をしていたら、駐車場で車のガラスが割られていると知らせてくれた人がいる。車上荒らしのようだ。契約者に電話をしたり、警察を呼んだり、新年早々「事件です!」


top   目次   「朝・昼・晩」   バックナンバー 

えびねと東洋蘭の店 すずき園芸